読者の方からメールを頂戴しました。
今の米国株式をどう読みますか?と。
私は基本的に株式は触っていませんし、長期投資は本当に不得手で、「全くわからない」というのが大正解。
ただ、3月にはある程度の債券を仕込まないとならないと去年から書いていましたし、またクレディ・スイスという大きな地雷を踏んでしまいましたし、【長期的展望】を考えないわけにはいかず、ここのところ「長期的な視野」を持って市場を見ていましたが、「やっぱりわからない」のね。(笑)
本当に難しいと思います。
ただやっぱり私の原点である「ファンダメンタルズは重視しない」という基本は変わらずに持ち続けるべきだとは思っています。
結局、絶対に間違いのない真実は「過去の値と現在の値だけ」ですよね。そしてそこから「近未来を考える」しかないわけで、価格に影響を与えるのがファンダメンタルズなのは間違いがないものの、これの見方、読み方は本当にいろいろで、【どれが正しいのかを選ぶ】みたいなことになってしまうのね。これってまさに「競馬の予想屋をどう選ぶのか」に似ていて、【自分が方針を決めたことにはならない】し、【将来が読めないという事実】には何の変わりもない。
だから「動きに乗る」しかない。これが私の結論です。
でも状況は刻々と変わるし、ファンダメンタルズも変わり、長期的な予想とは【ギャンブルと同じ】だと思うのはいつも書いている通り。
ですから、「そもそも長期投資と言えども、Buy and Holdはありえない」ってことなのね。つまり、値動きに合わせて買ったり売ったりしなければならないのはデイトレ、短期売買と【何も変わらない原則】だと思っています。
ファンダメンタルズを意識すると「アメリカ株を買うのは危険」と考えるのが一般的だと思いますが、でも株価は上げ続けた。
ナスダック。日足。
2023年に入ってから、上昇トレンドは見えましたね。またそれも一服して3月半ばからも上昇トレンドは見えた。「将来のことはわからないにしても、その時のトレンドが見えたらそれに乗る」のが正解なんだろうと思います。これは去年の7月に見えた上昇トレンドも同じで、それに乗るべきなんでしょうね。でもその上昇波は1ヶ月で終わった。それが見えたらそこで撤退するべきで、長期投資だからといって【Buy and Holdが原則】と決める必要もない。
また今の上昇波も「変わる時はかならず来る」わけで、そのときに撤退すれば良い。それだけのことなんだろうと思います。そしてそれは下降波も同じことで、下降トレンドが見えたらロングポジションは解消して様子見、そしてショートのサインが出たら売りから入る。この行動の基本はデイトレも短期も長期も同じだと、ここのところ「長期投資を基準」として市場を見てきた私もその原点に戻りました。
Buy and Holdとは「青い鳥を探し続けることに似ている」ということを再確認したみたいなもんです。
「上がれば買う」「下げれば売る」「わからない時には何もしない」というこの3つの行動が全ての原点だと痛感しています。
ま、そんな事はわかっていたわけですが、「債券を買う場合」は買ったり売ったりその時の動きに合わせて売買することはありませんので、やっぱり長期的展望が必要だと思ってきたわけですが、「それは無駄な努力でしか無い」というのが今の私の思いです。
やっぱり「青い鳥はいない」「やっぱり楽はできない」というのが現実。(笑)
ただ、こういう書き方をすると、買い時、売り時をどう見るのか、トレンドの上昇、下降をどう判断するのかという問題があるわけですが、これとて「決まった読み方は無い」のね。ただ自分で「こういう時は買う、売る」「こういう動きを上昇(下降)トレンドとする」と【決めるだけ】のこと。そしてその読み方はトレーダー一人ひとり違っていて個性がある。また好きな売買手法もあるわけで、私みたいに「トレンド追従しかしない」トレーダーもいれば「逆張りを得意とする」トレーダーもいるわけで、【これが絶対に正しい】というのは無いと思っています。
でもいい加減で良いわけでもなくて、ルールは自分で作り上げるしか無い。そしてそれの精度を上げる努力を常にするしか無い。
でも「常に動きが読めることはありえない」わけで、【好きなパターンを見つける】ことが重要だと思っているのはいつも書いている通り。そしてそのパターンが出るのを【いつまででも待つことが出来る】ことが重要で、【今は買いか?売りか?】と【常時考えるのは馬鹿げている】と私は考えています。
野球のバッターと同じで、【好きなボールが来ればバットを振れば良い】だけのことで、「どんな球でも打とう」なんて狂っているとしか思えませんよね。でもそういう風に考えてしまうのがトレーダーでもある。野球には見逃し三振がありますが、トレードは何十回、何百回見逃してもアウトにはならない。だから「好きなボールが来ない限り絶対にバットを振ってはならない」しその必要もないわけです。
そしてこれもいつも書いていることですが、「好きなボールが来ないから、この野郎~~と思ってバットを思いっきり振ったらホームランになった」なんてのは絶対に駄目なのね。こういう「結果オーライ」とは【失敗の内】と判断するべき。あるいは「大好きなボールが来たからバットを振ったら内野ゴロで簡単にアウトになった」としても、それは失敗ではないわけです。
この辺の何がOKで何が駄目なのかをはっきりしないと、「自分はいつバットを振るべきか」がいつになってもわからないし、ギャンブルを永遠続けることになるのは100%間違いがないと思います。
ま、この辺のことはいつも、何度も書いていることですから、常連さんはしっかり理解しているとは思いますが、今回の話としては【結局は長期投資も短期投資もデイトレでさえも基本は同じ】ということだと思っています。
「楽をして儲けたい」のは万人の望みだとは思いますが、「それは絶対に起きない」というのを自分に言い聞かせるのが重要なんでしょう。
私も今回、それをうるせ~~と自分で思うぐらい、自分に言い聞かせました。(笑)
長期投資をするにしても、やっぱり売買ポイントはあるわけで、【買う、売る、休む】を淡々と繰り返すしか無いという結論です。
ということで、今の米国株は?ということに関しては「ロングポジションをキープ」で良いんじゃないですかね。新規にロングで入るのも良いかも知れないけれど、「売り場は近いかも知れない」と注意が必要なのは当たり前のこと。
でもそのタイミングをどう読むかですが、ま、ファンダメンタルズを頭に入れておくのは良いにしても、「行動を決めるのは値動きを見て決める」のが鉄則だと思います。
結局その方が悩みは少ないし、迷うことも減るんじゃないですかね。
と自分に言い聞かせています。(笑)
今のところ、私は株式に参戦しようとは思っていませんが、参戦するべきだと思うときが来る可能性も大いにあるので、そのためのキャッシュポジションは用意しています。でもその前にやることは多々あって、古巣のドイツのBundのデイトレ、そして数日~数週間単位の短期トレードを増やしていこうと考えています。この辺の原資の移動は簡単に出来ますし、どういう金額をどこに振り分けるかを固定して考えてはいません。
ちなみに「買わないとならない債券」ですが、4月に入ってから買い始めて、5月の半ば過ぎに完了しました。クレディ・スイスの件もありましたし、全体のポートフォリオの見直しをして今回は「リスクの低いもの」を中心に買いました。やっぱりクレディ・スイスの痛手は半端じゃありませんでしたので、そうそう同じようなことは起きないとは見ていますが、安全重視で決めた。
でもリスクを取らなければ利回りも悪いわけで、その点、不満があるのですが、ま、仕方がないと思っています。とは言うものの、「クレディ・スイスで原資も減らし」「予定していた収入も入らず」「全体の利回りも悪くなった」ことから私の資産減、収入源は結構大きくなってしまい、頑張って「A資金で稼ぐ(短期投資)」ことをしないと明るい未来は見えてきません。
初心に戻って、出来る範囲で「塵も積もれば山となる」と考えて日々頑張るしか無いと思っています。