マレーシアに上陸してもう8ヶ月も経つんですね。本当に月日の経つ速さって歳を取るとあっという間。
私達が「マレーシアに移ろう」と決めたのは2008年のこと。
その当時からSNSなりブログなりを見ていて、知り合った方々は半端じゃない人数です。MM2Hのビザは取ったもののまだ上陸はしていないという方もいらっしゃるし、すでにマレーシアに上陸し、何年か楽しんだ後にもうとっくに日本に帰った方もいらっしゃる。当然、あの当時と同じようにマレーシアで生活を続けている方もいる。
この10年近い間に、SNSやこのブログ、あるいはメールでやり取りをして「仲の良い人」もかなりの人数になりました。皆さん、「ダボさん、早く来てください、待ってます」と仰ってくれて、私も楽しみにしておりました。
またこちらに転居する前に何度もKLには来ていまして、その時にお世話になった方々も数知れず。
ところがですね、実際に我々がこちらに上陸してからは「殆どの方々」と会っていないんです。
なぜ?
この辺は説明が難しいのですが、まず我が家は皆、「人見知り」であること。特にヨメさんは「お地蔵様の引きこもり」みたいなもので「人と会うのが好きではない」んです。それには原因がいろいろありまして、25年に渡るゴールドコースト生活の中で「対人関係」でかなり辛い思いをしたということ。
これって世界中どこの「日本人村」で起きているはずで、誹謗中傷なんて日常茶飯事で、また妬みや誹りも普通、特に女性間では凄まじいようで、ヨメさんも嫌な思いをしたのは一度や二度じゃない。それどころか「親友に裏切られた」なんてこともあって、ヨメさんの場合は「日本人恐怖症」に陥っています。でも外人なら平気なのね。
だからマレーシアに来ると決まっても「私は日本人の友だちは一切いらない」と言っていたし、日本人会館へ行くことさえ嫌がっていました。
でも本心はそうじゃないわけです。ヨメさんは田舎育ちの(今でも)田舎者で、良く言えばピュア、はっきり言えばバカで、人付き合いがうまくないのね。私はヨメさんのことを「ターザン」と呼ぶくらい、「生まれたまま」の人で、他人の顔色とか状況を見て行動するのがうまくない。
でも彼女の田舎の福岡は浮羽郡に行きますとそれもわかるんですよ。彼女の幼馴染がみんな集まってきますが、みんな「ターザン」みたいな連中ばっかり。
いわゆるなんていうんですかね、都会人がよく言う「田舎者のずうずうしさ」ってのも間違いなくあるんですね。都会人が言う「とりあえずの良い言葉」を本当にそのまま信じちゃう。
「いつでも遊びにおいでよ。何日でも泊まっていけば?」なんて言葉もそのまま信じちゃうみたいな。(笑)
でも基本的には「嘘は言わない。素のままで付き合う」っての彼女の根本にあって、だからヨメさんがヨメさんらしく生きれるのは、あの田舎だけかもしれないと私は本当に思っていて、いつか福岡のあの田舎に引越しするのも良いと思ったり。でもヨメさんは冗談じゃないっていうんですよ。「あんたは田舎の怖さを知らない」って。(笑)
こういう「ターザン」は都会ずれした、しかも「どこそこの何様」みたいな気位の高いタイプの人とは全く合わないわけですよ。でもそういう人って結構いて、海外に出ると過去のことなんか関係ないのに「俺はそこらの連中とは違うんだ」ってなことを表面に出す人も少なくない。
いつまで看板背負ってるんだよ~~、なんて思うのですが、そういう人たちは少なくない。そして海外に出ると不安があるからこそ、彼らもそういう態度を取るのだというのもわかる。
それもまだ男性は良いんですよ。上下関係がしっかりしているピラミッドの社会でもそれなりの生き方、どうあるべきか知っているけれど、どういうわけか「奥様方」はそれがわからないようで、「大奥」ができるのね。そしてその組織を大事にしようとする「使いっ走り」もいたりして。
これが全てとは言わないけれど、そういう中で嫌な思いを何度もした田舎者のヨメさんが「日本人恐怖症」になるのもわかる。
なおかつ、ちょうどマレーシア行きを決めた頃に、ヨメさんが「乾癬」という病気にかかりました。これは皮膚病と言われていますが、実際には皮膚病じゃなくて「症状が皮膚に出る精神病」じゃないかと私は思っていて、これぞという治療法もない。
アトピーで悩む人は世の中に多いですが、乾癬も似たような感じで、皮膚に症状が出るんですね。これって知らない人が見ると「かなり恐ろしい病気」に見えるんです。それも伝染病かもしれないって思う。
実際に、人前には化粧もせずに出るなんてことはあり得ない様な女性が「見た目が恐ろしいことになる病気」に罹ったらどうなるかは簡単に想像できるわけで、ヨメさんの「引きこもり」は凄いことになったわけです。
ですから、私が10年近く掛かって作り上げたマレーシアの友人関係も、それは「私の」であって「ヨメさんの」ではないわけです。でも家族でマレーシアに来た限り、今までのように「私だけ」で皆さんとおつきあいするわけにはいかない。
そんなことがあって、何度か私がKLに来た時にはご一緒した友人知人も、我々家族が上陸してからは「まだ会っていない」状態が続いていました。
「マレーシアに来るのを楽しみに待っています」と言ってくれた仲間は決して少なくないし、たまにマレーシアに来た時には一緒に食べ、飲んだ仲間なのに、我々が上陸してから一度も会っていないのです。
でも昨日、ヨメさんも会ったことがある数少ないMM2Hの方々、そして私がよく知っているどころか「尊敬している方」も含めて、会食をしました。総勢9人。
私は嬉しかったのですが、ヨメさんがどういう反応をするのか気が気じゃありませんでした。そもそも「私は行かない」というかと思ったのに、普通に同席しましたので、私の考え過ぎだったのかもしれない。
皆良い方で、そして皆さん決して若くないですから、「酸いも甘いもしっかりわかっている方々」なのね。人間、それぞれに長所もあれば欠点もあるなんて当たり前のことも理解していて、変わり者の我々を暖かく迎えてくれたのには本当に頭が下がる思いでした。
もしかしたら「わたしの考え過ぎ」だったのかもしれないし、でも我が家はちょっと変わった性格、問題を抱えているのは間違いがないし・・・・。
合う合わないはそれぞれあるのが当たり前で、私やヨメさんがもし受け入れられないことがあってもそれはそれで仕方のないことでしか無いのだけれど、私はゴールドコーストで親友にも裏切られてメソメソ泣いていたヨメさんを思い出すんですよ。そしてそれはヨメさんにも原因があるのがわかる。
だからといって、私達を待っていてくれた友人達に不義理をして会わないってのもおかしなもんで、でも私はやっぱり気になるわけで・・・。
でも昨日の総勢9人の会合、食事は本当に楽しい時を過ごせました。やっぱりヨメさんが大失態を犯したのだけれど、皆さんそれを暖かく受け入れてくれた。
私としては恥ずかしいやら腹が立つやら穴があったら入りたいくらいだったのですが、どなたかが帰りに「絶対に(ヨメさんを)怒ってはだめよ」と言ってくれた。これには長男もびっくりしたみたいで、普通ならイヤミの一つも言われたり、そうは言わなくても顔にはそれが出たりするもんですが、そんなことは一切なく、我々を受け入れてくれた。
素晴らしい人達がいるもんだ、と長男が何度も私に言うんですよ。
良いひとときを過ごせました。本当に有り難いと感謝しています。
そして我々がKLに上陸したのに疎遠にしていた友人知人にも「早く会いたい」って思うようになりました。
ダボは電話一本、メール一本よこさないし、一体何を考えているんだ?と思っている方々も少なくないと思います。
これからボチボチ連絡させてもらいますので、何卒よろしくお願いいたします。m(_ _)m