このブログの読者はこの件に関しては何度も書いていますのですでにご存知だと思いますが、世の中にはまだまだ怪しげな情報が駆け巡り勘違いしている方がたくさんいらっしゃるんですね。
つい最近もブログで間違えた情報を発信している方がいらっしゃいました。
勘違いするのは個人の勝手で何が起きても自業自得ですが、やっぱりブログで発信してしまうと「知らない人はそうだと思ってしまう」でしょうし、ましてや内容が「巷で出回っている勘違いそのもの」ですから同じように考えている人はその誤解を強化してしまうので非常にうまくないと思います。
こりゃまずいと思ったのは私だけではなくて他のブログ主もそれを思ったようで、そのことに関してご自身のブログに書かれていました。
よくまとめられていますし、法律的にどうかがよくわかるので紹介します。
なぜ私がこの件でフォローしようかと思ったかいうと、こういう法律的なことは「基礎の基礎」ですが、ではどうしたら良いのかってのがよくわからないはずなんですね。そしてそれを定期的に思い出すとブログに今までも書いて来ましたので、今回もそのチャンスだと思い書くことにしました。
内容は今までに何度も書いてきたのと大部分が重なりますので、もうわかっている方はパスしてください。m(_ _)m
勘違いの代表的なもの
◯ 日本には183日以内の滞在だから大丈夫
1年のうちの半分以上海外に出ているのだから非居住者であるという理屈ですが、この183日ルールは海外の多くの国が採用しているものの「日本では採用していない」のです。またもしそれがあったとしても「183日以上滞在したら(税法上の)居住者」という意味なのは各国共通であって「183日以内なら非居住者」にはなっていませんから、どちらにしてもこれは意味が無いんですね。
ただし、非居住者判定の一つの参考にはなるのでしょう。
◯ 日本の住民票を抜けばそれでOK
非居住者は住民票はないのが当たり前ですが、では住民票を抜いただけ(海外転出届を出す)で良いのか。これは「自己申告」であってそこからは「事実が見えない」ですからこれで非居住者の判定とはならないわけです。
住民票は残したままで年金を無税で受け取る裏技が存在するようですが(この手で国民保険を使う)、これって日本の縦割り行政のスキをついた裏技でしか無く、これが発覚した場合は、「居住する意志があるから住民票を残しているんですね?あなたは納税義務者です」なんて言われるんじゃないですかね。
こんなことを書くと「ダボの野郎、余計なことを書きやがって」なんて私が批判の対象になるのね。(笑)
◯ 年金を海外で受け取っているから大丈夫
年金を海外で受け取るにはそれなりの手続きが必要ですし、現況届もだしますし、それを国が認めたのだから大丈夫だと考えがちですが、これも自己申告であって「事実はここからはわからない」から駄目なんですね。
では「非居住者の判定」はどうなされるのか
簡単に書きますと「居所はどこにあるのか」に集約されるはずです。
では「居所とは何か?」ですがこれに関するはっきりした規定はなくて「客観的に判断して」ということになっています。
では客観的にどうなら非居住者なのか。これに関するはっきりした記述はありませんので困るんですね。
絶対に忘れてはならない事件
これも何度かこのブログに書いていますが、「武富士の巨額贈与事件」があります。これを事件と言うべきではないと思いますがこの出来事から当局はどう考えているのかが見え隠れしますので重要だと思います。詳しい内容はネットを検索していただくことにして概要だけ書きます。(このブログにも時系列で多少詳しく書いた日記があります)
武富士は「香港在住の長男」に2000億円の贈与をしました(海外の会社を経由)。ここで重要なのは香港の居住者であればこれは無税となるという点。武富士の長男は「香港に仕事、家、家族を持ち、一年の大半を香港で暮らしている」わけで、これは我々一般がどう見ても「日本の非居住者」だと思えます。
ところが日本の国税はこれにノーを突きつけた。彼は「日本の居住者であるから贈与税を納税しろ」と。
これは私も他の海外在住者もかなり衝撃を受けたはず。あの長男の香港での生活ぶりを知れば「日本の居住者だなんてあり得ない」と思いますから。
裁判になりましたが、一審は「武富士の勝ち」でした。これを聞いて安心したのは私だけじゃなかったと思います。
ところがですね、二審で「武富士の負け」という判断がなされました。嘘みたいな話で、彼が日本の居住者なら海外に出ている多くの日本人が居住者判定を受けてもおかしくありませんから。
でも最高裁では「武富士の勝ち」で決着しました。そうじゃないと非常に困るわけですが、ここで安心はできないんですね。少なくとも二審では負けたという事実、そして最初に当局はノーを突きつけたという事実を忘れてはならないと思うのです。額が額ですし、武富士サイドの事前の調査も半端じゃなくしっかりしていたでしょうし、サポートチームも弁護士や国税OBなど超有名所を多数抱えていたのにも関わらずこういうことになったのは驚愕としか言い様がないと思います。
世の中にはここを簡単に考えて、「ああいう状態で海外に居住すれば大丈夫だ」という方もいらっしゃる。でももし我々が当局から「あなたを居住者と判定します」と言われて裁判までやれますかね?国税局を説得できる自信がありますか?私は無理だと思います。そもそも「海外に居所がある」と言いたくても「居所とは何か」がハッキリ規定されていないのですから反論もできないんじゃないですか?
また巨額の事件としては「ハリーポッターの翻訳者」の一件もありました。翻訳者は「スイスの永住権を保持」し、スイスに自宅ももちスイスで生活をしていた。ですから収入はスイスで申告し、納税していたんですね。ところが彼女は日本には頻繁に帰国し、日本でも事業を行っており、当局は「日本の居住者で日本で納税する義務がある」と判断しました。収入が巨額の35億円でしたのでこれも話題になった。
ただ彼女の場合はスイスで納税しているんですね。そしてスイスと日本には「租税条約」があって、二重課税防止の策が取られている。
この件に関しては私はあまり興味がわかなかったので、どういうことで解決したのかは知りませんが、少なくともこういうことは起きているということを忘れてはならないんですね。
ただし「いちいち雑魚は関知しない」のが現実だと思います。国税が調査するにも時間もコストも掛かるわけで、それをやるだけの価値が無ければやらない。ただし、「スケープゴート」として立件し、社会にそれを晒すことはあるかもしれませんね。
ここで思い出すのは、かつてペナン在住だった日本人の事件。だから「何も起こらない」というわけじゃないのね。
じゃぁどうすれば良いのか?
ここが問題ですが、はっきりした「非居住者判定の規定がないのと同じ」わけですから「答えはない」としか言い様がないと思います。そんな法律があるわけがないだろうと思いますが、これが現実。
ただし想像はできるわけで、どうしたら良いのかはこう考えれば良いんじゃないですかね。
例えば、日本を基本に考えるのではなくて、ロシアだったとしましょうよ。我々が「ロシアの居住者と判定されるかどうか」です。
◯ ロシアには行ったことがない。
◯ ロシアに行ったことがあるがこの10年でも1度きりで滞在日数は5日間。
◯ ロシアに家もなければ借りているコンドもない。家族もいない。
◯ ロシアに仕事もなければ取引先もなく、収入源は一切ない。
我々がロシアの居住者と判定されることはないと思いますが、それは上記のような「事実がある」からですよね。
ですから、日本の居住者と見られないためには上記の項目に近づくようにすれば良いってことになるわけです。
え~~?と思うだろうと思いますが、私はこの件に関しては素人ながら30年近く関わっていてありとあらゆる情報を得ていますが、「居住者と判定されては困る人達はそのようにやっている」のが現実です。
ここのところは人それぞれで、「もし判定されたらそれはそれでしょうがない」と考える人も多いのね。修正申告をすればそれで済むことですから。
でも普通5年遡って課税されますし(悪意があれば7年)、追徴金その他を考えると結構な金額になる方も多いハズで、それはその方の「収入によって大きく変わる」はず。ましてや「贈与や相続」があった場合は「利率が高い」ですから巨額の納税をしないとなりません。そしてですね、一般的にはごっそり溜め込んでいる人って少ないはずで(笑)、すでにお金は使ってしまっているケースが多いと思うわけです。
納税するにもお金がない、という事が起きる。また「贈与はなかったことに・・・」なんてできるわけもないんですね。
また中には「節税」を考えて海外に出る人も非常に多く、武富士の贈与の様に2000億円は無いにしても数億~数十億の資産を移す事を考える人はかなり多いんですね。私はオーストラリアに25年在住しましたが、オーストラリアも贈与・相続の概念そのものが税制に無く、オーストラリアを利用して「贈与をする」計画を持っていた人を複数知っております。
こういう人たちは絶対に日本の居住者と判定されては非常にうまくありませんから、上記のロシアの例ではありませんがかなり細かいところに気を使っているのは間違いがないんですね。
多くのマレーシアでのロングステイヤーはもし日本の居住者と判定されてもしょうがないやと考えているだろうと思いますし、そもそも住民票さえ日本に残したままで、期末には日本に帰って確定申告をする方も多いですから、この「居住者、非居住者の問題」はさほど重要ではないのかもしれません。
でも「非居住者となって節税する考えを持つ人」もそれなりに多いハズで、そういう場合、巷の噂なんかで計画をねったら大変なことになるということです。
またある時期、日本の非居住者となっても「いつか日本に帰る」場合、面白いことが起きるんですよ。
脱税しようという意識はなくても、日本に帰ってから「このまま放置(日本に申告しない)しても大丈夫じゃないかなぁ」みたいな考えって「誰にでも当たり前に持つようになる」のね。私の周りにもそういう方は結構いらっしゃった。
またそれを意識的に考える確信犯もいるでしょうし、日本に帰ったらちゃんと申告はするにしても「資産の一部は海外で隠しておく」と考える人はかなりの数、%になるんじゃないですかね。「日本に(その資産を)持って帰るからバレるんだよ」という声を私は今まで何度聞いたことか。
これって「そういう人もいる」程度じゃなくて、社会現象と言っても良いくらい多いので当局も動き出したわけですね。
海外に一定以上の資産を持っている場合、それを申告する義務があるとする法律を近年作りましたし、あの時も「困ったね」なんて話を随分聞きました。
そしてそれって日本だけの問題ではないわけで、各国が協力して情報交換をしようというのが決まった。これが2014年のOECDでの合意で、2016年からボチボチ始まっていますね。それにともなって「銀行口座を非居住者は持てないようになったり、開設時に様々な書類や情報を提出させられるようになった」のはマレーシアも同じ。
要は普通に「日本で住んでいた時と同じように」「海外に住んでいれば何の問題もない」わけで、この問題の本質は実は「帰国してから」じゃないかと。
ま、それに関しては今日の本題と離れるのでこれ以上は書きません。
海外税務に精通した【公認会計士】に相談する
日本の居住者判定をされては困る人はそれなりの資産なり収入があるかたでしょうから、どうするべきかを自己流で考えるのは止めて「専門家に相談」するのがベストですね。
でもなぜかそれをケチる人も多いようで、「こういう風に聞いたよ」とか「あの信頼できるAさんがこう言っていた」とか、まぁろくでもない話を多く聞きます。
そもそも「税務に関する助言」はそれなりの資格を持っていないとやってはいけない法律で、一般個人がああしろこうしろ、あれは大丈夫だのダメだのと言ってはならないんですね。当然、私も助言なんかできないわけですが、納税者として「知っておくべきこと」ってあると思っていまして、それをブログに書いているわけです。
でも基本は「簡単に信用しないこと」が重要で、ましてやネットの中の情報なんて無視したほうが良いくらいだと思っています。こういう私でさえ、ダボを絶対に信用しない、ダボは間違えているはずだという考え方が大事だと思います。
これって冗談じゃなくて、ネットの中では「税理士でさえ」間違えた情報を発信しているケースが散見出来ますから怖いんですね。
海外に赴任した経験を持つ人は簡単に考える傾向がある
それと盲点ですが、「海外に赴任した経験を持つ人は簡単に考える傾向がある」ってことです。
会社の命によって海外赴任する日本人は何十万人いるのか知りませんが、ああいう人たちの殆どは「会社がちゃんと手続きをする」のが普通で、もちろん専門家も付いているんですね。だから個人がああじゃこうじゃと心配することは殆ど無い。
そして当局もそういう「海外赴任」の場合は簡単に処理するんじゃないでしょうか。
つまりですね、「海外赴任」ってのは「海外に住んで、そこで仕事をし、収入を得て・・」ってのが普通ですから、怪しいことって普通ないじゃないですか。そしてそれは「自分の意志ではなくて会社の命による」ってところが重要だと思います。
ところがですね、我々みたいに「個人の意志で海外に出る」場合はまるっきり違うわけですよ。「何を計画しているかわからない」どころかどんな滞在の仕方をしているのか、毎日何をしているのかもわからないわけですから当局もそれなりの目で見るってこと。
この辺も忘れてはならないことじゃないでしょうか。
実は私の本音では「多くのロングステイヤーは日本の居住者判定を受けてもおかしくない」と思っています。
だって「日本に自宅もあり、家族もいて、収入の源泉もあって・・」という方が多いですよね。つまり「体だけが海外に出ている」だけであって、「拠点、居所は日本にある」と見ることもできると思っています。これは当局が言う「客観的に見た居所はどこか」というところにひっかかりそうな気がするわけです。
まさかと思うでしょうが、じゃぁ武富士の長男はどうして日本の居住者と判定されたのか。結果的には最高裁で武富士が勝ちましたが、それって私にしてみれば「それで安心」とはいえないのです。
こんなのも駄目
余談ですが、こういうのも日本の居住者判定を受けるんですね。
◯ 豪華客船に長期間乗り続けている。
豪華客船は「居所」になりえないのははっきりしていて(最近はマンションみたいな客船もあるらしいですが)、たとえ数年間客船に乗り続けていても日本の居住者と判断される。
これでドキッとした方も多いんじゃないですかね。巷ではPT(パーマネントトラベラー、あるいはパーペチュアルトラベラー 要は【永遠の旅行者】)なる生き方が良いと思う人が多い様で、つまり、1か所に定住せずに「好きなところに好きなだけ住み、飽きたら移動する(納税義務が生じない内に)」という考え方です。このような場合、「日本の非居住者」になるのかならないのか。そりゃ非居住者でしょと思う方は、豪華客船に乗り続けていた場合(日本の居住者)とどこがどう違うのか考えてみたら良いと思います。
あるいは、日本に自宅も収入源もあって、でもマレーシアでは一応コンドは借りていて、一年の大半をその他の国々への旅行に費やしているケースは?
ここで一つ言えることは、「少なくとも他国の居住者であること」がポイントじゃないですかね。つまりマレーシアでは183日ルールがありまして、183日以上マレーシアに滞在すると自動的に「マレーシアの(税法上の)居住者」となるわけです(ビザは関係ない)。
マレーシアの税法上の居住者だから「日本の非居住者」ということは【無い】わけですが、どの国の(税法上の)居住者でもないとなったら日本の国税はどう判断するのか簡単に想像できますよね。
◯ 海外に子供を5年間留学させているから、子供は日本の非居住者。
これも駄目なんですね。その子供は「親の援助」で留学していた場合、居所は日本にあると判断される。
これもええ~~~?って思いますよね。こういう事例は「様々な判例」をみればすぐわかります。
これからも「客観的な居所」とは「家族の所在」「収入の源泉がどこにあるか」というのも大きな基準になっているのがわかります。
でもこのケースは、「海外の子供に投資会社などの現地法人を設立させて、そこからの収入で生活し学校の費用を払っている」ようにすれば大丈夫だと聞いたことがあります。でもその現地法人の内容がちゃんとしていないと「ただのダミー」だと判断されればアウトじゃないんですかね。
もう一つの重要な勘違い(オマケ)
他国に住んでいる場合、租税条約があると二重課税防止にもなって、「A国で納税していれば日本に納税する必要がない」と勘違いする人がこれまたたくさんいるんですね。
そもそも租税条約は「どちらの国に【優先課税権があるか】」を決める条約だと考えたほうが理解は簡単だと思います。
つまり、「A国で納税したのだからB国では納税しなくても良い」というような単純なものじゃないんですね。ただこればかりは「収入の種類や国によって内容が違う」と考えて良いはずで、答えは一つじゃないと思っています。
じゃぁ、両国に納税するんじゃ意味がないじゃないかって思うかもしれませんが、「他国での納税額は、日本では【税額控除】を受けられる」と考えれば良いのじゃないでしょうか。
例えばA国の税率は15%でそれを納税した。日本では50%なので、日本でもそれを納税した。このケースがまさに「二重課税」であって、トータル65%払ったことになるんですね。こんな馬鹿な話はないわけで、これをなくそうというのが「二重課税防止」であって、「他国で納税したから、自国では納税しないで良い」ってわけじゃないんですね。このケースでは、日本で申告納税する時にA国で支払った15%分が税額控除できて、結果的に差額の35%の納税で済む。「これを二重課税防止」というんですね。
でもA国の税率が50%でそれを支払い、日本では35%だから、差額の15%を返してくれるかというとそれはない。(笑)
この例は、「両国に納税義務があるケース」であって、日本の非居住者であれば、基本的には「他国での収入には課税しない」という「属地主義」の日本の税法ですから、【非居住者の場合】は大きな問題とはならないのではないでしょうか。またマレーシアの場合は「他国での収入には課税しない」のが全ての居住者に適用されますから、日本を含む他国で得た収入にはマレーシアで課税されることはない。
ちなみに可哀想なのはアメリカやフィリピンの国民、永住者で、この両国は日本と違って「属人主義」の税制ですから、【世界のどこに住もうと本国への納税義務がある】んですね。ですから海外で銀行や証券会社に口座を開く時にW-8BENという書類にサインをさせられたことがある経験のある方も多いハズ。このW-8BENは「自分はアメリカに納税義務がないステータスである」という証明書(申告書?)なんですね。
まとめ
どちらにしても日本は「属地主義」で「海外に居住している場合には日本に納税義務がない」という嬉しい税制。なおかつマレーシアも属地主義ですが「海外の収入は申告義務がない」というこれまた嬉しい税制(金融で生じる所得にも課税されない)。これを享受するためには「日本の非居住者」であることが非常に大事。しかし、日本の非居住者と判定されるのは結構ややこしいという点があるものの、多くの方はクリアしているのも事実で、自分の想像やそこらで聞いた話を信用すること無く、専門家にきっちり相談すれば道は開けるはず。
またオマケですが、「日本から出て海外の居住者となっても【相続と贈与】に関しては10年間、日本在住と同じ」だという法律。これはかつて5年間でしたが、2017年4月1日より10年に伸ばされた。
こんな法律があるってことはそれだけ「海外を利用した節税、あるいは贈与を企む人」が半端じゃなく多いからじゃないでしょうか。
本来は日本は属地主義ですから、この法律自体おかしいとは思うのですが、決まったことは決まったこと。
かつて5年縛りも無い頃は、それこそちょっと海外に出て、次の年にでも贈与を実行し、帰ってくればOKだったなんて信じられませんよね。でも段々とそういうことは出来ないように外堀は埋められている。
これらのことも何度も定期的にこのブログに書いていますが(いつも同じ内容ですいません)、この10年縛りも知らないと大変なことになるんですね。マレーシアは贈与税がないんだよね、なんて簡単に考えて、キャッシュや不動産を「相方(あるいは子供)の名義にしちゃった」なんてことも結構あるはずですが、それって「贈与」そのものですから、それが日本の当局が把握すれば間違いなく「贈与税を支払わなくてはならない」。
ま、今回ここに書いたことは「私はそういう風に解釈している」というだけのことで、事実はまた別の所にあるのかもしません。
とにかく気になる方は「国際税務に精通した公認会計士に相談する」というのが基本だと思います。