福島原発はその後どうなっているんでしょう。
311の事故後は私自身かなり入れ込んで調べまくりました。で、どうも政府もマスコミも、そして東電も嘘を言っていると確信して行動を起こさなければならない、声を上げなくてはならないと思ったものの、今になるとそれも収まってきて、実はとんでもないやつと言われるかもしれないけれど最近は「自己責任」を考えるべきだと考え方が変わってきています。
そりゃ政府も東電も関係者にがんばってもらわなくてはならないのだけれど、限度がある。
以前は、一体何がどうなっているのかわからない状態で、政府、マスコミ、東電の発表を鵜呑みにするしかなかったのだけれど、その後の草の根の力は凄くて、実態はかなり明らかになってきたと思うんです。でもそれは政府マスコミ、東電の発表とはまるで違う内容で、彼らからの情報しかとっていないとしたら見えてこない。
政府や東電の責任は変わるものじゃなくて、彼らがやらなくてはならないことはやらなくてはならないのだけれど、いつまでも彼らの責任を叫んでもどうにもならないところへ来ているように私は思うし、だからこそそれぞれの人たちが自らの責任において行動を起こし、それが広がっているのでしょう。マレーシアに子供を連れて避難する人が少なくないのもそれだし、日本国内で西へ移住した人の数は半端じゃない様子。
動ける人は動けるけれど、じゃぁ、動けない人はどうするんだ?という話ですが、やっぱりここは「自己責任」を考える時期に入ったと私は思うんです。危ないと思うなら「自ら」動くしかない。と、同時に政府や東電に対しては一日でも早い収束と避難、除染、賠償、医療的な対応に関する責任に関して声を上げ続けるのが大切だけれど、彼らをあてにするばかりじゃうまくない。
で、最近気になるのはやっぱり4号機。これがどうもうまくない状態だという情報がかなり入ってくる。
4号機の原発は休止状態だったわけだけれど、燃料格納プールにごっそり使用済み、使用前の燃料棒が1500本以上あるとのこと。で、このプールって地上5階部分、地表から30メートルの位置にあって真下は空洞。これが危ないとのことで底の部分をコンクリートで固め、また下から支える形で数十本の鉄骨を入れたのはニュースを見ている人なら誰でも知っていること。で、今は冷却を続けているだけで、燃料棒の取り出しは進んでいない。
これで大丈夫なの?
これに異論を唱える学者がかなり多くて、ネットを調べるとごっそりそれに関する話が出てくる。またユーチューブでも海外で注目されているのが良くわかる。
保安院もプールに亀裂が入ってしまった場合、燃料を冷やしているプールの水が漏れ出し、まったく冷やせなくなった場合、「温度が900度に達し、燃料を覆う金属管が壊れて放射性物質が漏れ出すのが2.3時間後、温度がぐんぐん上がって2800度に達して燃料溶融が始まるのが7.7時間後」と言っていた。
これってまさにメルトダウンで裸の状態で放置されるってことですね。今だってプールに収まっているだけで上部は白いシートを被せてあるだけ。ここに何かが起これば、当然、福島どころかかなりの広範囲の地域から退避しなくてはならない。当然、東京も入る。そして冷却を続けている他の号機も放置するしかなく、福島の全ての原発でカタストロフィーが起きるってことですよね。人類が経験したことの無い大惨事になるであろうことは全世界の認識といって間違いがないはず。
まぁ、我々レベルの素人が何を考えても実態はわけわからずですが、また最近いろいろ危ない話が出てきているのが気になります。
○ 4号機の燃料貯蔵プールに冷却水を送るポンプが故障したとの情報
○ 9日の16時頃に大量の白煙が上がった。
○ 4号機建屋の地盤は確かに不等沈下している
その他、そもそも福島原発事故は津波が原因ではなくて地震そのものだったとか、まぁいろいろ話が出てきます。
12日に見た動画ですが、元スイス大使だった村田光平さんが4号機問題を話しています。
で、気になるブログもありました。
ここ ← クリック
消える可能性もありますので、引用させてもらいますが、
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「4号機だが…、何日か前から、燃料貯蔵プールに冷却水を送るポンプが故障ぎみだったが、ついに昨日、故障してしまった、と。…
…上の作業員の話では、4号機の燃料貯蔵プールを補強したコンクリートがボロボロに傷んできていて、「危険な状態」になっているそうだ」
(ここまでが9日に村田光平元駐スイス大使に寄せられたという情報の引用。
以下は村田元大使から私宛のメール)…
「…『東北エンタープライズ』の名嘉会長に電話したところ故障の事実を認めました。
復旧に2,3日もかからないのではないかとの意見でした。4号機の冷却装置は故障中との情報を大島賢三原子力規制委員に伝えたところ9日5時すぎより東電が現地に確認したと して…」
「…状況は十分コントロールされているとの報告がありました。本11日午後、名嘉会長及び大島規制委員と連絡を取り4号機冷却装置の故障の復旧を確認いたしました。なぜ報道されなかったのか、地元への通報の有無を含め問題が残されました。…」
「…また、大手企業の元幹部の次のような見解は傾聴に値します。『心配していた事態が起こったようですね。ポンプの故障だけならまだ愁眉を開けるかもしれませんが、4号機の支持基盤が目に見えない所で毀損していると事態は深刻になりそうです。…」
「……M≒8の余震が起こる可能性も指摘されているので、この問題は官民ともしっかりフォローしてもらいたいと思います。昨今敦賀原発の活断層と絡んで、休炉・廃炉さえすれば問題が解決するかのごとき論調が、政治家やメディアの間で出回っているので、余計心配になります。…」
「……ご活躍をお祈り致します。村田光平」。
このメールを受け取ったあと、村田元大使に電話してお話をうかがった。以下、村田元大使の話。
「この情報は、各全国紙の編集局長各氏、NHKの編集局長ら、主要なマスコミのキーパーソンにはみんな送ったのですが、すべて黙殺です。…」
「…どこのマスコミも報じない。驚きました。まだ、原子力独裁は続いているのですね。福島県庁の災害本部の課長にも電話しましたが、4号機プールの冷却水ポンプ故障の件は知らない様子でした。地元福島への通報はなされていないようです。メールは全文公開してくださって結構です」
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4号機に関する徹底検証という動画があった。報道ステーション。(朝日なのが気になるけど・・)
徹底検証:福島第一原発4号機(1)
徹底検証:福島第一原発4号機(2)
本当にどうにか早く収束してくれればいいのだけれど、それまでの過程においても我々に正確な情報が提示されるとは思えず、やっぱり誰が悪いの良いのじゃなくて、自己責任においてどう考えるか、どうするか、準備するのは非常に大事だと思いました。
選挙では脱原発も焦点の一つですが、まぁ、なんかあやふやというかはっきりしない主張に思えます。私としては本心は脱原発です。無いほうが良いに決まってます。でもいつ停めるのか、いつ廃止するのか、それで日本は安全か、世界はどうなると考えて行きますとどうしても理想論だけではすまない。でもこのまま原発推進でも良いとも思わない。ではどうするべきかというのは正直なところ今の私には何とも答えが出せません。
ただ、開けてしまったパンドラの箱を再び封印するのは不可能だと思っています。
選挙に関しては、私としては今の時点で脱原発を争点にするのは時期尚早だと思っているのですが、でも選挙とは「自分の理想世界を実現する唯一の手段」であるとも思うわけで、それで経済的に落ち込もうが、どういう悪影響が出ようが、「原発の無い世界に生きたい」と強く願うのであるならばそれで良いとも思うんです。私は脱原発派に一票を投じようとは思っていませんが、脱原発派はおかしいとも思っていません。
自民党が優勢のようですが、自民党が政権をとれば原発推進になるに決まっている。元に戻るだけだという人も多いですが、私はそうは思っておらず、やっぱり政治家が一番怖いのは選挙民が何を言うかであるし、自民党も原発推進ですんなり収まるわけはないと思うし、昔からのしがらみがある自民党だからこそ変革できる何かがあると思っています。というか自民党を変えることが出来ない限り、原発問題は解決しないと考えています。そして脱原発を望むなら反対派を増やすという数の論理に頼るのではなく、賛成派を切り崩す方が私には現実的に思えます。そして原発が無くても大丈夫だという根拠をどうにか作り上げなくちゃなりませんよね。
私は保守的な考え方を持っていますし、市民派に政治を任すことは出来ないと考えるタイプですし、左傾した人たちが革命を起こすがごとく国の舵を切れると思うのは幻想だとも思っています。
しかしこれからの日本はもっともっと荒れるような気がしています。でも日本だけではなくて世界さえも変えてしまう恐れのある福島原発事故の収束をいの一番の優先事項としてやって欲しいなぁ。
大きな視点で見ると、あの福島の田舎にある原発の4号機のプールなんて小さな小さな点でしかないけれど、その小さなプールに小さな小さな亀裂が入って水が漏れ出すという事態が起きるだけで、この何千年続いた日本という国家、そして多くの戦争も経験しながら今の繁栄を築いた地球そのものが危機にさらされてしまうのが不思議でもあり、人類の将来の危うさ、脆さを感じます。