いや～～、驚きました。
G7の首相が皆揃って、広島原爆資料館へ。そして慰霊碑で献花。
まさかと思いました。
今回のG7の前に、長崎でG7保険大臣会合があったんですね。そしてその時も大臣が揃って長崎の平和公園を訪問、そして献花。
私はこれを知りませんでした。
これらの行事は前から計画されていたわけでしょうが、一体、どの国の誰が音頭を取ったのかはわからないものの、長崎と広島で開催し、そしてG7の首脳が献花したのは世界に対して、そしてロシアに対しても良いメッセージになったと思います。
良くまとめたなと思った。
ま、広島という場所の選択、G7前のG7保険大臣会合は長崎という事も含めて、当初から世界にメッセージを送ることは計画の中に盛り込まれていたにしろ、本当に良くやったと思いました。
ただ広島の慰霊碑でもバイデンは「核のボタン」は当然、身近に持っていたはずで、それが気になると言えば気になりますが、こればかりはどうしようもない。
私は、オバマが広島に行った時には感動もしなかったし、日本人として嬉しくもなくて、「口だけオバマがパフォーマンスしてるわ」という印象しかありませんでした。
あのときに比べると、G7で各国いろいろ事情はあるのにそれをまとめて皆で献花したというのは大したもんだし、それだけロシア、中国、イスラエル、イラン、北朝鮮が何をするか大きな懸念が世界あるのだろうと思いました。
だから岸田首相が主導権を取って決めたとは思わないけれど、岸田首相がG7議長であるときに世界に大きなメッセージを送れたのは岸田首相の功績としても良いと思っています。
実は私は広島の記念碑に刻まれている言葉が好きじゃないんですよ。
【過ちは繰り返しませんから】というくだりですが、これには主語がない。当然、「私達人類は」ということでしょうが、原爆投下は日本のせいであり、アメリカには罪はないと言われているわけで、【私達日本人】が主語であると取れるんですね。
「日本さえ馬鹿なことをしなければ、こんなことにはならなかった」と。
現代の私たちは「アメリカに報復する」という考え方は全くありませんが、戦時中はもちろんのこと原爆投下直後、死んでいく人たちは「必ず俺の仇は取ってくれ」と死んでいったと聞いています。当然、原爆投下、東京大空襲を含め各地の爆撃は「民間人が標的にされた」わけで、アメリカの戦争犯罪は半端じゃなく大きい。
でも勝てば官軍で、アメリカが責任に問われることもなければ、「戦争を早期終結する為に、またこれ以上の死者を増やさないための原爆だった」とアメリカは言い続けるし、日本も「俺たちが悪いのだからしょうがない」と諦めている。
ここは何も清算されることもなく、総括されることもなく、うやむやのまま。悪いのは日本だけということでアメリカは何の罪も問われることはない。反省の弁もない。当然、謝罪もない。
これが戦争なんだと思いますが、日米は同盟国であり、これからも強固な協力が必要な時代に入っていくからこそ私はアメリカからの「原爆投下は間違えであった」という言葉が欲しいという思いが強いです。謝罪がほしいとは思っておらず、「間違いであったことだけは認めて欲しい」と思う。
ですから、今回のG7の皆が揃って献花したのはインパクトが大きいと感じました。そしてそれは単なるパフォーマンスではなくて、世界に向けた強いメッセージがあると思った。
岸田政権は早く退陣させるべきだという考え方に変化はないものの、今回の件だけは「よくやってくれた」と思っています。
ゼレンスキーが日本に来るんだそうですね。
「侵略は許さない」という強いメッセージが必要な時代ですが、逆に「悪いのは侵略した方だけ」という考え方が強化されることが気になっています。
ま、日本がそうであったように、ロシアはこれから「侵略者」と未来永劫言われることになるんでしょうが、「善悪の線引きを一方的に決めてしまう」という平和のあり方に疑問を抱かずにはおれません。
これって「策略陰謀に長けている方が、善として歴史に残る」ことを意味している。
【相手に先に一発殴らせるのが重要】という「戦争のはじめかた」も未来永劫、変わらないのでしょうか。
これが世界の常識だとすれば、戦争が終結しても「真の和解」なんて絶対に起こり得ないんでしょうね。
国と国が結びつくのは「共通の利益があるから」だけだとしたら、人間って全く進化していないのと同じだと思う。
トランプ＋安倍晋三＋プーチンという世界だったら、ウクライナ戦争は起きたのか、どういう形になったのか、そんなことを時々、夢想しています。