コンドウォッチングを7年間続けていますが、最近になって大きなショッピングコンプレックスの中にあるコンドがボチボチ出てきているのがわかるようになりました。
すでに有名なのはパビリオンの上のPavilion ResidencesやPablicaのSolaris Dutamasだったり。
最近面白そうだと思ったのはチェラスのSunway Velocityやモントキアラの西北にあるDesa Parkcity、そして昨日見つけたAra DamansaraのUptown。
これらはショッピングモールの上ということではなくて、大きな街の中に商店、オフィス、病院、学校、そして居住区があるという感じ。
こういうところは治安や交通の安全を考えても有利だと思うし、街そのものが一つのコンセプトによって作られているのは一体感があって良いと思っています。どんなに良いコンドでも隣に変な建物があったり近くにゲットーがあったり、良くある話ですがその地域の道路事情は悪いままでは困りますから。ただし、そのコンセプトが世間に受け入れられないと悲惨な街になるはずですし、自分とそれが合うのか合わないのかも大きな懸念すべき点であって、様子を見ないとわからないですね。
今までは例えばモントキアラがそうであるようにある特定の地域に多くの企業の開発が集中してそこが発展するという感じを受けていましたし、とどまることの無い新たな巨大モールの建設が続いて一体これで大丈夫なのかとちょっと心配していました。
ところがですね、新規プロジェクト、つまりVelocityやParkcityもそうですが、モールどころか大きな街を作るプロジェクトもいくつもあるということまでは知りませんでした。凄いですね~。こんなにどんどん作って大丈夫なんでしょうか。中国の不動産バブルを連想してしまいます。
今まではこのブログで
◯ Sunway Velocity
◯ Desa Parkcity
◯ Damansara Uptown
◯ Sime DarbyのOasis
を取り上げてきましたが、まだまだ巨大プロジェクトがあるんですね。
例えばこれ。Empire Damansara。すでに建設中。
これも。KL Eco City。メガモールの西隣ですでに建設中。
これも。KL Gateway。建設中。
一体KLってどうなちゃってるんだ?とびっくりです。
それどころか、こういう街づくりだけじゃなくてとんでもないビルディングも建設中、計画中なんですね。KLのランドマークといえばツインタワーだと私は思っていますが、ツインじゃないにしても300メートルを超す超高層ビルがすでに続々と建設中。そしてKLCC(KL City Centre)どころかKL MetropolisなるKLCCの向こうを張る街づくりも進行中。
そんなプロジェクトをまとめた動画。2014年の時点。すでに出来上がったものもありますが、これほど控えているなんて異常だと思うくらい。
正直な所、マレーシアを私は侮っていました。人形作って魂入れずではないですが、いくら巨大モール、巨大プロジェクトでハードを作っても中身のソフトはどうなるんだ?といつも思っていました。また巨大ビルがどんどん出現してもそれだけの需要が本当にあるのかどうか。コンドとて同じ。またショピングモールも埋まるのか?
またそのようにKLがどんどん発展しても、では治安を守る警察は?役所は?郵便事情、交通事情は?人材は?と疑問ばかりです。
ただ街が発展して行くと、そういうものは自ずと遅れながらも進化するのだろうと思っています。でもこれだけの巨大都市を支える人材がそもそもマレーシアにいるのかどうか。
ただ基本的なマレーシアのあり方、いや発展途上国のあり方としては「場所貸し」が基本ですよね。海外資本、外国企業にインセンティブを与えて来てもらい、製造業なりサービス業なりを発展させる。極論を言えばインフラも未熟、あるいは役所が適当だとしても、企業の中に渉外部、あるいは総務部さえしっかりしたものを持っていれば、それこそ従業員も世界から集めてマレーシア人が極端に少ない企業でさえ作ることも出来るんでしょう。逆に渉外が下手な企業はにっちもさっちも行かないのかもしれない。当然、賄賂じゃなんじゃ含めた渉外担当のプロはMustなんでしょう。
またマレーシアもそれで良いはずで、海外からのExpatsが多くいてマレーシア人は重要なポジションに立てなくてもそれは段々と変化するだろうし、政策によって変えることも出来るはず。
マレーシアは2020年には先進国の仲間入りをすると宣言しているわけですが、それの準備は着々と進んでいるってことですね。Vision 2020ですか?これをもう少し突っ込んで調べてみようと思います。
ただ、この発展の後ろには中国の力もあるはずで、マレーシアがどうもあの理不尽な中国の肩を持つような発言が多いのもそういうことなんでしょう。ジョホールバルにしても中国無くしては進まないのかもしれない。
でもその中国に異変が起きたら?
どうなるんでしょうね。でもま、そんなことを我々が心配する必要はないわけで、いや、投資をしている人たちには深刻な問題なんでしょうが、長期投資もしない、大きな資本も投下することはありえない弱小、野良犬に取っては世の中の動きを見ながら、流れについていけば良いのでしょうし、「いまだ!」というチャンスも訪れることがあるかもしれませんね。
マレーシア・・・。面白そうです。
本当に2020年には先進国の仲間入りをするかもしれない。あと5年ですか。それまでに上記のプロジェクトは出来上がるし、その他の新しいプロジェクトも出てくるでしょうから順調に行ったら凄いことになりそうです。またもし順調に行かないにしても、これだけのインフラが出来てしまえば、「買い手市場」「借りて市場」になりますから我々にとっては面白いのだろうと思っています。「他人の不幸を喜ぶ」わけではありませんが(笑)、チャンスってそういうことですよね。
私たちはいつか日本に帰る前提でいますが、これから「もっと」凄くなるであろうマレーシアをもっと身近で見続けていたいような気がします。
私はマレーシアで大きな投資をしようと思っていませんし、不動産も買わないつもりでいますが、株式はちょっとやってみようかと思っています。これは買い持ちして利益を出すということではなくて、こういう経済的な動きがあるとトレンドが出来やすいですし、バブルが破裂する時にはショートの面白い市場になるんじゃないでしょうか。もちろん不動産を手に入れるべき瞬間も来るかもしれない。
ま、私としてはこれだけプロジェクトが乱立していれば、中国じゃありませんが供給過剰になるのは目に見えていると思っていて、「借り手市場」が続くだろうと楽観しています。逆を言うと、新しいプロジェクトに飛びついて買う時期ではないと見ています。`また既存の物件はそれに足を引っ張られる。実際に、私が住んでみたいコンドの賃貸料はまるで上がっていませんし、Propwallで見る限りでは今年に入ってから値下がりしているコンドも多い。
自分の生活、QOLに拘りがある人は自分の城を持ちたいと思うでしょう。あるいは子育て真っ最中なら尚更。でも身軽な年寄りには様子を見ながら動くのが面白い時代で、変化の大きい時代、場所ではいつでも動ける状態を保つことは重要だと考えています。
今日はKLの将来、マレーシアが何を狙っているのかを垣間見ることが出来て、かなりワクワクしてきました。
私が若かったらこの都市で勝負してみたいです。(笑)
でも売りと買いを同じように出来るようじゃないと危険極まりなく、単に将来の伸びに期待して投資するという考え方は新興国では非常に危険だとも思っています。
コンドですが、KLがコンクリートジャングルになればちょっと離れたところに(管理された)自然が多い住宅地の需要も出来てくるはずで、Desa Parkcityもコンセプトはそれだと思っています。Breezeという居住区がありますが、まさにその名がDesa Parkcityを表している感じがします。
そしてそのDesa Parkcityの隣にも自然重視のよさ気な居住区ができるんですね。Damansara Foresta。場所的にも良い感じ。子供が小さかったらこういうところで育てたいです。環境は自然がいっぱいのど田舎ですが、でもコマーシャルエリアは目と鼻の先。
また環境重視ならこんなところも良いなぁと思ったり。The Veo。KLCCから15分の場所。(音声は無し)
我が家は繁華街、ショッピングモールの上、近く、あるいは上に書いたような大きな街に住むしかありませんが、子供が小さかったらやっぱり自然がある方が良いと思っています。
しかしまぁ、どこもかしこも高級志向になって凄いですね。これが安ければ良いのですが・・・・、無理でしょうねぇ。
でも2020年に近づいてマレーシアも先進国となると日本からの移住者も増えそうな気がします。退職者という意味ではなくて。
今日は今まで気が付かなかったマレーシアの凄いところを見まして、本当に良かったです。これでまたいろいろと妄想が始まる・・・。(笑)