マレーシアに行ってからゆっくり調べようと思っていたのですが、今からやれることはやることにしました。
久しぶりに先物の世界を調べてみると私がやっていた十数年前とは随分変化があるようで、また昔のことはよく覚えていませんし、そして私自身も変化していますので、「今の自分」にどれがあっているのかはわからず。
基本的に
◯ 売買の窓口になる証券会社
◯ チャートソフト
◯ 発注用ソフト
◯ クリアリングハウス
◯ データフィード
これらはそれぞれ違っていて、どの組み合わせが自分にとってベストなのか、それを調べているんですが・・・・、ややこしい。一長一短。
この中でもほぼ決まっているのが
◯ チャートソフト=NinjaTrader
◯ 発注用ソフト=NinjaTrader、あるいはJtrader
ぐらいかな。でもこれを決めただけで、証券会社もどこにするのかが大体決まってしまうのね。これらのソフトに対応していなければ使いようがありませんから。ただNinjaTraderが使えないにしてもその証券会社が対応している発注用ソフトが使いやすければ、データフィード+NinjaTraderは別に動かせば良いわけです。
でもこの発注用ソフトが使いやすいかどうかって非常に大事で、スキャルの場合は自分の手足と同じですからこれがうまくいかないとどうにもならず。
いわゆる「Buy」と「Sell」のボタンがあって、それぞれLimit Market Stopがあってというのではまるで駄目なんです。つまり「板情報(DOM)」が見れて、そこから直接注文を出し、変更をし、キャンセルも簡単にそして瞬時に出来ないと駄目なんですね。
NinjaTraderのATMと呼ばれるもの、あるいはJtraderがそういうタイプになっている。
NinjaTraderのATM
この板情報の下の部分が非常に大事で、ここで細かな指定ができるんです。
◯ 例えば10ロット成り行きで買ったとして、その内の4ロットは6Pipsで利確し、残り6ロットはブレークイーブンやトレイリングストップを設定するとか、第二、第三のP/T(プロフィットターゲット)を決めてそれぞれ3ロットにするとかできる。もちろんOCO対応。
◯ あるいは単純に、成り行きで出撃してもP/T、L/Cも自動で入れられる。細かいスキャルをするにはこれは絶対に無いと駄目なんですね。
Jtraderも似ていますが、NinjaTraderのこれは非常に使いやすい。つまり、ワンクリックで全て済んでしまうんですね。ただし、OCOはソフトでエミュレートしているだけで取引所がそれに対応しているわけじゃありませんから、もし途中でネットの接続が切れると大変なことになります。買い注文、売り注文が出っぱなしも恐ろしい。だから「必ず」万が一の時にはポジションを閉じる、注文は全てキャンセルを「電話で」出来るようになっていないと駄目なんですね。この恐ろしい経験はたった一度ですがありました。だからモニターの横には必ず電話を用意しておく。また私の場合、インターネット回線を2系統用意していました。そして「無停電電源装置」も必需品。私はバカでモデムをそれにつなぐのを忘れて、停電時に慌てたことがありました。ポジションがなかったから良かったですが・・。ま、今の時代、スマホで売買できるようになっているのが普通の様で、スマホもいつでも繋がるようにしておかないと駄目なんでしょう。
さて、データフィードですが、どこを使いましょうか。
発注ソフトには当然データが入ってきているわけですが、問題はチャートです。証券会社からのデータをチャートで表示するなら、その証券会社がそのチャートに対応していないとどうにもならず。NinjaTraderであるなら過去に長く使っていたIB(Interactive Brokers)で問題なく表示できるのですが、「IBのデータはどうなのか」という問題があるんですね。
スキャルをしない人にはほとんど関係がないはずですが、IBのデータって「間引き」されています。だからティックチャートを表示させる場合は非常にうまくないわけです。データが間引きされるということは出来高も「近似値」でしかないんですね。でもま、この辺は大きな問題にはならないと思っていますが、ティックが間引きされていたら話になりません。注文には問題がないレベルでもチャートでは問題になる。
また証券会社のデータって過去データに問題があるのが普通。IBはリアルタイムデータが間引きされているくらいですから、過去のティックデータの入手も不可能。
ということで、データフィードはその専門会社から手に入れるのが先物の世界では当たり前なんですが、さてどこが良いのか。
私が考えているベストはCQGなんですが、結構高いんです。eSignalを使っていた時期も結構長いのですが、eSignalならデータ+チャートソフト(データのオマケ)で月間200ドル以下で収まる。でも最近のeSignalの口コミを見ると安定していないようなことを書いている人が散見できます。ただスキャルパーと言っても、本当に数秒~十数秒で勝負を終わらせる人もいれば、指標の発表時のようなイベント時に仕掛ける手法の人(殆どが自動売買)もいるわけで、そういう人にとってはミリセカンドのデータ遅延が致命傷になるんですね。でも私みたいな手動で(笑)、数分は持つ手法だと、そしてイベント時は静観するタイプですから関係ないかもしれない。
私がやっていた頃はeSignalで何の問題もありませんでしたが、CMEのS&P500 E-miniにしても2000年代初頭と今と全く違うんですね。これだけ取引量が増えています。つまりそれだけデータも凄いってことなんですね。
ちなみにかつてはS&P500のビッグ(オープンアウトクライ方式:電子取引ではなくて場立ちが売買する)が先物大物トレーダーの主戦場でしたが、2009年にはE-miniの方が取引高が多くなっています。もちろんミニの大きさは5分の1ですがそれは調整してあるグラフ。
またNinjaTrader自体が証券会社をやっているのは私は知りませんでした。ここもそこそこ安いしデータも入るので使ってみる予定。
ただ多くの安売り証券会社は様々な商品を扱っていないんですね。先物でも世界中の先物を売買することは不可能で、主だったもの(Eurex含む)だけだったり。またマレーシア在住だと口座が開けないとかそういうところもある。つまり、やっぱりInteractive Brokersっていろいろと便利で、ここに多くのトレーダーが集中するのもわかりますね。
また、かつては私は全く意識していなかったんですが、証券会社も多くは「窓口業務」だけで、実際の注文のルーティングは別の会社だったりする。つまりCMEならCMEの会員で彼らを通して注文が動くんですね。これがクリアリングハウスですが、例えばAという会社の取引条件が良いのでそこに口座を開こうとしたら、実際の口座は大元のBに開けることになるとか、そういうシステムになっていました。これはNinjaTraderがまさにそれで、実際には大卸に口座を開くことになる。ではそのお卸に直接口座を開けるかというと、そういうふうにはなっていない。
でも一つ発見がありました。
FXCMでNinjaTraderが使える、という点。
私はFXでNinjaTraderが使えるところは知りませんでしたので、これは朗報でした。MT4はいろいろ実験するには良いですが、ティック足も練行足も表示できないおバカさんですから私には実戦では使えません。またMT4にはいろいろな噂が飛び交っていて、証券会社が有利になるようなデータの遅延、間引き、スライドが(証券会社側のサーバーで)出来るようになっていると言われています。つまり、スプレッドが狭いとか手数料がゼロだとか言っても、証券会社にちゃんと利益が出るようになっているってことなんですね。だから先物のように公正な取引が当たり前の世界ではMT4の出番が無いのでしょう。MT5が先物に対応していると以前から言われていますが、未だにMT5で先物を売買できる証券会社は出てこない。ここにMT4、MT5がどういうソフトなのか現れていると思います。
FXCMですが、ではFXCMのサイトを見てみますとNinjaTraderが使えるようには書いていないんですね。つまりNinjaTraderから申し込むしか無い。またFXCMですが、わけのわからない多くのFX会社とは違って、公正であることを全面に出していて、それだけにスプレッドの他に「手数料」が掛かる。これは私が好きなDukascopyと同じで、大体まともな所(?)はそういう感じになっていると感じます。ただし、スプレッドと手数料を足せば、1PIP以上になるのは覚悟せねばならず、スキャルをする場合には気になりますね。問題はスリッページ、あるいは目に見えない(意図的に作られた)スリッページが他の証券会社にはあるのかもしれないと仮定した場合、結果的には「スプレッドが大きく手数料も掛かる」証券会社を使っても良い結果が出るのかもしれない。でもこの辺は難しくて、事実がどうかということよりも、スムーズに注文が通って「勝てるのか勝てないのか」「自分がどう感じるか」が全てであると思っています。
でもま、NinjaTrader経由でFXCMにアカウントを持てば、MT4も「多分」繋がるはずで、意味があると思っています。
結局は「使ってみないと何もわからない」ということですが、とりあえず、使ってみるもみないもNinjaTraderが使えないとか、発注ソフトが合わないとか、どうしようもないところがあるのはかなり見えてきたので調べた価値はあると思いますし、私が使える証券会社は多分3社位しかないはず。
問題はデータフィード。CQGが好きなんですが・・・。以前、CQGとeSignalと両方使っている時期がありまして、チャートを並べて見ていました所、CQGの方が早いんです。本当にちょっとした差でしかないんですが、気になるんですよね~。自分の手法ならそんな差は関係ないんですが・・。
また将来的にはNinjaTraderではないソフトを使う可能性もあります。NinjaTraderの注文システムが好きなのは上に書いたとおりですが、こういうのはどういうアルゴリズムで発注するかちょっと小さなプログラムを作れば対応出来ることが多いんですね。また私が今までに使ったことのあるチャートは経験の順番で書くと
◯ CQG
◯ eSignal
◯ TradeStation
◯ NinjaTrader
ですが、もう全ては忘却の彼方(笑)。
ではなぜNinjaTraderが良いのかは、MT4で近年の私にあったチャートを構成し、それとほぼ同じものをNinjaTraderに移植済みだからです。ま、それと発注システムが好きだという点。
ただ、最近ジジーの手抜きを覚えて、また市販の売買システムの中で興味があるものも出てきたんですよ。それだけで売買しようとは全く思いませんが、それと私の基本的な手法との合体が面白いというのに気が付きました。フィルターに使えるんですね。あるいはそういうシステムでも同じ出撃サインが出れば、気分的には非常に楽になれる。また前にちょっと書きましたが、サインが出るのは鈍いのですが、面白いのを見つけまして、それって私がすでに出撃をして撤退を考える頃に出撃サインを出すんですよ。これって私の手法とは全く違いますが、そのチャートが示すサインでもそこそこ面白いということは、私の手法ももっと伸ばせるってことなんですね。また私が出撃した後にそのソフトが出撃サインを出さなければ、私としては逃げる準備が必要だと考えることも出来るわけで、非常に利用価値が高いことがわかってきました。
市販されているその手の手法は色いろあるようで、近年どんなのがあるのかは全くわからないと言って良いレベルです。でもちょと見渡しただけで、そこそこ面白いのがあるということは、世の中にいろいろ出ていてまだ使ったこともないチャートで、面白いものもあるかもしれません。ただ、そんなのを今更調べて研究し、練習し、磨き上げて、自分の中に取り込むなんてチンタラしている時間は自分にはありませんから、どっぷり浸かることはないにしても、マレーシアに行く数ヶ月の間だけでも調べてみようと思っています。
で、それによってはその手法が使うチャートソフトじゃないと駄目なわけで、汎用型ならNinjaTraderでも使えるのでしょうが、そうじゃなければそのソフトが使える証券会社に口座を開くということも考えないとならないと思っています。
私がかつて一生懸命勉強している頃はインターネットなんか無くてパソコン通信の時代でしたが、今のような溢れるほどの情報もなく、主に頼りにしていたのStocks&Commoditiesという月刊誌でした。これも今ではオンライン版が出ているようで、久しぶりに昨今の業界を知るためにもまた購読をしようと思っています。
Technical Analysis of STOCKS & COMMODITIES – THE TRADERS’ MAGAZINE
私がやるのはスキャルが基本ですが、トレード対象は今のところ3つしか考えていません。
◯ Eurex DAX
◯ CME S&P 500 E-mini
◯ FX EUR/USD
ただInteractive Brokersにはどうしたって口座を持たなくてはならず(以前持っていたのはとっくに閉鎖)、そこでは
◯ 通貨先物
◯ 中長期投資の実験
◯ オプションの実験
の予定。
今まで持っていた内職用(笑)のFX口座は閉鎖します。