株式市場も為替市場も「恐ろしい弱肉強食の世界」なんでしょうね~

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最近、我が家は「FXもトレードの柱にする」ようになったので、まずFX市場、いわゆる「為替市場」の特徴を知る必要があって、ゼロから勉強しています。

まず「市場の構造」「参加者」「為替の特徴」を知る必要があって、その道のプロの動画をよく見ているのですが、でもプロと言っても「FXでトータル10億儲けました」「やっと1億稼ぎました」という人たちではなくて、いわゆる「銀行、機関投資家、ヘッジファンド」に近い人達、まさに何千億円もの莫大な資金を使って「相場を動かしているビッグプレイヤー」の世界を知るということ。

こういう世界って「自分には関係ない」と思いがちですが、【同じ土俵で戦う】という意味では、「投資資金は100万円」のトレーダー、投資家だとしても知るべき世界だと思っています。

それが自分の利益に直結するかどうかは別の問題として、「そもそもの仕組み」みたいなものを知る必要がある。

最近、かつては「三和銀行」の為替ディーラーをやっていて、その後、ロンドンやニューヨークで為替の売買を何十年も続けて、そこそこ有名なディーラーだった人がユーチューブに動画を出しています。

そういう人、仲間たちが一体どんなトレードをしていたのか、何を考えて何をしていたのかというのは、たとえ昔話しだとしても、単なる経験談だとしても非常に面白いと思います。

そして私も年数だけは株式、為替、先物市場に長かったですが、そういう世界のことは殆ど知らず、関係ない話だと思っていたんですよ。それこそ「万年初心者」みたいなもので、いつまで経っても「子ども」なのに、「大人たちが何をしているのか」を知ってもどうにもならない、大事なポイントが違うと思っていたから。大会社の「新入社員」「万年平社員」みたいなもの。(笑)

いわゆるいつも草野球で半分遊びみたいなプレイしかしていない野球好きが、日本を出てアメリカのメジャーリーグで活躍するプレイヤーのことを知っても真似さえできない、関係ないと思うのと同じ。どんなに頑張ってもイチローや大谷みたいにはなれないのはわかりきっているわけですから。

でも「市場の動きはビッグプレイヤーが作っている」のはなんとなくわかるわけで、かつての株式市場で「仕手株」が大暴れしていた頃を思い出すんですよ。

なんてことのない会社で株価が300円程度だったのがなぜか上がりだして、600円、1000円という値がつく。

一体、何があったんだ。私達が知らない「大ニュースがあるのか」「とんでもない新製品を開発したのか」とか思うじゃないですが。ところが、どこをどう調べてもそんな情報はないし、その会社そのものが何が起きたのかわからず困惑するようなことが起きるのね。

これがまさに「仕手株」で、ビッグプレイヤーが「あることないこと情報を流して」、一般の投資家も呼び込んで取引がどんどん大きくなる。「仕手筋のXXXグループが動き出した」なんてことさえも【買う理由になる】わけで、何が起きたかわからないにしても「株価が上がる」ということは【間違いのない善】ですから、目先の利益に敏感な投資家がどんどん集まって来る。そして「お金の匂いを嗅ぎ取った他のビッグプレイヤー」もそれに参加し始める。

当然、異常に高くなった株価は「いつか必ず下がる」と誰しもが思いますから、「値上がりに対して【空売りを仕掛ける人たち】もどんどん増える」のね。

この状態をわざわざ作り出すのが「仕手筋」と言われるハイエナみたいなグループ。

多くの金亡者が参入してきますが、買い方は買い方で「信用買い」をする人も多く(大損した青汁王子みたいなもの)、信用残がどんどん膨らむのね。

で、信用買いも信用売りも「期限がある」し、【いつか必ず反対売買をする】わけで、それを利用して「投げさせる」「踏ませる」状態を作り上げ、価格の振れ幅はどんどん大きくなるのね。

そしていつか必ず決着が付く。というか、知らないうちにその仕手戦を仕掛けた大本尊は売り抜けていたりして、いつまでも踊らされたままの買い方、売り方のどちらかは大損する。また「仕手株」だと思ったら、本当に「大ニュース」が裏にあって、M&Aだったり、乗っ取りだったり。

今回、往年の有名為替ディラーだった人の動画を見て、「為替の世界も似たようなもんだ」と思ったんですよ。

そして「株式市場も同じ」だろうと。

私達一般人が考えるのは「投資」で「持っていれば値上がりするだろう」とか「配当が良い」とかを中心に考えますが、またとんでもない莫大な額の資金を運用する「機関投資家」も考え方は似たようなものだと思いますが、短期の利益を狙うビッグプレイヤーも多く存在する。

そういう勢力の存在を無視したり「わからない」と放置するのが良いとは思えない。

結局、「ほぼ全ての参加者は【利益を得ようとしている】のは間違いがない」わけで、「持ち続けていれば良い」というのは【幻想】であり、【洗脳】かもしれないと考える必要がやっぱりあると思います。

「ガチで保有し続ける」と公言する人たちも「いつかは売って利食いをする」わけで、【持ち続けたまま含み益が増えればそれで良い】なんてことはありえない。でも面白いのはそういう人たちは「いつ売るのか」という話をしないのね。私が、何が理解できないかと言うとその点なわけで、「老後資金」というけれど、それが必要なのは「いつ」なのか。またそれが必要になった時に「暴落している最中」だったらどうするのか。

かつての日本は「高値から暴落して、元の値に戻るのに34年も掛かった」「アメリカもITバブルが弾けてもとに戻るのに17年掛かった」なんてことが「常に起きるのが相場の世界」で、「いつ売るのか」という【出口戦略も非常に重要】で持ち続ければよいというのは「思考停止状態」とか言いようがないと思うわけです。

これは巨額の投資をする機関投資家も同じで、「持ち続けていれば良い」なんてことはありえないし、常に値の変動リスクを弱めるために先物やオプションを使うのは常識だし、「当然、利食いもすれば損切りもする」。

つまり、「上がり続けること」も「下がり続けること」ない世界で、【その価格の変動で皆が利益を狙っている】ということでしょう。

特に為替の世界では「実需がある」わけで、これは株式市場には無いことじゃないですかね。ある特定の株を持っていないと仕事にならないということはない。つまり、貿易量が多い国は「常に外貨を買う、売る」という【実需】があって、それで世界の貿易が成り立っている。それは「コモディティー」の世界も同じで、「金(ゴールド)」が投資対象となるけれど、金を実際に消費する世界でもある。まさに「石油」がそれの典型的なもので、「石油を持ち続けていれば利益が出る」と考えて投資する投資家はいない。

と同時に、「価格の上下で利益を狙う勢力(投機筋)」があって、もしかしたら【彼らが価格を作っている】と言っても良いのかもしれない。それは上に書いた「仕手株」と同じ。

【為替のトレンドは実需が作り、上下の変動は投機が作る】と言える様子。

為替の世界でも「数千億円を動かすプロのディーラー」は決して少なくなくて、それの集合体が銀行であったり、生命保険だったり、大企業、そして機関投資家。

今回、その敏腕トレーダーだった人の話を聞いて面白いと思ったのは、「たとえ何千億を動かす」ことがあっても、【彼ら(投機筋)は必ずいつか反対売買をする】という点。買えばいつか売る。売ればいつか買うわけで、それは【実需の売買とは全く違う】という。実需は、例えば輸入の決済でドルが必要だとすれば「ドルを買ったらそれで終わり」なわけで、いつか反対売買することはない。また輸出が多いのなら得た外貨を日本円にする必要があるわけで、でも例えばドルを売ったらそれで終わる。

これから話が面白くなるのですが、日本は貿易量も多いから「為替の実需も多い」のは誰でもわかる。また近年、日本は輸入超過で日本の経済構造がそうなってしまっていて、「常にドルを買う立場」だとのこと。この構造が変わらない限り、「日本円の円安へ動くトレンドは変わらない」とも言える。つまり「常にドルが足りない状態」だということ。ましてや最近、一般投資家が海外の株式、インデックスに投資する傾向が強く、証券会社も「外貨建ての商品」を増やしているから【円安傾向は簡単には変わらない】とのこと。

そしてその実需ですが、どの大企業も「出社してからその日の仕事を始める」わけで、「必要な外貨の手当をする」のが日本の午前中だとのこと。そして日本には「仲値を決める」という習慣があるそうで、それは毎日、朝9時54分に決めるのだそう。これが「その日の為替の目安」となって、各企業がそれぞれ動き出す。

日本は「ドルを買う」事が多い国だから、FXも「朝から10時まではドル高円安の動き」が多いとのこと。面白いですね。そんな事があるのを全く知りませんでした。

そして夕方から「欧州が動き出す」わけですが、為替はこの欧州時間の動きが一番大きいそう。

そしてまた夜中になると「アメリカが動き出す」わけですが、アメリカというのは「ドルを使う国」だから、「日本のような実需が少ない」とのこと。つまり、「相場の値動きで利益を狙う投機のプロが多い」ので「乱高下しやすい」と。

実際にUSD/JPYの5分足を、各地の時間帯がわかるようにしてみると「なるほど」と思う動きがあるのがわかる。

こういうチャートを過去に遡ってみてみると、欧州時間は「トレンドが出来ている」事が多いのがわかる。そしてニューヨーク時間になると「そのトレンドが修正されたり乱高下する」ケースも多い。こういう傾向があるのを私は全く知りませんでした。

こういう各国のビッグプレイヤーがしのぎを削っている世界で、これは「ゼロサムの世界」だから、「利益を得るためには誰かを損させないとならない世界」。そして彼らが動かす金額は巨大だから「トレンド追従の売買」どころじゃなくて、「トレンドを自らが作る」ことをする世界。そして「莫大な金額を動かす」にしても「無限にあるわけじゃない」から、ある相場の方向性を作ったところでそれが永遠に続くわけもなく、「必ず止まる」し、そして「反対売買をして利益を確定させる」と。そしてそれは「逆向きのトレンド」として見えることになる。

そのためには政治力も含めた「市場コントロール」をするわけで、「ガセネタも流す」のでしょうし、「小さな問題を大きく騒ぐ」こともしたり、「大事なことは口に出さない」のでしょう。

私は個人的にあるアメリカの大手銀行の発表に疑問を抱くことが昔からあって、「XXXの目標値はYYY」だなんていうのを信じると煮え湯を飲まされるケースがあって、「まだまだ上がる」なんてのは市場を煽って「自分が売り逃げるつもりだろう」と思うことも多々あったのね。彼らが扱う金額って巨大だから、普通に売ったら「相場が崩れる」からあの手この手を使うのだろうという疑いはどうしても払えません。

これって「株式市場も同じ」だと思っていて、投資の神様と言われるウォーレン・バフェット率いるバークシャーハサウェイも同じで、知らないうちにとんでもなく巨額の株を売っていたり、あの世界は「騙し合い」そのものだと思うことが多い。つい先日「アメリカの雇用統計」で良い数字が出て市場が大きく動きましたが、今頃になってその「数字の背景にあるもの」も見えてきた。当然、現政権の思惑も関係しているし、「相場をクラッシュさせない努力」は皆がしているわけだけれど、「早逃げして利益確定をすでに始めている大手」もいるのが面白い。

所詮、私達一般は「市場にお金を供給し続けるカモ」みたいなものでしか無いという思いが強くなりました。いつか「狩られる運命」なのは今までの過去に何度と無く起きた暴落で常に感じていたことでもあります。皆が頭を抱えているのに「なぜか大きく儲ける大企業が常に存在する」ことに違和感を感じたことは何度もあります。それはリーマン・ショック時も同じで、それは単に「その企業に先見の明がある」というだけではない【何か】があるんじゃないかと思う。

どちらにしろ、24時間働くプロは存在しないわけで、当然、シフトを作って24時間の監視はしているにしろ、大勢の参加者が仕事を始める「時間帯」が日本、欧州、アメリカと違っていて、「それぞれ動きの特徴も違う」というのを知るのは絶対に必要なことで、それは常識でもあると。

面白いと思いませんか?

この人の話を聞いていると面白くてワクワクしてきます。

私の様なゴミみたいな、ましてやデイトレーダー、スキャルパーには関係ないようにも思いますが、実はところどころに「使えるネタ」があるのがわかる。というか「知るべきこと」は決して少なくない。

「水上紀行氏」ですが、この手の動画はいろいろ出しているので、暇があったら見たら良いと思います。

彼の解説は、私には非常に新鮮で「宝の山」にも見えるので、彼の会社のレポートを購読してみるつもりです。現実的には彼らプロの見方、売買手法と、私の見方、手法とは「全く違う」わけですが(最近、多くのデイトレーダー、スキャルパーの配信を見ていますが、彼らの手法も私とまるで違うのに驚いています)、「プロは今をどう見るのか」を知るのは良いことだと思っています。

ただし、こういう情報は「余計な先入観を持ってしまう」ようになるのが普通ですので、それに頼ること無く、「自分の視野、想定を広げる」意味で参考にしたいと思っています。

 
 
 

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