自作ヨーグルトは毎日作っていますが、これが本当に健康によいのかどうかは疑問。でもま、毎日2リットル消費しますが、原価は激安。200円ちょっとかなぁ。
作るヨーグルトもいろいろで、市販のヨーグルトの複製、市販のヨーグルトの種菌(ケフィア、カスピ海ヨーグルト、その他2種)、ヤクルト、そして怪しげなケフィアグレインからの培養。まぁ、これだけありますと、それぞれ特徴があるし飽きることはありません。水代わりにガブガブ飲んでいます。
でも気になるわけですよ。本当に乳酸菌やビフィズス菌は腸内に届いているのかと。いろいろな菌種の中でアシドフィルス菌はかなり酸には強いようで、それぐらいは届いているのかな?と思う程度。
そんな時に、ネットの中でサントリーの広告を見ました。
「摂れているつもりの人が多いんです」という、人の不安を掻き立てるような広告。(笑)
そしてよく出てくる図ですが、歳を取ると腸内細菌の構成がかなり変わるという怖い図。(笑)
要は、サントリーのビフィズス菌なら腸に届くよ、という話。ロンガム種という種類らしい。
こういうことを聞くと、じゃぁ試してみたいと思うわけですが、このサントリーのはヨーグルトじゃなくて「水に溶いて飲む顆粒状」のものなのね。
そしてこれには「オリゴ糖」も入っていて、それがその菌のエサとなると。そして日本人には不足がちな不溶性、非不溶性の両方の食物繊維も入っていると。
30日分で2500円。定期購買すると2250円ですと。
ま、それを買って飲むのも良いと思います。でも家族で飲みたい。ガブガブ飲みたいとなると面白く無いですよねぇ。
これの内容物を見てみますと、こう書いてあります。ミルクオリゴ糖、ガラクトマンナン(食物繊維)、デキストリン、ビフィズス菌、セルロース。
なんだぁって思いませんか?このブログの読者なら、ミルクオリゴ糖じゃなくても菌類のエサになるものはいくらでもあるのは御存知の通りだし、マンナン、デキストリンは水溶性食物繊維。セルロースとは非水溶性食物繊維。別に特別なものが入っているわけでもなくて、まぁ、気になるのはそのビフィズス菌ぐらいなもの。原価なんて何十分の1でしょうね。
で、思うことは、これを種に培養すれば良いんじゃない?ってこと。
このことは前にも書きましたが、ヨーグルトじゃなくて錠剤やカプセルタイプの飲むものもあるじゃないですか。あれも買ったんですが、それはこれ。アマゾンから買ったカプセルタイプのケフィア。
30日分で1296円なり。
実験的に買ってみたのですが、これを家族で、そしてガンガン飲むとそれなりにお金もかかりますよね。
で、誰しも考えることですが、「これで(ヨーグルトを)培養できないのか?」ってこと。(笑)
ネットを見ていましたら、やっぱりそれをやっている人がいるんですね。
◯ カプセル一個で少量のヨーグルトをまず作る
◯ そのヨーグルトを種として大量のヨーグルトを作る
◯ それを種にしてまた増やす
◯ 定期的に新しい種を作る
このやり方ですと、30日分のカプセルは60粒入っていまして、その主いわく、数年はこれだけで保つだろうと。(笑)
作り方もかなり詳しく書いてあります。
で、話は戻りますが、サントリーのそれも同じように作れるんじゃないかと思うわけですよ。
やってみたいなぁ・・・なんて思いつつ、私がカプセルタイプのケフィアとともにDHCのビフィズス菌ってのも買ったんですが、それの原材料を見てびっくり。
「それぞれ個性の異なる3種(ロンガム、ブレーベ、インファンティス)のビフィズス菌を200億個以上も配合」ですと。サントリーのロンガム種というのも入っている。
これ。30カプセルで1468円。これを使って培養してヨーグルトを作り、複製を繰り返したらどうなるんでしょう?
早速やってみることにします。 (笑)
前の日記にいろいろ書きましたが、牛乳じゃなくて粉のスキムミルクなら安いし脂肪分が無いのでカロリー的には良いし、スキムミルク?なんて気にする必要もなくて、ヤクルトもスキムミルクから作っていますし、私が種として気に入っているこれもスキムミルクから作ってある。
牛乳、スキムミルクには「乳糖」が入っていて、これが菌の餌になるんですね。さほど甘くはないですが、乳糖は砂糖の4割程度の甘さしか無いと言いますから、それなりの量は入っているのでしょう。でもこれにオリゴ糖を入れればもっと良いわけですが、私は「イヌリン」なるものを買いました。これは難消化性ですから人間は「糖」として吸収しない。そしてサントリーのにも入っている「デキストリン」も餌となる(イヌリンのほうが菌には良いらしい)。そして甘さが欲しければエリスリトールを使えばOK。
だからそれらのものを別途手に入れて作れば、
◯ 糖質がめちゃ少ない(糖尿病でも大丈夫)
◯ 食物繊維はばっちり
◯ カロリーは低い
◯ 甘さが欲しければエスリルトールを使う
これで最強のものが作れるってことになりませんかね? (笑)
ただし、目的の菌種を培養できているのかの確認方法はないわけで、他の菌が増えているだけかもしれない。ここは重要な点で常に考えるべきであって、ヨーグルトになったから成功というわけではない。素人が簡単に増やせるぐらいならメーカーの研究者の仕事はなくなる。(笑)
結局、自宅で複製を作る難しさってここにあると私は思うわけで、製品に何種類もの菌が含まれていたり、あるいはケフィアグレインようのように数十種類含まれていると言っても、それを培養するときの環境(温度や時間、濃度、酸素)によってそれぞれの菌の培養スピードも量も変わるのが当たり前で、ちょっとした作り方一つで菌の構成比が変わるんでしょう。また長く時間をかけるとかなり酸っぱくなってきますが、酸性に弱い菌はすてに死滅しているかもしれない。
サーモフィラス菌は早く酸性度が上がる菌とのことで、種菌として買った「(酸っぱ味の)マイルドタイプ」にはこのような記述がありました。「a low content of fast acidifying Streptococcus thermophilus」サーモフィラス菌の含有量を減らしてあると(ここを参照)。このサーモフィラス菌はブルガリア菌と助けあって増える(サーモフィラス菌はブルガリア菌生育に必要なギ酸をつくり、ブルガリア菌はサーモフィラス菌生育に必要なアミノ酸やペプチドを作る)関係があるけれど、サーモフィラス菌が多すぎて酸性度が上がりすぎれば死ぬ菌も増えるはず。
そういう状態のヨーグルトの複製を続けることになんの意味があるのかってことも考えないとなりませんね。
ビフィズス菌は「最適発育pHは6.5~7.0で、pH4.5~5.0あるいは8.0~8.5では発育しない。」と言われていることからも注意が必要なはず。またこういう記述もある。「ビフィズス菌および乳酸菌をそれぞれ別培養したものを一定の比率で混合する」ケースがあると。ここに自作ビフィズス菌ヨーグルトのヒントがあるかもしれませんね。
また「ビフィズス菌は乳酸菌と異なり、増殖促進物質を添加しない牛乳培地中では増殖しにくく、また、酸素の存在が生残率に影響を与えることもあって、現在市販されている食品の中には生きたビフィズス菌が著しく少ないもの、あるいはほとんど検出されない製品も認められる。」参考はここ。
ロンガム種ビフィズス菌は
ビフィズス菌にもさまざまな種類があり、ビフィダム、ロンガム、アドレスセンティス、ブレーベと呼ばれる菌の種類があります。ロンガムは大腸まで届いて善玉菌を増やし、悪玉菌を減少させる働きが強いことが認められています。さらに整腸作用、ビタミンB群生成、免疫力活性、コレステロール低下作用などが認められていて、健康維持に役立つことが分かっています。
ビフィドバクテリウム・ロンガムはヒト由来のビフィズス菌で酸に強いのが特徴です。よって他のビフィズス菌に比べても腸に届きやすいといわれています。また日本人の腸に常在しているビフィズス菌でもあります。
ロンガムは乳児期から成人までほぼ一定の割合で存在しますが、加齢とともに減少していきます。そのため、食品やサプリメント等から摂取することで腸内環境を整えることができるとして注目を集めています。
(備忘録)
ビフィズス菌の生育温度は37-41度あたり、酸素を非常に嫌う嫌気性菌とのこと。
ビフィズス菌は偏性嫌気性菌で酸素を嫌う性質であることは間違いありませんが偏性嫌気性菌の中では比較的酸素に影響をされ難い菌です。
ヨーグルトの中でなぜ発酵するのかと言いますと、発酵する前に牛乳を加熱殺菌してあり酸素が少ない状態になっていることと、ほとんどのヨーグルトの場合、ビフィズス菌に加えて乳酸菌を発酵に使用するため、乳酸菌(酸素 があっても発酵します)が発酵することにより、牛乳がより嫌気状態に近づきビフィズス菌発酵に適した条件を作ることです。
またメーカーはビフィズス菌に対する酸素の影響を除くために独自の工夫を行い、製造工程で牛乳に対する酸素の溶け込みを少なくしたり、一緒に発酵させる乳酸菌に牛乳中の酸素を消費する性質の菌を使用したりしています。また使用するビフィズス菌にヨーグルトの中で良く発酵するものや酸素に対して耐性を持つ菌株を選択して使用していることも理由のひとつです。次に製品となったヨーグルトの中でのビフィズス菌に対しても酸素は影響します。
市販のビフィズス菌入りヨーグルトの容器は酸素の透過性が少ないものが使用されビフィズス菌の保存性を高めています。しかしヨーグルトの表面はどうしても酸素に触れますからビフィズス菌の死滅は早くなり,ご指摘のように攪拌して酸素を入れるとビフィズス菌は早く死滅する傾向にあります。しかし攪拌したとしてもすぐに死滅するわけでは ありませんのであまり心配をする必要はないでしょう。