謎の日本人青年(36歳)トレーダーが今回の波乱で40億円の利益

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凄いですねぇ。今回の波乱だけで40億円の利益ですと。

謎のデイトレーダーCISの読み、的中-市場パニックで利益40億円 (Bloomberg) – Yahoo!ニュース

ま、一般的には「そういう人は損するときも凄いんだろう」なんて思いたくなるし、それはその通りなんでしょうが、やっぱり凄い。

CISというHNでその道では有名な36歳の日本人青年で資産は11桁(数百億円)とのこと。私はこの人のことは全く知らず、興味を持って調べることもしないのですが、前に名前は聞いたことがあるかな?程度です。勘違いかもしれませんが、やっぱり同じく数百億円を稼いで秋葉原のビルを買ったと言われるなんとかっていうテレビにも出て来る有名な青年トレーダーの仲間(弟子筋?)だと聞いたような気がします。それとも全く関係ないのかな?

しかしまぁ、世の中が変わった感じがしますね。

昔から相場の世界で伝説的な「相場師」がいますが、彼らの戦い方と今の連中の戦い方に大きな違いがあると思います。

大きな額を投入するから利益も損失も大きなわけですが、手法がまるで違うんですね。今回のトレーダーはいわゆるデイトレーダーであって、簡単に言えば瞬間芸。昔の相場師はやっぱりそれなりの期間を掛けて、「世の中の動き」に投資するタイプだったと私は考えています。あるいは最近は聞かなくなりましたが、「仕手戦」と呼ばれる「買い手と売り手の大勝負」みたいな。

まさかと思う金額を稼いだ人は注目されますが、その影に、同じような額を損した人もいるわけで、それが表面に出て来ることはほとんどいない。そこのところを我々が忘れてはならないわけですが、一体彼らはどんなやり方をしているのだろうという発想は大事だと思っています。

真似れば同じように勝てるわけでもないですが、どうしてそんなことが可能なのか、彼らは何を狙っているのか、その辺は自分でやるやらないは別にして知っておくのもよいだろうと。

額は別にして、こういう時に利益を出す人って結構いて、311の大震災でも利益を出した人はかなりいますね。その辺は私は見ていたわけでもありませんが、NY同時多発テロの911の時には私もバリバリの現役でしたから、周りの人達がどういう動きをしたのかは見ていました。

あの時も一財産作った人は存在した。でも事件が事件ですから「儲けました」なんてことは口が裂けても言えない訳で、金額の大小は別にしても「儲けた人は口をつぐんだ」。

ある意味911の時は簡単と言いますか、ちょうどNYダウも下降に入ったと見ても良い場面だったんですね。ですから売りポジションはもっていないにしても、買い方は手仕舞いしていてしかるべきパターンが出ていました。

でもそれは短期売買の見方であって、長期投資なら「様子見」の場所だったかもしれません。

そんなところへ911の大暴落ですから、ショートポジションを持っていたトレーダーは大きなボーナスが入ったことになる。慌てたのは長期投資家と、短期トレーダーでも売り場を逃してモタモタしていた人たちのはず。

私はというと、すでにデイトレーダーでしたし、朝のあの第一報が入った時点でポジションは全く持っていませんでした。その後はご存知の大暴落、そしてその余韻、波乱が長く続くわけですが、私は当時も今と同じで「波乱時には手を出さない」のが信条でしたし、こんな時に細かなデイトレをして利益を出す気にはなれませんし、事件の真相を知りたいとテレビに齧り付きだったのは覚えています。

ま、どちらにしても、一般の人達が考える投資とは全く別の「技術」がこの世界には存在して、私はそちら方面に注目したほうが一般でも「チャンスがある」と考えているのはいつもこのブログに書いている通り。

王道としてのタートルズ、日本で言うとFAIみたいな手法(業績が良いとか将来性のある会社の株が安い時に仕込む)が良いと信じる人は多く、尊敬する人はウォーレン・バフェットだ、なんて人もネットを見ると結構いるのがわかります。そして業界もそれを推すのが普通で、デイトレや短期売買、スイングトレードにしてもそれを推す経済評論家も含めて業界の人の話を聞いたことがありません。

これもまたいつも書いている通り当たり前な話で、大手企業、機関投資家、一般投資家は長期での資産運用を考えますし、そもそも株式市場は上がっている限り「皆が幸せになれる」世界ですから、短期売買だったり、ましてや空売りをするような人はいないほうが良いくらい。ま、これは極論で先物にしてもその存在意義はあるわけですが、もし世界中の人が短期売買、空売りもします、なんて世界になったらとんでもないことになるのは明らか。

ですから、一見まともに見える長期投資の考え方が主流になるのは当然で、デイトレーダーはもちろん短期売買、そして空売りをするなんてのは「亜流」、もしくは「アウトロー」、あるいは軽蔑の意味を含めた「相場師」という呼び方になるんでしょう。ギャンブラー、競馬好き、そういうのと同じレベルに見られる。

これはやっている方も同じで、私も相場師と言われるのがイヤですし、自分でも言いません。また逆に相場師とはトレーダーの中でもある一定レベルに達していないと使わない言葉でもあって、俗には「相場で10億円以上の資産を作った人」みたいなライン引きも存在します。そういう意味でも私は相場師ではありませんし。(笑)

でもそういう感覚的なことは横に置いといて、冷静にその投資方、考え方を理解してみるのは決して損にはならないはず。

 
 
 

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