怪しいコンサルタント

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こんな将来が見えない時代になると、海外投資じゃ、海外移住じゃ、ロングステイじゃ、海外不動産投資じゃという話が多くでてくるようになりますね。そして実際にそれを真剣に考える人も半端じゃない数。

そしてその方面のコンサルタントもどんどん出てくる。

さて、大丈夫なのか?危ない会社じゃないのか?

そんな時にこんなニュース。

無登録で100億円集めたか 資産運用会社を業務禁止へ  ← クリック

要は「市場関係者によると、同社は数年前から、金融商品取引業の登録を受けずに、外国為替証拠金取引(FX)や不動産取引などに投資して資産運用するとして、国内数千人の顧客から計約100億円を集めていた。顧客には、年利数%で運用するなどとも説明していたとされ、監視委はこうした業務が、金商法違反(無登録営業)に当たるとみて、禁止を求める。」

この会社は「資産運用コンサルタント会社『ライフステージ』(東京新宿区)。

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この会社はシンガポールにも支社を持ち、幅広い業務をしている。

シンガポール支社 ← クリック

私が気になるのは、この会社はシンガポール・マレーシアに注力している点。

「シンガポールを始め、東南アジアへの起業、飲食ビジネス展開、海外資産運用・不動産投資や小売サービス業を知り尽くした当社にお任せいただければ”夢”が叶えます。」

そして、マレーシアでは不動産投資を推しつつ、移住サポートもしている。

・マレーシア不動産物件の紹介
・マレーシア不動産物件に係るコンサルティング業務
・現地提携先企業への現地視察等の手配
・様々な現地最新情報の提供
・その他お客様のご要望に合わせた各種オプションサービス(内容により有料)

海外資産管理・運用においては、

「オフショア投資アドバイサーと代理者として、世界各地で革新的な投資ソリューションを提供しています。オフショア投資先は イギリス王室属領マン島 です。イギリス王室属領マン島とは、税制の優遇措置が与えられているタックスヘイブンであり、数あるオフショア金融センターの中でも、 唯一「法定補償スキーム」が制定されている優れた環境。つまり、マン島に設立された金融機関は万が一倒産しても、その顧客に対してマン島政府が、 資産の最大90%までを補償するのです。一方、個人情報の秘匿性でも信頼度が高く、マン島の取引は非公開のため、 ハンサードでは法的措置がない限り税務当局を含む第三者に個人情報を公開することは一切ありません。

「政治的に安定した長い歴史、規制の整った現代的な経済、契約者のプライバシー権が尊重される環境によるメリットを享受することができます。

こういうのを読んでどう思います?

タックスヘイブンっていろいろ有利なのは聞いているけれど、なるほどこれならちょっとやってみようなんて思う人も少なくないんじゃないでしょうか。特に上の太字・下線の部分にニンマリするかもしれない。

私としては、こういう記述をみると、こりゃ危ない会社だと判断します。かつてはあのCitiBankでさえも日本でこの手の営業をしていましたが、問題大有りでプライベートバンク部門は日本から撤退しなければならなくなりました。もう20年近く前の話。

何が問題か?

ここがさっぱりわからない人は将来的に危険な目に合う可能性大です。私がそれを説明するより、公認会計士、税理士、あるいは銀行マンにでも聞いてみてください。

「海外の秘匿性の高いプライベートバンクを利用して運用すれば、税務当局を含む第三者に情報が出ない」

こんなことが許されると思います?本人は脱税だし、コンサルは脱税幇助になる(だから拠点を海外に置くのは彼らの常套手段。彼らはそのサービスを日本本社のサイトでは書いていないところも注目。)。

でもそうならない「内緒のやり方を伝授します」ってのがこの手のコンサルの売りなわけですが、そう簡単に行くと思います?

でも、海外移住してしまえばOKなんですね。その地の税制に従うことになるわけで、もしその地がマレーシアの様に海外での所得には課税しないとなっていれば万々歳。シンガポールも同じ様なもの。

だから移住のサポートもしますし、不動産投資も任せてくださいってことなんでしょう。

マレーシアロングステイブームですが、年金で生活できる、物価が安いとその辺に興味のある人が多いのはネットの中を見ているとわかりますが、ネットには出てこない考えを持っている人もかなりの数、存在するんですね。そういう人がこういうコンサルと繋がりを持つんでしょう。

で、この会社とは違いますが、ちょっと似たようなサービスを提供している有名な会社がありますよね。マレーシア関連ではジョホールバルの不動産を大々的に推している会社。トップは日本人なのにカタカナのあだ名を持ち、若い人たちがこぞって彼をカリスマの様に扱い、海外投資を大きなムーブメントとして宣伝し薦める会社。

あの会社はセミナーに出ると、香港での銀行口座開設、そしてあるファンド投資を薦められるとの事。私は出席したことはありませんが、実際に出席した方から情報は頂いています。またそういうビジネスモデルであるのはネットの中にも書かれている。

さて、今回の会社ですが、ホームページを見ている限り顧客から資金を集めて投資業務をしているようには見えません。でもニュースでは100億円集めたとなっている。

どういうことなんでしょうか。

はっきりわかりませんが、その痕跡の様なものは見つけることができます。

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ここに、「当社が薦めたい投資先マン島の Hansard International Limited の商品をお選びになれば、政治的に安定した長い歴史、規制の整った現代的な経済、契約者のプライバシー権が尊重される環境によるメリットを享受することができます。」とあります。

ではこのHansard International Limitedの商品とはどんなものか、これをネットで検索するといろいろ出てきます。

興味がある人は是非調べてもらいたいのですが、このHansard International Limitedと繋がりがあるのがアブラハムグループホールディングス(株)であり、彼らが紹介しているのが「いつかはゆかし」という自分年金積み立てサービスであり、あの有名な金持ちだけのグループである「ゆかし」の主催者であるのがわかります。

そしてこの「いつかはゆかし」のアブラハムには6ヶ月の業務停止命令がでている。

そしてそして、これを辿っていくと、あの横文字のあだ名を持つジョホールバル不動産投資で有名な彼の会社の名が出てくるんですね。あの横文字のあだ名の人の経歴も調べて行くといろいろ出てきます。2012年のイギリスの賭け業者(ブックメーカー)を使った投資で360億円集め、結果的に配当もしない解約もできないという事件がありました。その他、ボロボロでてきます。(彼の信者が多い理由は彼のビジネスモデルの根底にマルチレベルシステムがあるからだと私は断定しています。豊かになろうと皆に声を掛ければ自分が儲かるシステム)

結局、この手の話と今回のニュース、つまりライフステージという会社の業務禁止(停止じゃない)と繋がっている。

当局とこの一連の投資会社(横のつながりまでは不明)とのバトルが繰り広げられているのが垣間見れてくるようです。

ライフステージは否定するんでしょうが、焦点はアブラハムとの関係だろうと私は推測しています。もしアブラハムとの関係がなくてHansard International Limitedを薦めるとしたら一体なんのメリットがあるのか。タックスヘイブンで資産の運用、ファンド運用している会社はいくらでもあるんですから。

そして一般から投資金を無登録で集めて業務禁止命令がでるような会社ってなんなのか。

我々の年代になってきますと収入は減る一方だし、将来の不安は大きくなるばかり。また資産家は資産家でどうにか防御をしないと大変だと思うのでしょうし、「うまい話」に引っかかる可能性も増えると思います。

飛んで火に入る夏の虫

ですからやっぱり「自立」することが大事だと私は思うし、将来の利益を夢と相殺してしまうような投資はするべきではないし、法律的な絡みを簡単に考えるべきでもないし、その辺をこのブログでも書いていこうと思っています。これは自分自身の問題でもあるわけで、なんとなくとか、信用する人が薦めるからとか、営業マンが気に入ったとか、そうなりがちな自分の生き方を常にチェックして行きたいと思っています。

キーポイントは、情報を得る、あるいはコンサルタントに頼むにしても、その物品サービスを我々が購入することによって彼らに利益が出る構造なのかどうか、そこに尽きると思います。

私の日本の友人ですが、とても幸せな生き方をしている人がいまして、彼女はお店に入るときに「ここは美味しい?安い?」と店の人に聞きます。それっておかしいでしょうよ、と私はいうのですが、どうも意味がわからない様子。

これって笑い話じゃなくて、我々が気がつかず常日頃やっていることかもしれません。

自分が持っている様々な情報は、一体誰から仕入れたものか、大元の出所はどこなのか、それをたまには点検してみるのも良いと思います。

世の中にはまっとうな業者もたくさん居ますし、顧客の立場を重視するケースもありますが、自分が実際に仕事をして来た中でもわかることですが、いかに誠意を大切にしても、それは業者が考える客の立場、自分が考える相手に対する誠意であって、客が実際に何を望んでいるのかとは全く関係がないという事実を忘れてはならないと思います。

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ちょうど上に書いたアブラハムも処分勧告を受けたという報道がありました。

投資助言会社に処分勧告へ 証券監視委、手数料受領か  ← クリック

「同社の事業は、顧客が海外ファンドへ投資する際に、中立の立場で助言するものだが、監視委は特定の海外ファンドから、事実上の販売手数料を受け取っていたと認定するとみられる。

 監視委はこうした手数料が、顧客への助言判断をゆがめかねない「利益相反」にあたると指摘する考えだ。」

「一方、アブラハムは朝日新聞社の取材に「当社の収益は投資家へのサービスの対価であり、海外ファンドから一切金銭を受領していない。当社の業務は投資助言業を逸脱していない。投資家には、当社から特定の商品を勧誘されたとの認識は一切ない」などと、書面で全面的に反論している。」

面白いですねぇ。上に書いたライフステージという会社のニュースと全く時を同じくしています。私が上にアブラハムの名前を出したのは、関係があるんじゃないかと推測しただけで、どこにもそういうニュースはないわけですが、なんらかの関わりがあるのはここでも想像できてしまう。

あのカタカナのあだ名がある日本人とか、その一派、関係者が動いているんでしょうね。全く関係ない風を装っても「匂いが同じ」だから私にはピンときます。

今思い出したのはあのホリエモンもそうなんですね。若者には人気がありますが、彼はグレーゾーンを徹底的に利用した錬金術で金を作った(株価を吊り上げた)。これって彼が捕まった容疑とは全く関係ないわけですが、こういうことを平気でやるから他のことで捕まえられたのだと私は考えています。

では、ホリエモンの手法ってどこから得たのか。入れ知恵したのは誰か。あるいは、若きホリエモンは誰を見て「よし、俺も」と思ったのか。これは携帯電話販売で一時期は世界の大金持ち(自社株の価値で)の仲間入りした光通信の重田社長だと想像しています。実際の繋がりはまるでわかりませんがやっぱり「同じ匂い」なのね。

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