マレーシアでの不動産ですが、今のところは買う予定はまったく無いものの、ちょっと興味が出てきました。
ただ、投資というほど大げさではなくて、私の場合は今の時点での試算ですと
○ 日本の年金は年間39万円しかないこと
○ オーストラリアの年金は夫婦で年間200万程度(スーパーアニュエーション含む)もらえる可能性があること(条件がいろいろあり)
なので、年金に替わるものとしての不動産所得を考えています。と、同時に息子たちにお金以外のものを残したいという考えもあります。
それを考えるきっかけになったのは、マレーシアの住宅ローンです。
? 思ったほど利率が高くない。
? 外人でも借りられる。
? ノンリコースローンであること。
?の利率ですが、私としては今の定期預金の利率から考えて5-7%は行くのだろうと思っていましたがどうもそうではないらしいのです。変動金利で3%台、固定金利で5%ぐらいとのこと。
?これもちょっと考えられないのですが、?との兼ね合いもあるのでしょう、とにかくMM2Hでも借りられるのがわかりました。
そして?、これが重要だと思うのですが、限定の債務であるということ。普通、日本のローンですとローンを返せない事態が発生した場合、その物件は競売にかけられ、なおかつ残金は借金として残りますよね。ところがこのローンはあくまでその物件を取られて終わり。個人保証の必要がないと考えてもいいのかもしれません。これって精神的に非常に楽。
なぜローンを考えるかというと、私の場合は今現在の私のポートフォリオの%よりローンのほうが安いからです。つまり自分のお金を使うより、ローンの方が率が低いから儲かる。もちろん、為替変動の不確定要素がありますから単純には言えないのですが、それはそれでリスクコントロールの手が無くは無いのでローン利用が面白いと思うのです。
つまり、借りる場合のレントと、買った場合の支払いを比べて、借りるか買うかを考えるのが普通と思うのですが、今までの計算だと、買わずに運用益でレントしたほうが得でした。ところが低金利でローンを組めるとなると話は別で、差は2-3%しかありませんが、ローンで買う有利性が出てくる。
これは自分で住まずにレントに出しても同じで、この数パーセントの差がかなりのリスクを緩和してくれるような気がしないでもありません。
ただ、どうもローンは65歳までのようで、10年もありません。これはこれで良いのですが、息子の名義でローンで買って私が借りるという方法もありそうです。
ただやっぱりわからないことばかりで、レント収入には税金が掛かりますが、そこからローン金利を控除できるのかどうか。税率は28%(居住者は0-28%までの累進課税)ですが、ローン金利は大きいのでこれが控除できるのかどうかは大きな差になる。これが今の時点ではわかりません。誰かご存知の方は教えてください。
それと私がマレーシアの不動産を見ていて常に思うことは、もうバブルの状態であろうということ。前にも書きましたが、マレーシアの金利は安すぎると思っています。これは金融緩和状態で、買う側もデベロッパーもこれを享受しているはずで、それが今のマレーシアの雨後の竹の子のように開発されているコンドやモールが出てくる最大の理由だと思っています。決して需要に支えられた開発じゃないと思うんです。
マレーシアでの不動産投資は非常に盛んな様子で、こう言っちゃ悪いですが、猫も杓子もやってる。まぁ、考えてみればたとえば30代の平均的なサラリーマンがどのくらいの収入でどのくらいの貯蓄があって、どういう蓄財を考えているのかを想像すると、今どういう状態にあるのかが見えてくるような気もします。そして政府も金融緩和でそちらに誘導し、経済発展の基盤にしようとしているのでしょう。ただ、若い人たちがローンを組んで、まさに株式市場に群がるがごとく不動産投資をしている姿はどうも怖いものを感じてしまうんです。これはマレーシアの株式市場も同じ状態。
不動産の値上がりも株式市場が好況なのも同じことで、バブルの怖さを身をもって知っている我々としてはどうもこれが気になりますよね。本当に需要に下支えされたものなのか、それともフィーバーなのか、その辺の見極めが簡単ではなさそうに思えます。
ただ、バブルってでは一体なんなのか、バブルはどうしてはじけるのか、どこまで大丈夫でどうなったら危ないのか、国そのものの人口構成なり、国の発展状況も違う中で、バブル=危険では有り得ないはずなんですね。でも特に不動産に関しては全く経験がない私としてはこの辺をどう考えたら良いのか全くわからない。
わからないことには手を出さないのが一番だとは思いますが、かといって今の私のように、ではわかるものだけに100%つぎ込む状態が果たしていいのかどうかも疑問です。不動産を持つ怖さがあるのと同時に、持たないリスクもあると思うんです。
ま、そんなこんなで大きく不動産にのめりこむことはないにしても、年金に替わるものとして、年に300万ぐらい得られるのを最終目的とした程度の規模で何か考えてみたいと思うんです。
実際にKLに行って肌で何を感じるかわかりませんし、もしかしたらKLに骨を埋めるのもアリかなんて考えるようになるかもわかりませんし、今のうちから基本的なことを勉強しようと思っています。
とりあえず自分が住むところとして気に入ったところがあれば、買うか借りたままか考えようかなんて思うのですが、どうもレントとしては1BRが一番効率が良さそうで、また効率がいい場所は住みたい場所とは違うようですし、考えれば考えるほど難しそうです。
ただ私としてはキャピタルゲイン目的の不動産投資は一切考えていません。ゲインがあれば儲けもの程度の考え方で、そもそもそれを狙うなら私には金融商品の方が簡単に思えます。でも逆にキャピタルロスが出そうなときにどうしたら良いのか、不動産投資のノウハウが全く自分に無いのは問題だと思っていて、世の中の人は不動産価格が下落する時にはどうしているのか本当に不思議です。
まさか株で言えば、塩漬けにして我慢するのと同じだったりして?(笑)
私が今まで不動産には手を出さなかったのはまさにそれが原因で、上がり相場で儲かるのは当たり前で、では下げ相場でどうするべきかが全くわかりません。
それと私には不動産を売る側の理屈がまるでわからないんです。たとえば、最初の5年に7%の利回りを保証するなんていう物件がありますよね。売る側としてどういうふうにそれを計算し、どういう風に利益予想をし、どのくらい物件の価格にそれを上乗せしているのかとか、その辺が全くわからないんです。
商売ってなんでもそうだと思うのですが、自分が売る側でも買う側でも相手の手の内がわからないと価格の妥当性もわからないですよね。そもそも値付の根拠がわからない。不動産価格の根拠は賃貸に出したときの利回りだというのも単純すぎるし、自分がその価格、条件でOKならそれで構わないってわけにはいきませんもの。もし値動きの根拠が一般的な相場商品と同じなら、相場の立つ商品の方が私には良いということになってしまう。
ま、不動産は私にとってはわからないことばかりですが、今まで不動産投資はしないと決めていた決め事は撤回することにしようと思っています。