久しぶりのステーキ

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我が家は「ローストビーフ」はしょっちゅう食べますが、ステーキにして食べることって殆どない。

ま、切って食卓に並べれば同じようなものなんですが、「ローストビーフ」と「ステーキ」って我が家では違うものなんですよ。

いわゆる「肉をガッツリ食べたい時にはローストビーフ」で、「美味しい肉をちゃんと楽しみたい時にはステーキ」って感じでしょうか。ステーキの方が格上です。ローストビーフなら「どんな肉でもどうにでもできちゃう」のですが、ステーキの場合は「妥協した肉は使いたくない」し。

で、我が家に合うステーキ用の肉ってなかなか見つからないわけで、だから適当ってわけじゃありませんが、いつも「ローストビーフで良いね?」みたいな。

今回の肉は、電動スライサーでも使った肉で、アホな私はまた2.4キロなんていう大きすぎるブロックを買ってしまったわけです。これを全てローストビーフにしたらいくらなんでも多すぎるし、じゃぁ、3分の1ずつで、「ローストビーフ」「薄切り」にしようかと。じゃ、あとの3分の1は?

ステーキにしてとりあえず食べちゃおうと。

オーストラリア産アンガスビーフ。リブアイの2.4キロ。キロ単価はRM255で、ローストビーフにするには我が家にとっては良い肉の部類。(RM100でも美味しい肉に出会うことはいくらでもある)

ヨメさんはいらないというので、息子と二人でステーキを食べることに。問題はどのくらいの厚さにするか。

結局、一切れ400グラムぐらいに。

ステーキってきっちり焼き目(クラスト)を作りたいので、ある程度火に掛けても中まで火が通ってしまわない厚さが必要なんですよね。これでもちょっと薄いぐらいの感じ。

最低このくらいの焼き目は付けます。ここからもっと焼いて、「硬い感じのあるクラスト」にするのが私の好み。でもこれって結構難しいんですよね。ステーキって本当に馬鹿にできなくて、焼けば良いんだろ?なんて世界じゃないのね。またニンニクやスパイス、バターの使い方って素人にはハードルがかなり高いと思う。

でも強火で一気に焼いたので、中まで火が通り過ぎるということはなくて、もう少し時間を掛けて中まで火を通しても良かったぐらい。

真ん中はレア、というか生。でも全く問題なし。ローストビーフだとこれでは駄目で、もう少し火を入れるように作りますが。(レアは焼き方であって、生とは違う)

美味しかったか?

うーむ、美味しいというべきかな。

この肉の薄切りを塩コショウ+ポン酢で食べたら、全くなんの美味しさも感じなかったのですが、ま、オーストラリア牛の本性ってこんなもんだと思います。ただアンガス牛ですし、「肉が硬い」ということは全くないし、低温調理で長い時間、調理したわけでもないのに、「肉はかなり柔らかい」と思いました。でも決して美味しい肉ではない。

でもそういう肉は「ソースで美味しく食べる」のが我が家の食べ方で、ソース次第にいかようにも化けるんですよね。

そういう意味で、美味しかった。

でもこの肉を和食の味付けで食べると、「固くはないけれど美味しくないね」ってなるんだろうと思うし、それが多くの日本人のオージービーフに対する評価じゃないんですかね。

でもね、前にも書きましたが、オーストラリアでは「日本向けに特別に【美味しく】育てたのが、あのオージービーフ」なんですよ。つまり日本で売っているオージービーフはオーストラリア市場には出回っていないのね。

でもま、「牛は草を食べて育つもの」から、「穀物を食べさせた牛」も市場に段々と出回るようになって、私達にも合うようにはなってきたものの、無印牛は無印牛なのね。日本の和牛やオーストラリアで育てているWagyuとは違う。

だから多分、日本人にとっては「日本のオージービーフの方が、マレーシアのオーストラリア産ビーフより美味しい」って思うんじゃなかろうか。オーストラリアに取って日本は上客だし、和牛というライバルがいるわけだから、オーストラリアではかなり一生懸命にリサーチもして「日本向けオージービーフ」を育てているわけです。(だからオージービーフは美味しくないと言われると、それより美味しくない普通のオーストラリア牛を食べていた私はがっくり落ち込むわけです 笑)

でも私達にはこれが牛肉なのであって、和牛が当たり前の日本人とはちょっと違う感覚を持っています。

そして私達にはあまり「主食、副食」という感覚はないし、「お肉をおかずにご飯を食べる」ことはしません。肉を食べる時にはガッツリ肉を食べる。パンもじゃがいもも食べないのが普通。

でも焼き肉はご飯がある方が美味しいね~~。(笑)

焼き肉はやっぱり和牛、Wagyuが良いと思うなぁ。安い肉でもタレに漬け込んで、なおかつうまい具合に「脂身」を混ぜればそこそこ食べられるけれど、やっぱり和牛、Wagyuにはかなわない。

そういえば、私達がオーストラリアに上陸した1991年には、「川崎の有名な焼肉屋の息子」が日本庭園まである大きな焼き肉・鉄板焼の店を出していたんですよ。ところが当時、Wagyuなんてないし、「グレインフェッド(穀物で育てた牛)」もほとんど無くて、リブロースもサーロインも赤身みたいな肉ばかりだったんです。

でも流石、その有名焼肉屋の息子は、うまい具合に脂身を混ぜて、「口に入ればサシが入った肉と同じ」状態を作っていた。で、味付けは濃い目にしてごまかして、そこそこ美味しい焼き肉、鉄板焼だったんですよ。やっぱりプロはさすがだと思いましたっけ。

で、年月とともに「サシの入った牛肉(グレインフェッド)」「Wagyu」も市場に出回るようになってきたという歴史があります。ちなみにオーストラリアは国策で「牛を守る」ようにしているので、肉はもちろん骨からスープまで、一切「海外の牛関連ものは輸入禁止」。

今はどんな感じなのかな~~~。ネットでオーストラリアのスーパーのサイトを見ると、牛肉もかなり高くなったようす。そういう意味では、マレーシアに入っているオーストラリア産の牛肉の価格ってメチャ高いわけでもないし、業者は頑張っていると思うなぁ。

さてさて、我が家はステーキで一口一口、味わいながら食べられるような肉に出会えるのだろうか。

でもま、ローストビーフで美味しく食べられる肉がある限り、そして和牛もWagyuも市場にいくらでもあるから、一応、「牛肉に関しては問題なし」と言っても良いのかもしれない。

いろいろな部位がなかなか手に入らないのが私は不満ですが・・・。

 
 
 

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