マレーシア在住の皆さんのブログを見ていると、あちこちの美味しいお店に行って本当に良いなぁと思う。
でも我が家は食べ歩きはしない。というかしない家になってしまったし(出前が増えている)、時々の外食も行く店はほとんど決まっていて、その店で何か新しいものを食べようという方向にしかならない。これじゃぁちょっと私としては寂しいのだけれど、「XXXXっていう店が良さそうだから行ってみようよ」と言っても反応の悪さが半端じゃない。
どうしてこんななっちゃったんですかねぇ。
旅行に行こうと言っても反応しない。食事に行こうよと言っても反応しない。これがヨメさんだけじゃなくて息子も似ていて、「そうだね」というだけで、「じゃぁいつ行く?」というとゴニョゴニョ言うだけで決まらない。
でも私一人で行こうとは思わないわけで、本当にストレスが溜まっちゃいますわ。
旅行に関しては友人の大西さんが面白い考え方を教えてくれた。
「旅行は家族で行くもので、旅は一人で行くものだ」と。
なるほどねぇ、それってすごくわかると思いました。自分磨きだの自分探しだの臭い話じゃなくて、自分の心が行きたいと思うところへ行く。ただそれだけで良いんだろうと思った。
でも食事はそうは行かないよねぇ。
ということで違う楽しみを見つけた。
何度か書いているけれど、サウジャナリゾートの中にあるTi Chenという中華料理屋が気に入っているのだけれど、びっくりしたのはそこで出している、料理名は忘れたけれど「Cod」の「Fried Ginger」「醤油」蒸し。
これほど美味しい蒸し魚を私はマレーシアで食べた覚えがないんですよ。今まで普通に食べてきたのはグルーパーとかPomfret(マナガツオもどき)ばっかり。私は淡水魚や汽水域の魚が好きじゃないので(食べず嫌い)、シャカップ(スズキと言われている)とかティラピアは食べません。でもメコン川流域で養殖されているナマズ(Dory、Basa)は「家食で」食べる。(笑)
で、これは「Cod」と書いてあるのだけれど、ローカルの魚じゃないのは間違いがなくて、「鱈」でしょう。
でも鱈っていろいろあるわけですよね。我々日本人が鱈といえば、真鱈だけれど、私はマレーシアで真鱈を見かけたことは一度もない。
でもCodと言う表記がされる魚は結構あって、スーパーでも売ってますよね。Black Codは「ギンダラ」でこれはこれで美味しいけれど、Ti Chenの「Cod」はギンダラじゃないのはわかる。でも似ているのは確か。
ということで先週行った時に、またこのCodを頼んだのですが、「このCodはどんな種類のCodなのか、教えて欲しい。シェフに聞けばわかるよね?」とウェイターに言ってみたんですよ。
少し経ってからシェフ自らがテーブルに来てくれて、
「これはニュージーランドから来ているCodです」
という説明。
う~~~む、これじゃ答えになっていませんよね。何ダラなのかがわからない。
「そうじゃなくて、Black CodとかAtlantic Codとかありますよね?これは何ですか?」
と聞こうと思ったのだけれど、やめました。わかっていれば最初から言うはずだし、シェフがゴニョゴニョいうのを皆の前に晒すのも悪いと思ったし。
ニュージーランドから来たCodですか。それから調べないとならないけれど、情報がゼロより良い。
で、いろいろ調べた結果、前にももしかしたらと思った(日本で言う)「メロ」じゃないかという結論。メロって昔は「銀ムツ」呼ばれた魚で、ギンダラは高いから銀ムツにしようなんて良く買ったのを思い出します。
正式名はマゼランアイナメ。Dissostichus eleginoides。アイナメと言ってもアイナメとは全く関係のない「スズキ目- ノトテニア科」の魚。
この魚はマレーシアでは「Chilean sea bass」と呼ばれることがあるのは前に調べてわかっているのだけれど、残念ながらスーパーで売っているのを見たことがない。
でも是非これを手に入れて、あのTi Chenのみたいな蒸し魚を作ってみたい。
Black Cod、つまりギンダラは売っているからそれでも良いのだけれど、ギンダラだとちょっと身が柔らかすぎる感じがするんですよ。それにギンダラだったら煮付けか西京焼きが十分美味しいから、違うやり方で食べたいとは思わない。
ちなみに和食店で「ギンダラ」という表記なのにギンダラじゃない魚を使っている店も多いのね。ここは注意が必要だと思う。あのNobuで出しているのは本物のギンダラだと思うけれど・・・。
ということでこのマゼランアイナメ探し。(笑)
それとちょっと気になっている魚があります。「Supply Bunny」で扱っている「Atlantic Cod」で、元は「Albatross Exim (M) Sdn Bhd」の商品だけれど、Supply Bunnyから買える。キロ単価が104リンギだからギンダラ(Black Cod)の半値ぐらい。
でも表記は「Atlantic Cod」なのね。これってもしかすると本物の「Atlantic Cod」かもしれなくて、そうだとするとタイセイヨウダラで、あんまり美味しくない鱈。ましてや北大西洋の魚だからニュージーランドからは来ない。でもま、この価格って安いわけで、わけのわからないスーパーで売っている「Codいろいろ」よりかは良いと思ったり。これって「Atlantic Cod」だからニュージーランドから来たものじゃないにしても、もしこれがあの美味しいCodだとしたら「大当たり~~~~」ということになる。
それと不思議なのはTi Chenのメニューを見ると「太平洋鱈魚(Pacific cod)」ってのがあるんですよ。これって真鱈のはずだけれど、それはTi Chenで食べたことがないので本当に真鱈かどうかわからないし、それがマレーシアで手に入るならそれも探したい。(日本からの取り寄せを頼むことは可能だけれど)
他に可能性があるのは前にも紹介した。Wmartで売っている「Glacier 51(これはブランド名)」と同種の魚かもしれない。これはToothfish(一般的には美味しくないものが多い)と呼ばれているのだけれど、どうもこれはマジェランアイナメと同じものらしい。このGlacier51はオーストラリア産だから、ニュージランドから同種の魚は入っているはず。
見るからに日本で言う「メロ」じゃないかと。銀ムツね。でもこれはWmartでキロ単価が240リンギで、Wmartで売っているギンダラ(Black Cod)より高い。
ま、銀ムツはギンダラの代用品で、ギンダラより安いはずだという私の感覚ってウン十年前の感覚でしか無いから、またこのGlacier51は非常にきれいな状態でパッキングされているし、ものは良いのかもしれない。
ま、その他、Codとして売られているもので、ニュージランドHokiとかめちゃ安いものもあるし、Toothfishという表記でこれまた安くて美味しくないのがあるけれど、ちょっくらマレーシアのローカルの魚に飽きが来ていますから、こんな輸入ものをまたいろいろ試そうかと思ったり。
しかしまぁ、魚の名前の表記がめちゃくちゃだから、一体全体、何の魚だか全くわからないのね。ギンダラ(Black Cod)も最近はただの「Cod」という表記で売られていたり、でも価格が飛び抜けて高いし、見た感じはギンダラに間違いがないと思うけれど、絶対とは言えない。パッケージの裏を見ると「学名」が書いてあるものがあって、それならわかるんだけれど、学名が書いていないものも多い。
また日本の「真鱈」ってのももう何十年も食べていないし、日本から空輸されたものでもキロ単価は130リンギ以下のはずだから買ってみようと思ったり。ああ、時期的にもう無いか。
何かこれぞ!という美味しい魚を見つけて、自分流で楽しみたいなぁ。
ローカル物も諦めないで、また振り出しに戻っていろいろ買ってみるか・・・・。何か面白い魚はないかなぁ。私はローカルの魚では「Pomfret(3種類ある)」が好きで、これにもっとのめり込んでみようかと思ったり。
私の好きなPomfretはこれ。Golden Pomfret / Bawal Emas / 金昌。安い。焼いても蒸しても煮ても美味しい。刺し身でも美味しいはずだけれど食べたことはなし。
その他、PomfretにはBlack Pomfret / Bawal Hitam / 黑昌 安いのと、Chinese Pomfret / Bawal Tambak (Bawal Chinaとも呼ばれる)/ 斗昌 高いのがある。この高いのが「シナマナガツオ」と呼ばれる、日本のマナガツオに近いもので美味しいはずだけれど、私は高いので買わない。(笑)
Chinese Pomfret / Bawal Tambak (Bawal Chinaとも呼ばれる)/ 斗昌。シナマナガツオ。
薄汚いのが特徴ですぐに分かる。中国の正月とかにはとんでもなく高くなるのね。
あああ、ローカルの魚で最高なのは「スマ(カツオ)」ですね。もちろん刺し身で食らう。でも良いものを見つけるのは至難の業。価格はめちゃ安で、下の写真のような50センチを超えるそこそこ大きな魚体でも800円程度。5人前の刺し身は作れる。
これで半身。
しかしなんだか寂しい楽しみだわ。何かしら面白いことを探そうと無理して躍起になっているのが自分でもわかる。(笑)