マレーシアの自爆テロ計画&ISILの今後

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パリでの戦闘は新時代の戦争に突入した感があります。あれをテロと言うべきではないのは前の日記に書いたとおりで、あくまで「戦争」だと私は考えています。

戦争は片方だけで出来るものでもなく、また始まるものでもないわけで、一体原因はなんなのか、そこを見逃してはならないと思うのですが、それをテロと断定してしまうと「理不尽なキチガイの行為」と世間は考えてしまう。自分のことは横に置いといて相手だけを非難する形になるってこと。

また今までの戦争は「戦地」があったけれど、これからの戦争は戦地が分散し、我々の生活環境の中でも起こりうるってことじゃないんですかね。今回のことはそういう意識を持ってみることが大事なんじゃないかと思っています。

で、マレーシアですが、自爆テロ計画があるとの報道。

マレーシアで自爆テロ計画か=「イスラム国」要員潜伏 (時事通信) – Yahoo!ニュース

テロというかこの戦争は、欧米を攻撃して力を削ぐということに重点があるのではなくて、「恐怖に陥れる」「戦意喪失させる」そして「手を引かせる」のが主目的ですから、どこで何が起きるかを考えた場合、「どこでも良い」ってことになるんじゃないですかね。

それどころか「まさか、あんなところで・・」と思わせたほうが効果があるわけで、仕掛ける方は簡単。しかしそれを迎え撃つ方は防備が難しいということになって、さて、私たちはどうしたら良いのか・・・。

ISILへの攻撃が本格化していますが、この戦争は今までの「組織vs組織」ではありませんから、空爆をいくら仕掛けても彼らの首都を制圧しても意味が無いような気がします。アフガンのように山に入り込まれたらどうにもならず、ISILに同調する世界の同胞が呼びかけに応じて行動を起こせば、それすなわちISILの戦争行為となるわけで、何も組織の中枢が計画し指揮している戦争とは違いますから、永遠に終わらない。

だから空爆を激化させても、やっていることにズレがあるのを感じます。世界はそれの効果に期待をしているはずですが、それが解決にはならないんじゃないかと。

永遠に終わらない・・・って考えると、これを欧米も望んでいるんじゃないか、そんな気がしてきます。

常に敵国がいないと困る「権力」が存在すると私は考えていて、冷戦が終わった後、うまい具合にテロが起きて新たな敵が出来(つくった?)、フセインじゃビンラディンじゃと倒した後にはまた新たな敵が必要で、民主化だの開放だのを言い訳に「アラブの春」を演出し、結局それが春にはならず混乱に陥れただけ。イラクと同じようなものを感じます。

これで利益を得る権力、それを望む権力が存在するような気がしてしょうがないんですが、考えすぎですかねぇ。すくなくともアラブ諸国の混乱はイスラエルが望むところで、イスラエルと言えばユダヤ人で、世界を動かすシオニストだなんじゃと陰謀論も満更嘘ではないような気がします。

もし彼らが背後で操っているとすれば我々にとっての本当の敵はその権力であって、「彼らがいう敵」は犠牲者かもしれない。

でもその権力の罠にハマって反撃をすれば、まさに「日本の真珠湾攻撃」と同じことになって権力側の思う壺。

西欧諸国も日本もその権力に従順で「長いものには巻かれろ」ってことになるのが一番平穏なのかもしれませんが、そんな世界に存在価値があるとも思えませんよねぇ。

ISILが解体しようが消えてなくなろうが、また次に何かが出てくることになるんでしょうが、当面の問題としてのISILに関しては、元外交官の佐藤優氏がこういうことを言っています。

これから彼らの攻撃が本格的になるというより、最後のあがきだろうと。これも一理あると思いました。

それとISILの内情を知っている人(かつて人質になっていた)がISILが一体何を怖がり、喜ぶのかというのを書いています。この内容は我々が考えることと全く逆で、こういう視点も忘れてはならないと思いました。

元人質が語る「ISが空爆より怖がるもの」(ブレイディみかこ) – 個人 – Yahoo!ニュース

敵を作り、恐怖を煽り、その戦いのためという名目を利用して新たな法律や組織を作り「世界中の民を囲い込み管理する」方向に持って行こうとする「権力」があるのかもしれない。

もし私が世界制覇を狙う権力者だとしたら、まずは敵国らしい敵国は抹殺した後、あとはいかに「世界の民をコントロールするか」を考えますし、どうも今の世界の動きはそっちの方向に行っているような気がしてなりません。ISILを人類の敵と我々が考えるのは、その権力の思う壺かもしれない。

テロ対策と言えばなんでもまかり通ってしまうし、もちろん我々一般市民はそれに協力しようと思うわけですから。そこが権力側が狙っていることだとしたら怖いですよね。

ではISILを擁護するのかってことじゃなくて、彼らはうまく利用されただけかもしれず、それでもあんなことをやっていれば抹殺されて当たり前で、しかし我々としてはISILの問題が消えればそれで良いってことじゃないという視点を無くしてはならないと思っています。

イスラエルは全く表舞台に出てきませんが、一体何を考えているんでしょうか。中東の大問題なのにイスラエルがだんまりを決め込んでいるのが不思議でしょうがありません。かつてはイスラエルといえば中東問題の中心だったのに、その役者が今回出てこないってのは、彼らの計画に変更があったと考えるのが妥当で、今の動きはそれに沿っているのかと思ったり。

イスラエルがISILを後ろから支援していたのは周知の事実のようですし(アメリカも関係なくはない)、この問題、戦争は奥が深い感じがしています。

ISILは利用されているだけかもしれない。この視点を忘れるべきではないと思うのです。ロシアの動きも同じ。今回のことであの地域のプレゼンスの強化に繋がっているし、地中海に基地を確保、拡充できる。

世界の国々はしたたかですよね~~~。

シールズの若者や左翼、平和主義者の連中は一体この辺をどう考えているのか聞いてみたいです。

 
 
 

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