いやーー、見応えがありました。NHKの「大地の子」。ユーチューブで見つけたものです。全11編。
見て良かった。20数年ぶりに見たけれど、やっぱり感激の嵐。
これは第一部ですが、ここから十一話まで簡単に見つかります。
時代としては戦後から中国が近代化する現代までですが、最後の方は1980年代後半まで。(私にとっては)ついこの間ですが、まだ中国はまさに「あの当時」の「あの中国」で、今の中国とは全く違う。その違いが面白いと思いました。全く別の国のようです。これはドラマの中だけではなくて、制作し放映した時点でも今の中国を想像できた人はいなかったかもしれませんね。
ああいうかつての中国を思い出すと、今の中国の「変な部分」もわかるような気がします。国も人もそう簡単に変われるとは思えないのですが、そこに大雨のように天から莫大な金が降ってきたようなもの。もちろん彼らが稼いだ金ですが、金がものを言うこの時代で、長い間、貧しく強国に蹂躙され続けた近代の歴史を持つ彼らが一体何を考えるか、何をしようとするかは簡単に想像が出来るような気がします。
「大地の子」は日中共同で作られたドラマですが、あれって中国で放映されることはあったんでしょうか。
日中国交回復をして、日本から学べるものは学ぼうとしている時代背景はドラマ制作時もきっと同じでしょうが、「自分たちの貧しさ」がはっきりわかり、そして「愚かさ」までも見えてくるあのドラマはあの当時でさえも中国人に取っては「見たくない」ドラマだったような気がします。ましてや今の中国ではこのドラマの背景になっている「現代史」「日本との関係」の全てを認めたくないと思うんじゃ無いかと思ったり。
でもこのドラマ、中国の若者には見て欲しいです。そして我々日本人も忘れてはいけないものがたくさん詰まっているような気がします。
ああ、面白かった。見て良かった。