5月20日、96歳の父が永眠しました

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このことはブログに書くべきでもないと思いましたが、記録のため、書き残しておきます。

2024年4月25日、突然、具合が悪くなった父は救急車でパンタイ病院に入院。ICUで数日過ごし、多少、具合が良くなったので一般病棟に移りましたが、次の日にはまたICUに逆戻り、その後、段々と弱まっていき、食事も自分では摂れなくなり栄養剤を直接胃に注入開始。

バイタルそのものは問題がないので点滴も酸素マスクも外しましたが、段々と弱くなり、5月20日の午前3時45分、眠ったまま息を引き取りました。

5月24日、家族葬をNirvanaで行い、翌、25日。本日ですが火葬も終わり、お骨になって午後には自宅に戻りました。

後は初七日を家族で執り行い、納骨は日本の青山墓地となりますが、その予定は未定。

突然のことではありましたが、年齢が年齢で車椅子生活にもなっていましたので、心の準備は出来ていたと言って良いと思います。老衰と言って良くて、病気らしい病気も無く、どこが痛いとか苦しいとかそういうこともなく、静かに眠るように旅立てのは本人にとっても家族にとっても救いだったと思います。

ただマレーシアであるということ、葬儀は有名な葬儀社(Nirvana社)にお願いしましたが、日本との習慣の違いがあって、本来ならお願いすべきである「僧侶」を頼むことが出来なかったのが心残りではあります。

でもその辺は日本のお寺さんに連絡して法要を行ってもらうこと、そしてまだ予定は未定ですが、納骨のために日本に帰る時に、改めて家族で集まって法要をしたいと思っています。

他の日本人の方々の為に書いておきたいことですが、パンタイ病院も本当に手厚い看護をしてくれましたし、葬儀社との連携もきっちり取ってくれて助かりました。ただ、病院としては葬儀社に任せた後のことに関しては「一切知識がない」と言っても良く、右も左もわからない私達としては手探りで自分たちでどうするべきかを考え、葬儀社と連絡を取って進めるしかありませんした。

ただNirvanaという葬儀社は2019年に母が永眠した時もお願いした葬儀社で、習慣が違うとは言っても日本と大きな違いがあるわけでもなく、またお通夜=葬儀=火葬の流れはパッケージになっていて、どれにするのかを選び、細部に関しては要望を出しましたが、問題らしい問題は一切なく、思った以上に良くやってくれて良かったです。

ただし、母の時もそうだったのですが、「骨壺」が日本と違うんですね。というか、私達は関東出身ですから7寸の骨壺が良いわけですが、こちらの骨壺に良さそうなのがなく、大理石を削り出したような立派な骨壺はあるのですが、大きくて非常に重いものしかありませんした。

これは母の時にそれがわかっていましたので、今回は「事前」に日本から骨壺を取り寄せました。母の時にも日本から取り寄せたのですが、運送中に「損壊」してしまい、仕方なくNirvanaで販売されているその大きくて重い骨壺を使いました。

でも今回のことをきっかけに、日本から母の分も取り寄せ、厳重に梱包してもらいDHLにお願いして、事なきを得、父も関東式の骨壺、そしてそれとお揃いの母用のものも手に入れ、父のお骨上げの時に母の分も新しい骨壺に移し替えてもらうようにしました。

かつてはお骨を日本に持ち込むには「骨壺をシールしなければならない」という決まりがあったようですが、今回はそのルールはないということで、移し替えは簡単に出来ました。ただ、日本に持ち込む際の規制に関してはまだ確認を取っていません。

また掛かった費用に関してですが、4週間弱の入院でパンタイ病院への支払いは約15万リンギット(約500万円)でした。2019年の母の時には6週間ぐらいの入院で1000万円以上掛かりましたが、その時には特殊な高価な投薬があったので高くなりましたが、今回は特殊な治療があったわけではなく、しかしレントゲンやCTも数回撮りましたので、このような額で「収まった」という感覚があります。

もし重い病気や事故で入院ということになりますと、1000万、2000万という額にはすぐに行ってしまうだろうと思います。私もマレーシアで何度か入院、手術を行い、日本でも1ヶ月ほど手術入院(全額自費負担)をした経験がありますが、【間違いなく、日本のほうが全額自費負担でもかなり安い】という印象を持っています。

マレーシアで使える保険があれば良いですが、高齢の場合ですと保険でフルカバーするのは難しいですし、私も家族も日本の「海外旅行者保険」に入っていますが、来年から大幅値上げで、現在、家族3人の合計が2年契約で146万円(1年75万円)。これが値上がり後は【360万円。1年で180万円】となります。

また「同じ病気は6ヶ月間しか保険でカバーされない」事になっており、私は去年は「前立腺の手術」、今年は「心臓冠動脈にステント挿入手術」をしまして、【全額保険でカバーされた(金額的には多分300万円ぐらい)】のですが、もう6ヶ月は過ぎた今、もう同じ病気での診察、治療、手術は「全額自費負担」となります。実際に、心臓に関しては今でも診察を受け、薬も出してもらっていますが、すでに「全額負担」となっています。

「病気になったら日本に帰る」と考える長期滞在者は多いですが、緊急の場合はマレーシアで入院するしか無く、その場合、保険でカバーされないと大変なことになるのは明白。

病院では当然、クレジットカードなり、振込で保証金を入れなければ、即刻追い出されますから、注意が必要でしょう。

またNirvanaという葬儀社でお願いしたのは2泊3日のパッケージ(お通夜=葬儀=火葬)でしたが、花代や関係者への寸志など諸々の出費を含めると25000リンギット(約83万円)程度でした。

ブログに書き留めておきたいことは色々とあるのですが、ほとんどが我が親族、私のあまりにも個人的なことですので、書くことはしませんが、「大きな問題もなく、父を送り出すことが出来た」のは間違いありません。

パンタイ病院の担当医や看護師、日本人のアテンダントの方々も本当に良くやってくれたと思いますし、(気になっていた)葬儀社のNirvana社も想像以上の事を誠意を持ってやってくれて、本当に素晴らしい状態で父を送ることが出来たと関係者の皆さんにも感謝しています。

私自身の心境ですが、私も「死を自分のこととして見つめる事ができる状態」ですし、母と父とも「別れの悲しさ」は無く、私の死生観としても「この世とあの世とはつながっている」と近年は強く感じますし、そして「心の中での繋がりは非常に強いものがある」ので【今でも一緒にいる】という感覚があります。逆に今まで以上に父や母を身近に感じるぐらいです。

また父も母も「孫たち」を異常なほどに愛していましたし、それは孫たちもわかっていて、彼らも「感謝の気持」が非常に強いのを私も感じることが出来て嬉しかったです。「子を持って知る親の恩」ではありませんが、息子たちも「親の愛」を実感としてわかるようになってきていて、子を思う気持ち、孫を思う気持ち、一族を思う愛は「先祖代々非常に大きな流れの様に私達に降り注がれているから、今の私達がある」ことを彼らも理解しているのがわかりました。その思いを今回のことで「皆で共有できた」のは素晴らしく嬉しいことで、旅立った父も母もそんな私達、孫たちを空の上の方から見て微笑んでいるであろうことは間違いないと思っています。

今回のことで、益々ダボ家の結束が強くなったことを感じて、私は今幸せだし、そういうダボ家を維持することが、私の一番の親孝行ではなかろうかと思っています。

ということで、ブログを再開します。

よろしくお願いいたします。m(_ _)m

Nirvana社

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