米国にある韓国人の口座情報 韓国国税庁に自動通知へ

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気になるニュースがありました。アメリカから見て海外の口座情報がアメリカ国税庁に通知というのならわかるのですが、米国の口座情報を韓国に通知というのにはちょっとびっくり。世界が動き出したのを感じます。

米国にある韓国人の口座情報 韓国国税庁に自動通知へ 【世宗聯合ニュース】 ← クリック

元々アメリカは海外口座に関しては非常にうるさくて、アメリカ人、アメリカの永住権を持っている人たちは、簡単に海外で銀行口座も作れない、証券会社も同じでしたね。これはアメリカの税制によるもので、日本とは違う属人主義ですのでアメリカ人が世界のどこに住んでどこから収入を得ようと、それをアメリカ本国で申告し納税する義務がある。だから海外口座にはうるさい。ちなみに日本は属地主義ですから、例えばマレーシアに住み、日本の非居住者となり、その地で収入を得た場合でも日本に対する申告、納税義務はなくなる。つまり非居住者=納税義務がない。アメリカは非居住者になってもアメリカ人であるかぎり、税務署は地の果てまで追いかけてくる。

でもそれはアメリカだけ(属人主義の国)の特徴であったと言っても良いはずで、海外口座の情報交換は日本の国税局も香港に事務所を開いていて調査はしているという話は聞いたことがあっても、自動通知ではないはず。これは各国同様だろうと思います。でも今回は「自動通知」になるというニュース。さすがITの時代で、特定のケースを調べるとかじゃなくて「自動通知」。これって韓国国内での名寄せも簡単にできるんでしょう。韓国は総背番号制ですから。

こういう動きは、私は世界の流れであると見ていて、良い傾向だと思います。グローバル化を称える人たちには特に賛成してもらいたいくらいで、日本もそういう方向へ行ったほうが良いはず。世界中の口座情報がそれぞれの母国あるいは納税義務がある国に集まるようなシステムを世界的に作るべき。まぁ、国境をまたいで普通の個人の資産さえ直接出て行くような時代ですから、これに歯止めをかけることは出来ないしそうするべきではないですが、出た後にどうなっているのかの把握をするのは国税局として絶対にやるべき責務だと思います。

日本では海外資産5千万円以上の場合、届け出をするルールが出来ましたが、それはこういう方向性に動く序章だと思うし、大いにやるべき。脱税の温床を野放しにするほうがおかしいわけで、それに手を付けず消費税増税だのなんだの国民にお願いすべきではないと思います。

でも、やばいなぁ・・・、なんて思う人がこのブログの読者には多いはず。でしょ?(笑)

私はそういう考え方は古いと思っています。こういう話には条件反射して抵抗を感じる人が多いと思いますが、それって昔の人が現金を壺に入れて裏庭に埋めていたのと同じ発想じゃないでしょうか。今の時代、節税の道はいくらでもあるわけで脱税はやっぱり重大な犯罪で、隠そうなんて発想は捨てるべきだし、そういう考え方を否定する国民的コンセンサスを作ることが大事だと思います。歳を取るとそういう面でも自己中になりがちですが、平気で資産を隠して、日本再生だの、東日本復興だの、原発廃止だの、社会保障を充実させろだのとキレイ事を言うべきじゃないですよね。

未だにネットの中では「隠す方法を指南する」ような情報、サービスがありますし、個人間ではコソコソと情報交換をする風潮が当たり前のようにあるでしょ?私はそういう時代はもう終わりにしたいと考えているし、いや、終わりになることはあり得ないにしろ、普通の人が当たり前にそういう話をするのは異常だという認識は必要だと思うんですよ。脱税とは盗みと全く同じで、仲間同士で集まって盗みのノウハウ交換なんかするほうがおかしい。

節税の話しなら堂々とするべき。どうせ脳みそを使うならその方向で行くべきだと思っていますし、こういうニュースを聞いてドキッとするようじゃうまくない。(笑)

こんなケースがあったのをごぞんでしょうか。マレーシア(ペナン)に長期滞在して、ご主人が亡くなって奥様が相続をしたものの、きっちり日本の非居住者となるべき努力をしていなかったのにもかかわらず海外資産(4億程度)を申告しなかった。それが国税局の調査で発覚し、納税したという話。

その資産から毎年どの程度の利益が出ていたか、それの所得税もありますし(源泉20%は海外資産には適用されない)また額が額ですから相続税率も高く、延滞税もかなりの額になるでしょう。もしこれが故意の脱税となると7年さかのぼりますし、重加算税も上乗せされる。結果的にその奥様がどの程度納税したのかわかりませんが、黙っていればわからない的な考え方を持っていたであろうことは想像できます。

バレたら修正申告をすれば良いなんて考え方も最悪。また額が小さいから大した問題じゃないなんて意見も聞いたことがありますが、コンビニでチョコレートを万引きする程度なら犯罪じゃないと考えるのと同じですよね。

そのペナンにお住いだった方ですが、長い年月の間に資産から生まれる収入を使っていた場合、かなり大変なことになると思います。元本が4億あったとしてオーストラリアにも資金を持っていたそうですから、それだけでも年間2000万円以上の収入はあるわけで、普通そういうお金持ちはちゃんとそれを使いますよね。5年間として1億。それに対する所得税は日本国内の場合の20%の源泉は適用されずに総合所得ですからかなりの税率になるはず。それの延滞税も考え、資産の相続税、延滞税を考えると手元に残るのは1億以下かもしれない。脱税が発覚すると、もうすでに使ってしまってお金がないにしてもちゃんと税金は掛かるってこと。これで生活や事業が崩壊してしまうケースって多いんじゃない?

下手に隠すことなんか考えずに、ちゃんとやっていれば、ほぼ全額手元に残るはずなのにね。私としては仲間内で情報交換をするのであれば、そういう節税法の話しであるべきで、隠す方法の話しであってはならないと思うわけです。

世界の課税は厳しくなる方向へ動いて行くであろうことはわかりきったことなのですから、こんなニュースを切っ掛けに自分が置かれている状態、やっていることのチェック、そしてそもそも考え方に問題がないか再検討してみることが大事だと思いました。

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