新たな出会い

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いつの間にやら相場ブログになっていますが、細かいことを書くようになって偶然それを見つけたのでしょう、新しい方からコメント、メールを頂くようになりました。

私はその方の書かれる事に心を打たれました。本当はその内容を紹介したいのですがそれは無理。

なんていうのかなぁ。相場で勝ちたいという思いは同じなんだけれど、その根底にあるものは何かってところなんですね。単にお金を儲けたい、っていうんじゃなくて自分を変えたい、人生を変えたい、そういう願いの強さが根底にある。その方の悩み、人生観は私と全く同じで同じ道を歩いているのを感じました。

テクニカル分析も似たような道を歩いていて、彼が今ドツボにはまっているのもわかるし、そしてそれはテクニカル分析にはまれば必ず落ちるドツボであり、そこであがいている姿がありありと見えます。私も似たようなものです。

我々の世代は、最初は日足から入るんですよね。株価分析ですがこれがまた簡単にはいかなくて、どうもデイトレ(昔は日計りと言った)で利益を出している人たちがいるというのを聞きつけて真似をしてみる。でもこれもまた簡単にはいかない。

なんせ日経225先物も株も、大きな窓を開けて始まるんですね。この窓をどう扱うのかが非常に難しくて、大勢は上げトレンドなのにどういうわけか日中は下げトレンドなんてことが当たり前に起きる。これは今でもそうだと思いますが、午前午後の動きだけを見ると大きなトレンドと逆行した流れがメインであるケースは非常に多いと思います。つまり大きな流れのトレンドを見定めて、それと同じ方向に出撃すると言う順張り派の基本中の基本が全く通用しないってこと。

「値幅は夜に作られる」なんて事がよく言われました。つまり今もそうですが、大きな動きはアメリカ時間に起きるんですね。

途方にくれましたよ。自分がどうにかできる世界じゃないと思ったし。

でも他にやるものと言えば個別株か商品(いわゆる小豆だ砂糖だというあれ)しかなくて、でも個別株の日計りなんてプロの世界で素人がやるものじゃないのが常識でした。これは商品も同じで値動きは凄いし、もちろんこれも窓が凄い。日中足でも大きな窓を開けながら動くし、恐ろしいと思いましたっけ。

で、しょうがないんで日経225先物をチマチマやるんですが、当時、って10数年前ですが、一分足で見て売買する人なんて私の周りには全くいませんでした。せいぜい5分足かな。売買手数料も高かったし、10円20円抜きなんてバカにされたなんてもんじゃありませんでした。私の手法をコマネズミと呼ぶ人もいた。

そりゃ大きな値幅を取りたいけれど、大きなうねりがいつ来るかはわからない。動きがあってもいつそれが止まるかわからない。だから目先の小さな動きをとりあえず狙うようになるんですね。だからオシレータ系のインジケータを多用するようになる。メールを頂いた方も全く同じなので思わずにニヤリとしてしまいました。

でもそれとて簡単にはいかないし、私の場合はそういう修行の年月が何年かありましたわ。手数料を払うために一生懸命働いていたような感じです。

でも転機が訪れたのは海外に目を向けてから。インターネットなんて無い時代ですからパソコン通信で情報交換はするものの情報量なんてたかが知れています。ですからやっぱり書籍で情報を取りましたが、Stock&Commodityというテクニカル分析の専門月刊誌。これは本当に目から鱗が落ちるような内容で、いかに日本のテクニカル分析の世界が閉鎖的で遅れているかと感じました。本来、歴史的に言うと日本は世界の何歩も前を歩いていたんですよね。ローソク足、かぎ足、練行足、一目均衡表も平均足も、世界で多く使われているそれらは日本人が考えたもの。でもそこで止まっていたんですね。ところが世界は世界中の良い物を集め、それに現代科学、数学の考え方を取り入れどんどん進歩していた。

そして私のコマネズミとバカにされていた手法ですが、それはちゃんとスキャルピングという名がつけられ、一つの分野として確立していたのにびっくりしました。そして安定的利益を出すにはこれしかないと言う人も多くいて、大いに勇気付けられましたっけ。

S&Cで勉強はどんどん進むんですが、そこで言われている指標を使うには海外のチャートを使うしかないんですね。代表格はTradeStationですが、当時からeSignalもNinjatraderも存在していました。私はCQG、TradeStationを主に使い、後にeSignalに移りましたが、S&C誌に出ているスクリプトを打ち込んだりファイルをダウンロードして勉強しました。

そういう風になると日経225に拘るのは変だと思うようになったんですね。S&C誌に出てくる例に日経225なんてまず出てきませんし、中心はS&P500であったり、アメリカの個別株であったりですから、私も自然とそっちの方向へ行ったわけです。

で、びっくりした。世界の広さは凄かった。

まぁ、日本に日経225があるんですからそりゃ各国同じ様なものがあるのが当たり前ですが、所詮値動きも取引条件も似たようなものだろうと思っていました。ところがですね、まず取引条件が違うのね。日経225で言えば、1円刻みで動くようなものが多い。そして手数料が嘘みたいに安いのね。そして値動きの癖が全て違うのがわかりました。これには本当に驚きました。

ピコピコ動いて目が回るのはS&P500のE-miniでしたし、そして綺麗にヒゲも本体も短い足が連なってうねる様に動いているのがドイツの国債BUNDだったわけです。実は当時NYダウの動きもそうでした。これが面白いのはNYダウの指標をチャートに掛けて、そしてNYダウ先物を売買するということもやっていました。当然乖離があるのですが、大きな乖離ってないんですね。アービトラージで食う連中がごっそりいますから乖離はすぐにうまっちゃう。それとか台湾インデックスなんていう先物もあって、これも動きがなだらかでした。

なんだ、日経225って半端じゃなく難しい先物だったんだと気がついたわけです。

ドイツのBundやDAX、あるいは取引量が半端じゃないEurostoxx50とかは取引時間も長いんですね。そして1pip抜けば利益が出るようになっていますからいくらでも出撃チャンスがある。これも日経225と大きく違う点でした。日経225は10PIPS幅で動くのと同じですし(ミニ、シンガポールは5)、日中の勝負どころは3-4回ぐらいしかないと思います。それを逃すとアウト。だから無理もするんですね。ところがドイツ物は自信がなければ見ているだけ、その内いくらでもチャンスがめぐってくると言う感じ。

なんで私がこの事を何度も書くかというと、私が日経225をやるのが当たり前だと信じ込んでいたのと同じ様な方が結構いらっしゃると思うから。わざわざ勝つのが難しい取引対象、時間帯、手法を選んでやっているように見えます。○○でも勝てる時に勝負するってのが相場の原則じゃないでしょうか。昔は仲間が集まってよく勉強会をしていたのですが、その時に来ていただいた数億円の個人資産を動かしている投資家(まだ若い人)が、彼が難しいことを言うかと思ったら、私は○○でも勝てる時にしかトレードしませんと言ったのが印象的でした。

時代はFXの時代になりましたが、USD/JPYしか取引しないと決めている人って多いですよね?ま、スプレッドが狭いからという大きな理由があると思うのですが、まずその決め付けをはずすのは非常に大事だと思うんですよ。

それと時間帯。私は午前中しか時間がないので・・・なんて人がFXをやるのがそもそも間違えていると思いませんか?あるいはその時間はその時間なりの手法を開発しないと駄目なはずで、巷の一般的な手法が通用するわけがないじゃないですか。それでいて、一勝負最低10pipsぐらいは欲しいと思ってますとか。

○ 銘柄
○ 時間帯
○ うねりの大きさ

これらによって値動きが違う、値幅も違う、したがって狙うPIPSも違うのに、手法も同じ、狙うPIPSも同じっておかしいと思いませんかね。私は釣りも趣味なのですが、どんな魚でも同じ仕掛け、同じ餌でOKってことは有り得ないんですね。でも初心者の釣りって相場と同じで、とりあえずこの竿、この仕掛けで、ミミズでもつけて放り込んでおいてみたら?っていうのと同じ。これで同じ様な釣果が出ると思うほうがおかしい。

特に狙うPIPSをどう設定しているのか、その辺があいまいな事が多いように感じています。一山5PIPSぐらいの波が続いているのにどうやって10PIPS取るんです?トレンドが出来なければ無理じゃないですか。どうしたって山(波)を二つ三つ越さなければ10PIPSは取れませんよね。

つまり、そういうやり方の場合、山(波が)連なって大きくならない限り負けるってことでしょ?

そしてももしも山が連なる、トレンドができるというのがわかるとするならば10PIPSでも抜けるでしょうし、それどころか世界の富の数パーセント程度は自分のものにできるわけです。

トレンドってのは結果論なんですね。後から振り返ってわかるもの。事前にはわからない。

ただ大きく動きそうだという予兆ってあるわけですが、それから何を読むにしてもそれはあくまでそうであって欲しいという願いでしかないんですね。で、それに賭けるとするならギャンブルと同じ。

世の中に勝ったり負けたりする人がほとんどだというのはこういう期待をするから、あるいはいくらぐらいになるはずだとか読むからそういうことになる。フィボナッチやトレンドラインやら、ピボットを見ながら、この上げはいくらまでだ、なんて言う人がいますが、そうなるかもしれないという可能性があるだけですよね。でもそれでトレードすると、勝敗はそうなるかならないかの確率に依存することになる。

でも目の前では5PIPS程度の山は常にクネクネ動いているわけです。なぜそれを取ろうとしないか。私にはそれが理解できないのです。そんな状態なのになぜ10PIPSも20PIPSも抜きたいと思うのか。

釣堀に行ったとします。で、その堀には10センチ以下の小物は1万匹はいる。30センチ以上の大物は100匹はいる。さてどうするか?って話と同じ。

こういう場合でもどうにか大物を釣り上げようとする人がほとんどなんですよね。人間の欲がそうするのだろうと思います。

でもここで小物を300匹ぐらい釣り上げてみようという発想があっても良いわけですよね。そして小物用の仕掛けに大物がかかることもあるんですから。でも大物用の仕掛けには小物は掛からない。

テクニカル分析も同じで、何を釣り上げるのかはっきりさせていないとその辺のインジケータをその辺のパラメータで普通に使って、ああじゃこうじゃ悩むことになるんじゃないでしょうか。

また、大事なことですが、大きなトレンドも小さな山の連なりであるってこと。つまり小さな山を取る技術があればトレンドは当然取れるって事なんですね。小さな山を連続して取ればいいんですから。大は小をかねるじゃなくて小は大をかねるのが相場。それどころか職人芸がうまくなると、トレンドの幅は50PIPSでも、山が4つ5つあればトータルで70でも80でも取れる可能性があるってこと。これはオシレータが使えない人には無理。

小幅抜きを馬鹿にする人は多いけれど、小幅を抜けなくてどうして大きな幅が抜けるのか。ここをしっかり考えるべきじゃないでしょうか。小幅抜きは技術です。でも大きな幅を取るのは運任せと断言しても良いと思います。いやいや、トレンドが見える時があるんだよと言う人はそのままやればOK。でももしうまく勝てないと悩む人がいるとするならば、それは小幅抜きの技術がそもそもないからだと認識する、決め付けてしまうのがドツボからの唯一の脱却方法。そういう風に自分に言い聞かせて小幅抜きの練習をしたら良いと思います。

そして忘れないで下さい。世の中には秒足チャート、ティックチャート、練行足など小幅狙いスキャルの支援道具はいくらでもあるってこと。ヒゲが長くて足が3本ー5本しかない山(波)っていくらでもありますが、それも分解すればトレンドそのものになるってことなんですね。

毎度毎度偉そうなことを書いていますが、私もまだまだ発展途上。いつか大きくトレンドを取れるようになりたいといつも思っています。モニターにへばりついて超短期スキャルばかりやる60過ぎのジジーなんて絵にならないと思いますし。(笑)

でもそのために何が必要かというと小幅抜きの技術だと確信しています。それがあって初めて利益を伸ばし、損を少なくすることができるのですから。これはここで何度も取り上げている初心者用のMagicTrendやDoda_Donchianの例でもよくわかるはず。

それとですね。世の中では損小利大でなくてはならないと言います。当たり前ですよね。そうじゃなければ負けちゃう。

でもここの理解がしっかりしている人って少ない。1トレードで利益は多く、損は少なく(損切りは早く)が大切だと思っている人がほとんど。これはリスクアワードレシオも絡んでいてそれが間違いだとは言いませんが、例えば3勝7敗でも全く構わないと言うタートルズに代表されるようなトレンド狙い系も、私の様な目の前の小幅抜きのスキャルと同じ様に考えていいはずがないじゃないですか。スキャルパーなのにタートルズみたいに勝率が低くても大きく取ればよいなんて考えたら糞ミソ一緒だと思いませんか?

トレンド狙い系なら例えばT/Pは50PIPSでS/Lは15PIPSだというのはOKだと思います。じゃぁ、スキャルパーがT/Pは5pipsでS/Lは1.5PIPSで良いのか?こんなことをしたら毎回負けちゃうかもしれませんね。(笑)

スキャルパーの場合は勝率を優先させるってことを忘れちゃだめなんですね。S/Lは大きめに入れないと駄目ですが、それはトレンド狙い系みたいにそのS/L分だけドローダウンを認めるという意味じゃないわけです。万が一大きく動いたときの逃げ道としてのS/Lであって、そこまでは許容範囲だなんて考えるとこれも糞ミソ一緒ってこと。

スキャルの場合は思ったほうへすぐ動かないのであれば速攻で脱出が基本。S/Lまで待つなんてバカなことはしません(そもそもS/Lまで値が動くと言うことはその前に反対売買のサインが出ているはず)。これが結果的に損小利大に結びつくって事。そして1トレードごとじゃなくて、1日の結果として損小利大を追求するべきだと言うこと。

相場の世界にはいろいろな格言や決まりごとみたいなことが沢山ありますが、それは手法によって全く逆の意味になることもあるわけで、相場の大原則だとどこかで聞きかじったことをあれもこれも全てに通じることとしてああじゃこうじゃと語るのは間違えていると思います。

書きたいことは山の様にあるのですが、またいつか。

とにかく、悩みがある方は上のどれかにはまっていると考えられますので、頭の中をサラにして、一体自分は何を求めているのか、何をしようとしているのか、そして何をしているのか、その辺をじっくり考えてみると、自分の中に矛盾がたくさんあることに気がつくんじゃないでしょうか。

最近メールやコメントを頂いた方もそうで、あれもこれも自分の中に取り込みすぎて整理が付かない状態かもしれませんね。そのこんがらがっているのを一つ一つ紐解いて、収拾選択して新たなそして明確な目標(儲ける金額じゃなくて(笑))、手に入れるべき技術をはっきりしてそれに集中することが必要だと思いました。

いつの日か、空ってこんなに青く、空気ってこんなに美味しかったんですねと深呼吸する時に是非ご一緒したいと願っています。その日までとことんお付き合いさせてもらいます。

ああ、それと非常に大事なことを忘れていました。

利益を大きくするのにはPIPSを多く取らなくてはならないと思っている人が多いように思います。これがそもそも間違いの始まりなんですね。小さなうねりの連続なのに大きくPIPSを抜こうとするなんて無いものねだりも甚だしい。

利益を大きくするにはトレードのロットを大きくする。大きなドローダウンは絶対に認めず勝率が高いスキャルだからこそロットを大きくできるんですね。どんなに利益が出る手法でもドローダウンが大きい、勝率は低いなんて手法でロットを大きくしたら病気になります。

あるいは24時間寝ずにトレードするか。(笑)

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