【低温調理】久しぶりのオーストラリア産Wagyuのローストビーフをつくったけれど・・・

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先日、新しく見つけた「肉屋&レストラン」からデリバリで買った「オーストラリア産WagyuのリブアイMB7」でローストビーフを作ってみました。

お店は「Cork & Cleaver」で、その紹介はここから。

見るからにオーストラリア産Wagyuのリブアイ。MB7ですから和牛で言うA4ってところ。十分、美味しそう。

ところがですねぇ、我が家はローストビーフは「ガッツリ肉を食べたい時にローストビーフにする」のであって、ここまでサシが入っている肉をガッツリ食べると間違いなく「オエッ」となるのがわかっている。

それはステーキにしても同じで、多くの日本人の様にA5和牛が良いねとか、サシが入っていて美味しそうだね、なんてことにはならない。

でも前回のリブキャップ(かぶり)をローストビーフにした時に、いつもとは違って「コールドアペタイザー」みたいにして【冷蔵庫で冷やしたものを、食べるときには常温にする】のが美味しくて、オエッとならないのがわかったので、それと同じ様な考え方でやってみることに。

さて、何度で低温調理をするか。

いつもガッツリ食べる系のローストビーフは「脂肪分が少ない」オーストラリア牛が主だから、調理温度は54~60度ぐらいで部位、肉質や脂、形状によって温度と時間を変える。

でもこの肉みたいに脂肪分が多いと、ローストビーフとしてはもう少し温度を上げたほうが良いと思う。

もしかしたらミディアムでも良いかも知れないと思ったけれど、基本的に我が家はミディアムは焼きすぎだと感じるのが普通だし、もし「焼き過ぎ」なんてことになると全てが台無しになる可能性もある。

ということで、低いかも知れないと思いつつ57度に決定。時間は4時間。

それをしっかり焼く。

いつもならすぐに食べてしまうのだけれど、今回は常温になるまで待ってから切ることに。

火の入り具合いはオッケイ。狙った通り。

これを「旭ポンズ」で味見をしたら、ばっちり。かなり美味しい、やっぱりWagyuはいつもの【無印牛】とは違う。一緒に味見をした息子がもっと食べさせろとウルサイ。(笑)

でもねぇ、なんだかこの固まりと、切ったものを見ていると「かな~~~~りの違和感」がある。

リブアイの形状だと「断面積が大きい」じゃないですか。だから食べる分にはこのぐらいの火の入り方が良いにしても【見た目】は(血のしたたる肉が好きな)私でさえ気持ち悪い、ナマすぎると感じる。

美味しいのは間違いがないのだけれど、料理としてはこれじゃ駄目だろうと思う。

う~~む、今まで「見た目が駄目」ってのは気がついても自分にはセンスがないのはわかっているので、頑張ろうと思ったことがないのだけれど、やっぱり切り方なり出し方は考えないと駄目ですね。難しいなぁ・・。

半分にしてしまうのも良いかも。それも「焼く時に二分割」するのが正解かもしれない。そもそも調理後に「どう皿に盛り付けるのか」を考えて素材の整形もするのは常識ですよねぇ。付け合せの人参を丸ごと茹でてから、「これ、大きすぎる」なんて言うバカはいないもんね。

同じ様に低温調理しても、形状、盛り付けで随分、印象は変わる。

これも57度で4時間の低温調理をしたローストビーフだけれど、形、切り方で随分、印象が違うのがわかる。

56度でもこんな風。

というか、そもそもリブアイはローストビーフには合わないのかもしれない。

でもなぁ、アメリカの超有名な「Lawry’s The Prime Rib」のリブはこんなだもんな。

盛り付け方ひとつで変わるってことなんだろうけれど、私には何よりもそれが難しい。

我が家は我が家風のローストビーフ(安い肉をソースで食べる)ってある程度、完成しているから、あえてWagyuのリブアイを使うなんてことは考えないほうが良いような気もする。

じゃ、こういう肉だったらどういうふうに食べたら良いのか?

う~~~む、この肉でしゃぶしゃぶ、すき焼きは結構イケると思う。

でも残念ながら手に入れた「電動スライサー」でも役不足で、しゃぶしゃぶの薄さでは切れないと思う。

これを買った「Cork & Cleaver」でこれを1ミリの薄切りにしてくれるかどうか、聞いてみようか。

さて、ではこの肉はどうする?

やっぱり脂が多いから薄く切ったものを2枚も食べれば十分だし、でもそれじゃ他にもなにか作らないとならないし・・。

ここは白旗を揚げてヨメさんに助けてもらうしか無いかな?

きっとヨメさんはこれを薄切りにして、そして【火を入れ直して】焼肉丼にすると思う。

うん、その方が間違いなく美味しそうだ。(笑)

-----(追記)-----

どうも納得がいかないので、冷蔵庫で冷やしたものを薄切りにして食べてみた。

全然、美味しくない。冷たい状態だと「肉の味がわからない」、「脂肪分が気持ち悪い」し。わざわざ不味くして食べているようなもん。

でもそのまま放置して温度が常温(27度ぐらい)になってくると【変身】した。

美味しいじゃんか~。

でも出来たての美味しさを【10】としたら、これは【6】ぐらいでしかない。冷蔵庫から出した冷たい状態だと【2】という感じ。

だからあえて冷やして食べる必要はないという結論。その点、Wagyu、和牛でもなく、サシも入っていない「一般的な安い赤身の肉」だとしたら、大きな差は出ないと思う。そもそも「さほど美味しくない肉」のだから。

常温に戻ってくると美味しくなってきたけれど、「サッと炙って食べる」のはありかもしれない。

でもこれって所詮、余り物、作り置きした場合の食べ方じゃないかなぁ。

しかし勉強になりました。

「素材によって調理の仕方、食べ方を変えるべきだ」という当たり前のことがわかった。(笑)

たまたま良い肉が手に入ったからと言って、いつもと同じ様に料理したら、「もっと美味しくなる」ということでもない。というか、いつもの私の調理・食べ方って「さほど美味しくない素材のものでも、どうにか誤魔化して食べられるようにする」ってことばかりを自分はやってきたのだろうと思う。

思うに、安い肉、オーストラリア産の無印牛、アンガス牛に関しては「ソースで食べる我が家流」はそれで良いと思う。ガッツリ食べるのもOK。

ではそこそこ美味しいWagyu、和牛だったらどうするか。

ローストビーフだとすれば、上に書いた有名な「Lawry’s The Prime Rib」みたいにして「肉の美味しさを堪能する」方向にするべきなんでしょう。

あるいはローストビーフにこだわるのはやめて、やっぱり日本人としてはしゃぶしゃぶ、すき焼きが良いと思う。

それとも「ちょっと贅沢な【焼肉丼】【牛丼】」にするか。(笑)

でもま今回の実験で、私がやっていることは「ただの調理実験」だというのがよーくわかった。やっている内に進歩もあるかと思っていたけれど、「料理の世界」のドアさえも開けられていないのが実情。

料理って「柔軟な頭」と「センス」が大事なのはわかっているけれど、そもそもそれが私には無い。

でも好きなんだよね~~。いつも頭の中では、あれをああして食べてみたい、こうやったらどうなるのかとか、そんなことばかり考えている。

昔から、「化学の実験」が好きだった。(笑)

「好きこそものの上手なれ」って、ありゃ嘘だね。

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