私は豪ドルが基本で生きていますし日本に住んでいるわけでもありませんから、実はあまり「円」の動きには注目していません。でも将来的なこと、そして日本人として気になる程度。
そういう意味では豪ドルとリンギットの関係が一番重要となるのですが、ここのところの豪ドルの下落は「精神的に良くない」(笑)のであえてチェックはしていません。
でもま、ちょっと見てみようかと。
緩やかなリンギット高、豪ドル安の動き。
MYR/AUD Day chart
リンギット対日本円は急激なリンギット高・円安の後、なだらかな動き。方向性は変わらず。
MYR/JPY Day chart
重ねてみましょう。Y軸は変化の「率」ですから見やすいと思います。
マレーシアに生活の拠点を置くとなると、日本の日本人が日本円中心に生きているのと同じで、やっぱり現地通貨を持ち、現地通貨で収入を得るのが為替の大きな変動にやられない唯一の防御策ですし、発展途上国は伸びていけば通貨高になるのは歴史が証明しています。ただ、通貨危機を我々は見ていますから、どっぷり浸かるのも怖い。でもマレーシアはその経験から独自の(閉鎖的な)為替管理をしていますし「バスケット方式」を取っていますから、特定の通貨の大きな動きに翻弄されないようにはなっている。
でもバスケットの内容は公表されていませんから、どの通貨をどの割合で見ているのかはわかりませんよね。
リンギットという通貨は国際市場では通用しない通貨です(わざと箱入りにして守っている)し、基本的に先物やオプションも存在しない(FXは存在する)通貨ですから、そこが気になりますよね。ですからリンギットと相関性が高いと思われるシンガポールドルを中心にして生活に必要な額をリンギットに交換するという考え方を私は基本としていると前に書きました。これで「現地通貨で資産・収入を【持たないリスク】」を回避できるかと。でもま、その考えを広げると米ドルも良いのかと。でも私は米ドル嫌い、というか非常に怖い通貨だと思っていまして、今の米ドル高は全くの予想外でした。また世界基軸通貨の米ドルには大きな変化がいつか起こるであろうことは今でも想像していて、やっぱりのめり込むことは出来ない状態です。だからやっぱりシンガポールドル。
とは言ってもシンガポールドルにもう替えているのかというとそうでもなくて、今の時点では流動資産の10%程度あるだけですから、大勢に影響なしの状態。
シンガポールドルとリンギットを見てみますと、穏やかなシンガポールドル高の流れ。
シンガポールドルとリンギットの関係って私は良くわからないのですが、国の関係を見ますと結びつきは非常に大きいですから、この二国間の為替に大きな動きが出ると非常に困るんじゃないですかね。でもそれを言ったら米ドルも同じですし、ま、バスケット方式であるのはそういうことでもあるのでしょう。
大きな額を交換しますと、損した得したというのが後ではっきり見えますから難しいですよね。それで食ってる人ならまだしも、私としてはジジババにとって一番大切なのは「心の平穏」だと思いますので、一般論としては「余計なことはしない」のが一番だと思っています。
でも為替が気になるのであればFXでも先物、オプションでもやれば良いと思っています。
でもそれで利益を出すのは簡単ではないと誰しも思うはずですが、まさにそこがポイントなんですよね。FXで利益を出せない人が、大きなお金を交換しても大丈夫だとどうして考えられるのでしょうか。ここを真剣に考えるべきで、リンギットに替えるべきだどうだのいう人は多いですが、そもそも「為替変動で利益を出すスキルはあるのですか?」と私は聞きたいぐらいです。
もしその答えが「そこそこ出来ると思う」というのであれば、大きな資産を動かすこと無く、ちょっとFXでも先物でも動かして収入の上乗せができるということになります。そしてその収入で為替の変動分ぐらいはカバー出来るんじゃないですか?あるいはごっそり儲かるのか。(笑)
つまり、難しさは同じでそうそう簡単にはいかないってこと。
これは不動産投資も同じで、業者の言うままに投資してそれで本当に大丈夫なのか?
世の中はやっぱりそう簡単に儲けさせてはくれない様になっているはずで、でもなんの知識もスキルもなくその中に飛び込むのは「ギャンブル」以外の何物でもないと私は考えています。特にジジババの場合は「何もしない」という選択肢を真剣に考えるのは大切だと私は思っていて、でもこのままじゃ・・・と思う気持ちが「投資という名のギャンブル」の泥沼の世界に誘いこむ悪魔のささやきかもしれませんね。
私の基本は「収入に合わせて生活を変える」で、生き延びる方法はこれしかないと思っています。そして駄目なら引き揚げる(引き揚げる場所があるのなら)。若者はどんどんチャレンジするべきでしょうが・・。
今のままでは不安だから何か投資を真剣に・・なんて考えてどうにかなるのだとしたら、本来、その人はすでにかなりの資産家で「不安」なんか持っていないはずなんですね。巷には「サラリーマンで収入に不満があるのなら独立しましょう」的な話が蔓延していると思います。投資も全く同じで、それでどうにかなるなら世の中から貧乏人はいなくなります。「下手に投資をするから貧乏になる」というのが世の中の法則、真相みたいな気さえします。儲けた人だけがクローズアップされ、「貴方にもチャンスがある」と宣伝することによってカモを呼び込み、多くの人達が食い扶持を稼いでいるんじゃないでしょうかね。まさにFXなんてそういう世界ですし。
でも私はチェレンジを死ぬまで続けるつもり。というかするしかない。 (笑)