どうも安倍さんは腹を決めたようだという情報が出回ってきましたね。
今期国会は6月1日までで、そこで解散すると40日以内に選挙ですからそこから計算すると7月10日になる。でも会期を延長して7月17日になるとか。
当然、焦点になるのは「消費税増税の延期」ですが、私はこれだけではないと思うんですよ。根拠は?なんて聞かれると返答のしようがないのですが、今までの経緯、これからの日本、そして聞こえてくる安倍氏の考え方からして増税延期だけでは終わらないだろうと。
また過去に増税延期で解散。再びここでも解散となると、消費税延期だけで解散するのが当たり前になるわけで、これもおかしなもんですよねぇ。それも考えあわすと延期ではなくて「凍結」「中止」にも一歩踏み込むかもしれない。
それと今の経済の低迷は日本国内問題に関して言えばやっぱり先の増税の影響が大きい(これを認めない専門家もいる。気候のせいだなんていう大手のアナリストもいるぐらい)はずで、それを是正するとなれば「増税延期」では駄目で「減税」あるいは「5%に戻す」という考え方も真剣に討論されている様子。
ここで浮上してきた一つの読みとして、「軽減税率」の法案が通ったわけで、これは増税をしなければこれも意味は無いのかと思ったらさにあらず、現在もこれを使えるらしい(要確認)。つまり、増税は先送りし、5%に戻すことは無いけれど「軽減税率」を導入するという一歩進んだ考えを安倍氏が持っているだろうと指摘する安倍氏に近い人の発言もある。
これって確かにその通りで、今、目の前にあるのは「増税」だけれど、それを阻止できれば良いのか?と考えるとそれは「現状維持」であって、積極策にはまるで思えない。だから「増税延期」で\(^o^)/してしまうのは早とちりで、市場の反応もその程度で終わるんじゃないでしょうかね。
だからやっぱりここで「減税」を私としては目標として考えるべきだろうと。
そして大型補正ですが、これに関しては具体的な話は聞こえてこないものの、かなり大型の財政出動を考えているだろうとの側近からのリークもあるようす。
これに関しては私は何度もブログに書いていますが、デフレ脱却と経済浮揚策が必要なときに安倍氏は「緊縮財政」を行ってきた。そもそもこれ自体が当初の3本の矢と相反するもので、アクセルを踏みながらブレーキも踏んだ格好。これは安倍氏の失策ということではないと私は思っていて、自民党の中でさえ安倍氏は孤立し、また増税推進、緊縮財政を是が非でも進めたい日本最大の力、影響力、協力者を持った財務省との力関係、あるいは取引の結果がそう出たと考えています(それと共に力を持っていた「市場に金が回れば大丈夫」というリフレ派の言葉を信じた)。なおかつアベノミクスの始まりでは「国土強靭化」が声高く言われていて、必ず来ると言われている大災害にいかに対処するか、老朽化がどんどん進む道路や橋などの大々的なメンテが言われていたのに「公共事業は駄目」という官民揃った圧力に負けた様子。
でも増税、そして若干の景気の上向きで税収は増えていてそれを安倍政権は使っていない。デフレだ不景気だというのに国民からお金を吸い上げたままというおかしな状況にある。でも「財政健全化」しか頭にない勢力にはそれが当たり前の話で、今のような世界情勢になっても「財政健全化」「増税推進」しか言わない勢力がヒジョ~に強い。
企業も国民もカネを使わないなら、政府が使うべき、低金利は国にとっても有利と私は思うのだけれど、それってバカな庶民の考え方でしかなくて、財政出動にはストップを掛ける考え方が専門家の中には圧倒的に多い。増税も同じく。
でもここへ来て風向きが変わってきて、それは国民の声であり、また安倍氏の戦略が功をなしたと思うのだけれど、増税先送りと財政出動の声は大きくなってきた。そして世界的なデフレ、不況脱出のためにも更なる金融緩和、財政出動が国際会議の場でも言われるようになった。
当然5月の伊勢志摩サミットでもテロ対策は当然として、世界不況からの脱却が大きな議題になるのは決まっていて、ここでも「金融緩和」「財政出動」の重要性で合意するという方向なのでしょう。
こんな時に、「日本は増税します」「緊縮財政は今まで通り続けます」と議長国の安倍氏が言えるのかどうか。
安倍さんって自分が言い出すより、「環境を作る」のが第一次安倍内閣の頃よりうまくなったように思えるわけで、そういう意味では気は熟したと私には見えるわけです。
そしてここでも何度も書いている、外為特会には20兆円のお金がある。かつての円高時に大々的にやった円売り介入での利益金。
今までの税収増とこの埋蔵金を使えば、日銀の世話にならずとも金は捻出できる。
で、安倍氏は当然それを大盤振る舞いする腹づもりだという情報が出てきている。私が気になるのは選挙そのものではなくて、安倍氏の大盤振る舞いがどれほどのものでそれが日本の経済にどう影響するのかってこと。そして当然、それは世界にも関係があって今、世界から日本がどう動くのか注目されている。
◯ 「増税延期」あるいは「凍結」
◯ 「減税」あるいは「軽減税率の適用」
◯ 「大型の財政出動」
これを安倍氏は考えていると私は想像しているのですが、当然安倍さんの意志だけで出来るわけもなく、自民党とて一枚板ではない。もちろん公明党、そして財務省とのネゴが重要になるんでしょう。公明党にはもう話は通っているような話が出ていますが、問題は巨大な力を持つ財務省の動き。でもどうもここもすでに話は付いているようだということをいう専門家もいて、こういう場面では財務省は一斉に動いて政界財界学会の要人に働きかけて根回しをするのが普通なのに、今回はその動きが見れないとのこと。
つまり安倍さんとの間で話は付いたのではないかと。
財務省といえども一枚板ではなくて当然「増税反対派」もいるわけだけれど、主流派、トップがどう考えるかで財務省の方針は決まる。ところが安倍さんは今まで財務省とは対決をしてきていて、前回の総選挙も国民に信を問う形で白黒をつけた。そして財務省の人事にも口をだすことを今までしてきたようで(やるのは菅さん)、今回は「人事には口を出さない」という(安倍氏には反対をしないという交換条件として)約束をしたのではないかと囁かれているぐらい、財務省の動きが静かだとのこと。
それが本当だとすれば、ますます安倍氏の方向性は決まったと言って良いはずで、環境も整って、6月解散。7月同時選挙に行くのではないかと。
ただ前にも書きましたが、野党、特に共産党がかなり民進党に近づいているようで、参議院では選挙協力する選挙区は決まりだしている。そして衆議院では共産党が「220の選挙区で候補を出さない」という案を持っているようで、もし共産党の票が民進党に流れると66ぐらいの選挙区で自民党敗退という計算になるらしい。そもそも自民が圧勝したのは野党が乱立し票が割れるから自民党が漁夫の利を得たわけであって、自民党の得票数が圧倒的に多いわけではなかった。だから共産党がもし本当にそれをすれば衆議院の勢力図はかなり変わる。
ところが「それによる利益」が共産党になければやらないはずで、岡田さんは「共産党との連立はあり得ない」と強調していますから共産党のその案も引っ込むのかもしれない。
まぁ、どこもかしこもあの手この手を考えて戦々恐々としているわけですが、国民が一体何を考えているかが一番重要で、それが見えてくるのは今月4月24日の北海道の補欠選挙だとのこと。どうも自民は劣勢に回っている様子。
ここで野党の力強さがはっきりしてしまうと、安倍さんも「衆議院の解散」には消極的になるはずで、でもやらないわけにもいかない環境はできているし、さて、どうするのか。
「同日選挙は全く考えていない」と今になっても言い続ける安倍氏の心のなかが見えるようなきがしますね。
でも7月に同日選挙ということで永田町は動き出しているとのこと。
さてさて、安倍氏がどれだけの大風呂敷を広げるのか。そしてそれがどう市場に影響し、また日本経済が変わっていくのか。
と同時に、忘れてはならないのは「(中国にとっては頭の痛い)台湾の新総統の就任」が5月に迫っていること。これがすんなり行かないのではないかと心配する人たちもいるし、そして問題は北のお坊ちゃま。今、米韓でやっている合同訓練は未曾有の規模で、それもなんと4月いっぱいやるとのこと。そしてやっている訓練は韓国軍が海岸線から北に侵入しお坊ちゃまの首を取ること。
独裁者にしてみるとこれほど大きなプレッシャーはないわけで、外敵はもちろんのこと、外敵が動き出すとすれば内部統制も崩れるはずで、暗殺の可能性も大きくなる。私は米韓はそれを狙っているんじゃないかと勘ぐるわけで、それともう一つ。数日前に北朝鮮が海側とは違う方向へミサイルを発射し、200キロ飛翔し海ではなくて陸地に着弾したとの報道。これって大したことがないと思ったら大間違いで、海側ではないということは「中国側」と言っても良いわけで(着弾地点は中国国境から60キロの場所)、これは北の大きな方向転換でもあるはず。もちろんこれは今まで「制裁をする」と言いながら消極的だった中国が、今回は本腰を入れだしたことに対する北の挑戦であるはず。
さて、中国さえも敵に回し、暗殺に怯える独裁者が何をするのか。
この動きは当然、軍関係者はシミュレーションをやっているわけで、その中で出てきた懸念は「日本にミサイルを打ち込むこと」。北は米韓に闘いを挑むことは出来ない。中国に対しても同じ。でも日本なら「中国との共通の敵」ということで新しい、そしてややこしい次の展開に持ちこむことが出来るということらしい。
我々が見ることが出来るのは歴史の表面、氷山の一角でしかなくて、裏でどれだけの勢力がどれだけの陰謀術数を使いながら生き残りに賭けて来たのかまでは全く見えない。私にしてみると今の平和って砂の上の楼閣のような、あるいはどの国も薄氷の上を歩いているような、そんな気がしてなりません。
日本の平和は「憲法9条が守った」なんてのは全く関係のないことで、他国に「日本の憲法9条」を突きつけたところで、水戸黄門の印籠ほどの効果もなければ、他国のトップや兵隊と酒を組み合わして話し合いをして仲良くしようと思っても無理。
しかし日本って不思議なのは、世界で原爆を落とされた唯一の国なのに、日本には核シェルターが無い。でも各国にはそれがあるし、国民全員が有事の際には核シェルターに逃げられるようにしている国もある。逃げるところもなければ攻撃されたらまともに反撃もできないし、国土を、国民を守ることさえ出来ない日本。
平和は願えば訪れてくれるのだろうか・・・。不思議な国、日本。
北方領土は取られ、竹島も取られ、今、尖閣は日本人が近寄ることもできなくなったのに、日本は今まで侵略されたこともなければその危機もないと言い続ける人たちがいる。他国に侵略を続ける国が隣にあるのに日本は関係ないという自民党要人(総裁選に出ようとした)さえいる。不思議だ・・・。
どちらにしても経済は全ての根幹で、どうにか日本には浮上してもらいたいなぁ・・・。