リベンジで「メンチカツ」を再び・・・

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また揚げ物ですかぁ?またリベンジですかぁ?

ま、しょうがないです。食べたいというよりこれはオヤジの調理実験ですから納得するまで何度でも繰り返します。(笑)

いや、実は昨日のコロッケを使った時に残った牛ミンチをどうしようか考えていたんですよ。冷凍しちゃうのも良いけれど・・・・、やっぱり恨み骨髄の失敗したメンチカツのリベンジでしょ。

やっぱり失敗した時と今回とはミンチの粘り気がまるで違います。あのALDIで買ったスコッチフィレはやっぱりなんか変だわ。実はそれのミンチを冷凍にして取ってありますので、また後日実験に使ってみるつもり。

メンチカツとハンバーグのタネとどこがどう違うのかってのが多くのレシピを見ても良くわかりません。ただ私としては「メンチカツは牛肉のカツ」に近いイメージがあって、ハンバーグをフライにしたような物には興味無し。

そもそも日本のハンバーグってあれも和製洋食なんですよね。欧米で食べるハンバーグは随分と違う。あえて言えば「ステーキは高いのでミンチを使う」みたいな感じを受けます。豚肉と合わさず牛100%が普通だし、タマネギじゃパン粉じゃと入れない。そしてタネをしっかり練るってことをしないんですね。ここは結構大きな違いだと私は思っていて、食感がまるで違う。

ソーセージ作りをしているとわかりますが、失敗したソーセージを「ハンバーグみたい」ということがある。これってどういうことかというと、ソーセージの多くはウインナーソーセージにみたいに「しっかり乳化(エマルジョン)」させるんですね。べっとりねっちょり白濁するまで混ぜて、そうしないとあのソーセージ独特の「プリッと感」は出ない。ボソボソしたようなソーセージは失敗だと言われる。

でも私はイタリアンソーセージにたまにあるボソボソしたのが結構好きで、私の作るソーセージは乳化はさせますが「蒲鉾」みたいにツルっとして均一のものは好きじゃありません。というかそういうのは作らなくてもいくらでも売ってますから。

これって混ぜ方がまるで違うことを意味しているわけですが、ハンバーグもしっかりネットリ混ぜてしまうとソーセージに近くなってしまう。でもま、日本の場合はタマネギじゃのパン粉じゃの入れますからソーセージみたいにはならない。

じゃぁ、日本のハンバーグみたいなものは欧米にないのか?っていうとあるんですね。「ミートローフ」が日本で言うハンバーグだと私は思っています。あのミートローフのタネを丸めて焼いたのが日本のハンバーグでしょう。

で、メンチカツに戻りますが、私が美味しいと思うメンチカツは上に書いた「欧米のハンバーグ」に近い食感のもの。噛んだ時にちゃんと肉が主張して噛みごたえのあるようなものが好きです。

でもメンチカツで欧米のハンバーグみたいに牛肉100%ってのもなんだか美味しそうに思えないので、基本はハンバーグと同じ作り方でタマネギ、パン粉の量は普通の3分の1かなぁ、そんな比率にしてみました。

出来上がりがこれ。結構薄く整形し、ハンバーグのように真ん中を凹ませたつもりだったのですが、膨れてボールになってしまいました。

味は狙った通りのものができたのですが、食感が違う。もう少し肉を食べているという感じが欲しいです。やっぱり市販のミンチではなくて肉のブロックを買ってきて超粗挽きで作ったほうが良いかもしれない。

また話は飛びますが、自分でミンチを作る場合、気になるのがツブツブの大きさなんです。私は超粗挽きが好きなんですが、これでハンバーグやメンチカツを作るのは良いにしても、中華で使う場合、あるいはソーセージにする場合はどうなのかわかりませんでした。餃子やソーセージの中の肉が「小さな塊」だったらやっぱり変ですから。まとまらずにボソボソするような気がします。

また、ツブツブが大きいと乳化するのか?という心配もあったんです。

でもこれって考えすぎで、ツブツブが大きなミンチでも乳化させるべく状況を使ってしっかり練ると乳化するんですね。そしてちゃんとまとまってバラバラになることは無い。これは大発見でした。タネの「まとまり」と「歯ごたえ」は両立するってことに気がついたのは収穫でした。

でも今回のメンチカツは市販の牛ミンチを使ったので、しっかりまとまりはあるものの(乳化させた)歯ごたえは物足りなさがありました。

ヨメさんが見に来て「何をやってるの?」なんて出来上がったメンチカツを見て言ったこと。

「オイルをケチったわね」ですと。(笑)

大当り~~~~~。昨日のコロッケの油をそのまま使ったのですが、火をかける前にどうしようか悩んだんですよ。もう油はかなり疲れているのがわかりましたし、色もかなり濃くなっていましたから。でもま少量しかつくらないし、良いかと妥協。

でも上の写真の通り、いかにも「古い油を使いました」という仕上がり。ケチっちゃ駄目なんですねぇ。

でもそれからヨメさんと話になって、「いつも安い油を買ってきているでしょ?」って言うんですわ。

「ドキっ!」なんてもんじゃなくて、わけのわからない一番安いような油は買いませんが、スーパーのプライベートブランドで売っている普通の(安い)「カノラオイル」を私は買ってきます。

でもヨメさんいわく、「ちゃんとしたいものを作りたいなら良い油を買わないと駄目よ。」ですと。

でもヨメさんだっていつも同じ油を使っているのに変だなぁと思ったんですが・・。

「安い油はそれなりの使い方があるの」だそうです。ふ~~~ん、そんなもんですかね。

でもま、気になって油のことを調べてみたのですが、やっぱり高くても良い物を使おうと思うようになりました。健康的にどうのこうのってのは私は気にしていなくて、それが気になるなら揚げ物は食べないのが一番。でも「仕上がり」とか「風味」が違うと言われると気になるわけで、そこそこの物を買うようにしようかと・・・。

で、ついでっちゃぁなんですが、日本人でもオリーブオイルを揚げ物に使う人も増えているそうで、「イタリアではそれが普通」なんてのを聞きますと、それも面白そうだと思うようになりました。油の切れも良いらしいし。ただ発煙点がオリーブオイルは低いはずですし、バージンオイルなんて使ったら意味がないし、揚げ物に使えるようなオリーブオイルを探してみようと思っています。

しかしオヤジの調理実験もいつになっても頂上は見えず、新たな問題、課題がウジャウジャと出てくるばかりで・・・・。

でもそれが面白いんですよね。狙った通りのものが出来て美味しかったら「やった~~~、\(^o^)/」って思いますし。

我が家は実家が新橋の飲食店でしたが(母が経営)、私はバイトはしたことはあるものの、自分が料理人になるなんてことは一度足りとも考えたことはありませんでした。それどころか、天気や店の大きさに売上や利益が左右される商売がどうにも気に入らず、若い頃から「無店舗販売」に強い興味を持って、そちらの方へ進んじゃいました。

でも今思うと、調理人ってのも面白いだろうなぁ、と。悩みに悩んで作ったものを客に出し、その反応を見ながらまた考えるなんて仕事は面白そう。ま、何の商売でも同じですが、毎日毎日、進化が感じられる板前業って面白いと思う。

でも私みたいな生意気なのが客前に出る板前だったら争いごとが絶えないかもです。

客と喧嘩して、「金はいらないからもう帰ってくれ」なんて言いそう。(笑)

そして客が出て行く後ろ姿を見ながら、若いスタッフに「塩撒け!」なんて言いそう。(笑)

でも実はそこまではっきり言わないにしても、プライドを守る店が好きで、「客に媚びを売らない板前」は好きでした。価値観が合わなければどうにもなりませんが合った場合、掛け替えのない店になるんですよね。店もこちらを大事にしてくれるし。

でも寿司屋で「醤油をくれ」と頼んだら「醤油はもう塗ってありますから」なんて断るような店、「ワサビをくれ」というと同じように不満そうな顔をする寿司職人。そんな店もあったっけ。二度と行きませんが。

ゴールドコーストにもそういう板前が一人いまして(たいして良い腕を持っているわけじゃない)、彼が店を移る度にその店には行かなくなるなんてこともある。(笑)

今でも彼はあの有名店の板長をやっているのかなぁ・・・・。

 
 
 

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