不動産が中国の内需の数字を作っていて、これがバブル状態なのは誰しもが認めていること。問題はいつそれが弾けるのかってことだけれど、弾ける弾けるという「予想」ばかりが進行して大きな動きは出ていない。と、言いつつ上海の売上も大幅ダウンの様で、安心はできず。不動産が弾けたら半端じゃない混乱が起きると思うのだけれど、それで中国全部が駄目になるわけじゃなく、中国は投資先としてまだまだ有望だという評論家も多い。
私にはわけがわからんです。ただ長期投資に関しては注意が必要だと思うくらいで、いつでも乗り降りできる投資なら良いかと。ある意味、仕手株と同じで、あるいは波乱のあるときは大きく動くのは何でも同じで、そもそも「長期的に投資対象になるのか」という見方自体が時代遅れなんでしょう。でも企業は大変ですね。彼らの投資は、「明日引き上げよう」ってことが出来ない投資ですし。そういう意味でも「常に個人投資家の立場は有利である」と私は思うわけです。 (笑)
で、今の中国で私が興味が有るのは「腐敗防止」です。そして「対象者の検挙」。
上から下まで汚職の世界だと言われていますが、あの国のことだから捕まるのは雑魚で、所詮トカゲの尻尾切りだろうと思っていましたが、最近の動きを見ているとどんどん大物が捕まっている。またその周辺の何百人が捜査対象になったり、習近平のやる気は半端じゃ無いのが伝わってきますね。
大物の上には超大物がいるわけで、汚職はピラミッドの中で組織的に行われるものであって、ところどころの担当者や利権を持っている連中だけがやっているんじゃないでしょう。つまり突き詰めれば大親分までヒモは繋がっているわけで、どこまでやるのか。
【禁聞】習近平激怒か?江沢民への調査に着手
これと関係無いようで、実は深く繋がっているだろうと言われているのが中国の「外資叩き」。
【禁聞】中共の外資たたき 背後に激しい内紛の影
この映像の終わりの方に、あの日本でも大騒ぎになった「鶏肉」も外資叩きの一環だと言っている所。この見方って新鮮で、なんだかあのニュースの流れがおかしいとは思うものの、内容の凄さで後ろにあるものが見えなかったように思えます。私があのニュースが出た時におかしいと思ったのは、あの工場に「中国の放送局の潜入取材」が入ったってところ。そもそも放送局=共産党であるのに、放送局が独自で潜入取材して内情を暴露するなんてことが有り得るんですかね。ここは多くの自由社会にいる人達が釣られてしまったところだと思います。
つまり、あれもヤラセと見るのが正しくて、あの企業を狙い撃ちにしたものであるということなんでしょう。あのニュースを見て「中国はやっぱり怖い」と思いましたが、あの工場はアメリカの企業の工場。もしあれが国営、あるいは中国企業だったら同じようなニュースに仕立てたんでしょうか。
そんなことを考えていた時に面白いニュースを見つけました。
(私はどうも好きになれないやつなんですが)あの辛坊治郎のコメント。
【辛坊持論】中国産の加工食品なんて「そんなもん」 (スポーツ報知) ← クリック
転載します。
正直、私、あんまり食べるものにはこだわりがなくて、「油で揚げれば革靴だって食べられる」ってのが持論ですから、中国の工場で床に落ちた肉を拾ってチキンナゲットを作っていたって聞いても、「それがどうした」としか思わないんです。それに「中国のテレビ局が潜入取材しました」っていう情報の出方自体が、いかがわしいじゃないですか。
中国は経済的には世界で一番過酷で不公正な資本主義国ですが、政治的には間違いなく共産党一党独裁国家です。この体制を維持するために、国民の言論を封殺しなくちゃいけませんから、徹底的な情報統制を行っていて、メディアはすべて共産党政権の宣伝機関でしかないんです。
今回、そんなテレビ局の「調査報道」の対象になったのが、アメリカ系の外資企業であったのは決して偶然ではありません。間違いなくテレビ局は、政権のお墨付きをもらって、アメリカ企業を狙い撃ちしたんです。
他の工場で、今回の工場と同様の極めて不衛生な管理をしていたとしても、それが国営企業だった場合には、決して報道のターゲットになっていなかったはずです。まれに政権内部の権力闘争の一環で、国営企業や民族資本の工場が叩かれる場合もありますが、そういったケースでも中国メディアの報道目的は「政争の一環」であって、決して国民の知る権利に奉仕するためではないんですね。
こういう事情を知っていると、今回の騒動もまったく違って見えてきます。多分、問題になった工場っていうのは、他の多くの民族資本の食品工場が嫉妬するほど衛生管理の整った設備を持っていたんだと思います。つまり、その存在自体が、政権の息のかかった工場にとって「目障り」だったんでしょう。だから、当局に目を付けられて報道のターゲットに選ばれたに違いありません。つまり、他の工場は間違いなくもっとひどい状態なんだろうなって思うんです。
じゃあ消費者はどうしたらいいか? 結局、中国産の加工食品なんて、「そんなもんだろう」って納得して食べるしかありません。大丈夫です。靴だって油で揚げれば食べられますから。((株)大阪綜合研究所代表・辛坊 治郎)
彼の持論は「いつも馬鹿な事を言っている」と思って聞いているんですが、このコメントに関してはその通りなんだろうなって思いました。 (笑)