前回、韓国のCDSが上昇していて破綻の兆候だ、みたいな報道があったと書きましたが、また同じようなことをやっている。
韓国の「破綻」指標が急騰…11カ月ぶりの高水準は経済崩壊の兆しなのか? ← クリック
韓国の破綻リスクを示す指標が急騰している。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)と呼ばれる金融派生商品の保証料率が1月下旬に約11カ月ぶりの高水準の数値を記録。「デフォルトを意識する数値ではない」(金融関係者)との見方が大勢だが、財閥系企業の業績低迷、2014年10~12月期の実質国内総生産(GDP)が約2年ぶりの低水準となるなど不安要素も少なくない。CDSの急上昇は経済崩壊の兆しなのか。
こういうのを見ると、「とうとう来たか?」と思うじゃないですか。
でもこのニュースがいい加減なのは「危険を表す数値が異常に高くなってきた」と思わせるような書き方で、そのチャートを出さないって所。これは前のニュースも同じ。
ということでチャートを見てみます。
この3ヶ月。確かにかなり上昇している。
では1年では?ん?そんなに酷い?って思いませんか。
では3年。酷いどころか、頑張ってると私には見えます。
一体このニュースは何を言いたいのかと疑るわけですが、ニュースを発信しているのは「産経新聞」。
なるほど~~って思いませんか?
元ソウル支局長の裁判も日本が思うようには進んでいませんし、クネさんの支持率が下がっていますから、それの援護射撃なんだろうと私は判断しました。クネ政権をこき下ろしてレームダック化しようという魂胆が見えるようです。
彼の国は司法も「国民感情」を優先する傾向があるようですし、逆を言えば国民がクネさん批判に大きく傾けば、裁判にも影響があるだろうと思います。また、韓国と産経とは昔からいがみ合う(?)因縁がありますから、産経としてはチャンスがあれば叩きたいんじゃないでしょうかね。
しかしメディアの印象操作って怖いと思います。字面をそのまま読んだら「へーー、そうなのか」ってやっぱり思っちゃいますもの。
皆さん、最近のことですが、朝日新聞に対する集団訴訟が始まったのはご存知でしょうか。史上最大級とのこと。今のところ、1万6千人ぐらい集まっているらしい。
朝日新聞に対する集団訴訟 朝日新聞を糺す国民会議 ← クリック
でもなんだか、世の中が狂い始めているような気がしないでもありません。
最近気になっているのが参議院での「テロ非難決議」なんですが、山本太郎氏が投票前に退席(棄権)しましたよね。で、満場一致で非難決議が採択された。
これで山本氏に非難轟々なわけですが、私はこれもちょっとおかしいんじゃないかと思っています。実はそもそも私は山本氏のオツムは大丈夫か?なんて思っているんですが、でも彼の言いたいこともわかるんですよ。そして今回のことは山本氏の言い分に一理あるかもしれない。
ISILは確かに悪いですが、悪の枢軸と決めつけ、叩きのめすのが当たり前という雰囲気作りは日本政府もオバマも一生懸命ですが、ISILを叩けばそれでどうにかなると考えている人って少数派じゃないですかね。もう今では、ISILが生まれた経緯、ISILを支援する人たち(狂った若者だけじゃなくて)が多いのもわかっていますし、そしてISILの「やり方」が問題であって「彼らの理想そのものには賛同者が多い現状」がある。
だからこそ、「悪」と決めつけて「徹底的に叩く」と世界に宣言する必要があるんだろうとは思いますが、ま、それはそれでISILは壊滅に追いやるにしても、問題解決の根本的なところの話がまるで出てこないってのもおかしいと思うんですよ。
悪い奴らはみんな「テロ」という「悪の代名詞」でまとめちゃって、根本的な問題は知らん顔。911のNYテロの時にも同じことを感じました。どうして問題を単純化してまとめちゃうのか。
結局、こうやっていつも「一つのわかりやすい方向性」を指導者が作り上げ、それに常に乗らされるのが「我々大衆」なんでしょうね。そして常にメディアがそれに加担する。
若者たちの政治離れが言われますが、決して彼らはいい加減なんじゃなくて、こういう世の中の仕組みに気がついて嫌気が指しているんじゃないかと思うんですよ。「裏」があるのがちゃんとわかっていて、真剣になりたくないんじゃないかと。
でももし世界中の人たちが、それぞれの考えを持つようになって「宗教」「政治」「メディア」の誘導にも乗らない世界になったらどうなるんでしょうね。
それはそれでまとまりがなくカオスになるような気がするんですが、私としては人間の進化の過程として、そういう時代をも乗り越えて行かないと駄目なんだろうと思ったり。宣伝工作、洗脳が上手ければ勝つなんておかしな話だと思いますわ。
1000年後の世界を見てみたい・・・・・