青山繁晴氏が立候補すると聞いたのは一昨日でしたか。まさかと思いました。
政治家にはならないと言っていたし、自分のシンクタンク「独立総合研究所」社長、ジャーナリスト、執筆家の仕事、そして言論人として忙しく活躍していたしそれで十分だと思っていました。東大では講師として、近畿大学では客員教授として若者にいい話をしているみたいだったし、そして政界にはパイプがあってサジェスチョンもするような立場。彼に合っていると思っていました。
彼は熱血漢で、正義感も強く大和魂を持っているのをいつも感じます。
でも彼がいくら吠えても世の中は動かないのね。
特にイライラしていたのは彼が奥さんの水産学博士と共に進めていた「メタンハイドレード」の開発。資源のない日本にとっては喉から手が出るほど欲しいエネルギー資源なのに一向に進まないのね。それどころか彼らの実績は無視するような経産省、学者の動きをいつも聞かされていました。無視どころか潰そうとしているようにも聞こえた。
彼がいつも話していたのは、硬直化した官僚組織、利権、そしてそれにぶら下がるマスコミや学者の存在。一体誰のために、何のために彼らは活動しているのか、そんな苛立ちを青山氏はいつも言っていた。
これは拉致被害者の件もそうだし、彼は保守だけれど自民党や官僚批判はいつも言っていた。繋がりがある安倍さんのことも批判するような正義感の強い人。もちろんマスコミ批判は強烈で、彼はマスコミには嫌われているはず。だからテレビの地上波ではほとんど出てこない、お呼びがかからない。でもその代わり、ネットやラジオではガンガンやってますね。
でも世の中は動かない。
安倍さんが青山氏に立候補してくれと直接頼んだらしいけれど、世の中が動かない苛立ちは安倍さんも持っていたのだろうと思う。そして安倍さんの「青山さんがいれば外務省も経産省も変わる」という言葉で立候補を決めたとのこと。この言葉が彼の心に響いたのは我々にもわかるし、青山氏が国会議員になれば安倍さんも動きやすくなるのかもしれない。そしてメタンハイドレード、拉致被害者に関しても何か進展があるかもしれない。
でもねぇ、心配なんですよ。彼は熱血漢で、自分の言葉で自分が興奮するところがあるのね。それだけに視聴者には響いてくるんだけれど、政治家の良い意味でのズルさが無い人だから、釣られれば暴言でも吐いちゃうじゃないかと。今までに何度もテレビ番組の中で真っ赤になって大論争していた。そんな人。だから彼には間違いなくファンも多いけれど敵も結構いるわけで、彼のああいう性格を利用して墓穴を掘らす技術を持っているようなしたたかな連中がわんさといる世界に入って大丈夫なのかな、と。
でも政治家になれば彼もそれなりに変わるのだろうけれど、それが彼のファンの目にどう映るのか。外から大声を出して正論を言うのは簡単だけれど、国会議員になったらそれは出来ないはず。
でも出たからには何らかの実績を作る人だと思うし、是非当選して欲しいなぁ・・・・。
ネットの中ではかなり人気がある人だけど、一般的にはどうなんだろうか。若者受けは非常に良いはずで、18歳からの若者たちが彼を歓迎しているような感じもするけど・・。
彼の大阪での選挙演説。ここでも結構、危ないことを言っていますよね。でもそれが彼の良い所で、あの調子で国会でやってほしいなぁ。次世代の党が駄目になって安倍さんを後押しする勢力も弱まって、彼が安倍さんの手助けも出来るようだと良いけど。
まさか「極右」のレッテルは貼られないと思うけれど、ちと心配。でも「歴史修正主義者」とは言われるであろうことは間違いがない。
街頭で一緒に考えましょう その1 初日6月22日分が変更になっています!|青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road
ちなみに青山氏をよく知らない人はこれを見てください。こんな人。この動画は6月16日のものだけれど、この時点でもう立候補は決めていたのかな?