この数日間でかなりおかしな状況になりましたね。
あの弱腰のオバマ氏もとうとう南シナ海に米軍を送ることを決断したとのニュース。
米、中国の人工島12カイリ内に軍派遣へ 南シナ海 (朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
中国にしてみれば「中国の領海」という認識で、許可を得ない他国の軍艦を通すわけにはいかない。でもアメリカは当然、領海とは認めておらず「航海の自由」があることを示すつもり。
どうなりますかね。
間違いなく他国の領海だとすれば警告を受け、それに応じなければ攻撃される。でもアメリカがその警告に従ったら意味が無いわけで無視をするんでしょう。
中国としては攻撃しないわけにはいかない。
攻撃すれば全面戦争となる。
そして戦争となれば簡単にかたは着いてしまうのは誰しも知っていること。
これは中国の体制が崩壊することを意味するからどうしたって習近平は戦争はしたくない。でも領海を通すわけにはいかない。もしここで中国が何もせずにアメリカが航海の自由を示すことになれば、習近平政権は求心力を失って倒れる。
アメリカが最近、堪忍袋の緒が切れたという報道もありました。習近平が訪米した時に「サイバー攻撃はしない」と約束をしたのに、中国のサイバー攻撃は米中首脳会談翌日の9月26日から10月16日にかけて行われたとのこと。
米、早くも約束を破った中国に経済制裁か サイバー攻撃で製薬関連など7社被害 ←クリック
これじゃいくら(腰が引けた)穏健派のオバマ氏も何らかの行動を示さないとならないんでしょすね。
習近平としてはとにかく(彼らにとっての)領海侵犯をゆるすわけにはいかず、一体どういう手を打ってくるんでしょうか。
それとも大事になるのをオバマ氏が恐れてまた腰が引けてしまうのか。シリアを爆撃すると偉そうに言って結局何もしなかったあの時を思い出します。でも今回、またそれをやったらアメリカの信用の失墜って半端じゃ無いことになるんじゃないでしょうかね。もしこれが日本なら「余計なことはするな」とありとあらゆる方面からストップが掛かるのでしょうが、アメリカはどう動くのか。
タラレバですが、もし戦争状態になった場合、アメリカは日本に軍事基地を置いていますからそこは当然攻撃対象になり、そうなれば日本は集団的自衛権ウンヌンではなくて、自国に対する武力行使ですから個別的自衛権で中国と戦うことになる。となればアメリカと日本が組む世界最強の軍が動きますから中国はひとたまりもない。
だから中国が日本のアメリカ基地には手を出さないとなれば、南シナ海で中国とアメリカが戦うことがあっても日本は手出しは出来ず、アメリカ軍の後方支援をするだけ。
まさかそんなことにはならないにしても、アメリカとしては南シナ海に軍を送るということは最悪のことは当然想定しているはずで、絶対に何も起きないとは言えないはず。
でも今頃水面下で中国とアメリカは連絡を取り合い、落とし所を探しているんでしょうね。
どうなりますか。
習近平が訪米した時に南シナ海に関してオバマ氏が習近平に「ラストチャンスだ」と言ったらしい。でも習近平はそれを黙殺した。
アメリカにとってもこれがラストチャンスで、何もしなければ南シナ海に中国はどんどん進出してきて、自由な航行、あの地域の貿易、当然、日本のタンカーもいつどうなるかわからない。
TPPは自由貿易協定という基本ながら、安全保障の側面があるのが最近わかってきたことですよね。オバマ氏が中国にはルールを作らせないとはっきり公言しましたし。そしてまさにTPP参加国は南シナ海に依存していて、あそこを中国に抑えられたらTPPさえ行方がわからなくなる。
だからオバマ氏ももう今までのように口先外交では済まなくなる。今なんらかの行動を示すしか無い。
この辺の話も昨日紹介したネット番組で青山繁晴氏と石平氏というそっち方面には詳しい二人がコメンテイターとなって解説があります。
まさかと思いますが、世界ってこうやって動いているんだろうと・・・
この番組もかなり面白いです。「中華人民共和国スペシャル」で絶対にテレビなどでは聞けない話が満載。
私としてはアメリカの軍艦に対して中国は海警を出してくるんじゃないかと思うんですよ。日本で言う海上保安庁の船。尖閣に出入りしているあの海警です。この海警も最近は異常で、「体当たり攻撃」が可能な大型船を作っているとのこと。体当たり?って思いますが、中国はベトナムの漁船を体当たりで沈めた過去があるんですね。つまり攻撃はしないけれど進路妨害をする。今作っている大型船は日本の大型の海上保安庁の船よりも大きく、軍艦でさえも体当たりで沈める能力がある船とのことです。
こんなことは米軍も読んでいるでしょうから、そして万が一のことも考えて軍艦だけではなくて空には哨戒機、あるいは戦闘機でバックアップするはずで、空軍機が中国の言う領空に入ることも計画の中にあるんでしょう。でも航空機を止める手段は撃墜しか無い。
また習近平が弱腰になってなんらかの逃げ道を考えたにしろ、軍の暴発の可能性があることを上の動画で青山氏が指摘していました。習近平は中国の全てを掌握しているわけではなく、世間体だけは良い「腐敗撲滅」で自分の派閥には手を付けず他は容赦なく断罪していて、彼の周りには敵ばかりだとの話し。
あの抗日70周年のパレードの時の習近平の顔が忘れられません。疲れきって不貞腐れたような顔をずーっとしていましたよね。彼は暗殺の恐怖にさいなまれているという話があちこちでよく出てきますが、あのパレードの時、車に乗って敬礼する時に、なんと左手で敬礼をするという大失態をした。だから彼の心はかなり乱れているのは間違いがなさそう。
アメリカでは歓迎されず、イギリスではホイホイしてもらったようですが、経済的にも国内的にも大きな問題を抱えた習近平としては、ここでアメリカの言うことをすんなり聞くわけにはいかないはず。もちろん軍艦、空軍機のあの地域の航行を認めるわけにも行かない。
これを利用しようとする中国の国内勢力もあるわけで、習近平としては正念場。これを乗り越えたとしても経済の問題、そして台湾では総統選挙が待ち構えていて、中国よりの国民党が負けて台湾独立派の民進党が勝つであろうことはほぼ確定的。中国はそれを絶対に認めるわけにも行かず、でも独立の動きがあれば台湾を制圧すると公言しているわけで、大きなことばかり言ってきたことのツケを払う時が来たんじゃないでしょうかね。
どうなりますか。