得べかりし利益ってなんのことだか皆さんご存知ですか?
私はつい先ほど知りました。(笑)
いわゆる逸失利益のことを言うらしいです。Wikiではこう説明されています。
「逸失利益(いっしつりえき、英: Lost profit)は、本来得られるべきであるにも拘らず、不法行為や債務不履行などで得られなかった利益を指す。得べかりし利益(うべかりしりえき)とも言われる。」
どういう時にこれが使われるかというと、変な話ですが、例えば交通事故にあった。で、仕事が出来なくなる、あるいは死んでしまった場合、「本来入るはずだった収入」を賠償してもらうわけですが、その算出の時にこの言葉が出てくる。
私は近年、これが気になるようになりました。事故や不法行為、債務不履行ということではなくて、自分自身の話として、将来の利益が減る行動があるってこと。
このことは前にも書きましたが、金利なりなんなり投資で生活をする歳になると、その元手、資本の確保・保全が何よりも重要になるわけですが、それって農業従事者の種籾であり、商売人の商品に相当すると思うわけです。で、世の中ではそれには手をつけていけないのが常識。
まぁ、利益のうちから必要な支出を行うのが理想ですが、そうはいかないケースも多々ありますよね。税金もそうだし、子供達が家を離れて大学へ行くようになると半端じゃないお金がかかる。あるいは車を買う、家を買うなど、大きなお金が必要なことっていくらでもあって、そういうお金はどうしたって毎年の収入だけではたりないことがある。
となれば、種籾、商品に手を出さなくてはならない。でもそれを簡単に許すとお金なんてあっという間になくなると思うんです。必要だから買うってのは理由になりません。
まぁしかし、そういう大きなお金って毎年毎年出て行くわけじゃないし、それなりに計算し手当てすれば良い訳ですが、でもそれさえもイヤだと思うようになってきたんです。歳をとると守りに入ってケチになると良く言いますし、そういう歳よりも見てきましたが、とうとう自分もその仲間入りをするようになったようです。
種籾を食べてしまうってことは、その種籾から生まれるはずの収穫も失うってことなんですよね。これこそが大問題で、今日の私のトピックの逸失利益、得べかりし利益ってことになるのですが、どうもそれを計算するとうーーーむと思うことが増えてきました。
特にマレーシアの車のことを考えると、それが頭から離れないんです。
マレーシアの衣食住に関してですが、コンドミニアムを借りるつもりでいればそんなにびっくりするようなお金は出ないですよね。食費も安いし。でも自動車を買うと贅沢するつもりがなくても4,500万円のお金が出て行く。ちょっといいなぁ、なんて思う車は1000万円を軽く越えちゃう。そりゃ当然安い車もあるけれど、やっぱりこの程度はって思うわけですよ。でも、その感覚と車の値段のバランスが全く取れないのね。ラーメン屋でラーメン食べようと思ったら5000円だったなんてね。どこでもそんな値段ですよなんて言われても、ハイ、そうですかとはやっぱり思えない。それと全く同じ。
例えば使途は何にしても、1千万円のお金を使ったとすれば、それによって次の年から(投資の利回りが7%だとすれば)年間70万円収入が減ることになる。これってその買ったものを維持する経費とおなじことで、もし車だとして、10年後に価値が0になるとした場合、出費は1千万じゃなくて単利計算で1700万円だということ。そしてまたこの年間70万という金額ってマレーシアの普通のコンドなら1年間借りられる金額。だから1千万円の支出が恐ろしく大きなお金に思えてくるんです。
だから使わないなんていう考え方を野放しにしておくと、それこそ何も買えなくなってしまいます。でも無理して買うこともないわけで、買わなければいいじゃんとも思う。
でもねぇ、そこまでして貯める?
じゃぁ、使えよ?
そんなバカなことを最近真剣に考えるんですが、このままじゃ結論が出ないので、一つの自分の中での妥協案を作ることにしました。
種籾だと思うから使いたくなくなるわけで、違う種類の金を作れば良いと。
ファンドです。ファンド。
自分の中で自動車ファンドを組むことにしました。で、そのファンド運営がうまくいったらその利益はケチケチしないで使う。もしうまく行かなかったら最低限の車にする。
これなら納得がいくし、自分の中で妥協できそうです。
バカですよねぇ、しかし。
でもま、千円亭主が飲みに行くのは、その千円の中から貯めたお金で飲みに行くなんてのが珍しくもなんともないわけで、貯められなかったらそれは諦めるってのが良いような気がするんです。また歳をとるってことは現役から離れるわけですから、おいそれとお金を使ってはならないとも思うんですよ。
しかしまぁ、なんでこんなにケチになったのか自分でも不思議です。
私は商人の家に生まれて商人として育ちましたが、子供の頃から母に教えられたことが多くあります。そしてそのほとんどが実社会でも大いに通用しましたし、母には感謝もしているし尊敬もしています。ところがですね、私が小さい頃から母に言われ続けた話の中でこういうのがあるんです。
「稼ぎに追いつく貧乏なし」
要は頑張って稼げよって話で、稼ぐことを常に心がけていれば貧乏にはならないってことなのでしょうが、母は私に金を使うことを奨励しました。でもこれは大間違いでしたね(使い方を間違えただけのアホですが)。まぁ、若いときには稼いだものは全部使っちゃうなんてのは普通かもしれませんが、私は常にマイナス状態で、それはそれは毎月の金策が大変でした(ほとんどが車(ポルシェ911)のローンと飲み代)。特にクレジットカードの支払にはいつも追われていて遅れることも何度かありまして、アメリカンエクスプレスは返却させられたこともありました。お恥ずかしい話、健康保険手帳を持ってサラ金に行ったこともある。
でもま、そういう馬鹿なことも続くわけが無く、結婚して子供が出来てから180度変りました。
「稼ぐより貯めろ」
これが世の中の真理だとある時気が付きましたっけ。いくら稼いでも使ったら何も残らないという当たり前のことに気が付くまで結構時間が掛かっちゃいました。本人としては将来はもっと稼げるから大丈夫だと思うんですね。そんな話を母にしたらニヤリと笑うんですよ。うまく教育されたんだなと思いましたっけ。いつか誰しもが必ず通る道を確実に通らせて理解させようとしたのかもしれません。
でも今はそれが行き過ぎたケチになっている自覚があるんです。やらしいジジーになったなと自分でも思うわけです。
でも性格ってそう簡単に変えられませんし、どこかで自分自身が妥協できる点を見つけなければならない。で、見つけたのが自己ファンドを組むって事。ただし結構厳しい条件を考えました。通常の年間獲得利回り分は利益として計算しないってこと。つまり上乗せ分だけを利益とする。これってファンドマネージャーの受け取り分としてはかなり良いかもしれません。上乗せ分は全部もらえるんですから。(笑)
でもその結果が出るのは数年後ですね。とりあえず最低限の車は確保しなくてはなりませんから、まずはそれで我慢する。その後、どうするかは自分次第。面白いですねぇ、やる気が出てきました。
で、ついでと言ってはなんですが、もう一本ファンドを立ち上げることにしました。それはカメラファンド。
ま、最低限必要なカメラは良いにしても、例えばライカがほしいなぁとかニコンのD800もいいなぁ、なんてのは単なる夢物語。私には贅沢すぎる。でももしファンドで儲かったらライカでもニコンD800でもためらうことなくレンズも好きなだけ買っちゃえっていうファンド。もし駄目だったら携帯電話のカメラで我慢ですかね。(笑)
本当にバカみたいな話ですが、自分の中では結構納得できる妥協案で、これでやるのは良いと思いました。自分で案を出して自分でそれを受けてるんですから、本当にわけのわからんやつだと自分でも思います。でもそうやってどうにか騙すなり、自分で信賞必罰なりなんなり考えないと全くモチベーションの上がらないヤツですからこれもしょうがないと思ってます。
さて、それようの口座も考えないと。って、ファンドはFXで運用します。もちろんしっかりレバレッジを利用しますし、投入金額自体は些細なもんです。
しかし、本当にバカだわ。(笑)
でもま、こんなことでやる気が出てくればしめたもんで、近々それ用の口座を作ることにします。ちょっと使ってみたい口座があるのでそこにするかな。一つはOanda。一つはVT traderというチャートに対応している業者。
これって実はアレの実験でもあるわけです。それが本当の狙い。