中国って本当に内情が見えてきませんよね。日本のメディアは中国の悪いところは一切報道しないし、逆にちょっと悪い話が出てきた時にはもうかなり酷い状況でそれを押さえることができなくなった状態だと見るのが良いのだろうと思うくらい。多くは海外向けのプロパガンダをそのまま報道しているんじゃないでしょうか(天安門事件も報道しない)。そして日本から見る中国とは経済的にも発展している上海であるとか極一部でしかなく、それでは全体が見えてこないと良く言われていますね。
日本のメディアは中国と「日中記者協定」があって、中国に悪いことは書けない(産経は除く)わけで、これは中国メディアと考えても良いくらい。しょうもないですねぇ。
私が日本語で見れる中国の内部を暴露するメディアはアメリカはニューヨークにある「新唐人テレビ」ぐらいしかなく、あとは中国事情に詳しい評論家のレポートを読む程度。
で、新唐人テレビってユーチューブにチャンネルを持っていて結構良いと思うのですが、この20年ぐらいの中国の問題点をまとめた番組を見つけました。一体中国の問題点ってなんなのか、どうしてそれが起きたのか、今はどうなっているのか、そんな流れがわかります。またなんで日本の地方の水源を持つ原野まで買うのか、それほど中国の水汚染は凄いのかとか、またモラルの崩壊が中央から今では一般市民にまで浸透してしまっている現状の恐ろしさも見えてきます。
莫大な軍事予算を持つ中国ですが、国内の治安維持費が軍事費を超えたというニュースも以前ありましたし、国内問題の酷さもこの動画から見えました。そして各地で起きている暴動の様子の変化。過激になっているわけですが、これが中国改革の原動力にはなるとは思うのですが、でもその民衆は決して「自由」や「平等」を望む「正義の志士」という感じではなく、彼らもモラルを失った「生きるために戦う人たち」でしかないかもしれない。これは怖いことだと思いました。
環境破壊 27分
火山口の上の繁栄 31分
モラルの崩壊 31分
中国経済の宿命 31分
この最後の動画が経済関係の話で、一番興味を感じました。また中国のやっていることってあの大躍進政策と体質的には同じで、中央が掲げる目標を地方が何が何でも達成する。その為には将来に起こりうる問題も吟味せず、過剰投資を繰り返して辻褄合わせをする。なおかつ中央の覚えが良いように水増しもする。農村を解体して工業地にするとか大規模住宅を作り、また地方都市に空港を乱立しても定期便が飛んでないなんて、マヌケと言っても良いような大躍進政策を思い出します。あるいは日本がいらぬ箱物ばかり作っていた時代と重なるような気がします。
それと全編を通して見て感じることは、やっぱり中国にとって人民とは国の主ではなく、国のリソースの一つでしか無いこと。その辺を見ずに、民主主義国家と同じような経過を経て未来に続くのではないかと想像すると駄目なんじゃないかと思ったり。天安門然り、中国の主は共産党であって、その独裁体制を維持するためには単なるリソースである人民を簡単に切るのは今も将来も同じで、我々が想像もできないような手を使うんじゃないかと思うわけです。また戦争は何よりも優れた経済刺激策でもあるわけで、全面戦争は避けるにしても、国際社会で孤立しないような方策を取り戦争に進む可能性すらあると思います。それの先輩格であるアメリカのやり方も徹底的に検証しつくされているだろうし、そのターゲットが日本にならないことを祈るばかりです。
上海総合株価指数。リーマンショック後、3分の1に下落。
2010年から現在まで。