椰子油農園投資に関して書きましたら早速いくつかのメールを頂きました。
うーむ、いろいろな見方、考え方があるんですねぇ。
是非それをここで紹介したいのですがメールですのでそれも出来ません。もし宜しければコメントと言う形で書いて頂けると有難いのですが。
ま、私の書き方はいつもゴチャゴチャしていて要点がわかりずらいだろうとは思いますが、この椰子油農園投資に関しては、私は「中立」って感じです。積極的に乗っても良いとは思いませんし、近寄るべきじゃないとも思いません。
日本で問題になっている安愚楽牧場のことはほとんど知らないのですが、もし私が安愚楽牧場投資を薦められたら乗っちゃうタイプですから、やっぱりどこかおかしいのかもですね。(笑)
でも投資と一言で言ってもいろいろあるわけで、また投資スタンスも千差万別ですから答えって人の数だけあるんだろうと思ってます。で、私としてはやっぱり椰子油農園投資は面白いと思う。でも全力投球するようなものとは思えない。それだけの話です。
前の日記を読み返してみましたが、コメントで紹介した新聞記事。これが全てを表しているような気がします。
マレーシアの The Star Online ← クリック
記事が削除されるかもしれませんのでここに転載します。
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Oil palm interest schemes
DUE to global market volatility during the past three to four years, many investors have opted to diversify their investment portfolio which traditionally consisted of unit trusts, shares or bonds and step out of their comfort zone in search of alternative investments.
In many cases, investors leant toward more tangible asset classes that provided a much-sought-after sense of security. Palm oil, fish-rearing and swiftlet (birds’ nest) farming are all alternative investments that have attracted public interest in recent years. The “guaranteed return” interest schemes that such investment promises require investors to buy an interest in the venture. The thought of “owning” part of the business coupled with a “guaranteed return”, draws the public like bees to honey.
So when Country Heights Grower Scheme (CHGS) in Gua Musang, Kelantan recently folded after just five years due to its management company having ran out of funds to pay the minimum guaranteed dividend, surely we must question “when does guaranteed mean guaranteed”?
Why do we consider oil palm interest schemes?
Some of the allure of oil palm grower schemes arises from their low entry level, as they allow investments of as little as RM5,000. Undeniably, the prospects of profiting from this golden crop look attractive, as it is a mainstay of the Malaysian economy and is familiar to the public.
Investors may also feel reassured that interest schemes are registered under the Companies Commission of Malaysia (CCM) and have an appointed trustee, as required under Section 90 of the Companies Act 1965.
Investors’ enthusiasm for these schemes is also due to the returns they offer, which are higher than the interest for fixed deposits.
CHGS paid a guaranteed return of 8% per annum for the first three years, and 12% for the next two. Under its terms, plot buyers would receive 12% each year from the fourth year onward on the amount invested if the palm oil price averaged above RM2,100 a tonne. As the palm oil price had settled above RM2,300 a tonne for some time, there appeared to be little reason to doubt that the scheme would pay the expected returns. However, when the management realised that it could not sustain this payout rate, it proposed to terminate the scheme.
Naturally, the public’s expectations about the CHGS were due partly to its confidence in its founder Tan Sri Lee Kim Yew, a well-known tycoon who could be assumed to use his business acumen fully in the venture.
So, what went wrong? Its management company Plentiful Gold-Class Bhd has blamed a range of causes from poor soil to the steep terrain and uncontrollable pest damage to bad weather. The CHGS episode shows that investors cannot take such schemes at face value but need to look more closely at their risk exposure before committing.
What you must know before investing in an oil palm interest scheme?
Time Horizon
The investment is illiquid meaning the buyer may have his money tied up for 10-23 years unlike an investment in shares which allows the investor to sell his shares at short notice. In addition, there is no ready secondary market for grower schemes plots, so opting out may not be easy. Investors need to learn how different grower schemes compare to unit trusts or shares. Many wrongly think that they are equivalent.
Management Capability
The schemes’ success depends on the management’s ability to manage the oil palm business efficiently and profitably. This involves factors such as manpower, soil quality, terrain, managerial expertise, seed quality, estate management, the oil palm price, and the effect of taxes and regulations. All these factors affect the management company’s ability to deliver the guaranteed return.
What happens if the management fails to deliver the guaranteed minimum return? In the case of the CHGS, investors voted to accept the company’s offer of an early termination with money back. This outcome is fortunate, it could have been far worse.
Investment Capital Protection
While the Securities Commission closely monitors unit trust firms, the management of grower schemes is not obligated to share much data with the CCM. The CCM does not have the SC’s stringent audit requirements. Furthermore, there is no third party guarantee on the investment.
Shareholders of public-listed companies can remove a management that performs poorly, whereas investors in grower schemes do not have that power. In unit trusts, the trustee holds 100% of the underlying asset, but that is not so in some growers schemes.
In the light of these factors, grower schemes pose significant risks to naive investors. The danger for retail investors is that many focus on returns, but not liquidity or the management’s track record. Therefore, if you are a low-risk investor, it is better to avoid this investment segment. As a rule of thumb, investors should not put more than 3% of their total investable assets in such schemes. It would also be advisable not to borrow to invest in these schemes.
In conclusion, while it is important to diversify your investment portfolio, do note that although these schemes may look, sound and feel like unit trusts they are not.
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グーグルの和訳を使うとこんな風に出てきます。
「過去3~4年の間に世界的な市場の変動が原因で、多くの投資家は伝統的にユニット型投資信託、株式または債券で構成されて彼らの投資ポートフォリオを多様化し、オルタナティブ投資の検索で自分の快適ゾーンからステップアウトすることを選択した。
多くの場合、セキュリティの大いに求められている感覚を提供し、より具体的な資産クラスに向けてもたれかかっ投資。パーム油、魚の飼育とアナツバメ(鳥の巣)農業は、近年関心を集めているすべてのオルタナティブ投資である。このような投資の約束は、投資家がベンチャー企業の関心を買うために必要な”保証されたリターン”利益スキーム。 、 “保証されたリターン”と相まって、事業の一部を”所有”の思想は、蜂蜜に蜂のような公共を描画します。
だからGuaのヤシジャコウ猫に時国ハイツ栽培スキーム( CHGS ) 、クランタン州は最近、最低保証金を支払うための資金が不足していた、その管理会社のためにわずか5年後には、確かに我々は、質問する必要があり折り畳ま”保証されないときに保証を意味する”?
なぜ我々は油ヤシの関心スキームを検討していますか?
彼らは、わずか000 、 RM5としての投資を可能にするように油ヤシ栽培スキームの魅力の一部は、彼らの低いエントリーレベルから生じる。それはマレーシア経済の大黒柱であり、一般によく知られているとして、紛れもなく、この黄金の作物から利益の見通しは、魅力的に見える。
投資家はまた、金利方式はマレーシア( CCM)の企業委員会の下に登録されていることを安心と感じるように会社法第90法に基づき1965年に必要な任命管財人を有していてもよい。
これらのスキームのために投資家の熱意も定期預金に対して利子よりも高い彼らが提供して戻り、によるものです。
CHGSは、最初の3年間の年率8%で、次の2のために12%の保証されたリターンを支払った。その条件の下では、プロットのバイヤーはパーム油価格はRM2 、 100トンの上に平均した場合の投資額で四年目以降、毎年12%を受け取ることになる。パーム油価格はRM2 、 300の上にいくつかの時間のためのトンを解決したので、スキームが期待収益を支払うことになることを疑う理由はほとんどがあるように見えた。しかし、管理は、このペイアウト率を維持することができなかったことに気づいた場合には、スキームを終了することを提案した。
当然、 CHGSに関する国民の期待は、部分的に創業者タンスリランカリーキムイチイ、ベンチャーで完全に彼の商才を使用すると仮定することができる有名な大物で、その自信によるものであった。
だから、何が間違っていた?その管理会社の豊富なゴールドクラスBhdは、貧しい土壌から険しい地形や悪天候に負えない害虫の損傷に原因の範囲を非難しました。 CHGSエピソードは、投資家が額面でそのようなスキームを取ることができないことを示していますが、コミットする前に、それらのリスク·エクスポージャーをより詳しく調べる必要があります。
油ヤシ金利スキームに投資する前に、知っている必要がありますか?
計画対象期間
投資が買い手を意味する彼のお金は投資家が短期間で彼の株式を売却することができる株式への投資とは異なり、 10から23年の間縛られていることが非流動的である。また、栽培体系のプロットのための準備が流通市場では、オプトアウトが容易ではないかもしれませんので、ありません。投資家は別の栽培方式がユニット·トラストまたは株式と比較する方法を学ぶ必要があります。多くは、誤ってそれらが等価であると思います。
管理能力
スキームの成功を効率的かつ収益性の高いアブラヤシ事業を管理するための経営陣の能力に依存します。これは、このような人材、土壌の質、地形、経営ノウハウ、種子の品質、不動産管理、油ヤシの価格、税金や規制の影響などの要因が含まれます。これらの要因はすべて保証されたリターンを提供する管理会社の能力に影響を与える。
管理が保証された最小のリターンを提供することに失敗した場合はどうなりますか? CHGSの場合には、投資家が戻ってお金で早期終了の会社の申し出を受け入れるように票を投じた。この結果は幸運であり、それははるかに悪いだったかもしれない。
投資資本の保護
証券委員会は密接にユニット型投資信託会社を監視しながら、栽培スキームの管理は、 CCMで多くのデータを共有する義務を負いません。 CCMは、SCの厳しい監査要件はありません。また、投資には、サードパーティの保証はありません。
栽培スキームにおける投資家はその力を持っていないのに対し、公開上場企業の株主は、不十分な実行管理を削除することができます。ユニット型投資信託では、受託者は、原資産の100%を保持しているが、それはいくつかの栽培スキームでそうではありません。
これらの要因を踏まえ、栽培スキームはナイーブな投資家に重大なリスクをもたらす。個人投資家のための危険性は、流動性や経営陣の実績リターンに多くの焦点ですが、ありません。あなたは、低リスクの投資家であればそのため、それはこの投資セグメントを回避することをお勧めします。経験則として、投資家はそのような計画で、総投資可能資産の3%以上を置くべきではありません。また、これらのスキームに投資することを借りることではないことをお勧めだろう。
それはあなたの投資ポートフォリオを多様化することが重要である一方結論として、これらのスキームに見えるかもしれませんが、音とユニット·トラストのようにそうではないと感じることに注意してください。」
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日本語が変ですが、大体わかりますよね。
CHGSというあるスキームは配当を払う原資がなくなったのでスキームを途中で中止したという事実(しかし投資家はプラスアルファの配当を得た)。その理由は、「貧しい土壌」「険しい地形」「害虫のコントロールが出来なかった」等で予定の収穫が得られなかったということ(理由が素人の言い訳っぽく感じるのは私だけ?)。
この記事の下半分が重要だと思います。
○ 投資は10-23年の期間で、非流動的。手を引く(途中で撤退)は簡単では無い。
○ スキームの成功は効率的かつ収益性の高いアブラヤシ事業を管理するための経営陣の能力に依存します。これは、このような人材、土壌の質、地形、経営ノウハウ、種子の品質、不動産管理、油ヤシの価格、税金や規制の影響などの要因が含まれます。これらの要因はすべて保証されたリターンを提供する管理会社の能力に影響を与える。(どの会社がどうなのか見極める必要あり)
○ 管理が保証された最小のリターンを提供することに失敗した場合はどうなりますか? CHGSの場合には、投資家は戻ったお金で早期終了の会社の申し出を受け入れるように票を投じた。この結果は幸運であり、はるかに悪いこともあるだろう。
○ 証券委員会は密接にユニット型投資信託会社を監視しながら、栽培スキームの管理は、 CCMで多くのデータを共有する義務を負いません。 CCMは、SCの厳しい監査要件はありません。また、投資には、サードパーティの保証はありません。
○ 栽培スキームにおける投資家はその力を持っていないのに対し、公開上場企業の株主は、不十分な実行管理を削除することができます。ユニット型投資信託では、受託者は、原資産の100%を保持しているが、それはいくつかの栽培スキームでそうではありません。(どの会社のスキームがどうなのかは私にはわかりません)
○ 低リスク志向の投資家であればこれらの理由によりこの投資セグメントを回避することをお勧めします。経験則として、投資家はそのような計画で、総投資可能資産の3%以上を置くべきではありません。また、これらのスキームに投資することを借入金で行うべきでは無い。
ま、当たり前のことですが、こういうリスクがあるのを覚悟して投資する必要がある。なんだぁ、と思う方も多いと思いますが、リスク無しで配当の高い投資ってないんですね。でも内容としては安愚楽牧場より安全だと思います。チェック機能、当資金の保全等で。
CHGSというスキームが破綻したことにビックリした方もいらっしゃると思います。私もそうです。ただ、それがあった事によってこの手のスキームの現実を見れたというのは良かったと私は考えるタイプです。安心しきってごっそり投資してこんな話を聞いたら眠れなくなりますから。(笑)
また破綻と言っても倒産では無いということ。もしかしたらこれは彼らの利益確保のための決定だった可能性もあると思っています。ですから単純に他社も同じだろうと思うのは考えすぎで、しっかりそれぞれの会社のファイナンス情報、条件、その他諸々を精査する必要があると思います。
調べてみるとこの手のスキームはかなりあるようで、マレーシア国内だけじゃなくてインドネシア、アフリカまで手を伸ばしてやっているところもある様子。椰子油農園投資は一つのトレンドの様に感じます。
またどの会社のスキームか忘れましたが、何年分かの配当金(投資額の約半額)は運用会社が触れない口座に入り保全されるケースもあったはず。この場合、破綻してもこの額は返ってくるんですね。これはチェックすべきポイントだと思います。
何度も書きますが、好条件の投資話にはこの程度のリスクは付き物だ、ぐらいに考えるのが良いと思うし、それが怖いと思うタイプなら近寄らないのがベスト。私の本流である債権投資も似たようなもので、より良い利回りを狙えば倒産のリスクをより多く背負わないとならないのは同じです。社債ではなくて国債でもギリシャのようなケースもあるわけです。
本当に難しいですね~~。
ちょっと話がそれますが、メールを頂いた方の中に若い方がいらっしゃってマレーシア行きを考えているとの事。良いんじゃないですか~とは思いますが、気になったのが「マレーシアは定期の利率も良いし」という部分。
利率が良いと言っても3%の後半辺りがやっとなんですね。どういう設計をなさっているのかわかりませんが、日本の利回りを頭に入れてマレーシアを考えると非常にうまくないと思います。インフレだけでも同じくらい行く可能性があるわけですから。
また、前の日記にも書きましたが、普通のインフレの他に、自分の生活レベルのアップによるインフレもあるわけです。つまり年齢と共に、車で言えばカローラのポンコツで良かったものが子供も大きくなればSUVが欲しいとか、2LDKじゃ狭いねとか、昔なら考えもしなかった携帯電話、スマホなるものを持つのが普通の時代になったように、将来はそういう支出増もあるでしょう。そしてお子さんがいらっしゃったら、お子さん関係の諸経費は凄いスピードで増えるはずなんですね。
私はこのブログで年率7%を目標にしているといつも書いていますが、これとて生活費とインフレでトントンです。税金を払うと実質的な赤字になります(だからマレーシアに行きたい)。ましてや若い方は上に書いたような生活向上に伴う出費増(私は生活向上インフレと呼んでいます(笑))があるし、お子さんがいたら教育費は恐ろしいことになります。12%でもトントンかもしれません。
マレーシアの金利が良いとかそういうレベルの話じゃないのはわかりますよね。
マレーシアと言うと退職者のロングステイヤーの話が多いですが、そういう方々のほとんどは年金もある、それなりの資産もある、中には他の収入もある、そして年寄りですから先が短いんですね。20年30年先の心配はいりません。また生活が難しくなれば日本に帰れば良いという方が多いはず。また基本的に資産を増やそうなんてことは考えていないどころか、最後の時までに資産を使い切る計算の人もいるくらい。
こういう立場の方々と、若くて子供がいる場合では全く事情が異なることを忘れてはならないと思うんです。マレーシア関連の情報収集をする時にはこの点に留意する必要があるはず。もし、かなりまとまった資産があったとしても、年金も無く、投資による利益だけが生きる糧だとした場合、上に書いたような利回りが必要だというのはきっちり試算すればすぐにわかるはずです。でも夢と希望で頭が一杯になっていると、どうにかなるだろうみたいな気がするんですね。でも絶対にどうにもならないという現実を直視する「勇気」が必要だと思います。
また最近流行の何かの投資家グループに入っているから投資に関しては安心していると考えたとしたらそれも危険かもしれません。自分の足で立って稼げるのならまだしも、あるグループとかある会社に依存するというのは、彼らが宣伝するほど簡単では無いと考えるべきだと思っています。
でも若くして早期退職を考えるのであれば、それだけ稼ぐ力がおありなのでしょうから、それを捨てて海外に出たいと考える前に、しっかり試算してみる。自分にその額を投資で稼げるのか冷静に考えてみるべきだと思います。自分ひとりなら良いですが、連れ合いや子供たちに影響が出るのですから、夢ばかり考えて今の定収入を捨てるのはうまくないかも。
でも投資で生きる道を見つけられれば面白いことになります。またそういう人は決して少なくない。若い方には大きな大きな可能性があるのですから、是非真剣に、そして慎重にそれを追っていただきたいです。
口に出すとバカ扱いされますから黙っていますが、ヘッジファンド投資専門の方で、年率20%に目標を置いている方もいます。また相場関係では30%が目標だという人も少なくない。普通の投資では5%以上の利回り確保も難しいですが、リスクの取り方、それのコントロールの仕方を身につける事も可能だと思いますし、その技術を手に入れるには若い方が良いし、当然、定収入がある内に身につけるべき技術だと思います。
諦めるか、何か手立てを探すか、二つに一つしかないはずで、現実を直視して頑張れば道は開けると思います。