JALが変わった

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今回の日本行きはJALだったのですが、かなり変わった感じを受けました。前回は去年の8月で前立腺の二度目の手術に日本一時帰国をしたとき。

まず今回びっくりしたのは機内食が美味しくなったこと。

私の和食。

ヨメさんの洋食。

見た目そのものは変わっていないような気がするのですが、味が以前とまるで違うのはすぐにわかりました。

今までの経験だと日本発の方が美味しい。日本行きの方が美味しくない。やっぱりケータリング会社が日本と海外とでは内容が違うのではないかと思います。それとも単にそう思うだけかもしれませんが。

行き、つまりオーストラリア発ですから今までの経験だと美味しくないはずだったのが美味しくてびっくりしました。

ヨメさんの洋食もつまませてもらいましたが美味しかった。

帰り(日本発)は私は洋食の中のフレンチを頼みましたが、これも美味しかった。ただ1週間後に帰ってきたヨメさんは和食を頼んだらしいのですが、それはたいしたことなかったとのこと。

私はJAL好きでJALが飛んでいればJALに乗るんですが、いつごろからだったでしょうか。もう30年ぐらい前からかなぁ。JALに乗るたびにまずくなったと思う年月が続いていました。まぁ、昔は飛行機賃も高かったから美味しい時代があったのかもしれませんね。

特にこの5-10年はヒドイものがありまして、急激に落ちたと感じていました。見た目もひどいし内容も駄目。

それが今回美味しかったので本当にびっくりです。新生JALはこんなところにも力を入れたのかと思いました。

で、変わったと思ったのが食事だけじゃなくてCAです。まぁ、この数年はCAのほとんどはタイ人なんですが、サービス内容が変わって来ました。かなり丁寧になったように感じるのです。それと人懐っこくなったというか、客の「個人」を大事にしているようです。つまり、単なるその他大勢の客という扱いじゃなくて、一人ひとり個性ある客を相手にしているという感じで、まぁ、わかりやすく言うと、居酒屋のおネーチャンがナイトクラブのおネーチャンになったようなもんでしょうか。(笑)

つまり個人的な話をずいぶんするようになったってこと。

行きなんかCAに話しかけられたヨメさんは調子に乗って話すもんだから、CAは席の横にひざまずいたまま(目線を合わせている)かなり長い間、それも何度も来てはヨメさんと話していました。

うちのヨメさんって、結構なれなれしいというか知らない人とでも平気で長話するタイプなのですが、私としてはCAを可愛そうに思いました。変な客に捕まって困っているだろうと。

だから適当なときにヨメさんを肘でつっついて、忙しいんだから余計なことばかり話すんじゃないのっ!なんて言いました。

「いや~~、良いんですよ~~」とCAは言ってましたが、そりゃそう言うしかないわけでそれをそのまま受けるわけにもいかず。(ヨメさんはそれをまともに聞いちゃうタイプ)

ところがですね、その後、CAがわざわざ我々の席に来て、自分のデジカメを見せるんですよ。自分が撮った写真なんだけれど見てくれって。

CAの個人的な写真を見てもしょうがないわけですが、彼女が見せてくれた写真は飛行機から見えたチョウチョの形をしたサンゴ礁でした。

「これがもうすぐ見えるはずなんですが、今日は雲が多いですから見えないかもしれません。でも是非これを見ていただきたい。」ってなことでした。

結局そのサンゴ礁は見えなかったのですが、そのCAの心遣いは本当に嬉しかったです。

その後、私はグースカ寝ていましたが、あれじゃこれじゃ結構良い酒をただで飲めるのに気を良くしたヨメさんは、何度も何度もお代わりをしていたようです。そして話し相手はCA。(笑)

ヨメさんが飛行機を降りてからこんなものをくれたわよ、と見せてくれたのが小さな手紙。そのCAからのものでした。内容は忘れちゃいましたが、普通のCAが書く内容じゃないと思いました。JALをこれからもよろしくみたいなことは皆無で、あくまで個人対個人のような手紙。

ヨメさんは感激していましたっけ。(笑)

日本からの帰りの便ですが、別に私としてはCAと話したいこともありませんし、夜中の便ですからグースカ寝ていましたが、1週間後に帰ってきたヨメさんはまたCAとおしゃべりを楽しんで来た様です。

で、この時も小さなカードをもらったそうで、これがそれ。

表。折り紙の鶴が張ってあります。(私としてはこの鶴を誰が折ったのか、仕入れたものなのか非常に気になります)(笑)

裏。

多分ヨメさんは今回の一時帰国の中で母を失ったことを話したのでしょう。

まぁ、このカードを見る限り、こういうサービス(?)をするようになったのであろうことは簡単に想像できますし、会社として業務の一環としてああしよう、こうしよう、なんてお偉いさん方も含めて会議をしたであろう姿も見えてくるし、CAが集まった時にも、お客様へのサービス向上を確認しあう姿が見えてくるようです。

でもこういうのって悪いわけがなくて、事務的なこと、決まったことしかやらないのが普通の飛行機会社として、こういうきめの細かいことをやろうという心意気は私は大賛成だし、感動します。

また私は商人の生まれだし、営業畑が長かったこともあって、「有難うございます」の一言でさえも、その言い方、心のこめ方が異常なほど気になるタイプです。でもそういう観点から見ても、私としては100点をあげたいと思いました。

これってLCCに対抗する大きな力になると思っています。安ければ内容にとやかく言わないという人がいてもそれはそれで良いですが、私としては旅行は家を出るところから始まっていて、当然飛行機の中、ホテルにもそれなりの満足感を得たいと思うタイプです。だからといって高くても当たり前なんてことはなく、こういう部分でもコストパフォーマンスってあると思うんです。私はそれを追求したいです。

こんな風にJALは変わったと感じたわけですが、ちょうど日本に帰る前に読んだニュースを思い出します。

日本のLCCであるスカイマークに関するニュースです。

「大胆なスカイマーク「苦情受け付けない」「丁寧な言葉遣い義務付けなし」」

「「機内での苦情は一切受け付けません」「客室乗務員に丁寧な言葉遣いを義務付けておりません」―。航空会社のスカイマークが搭乗客に対して、サービスの簡略化などへの理解を求める内容の文書を、5月中旬から機内に備え付け始めた。」

「スカイマークは、機内の座席ポケットに備え付けた「サービスコンセプト」と題した文書で「従来の航空会社とは異なるスタイルで機内のサービスをしている」と主張。荷物の収納を「乗務員は援助しない」ことや、乗務員の私語を事実上容認し、服装やヘアスタイルについても、会社支給のポロシャツなどを着用する以外は「自由」とするなど、“大胆”な方針を盛り込んだ。」

このニュースを見たときには「嘘だろ?」って思いましたよ。

でもまぁ、どうも今の日本はクレーマーなる存在が大きくなっているようで、どうでもいいようなことでもガタガタ言う人が増えたからかもしれないな、とスカイマークを擁護するわけではありませんが、そんなことも想像しました。サービスってのは提供する側がどの程度やるか決めることであって、そのサービスを受ける側が決めることじゃないんですね。でも日本的発想ではサービスが悪ければ文句を言って良いという慣習があるのでしょう。だからあえてこういう事を告示するのかもしれません。でもこれって日本の慣習に対する挑戦だし、どうなんでしょうね。私はこれを決めたやつはアホだと思いますが。

まぁ、そういう意味ではJetstarとかVirgin Blueのサービスは最悪で、というかオーストラリアがそういう国だからなんとも思いませんが、JetstarのCAに睨み付けられて怒鳴られた経験もある私としてはJALの模索する方向性というのは嬉しいし、JALには日本というサービス精神旺盛な不思議な国の伝統を守って欲しいと思います。

余談ですが、こんなことがありました。

ヨメさんが帰ってくるのにシドニーから国内線に乗るわけですが、その便は私がネットで取りました。Jetstarです。オーストラリアにいますとJetstarはイヤでも多用するようになるのですが、私は当然自分のアカウントをJetstarに持っていて、それにログインし飛行機を予約し、そして「搭乗者はヨメさん」というようにしたわけです。

ところがですね。予約の最終確認ボタンを押したあとに気がついたのですが、搭乗者が私の名前になっているんですよ。どこのどの時点でヨメさんの名前が消えたのかわかりませんが、とにかく搭乗者が私の名前のままではヨメさんは乗れない。

そこでJetstarに電話をして、お前のインターネット予約システムはおかしいぞと文句を言おうと思いました。っていうか本当は途中で名前が入れ替わったところで気がつかずに最終確認ボタンを押した自分が馬鹿なのですが(海外ではなんでも自己責任(笑))、とにかく名前を変更してもらわなければなりません。

で、Jetstarに電話をしたのですが、音声ガイダンスで日本語というのがありました。え?オーストラリアでも日本語で対応してくれるの?とそれを選んでみました。するとちゃんと日本人が出てきて、それも海外にいる日本語をしゃべれる日本人だけれどちょっと偉そうでサービスの度合いは外人っていうわけのわからんアホじゃなくて、あの丁寧だけれど子供みたいな声でしゃべる日本独特の女性でした。

これがまたサービスが良いのなんの。私の愚痴(私はちゃんとやったのにシステムが搭乗者の名前を勝手に変えた)もちゃんと聞いてくれましたし、搭乗者の変更を全く問題なくやってくれました。ただし変更料50ドル。まぁ、場合によっては全てパーで新規に取り直しもしょうがないと思ってましたから(安い切符はそれが普通)、嬉しかったです。で、とにかくそのやり取りがあの感じ良い日本的なやり取りなわけです。

電話の最後に、「このテレフォンセンターってどこにあるんですか?」と聞いたところ、札幌だと言っていました。オーストラリアの客でも日本語の場合札幌まで繋ぐんですねぇ。有難いと思いました。

で、「貴女の対応が良いのにびっくりしました。もし英語を選んだらオーストラリア人が対応したのだろうけれど、貴女みたいに親切で丁寧な対応は絶対にしてくれないだろうから、本当に嬉しかったです。有難う。」と付け加えました。

彼女もなんて答えていいのかわからなかったんでしょう。「え~、オーストラリア人ってそうなんですかぁ~~?」みたいなことを言ってました。(笑)

はい、オーストラリアってそういう国です。(笑)

電話って会社の表玄関みたいなもんじゃないですか、そういう意識がオーストラリア人にはまるでないのね。つっけんどん、事務的、面倒くさそうに話すなんてのが普通。特にクレームの時には本当に困ります。彼らは一人の従業員であって会社を代表しているという感覚もないのね。だから会社に問題があってこちらがクレームを言っているのに、どうにもできないとか「It’s not my fault.(私のせいじゃない)」なんていう馬鹿がいる。そりゃお前に文句を言っているんじゃなくて会社に文句を言っているんだよーーーって日本人らしい私としては言いたくなることもしょっちゅう。(クレームを言うときにはクレームの言い方があるんですね。日本人的な考え方でそれを単に英語で言っても駄目)

特に頭にくるのは、こっちが文句を言っているのに「Don’t worry.(気にするな)」っていうのもいる。それってお前が謝ったときにこっちがいうセリフだっつーの。

まぁ、万事がこんな感じのオーストラリアですから、たまに日本人らしいサービスに会うと嬉しくなります。

ということで、JALが変わったという話。

でもなぁ、ビジネス席なんて自前でお金を払って乗ったことは生まれてこの方たったの一度しかないし、いつもは特典航空券、つまり無料で乗っているから良い様なもので、あの糞高い料金(多分30万円以上)を自前で払っている人にしてみれば、まだまだサービスは足りないのかもですね。

オーストラリア=日本の路線ですが、Jetstarが絶対に安いと信じている人が多いようです。もちろん安売りの時はJALはかないませんが、通常時はJALの方が安いこともあるのでJALは高いに決まっているという固定観念ははずしたほうがいいと思います。

これってAirAsiaもそうで、AirAsiaが絶対に安いと思うのは間違い。

私としては、LCCに対して、価格も下げ、サービス内容も向上させて対抗しようとする大手がどうなるのか楽しみです。

JALには頑張って欲しいなぁ。

(でも再度上場するって話はちょっと気になるところがあります。黒字もしっかり出ているとのことですが、OB連中は約束された年金も削られ、株主は株主責任があるのかどうかもわかりませんが全部パーになって、そういうのがあるからこそ新生JALは蘇ったのでしょうがなんかすっきりしません。マイルを300万マイルくれるなら許すけどさ。笑)

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