安倍さんは今回の解散を「国難突破解散」と言いましたが、その内容が見えませんよね。だから「ボク難突破解散」だとか揶揄されている。そしてモリカケ問題の審議もなく、国会の冒頭解散もおかしいと。
世界情勢を見ていない人にはその通りに見えるんじゃないですかね。
ところがこのブログの読者はご存知のように「北朝鮮情勢」を追っているとわかることがあるんですよ。
「アメリカはやる気だ」
ってこと。
そんなことが出来るわけ無いだろうと思うのが普通で、北朝鮮とて「主権国家」であるし、アメリカが今後危険になるからと言って「予防攻撃」なんて出来ないんですね。北朝鮮がはっきりわかる攻撃を実際に始めたのなら「反撃」という形でアメリカは動くだろうけれど、「核」「ICBM」を持っているから北朝鮮を攻撃するなんてことは許されない。そしてアメリカが攻撃をすれば必ずそれに北朝鮮も対抗すると考えるのが普通で、韓国や日本に被害が出る。場合によっては死者数百万、そして南北から難民が1000万人単位で動くであろうことをアメリカには決断できるはずがないと。
そう考えるのが常識的だと思います。
では過去の戦争はそういう常識的に動いてきたのか。
やっぱり私は何が起こるかわからない、というのが今の状態だと思います。どんな形になるかわからないにしても「結論を出す」ときが来た。
当然、話し合いで解決できれば一番良いわけで、「話し合いはしない」「圧力だ」という安倍・トランプの言動を批判する人がいるけれど、これってあまりにも馬鹿な意見で、「話し合いはしない」「圧力だ」というのが「最終的な話し合いに持っていく手段」ってことでしょ。今までのチキンレースが最終章に入ったってことでしょう。「話し合いもしない圧力だ」ってのは宣戦布告と同じだなんてのはあまりにも短絡的だと思います。アメリカだってリスクは取りたくないのは当たり前で、話し合いで結論を出そうとしているし、それは世界中が望んでいることでしょう。
でも北朝鮮は国家の存立には「核とICBMが絶対に必要」と考えているわけで、今回の揉め事を収めるには「せめて核の存在」は認めないと北朝鮮は態度は変えないでしょう。これだと特に日本、韓国、(北朝鮮とは離れたであろう)中国をも含めて脅威は残ったままで、もしアメリカがそれを認めたら「東アジアでは脅威は継続のまま混乱は続く」わけで、そういう妥協だけはやめてくれとトランプ氏には伝わっているはず。また北朝鮮のような国に核保有を認めると、核拡散防止を考える上で「世界がリスクを負う」ことになる。イランとつながっているのもわかっているわけですし、サウジアラビアも食指を動かしているなんて話も聞こえてくる中で、やっぱりインドやパキスタンと同じように北朝鮮にも核保有を黙認しようと言うわけにはいかない。そして認めてしまえばそれは韓国や日本の核装備論へと広がっていくのは明白。
でもアメリカがどう動くかはわからない。
アメリカが攻撃するというのは一つの選択肢でしかなくて、それがすでに決定しているようなことをいう評論家もいるけれど、そこはわからず。でも「やるときはやる準備は進んでいる」のは動向を見ていると想像は難しくないんですね。被害が最小限で瞬時に北朝鮮軍を無力化出来る作戦も立てられたという話も伝わってくる。(ただアメリカは北朝鮮と戦うだけの十分な【精密誘導ミサイル】がない。イラクシリアでほぼ使い切った状態という専門家もいる)
また国連ですが、北朝鮮への締め付けもかなり進んで、もう後はない状態まで来た。残るは「石油の完全ストップ」。
でもこれを決めたら北朝鮮は暴発するか、あるいはお坊ちゃまが降参するか、このどちらかになる。だからこの最後の賭けのリスクを世界は取れない。
アメリカはそれでも国連で「攻撃する正当性」を作ろうとしている動きがあるわけで、出来ることなら「イラク戦争時の国連決議と同等のもの」を引き出したいんでしょう。あれで国連軍が動くことはなかったけれど「多国籍軍」としてイラクを攻めた。ああいう正当性も作ろうとアメリカは動いているわけで、どちらにしてもそれを北朝鮮に見せて「最後の話し合い」に向かおうとしているんじゃないですかね。
そのアメリカの包囲網はジリジリと北朝鮮に迫っているはずで、「攻撃する正当性」「世界がアメリカの攻撃を容認する動き」などが見えてきた時こそ、北朝鮮は本当に最後の最後の選択に迫られるわけで、そのときは刻々と近づいている。
「窮鼠猫を噛む」ようなことはしないだろうなんて想像、甘い期待でアメリカは何もしないわけはなくて、かつての日本みたいに動く可能性は捨てきれない。
ところが、問題は北朝鮮を攻撃するかどうかよりも「その後の北朝鮮をどうするか」が重要であって、もしアメリカ・韓国軍が北朝鮮を制圧して「アメリカの力」があの地域に常駐することだけは「中国は絶対に認められない」わけですよね。だから「攻撃はアメリカ」がしたとしても「治安部隊は中国」が入って、「アメリカと中国の緩衝地帯としての北朝鮮は必ず残す」方向で話は進むはず。これに関しては中国も「アメリカの影響下に置かないのであれば攻撃は容認する」みたいなことは匂わせていたのは北朝鮮問題をウォッチしてきた人にはわかるわけで、北朝鮮と中国は同盟でつながっているとかそんな単純な話じゃないんですね。
この辺の合意を米中でしっかり作らないと、次へ行動を移すことは不可能。中国を無視して北朝鮮にアメリカが攻め込むと、中国も軍を出さざるをえないと前に言っていたし(アメリカと敵対するという意味)、それはそのとおりなんでしょう。
ここへ来て、世界が注目するのは「アメリカが攻撃するか」ということばかりですが、「中国が北朝鮮を攻撃する可能性」まで語られるようになってきた。
どちらにしても「北朝鮮問題」は解決の糸口が見えないまま、かなり煮詰まってきているのは間違いがない。
来年の春までに「何かが起きる」可能性は非常に高いわけで、「日本の安全保障」「日本の役割」をどうするのか、また「戦争」「クーデーター」「亡命」だろうが結果を出さないとならないわけで、「その後の北朝鮮」に関してトランプ、習近平、プーチンでの話し合いが始まるし、この「ヤルタ会談」みたいなものに日本も噛まなければならないわけで、一体誰にそれが出来るのか。
「でも今は動けない」。ここが重要な点で、安倍さんの解散もこれに関係している。
それは中国の党大会であり、習近平が続投してより強固な習近平体制を作り、彼は毛沢東のようなレジェンドになるためにいろいろ工作しているのが聞こえてくる。その勝負場所が党大会であり、それまでは問題を起こしたくないのは去年からいろいろ言われていたじゃないですか。
でもその党大会は10月18日からはスタートで、今後の中国が決まる。
そしてトランプは11月に日本、韓国、中国などを訪問する。さて、何しに来るんですかね。
米中会談も予定されていて、そこでどんな合意があるのか、あるいは米中関係がこれで壊れると予想する専門家もいて、一体何がどうなるかは闇の中。
ここでトランプ氏は決断する、なんてことが起きる可能性が十分あるのは、安倍さんや政権に近い人、アメリカ軍の動きを見ている防衛省も「何か起きる可能性」を読んでいると思うんですよ。
でもそんなことを公表するわけにはいかないじゃないですか。
冒頭解散をした理由もそれでわかるわけで、モリカケにしても審議をしてダラダラと時間を費やせない状態だと「想像してみる」ことは大事じゃないですかね。
なんで安倍さんは「国難突破解散」だと言ったのか。モリカケで追求されたくないから?
そういう論理ってあまりにも幼稚すぎませんかね。またモリカケをやりたいなら、またいつでもやれるじゃないですか。だから安倍さんが「モリカケはもうやめてくれ」と思ってもそれを止めることは出来ないわけで、左派が言う「モリカケから逃げる解散だ」というのなら、「解散した後は追求しない、できない」と自ら言っているのと同じになりませんかね。
だから「ボク難解散だ」なんていうのは全く意味がなくて、ましてや「責任を取って解散しろ」と安倍さんに迫っていたのは誰なんでしょうか。衆院の解散とは「政権政党の選択のチャンス」なわけだから、そして野党にとってはそれしかチャンスがないのだから、「解散はいつでも大歓迎」じゃないとおかしいはず。
「退陣に追い込む」「解散しろ」と常にいう野党が、今回の安倍さんの解散に文句を言うのは「自分の都合」があるからなのは明白。
安倍さんは今年に入って「改憲」を言い出した。そして安保関連法も出来た。これって日本の根幹に関わる大事なことで、「これでよろしいでしょうか」と国民に聞かないとならないはずで、解散は遅すぎたぐらいに私は思うんですよ。
そして北朝鮮問題が煮詰まって「何かが起きる」ことを予想できる場合に、日本はどうあるべきか。
この時期に解散をして安定政権を作り、即、準備に入る以外に政権政党がやるべきことはないんじゃないですかね。ましてや野党や小池さんの動きを見ていれば「勝てる」と読めたわけですから。
でもその危機が迫っていることを国民に話すことはできない。
言えるのは「国難突破解散」だということだけ。
今なら勝てそうな野党や小池さんの状態があったのは確かで、だからといって「それだけが解散の理由」だと考えるのは単純すぎると思うわけです。またそれだと「冒頭解散」にした理由が見えてこない。
国難突破解散だと言う割には、消費税の増税をしてたかだか1兆だか2兆だかのお金を子育てに回すなんて「いつでも決めようと思えば決められる話」をするっておかしいですよね。
でもここへ来て、安倍さんは安全保障に関して言うようになってきた。良いことだと思います。
でも安倍おろしにしか興味がない人たちは「北朝鮮問題を利用している」としか言わない。
世界の動きをちゃんと見てみろっつーーの。
ただし、日本の選挙、中国の党大会、トランプの東アジア訪問に合わせて北朝鮮が「何かする」であろうことはかなりの確率で考えられるわけで、そこに大きな不安がある。でも「戦争は起きない」時期であるのははっきりしていると思うんですよ。だから左派が言う「北朝鮮問題がある中で選挙という空白期間を作っていいのか」ってのは一理あるものの、「大きな動きがあるとすればそれは11月以降である」というのが正解じゃないんでしょうか。
と世界は読んでいるからこそ、北朝鮮が何かするとしたらまさにこの時期が最適とも言える。私がお坊ちゃまならこの時期を逃すまいと考えます。アメリカも中国も日本も動けないこの時期は非常に危ないはず。そして何かするとすれば今まで通りのミサイル発射、核実験レベルじゃ意味がありませんから、もう一歩前に出て「脅威」を与えようとするはず。これって揺さぶりをかける最後のチャンスかもしれないんですから。
先制攻撃を掛けて、すぐに講和の話しに持っていくなんてのは常套手段で、かつての日本もそれを計画していた。でも実際に攻撃すれば即時反撃を食らって自国が消滅する可能性は高いわけで、それはないにしろ「攻撃行動」に見えるような微妙なことをするかもしれない。私はこの線は結構濃厚じゃないかと思っています。ですから、「アメリカの攻撃」の視点から考えると11月以降になりますが、北朝鮮目線で考えると、この10月は非常に危ないと思います。
また、北朝鮮に訪問してきたロシア議員が「北朝鮮はアメリカ西海岸に届く長距離ミサイルの発射実験を計画中」だと言ったとロシアが報道。世界の投資家も危険を察知しているのでしょう。「安全資産とされる米国債に買いが入り米国債利回りは低下」という事象も見逃してはならない。
そんな時にまさかのまさかで「希望の党」が出てきて安倍政権存続にも危うさが出てきた。「希望を言うだけ」は左派に任せておけば良くて、「保守政党」「自民党の補完勢力」であるのなら「実現性」「現実」を重視してくれないと困るわけで、この希望の党って保守に取っては左派以上に問題がある存在になるかもしれない。
これこそが国難に思えてきます。
でもま、何が起きても「責任を取るのは国民」でしかないわけで、また「北朝鮮危機」も話し合いですんなり解決して、日本初の女性総理も誕生して、消費税増税もなく、景気も良くなって、原発もなくなって、そしてベーシックインカムも保証され、どこから原資や電力を引っ張ってくるのかわからないけれど、女性が活躍し、子育ても楽になる、「理想国家」いやディズニーランドという方が合っていると思うけれど、そんな日本ができるのかもしれない。
おまけですが、最近、表には出てこないロシアですが、ロシアこそが北朝鮮のバックにあるという話があちこちで語られるようになってきましたね。そしてその中で「お坊ちゃまがロシアに亡命する」準備も進んでいるらしい。ロシアと北朝鮮は国境が接しているわけですが、そこにある鉄道、これはかつて日本が作ったものでたかだか50数キロしかない鉄道だけれどそれが拡張整備された。でもそれに5年も掛かっている。これは資金ショートが原因という話もあるけれど、その鉄道建設をしたロシア企業など調べていくと、色々疑惑が出てくると。あの50数キロの鉄道の下に「トンネル」を作った可能性があるらしい。
またロシアの「ある島」(永久非武装地帯のスヴァールバル諸島)に「大豪邸」が建設中ですと。
この記事。
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金正恩氏「急遽作った極秘ルート」で最後はロシアに亡命か(ここをクリック)
誰しも北のお坊ちゃまのことを「狂っている」と思うはずですが、それにしてはあの若さで、そして次々と要人を粛清しまくって独裁者丸出しですが、世界を相手にしてのあの立ち回り方、ミサイルや核実験の周到な準備、やり方やタイミング、これらって一体誰が考えているんですかね。あのお坊ちゃまが全てを考えているとしたら「天才」としかいいようがなくて、「かなり優秀な参謀グループ」がいなくては出来ないはずですよね。
でも多くの側近は粛清されたはずで、その参謀グループだけは生き延びて粛清対象にはなったことがないんでしょうか。彼はその参謀グループの話だけは聞くんでしょうか。不思議ですよね。
だから私は「外国の参謀がついているはずだ」と前に書いたことがありました。その時、それは「イランかな?」なんて思っていたのですが、ロシアが着いていた・・と考えると辻褄があいそうだと思いません?
あのお坊ちゃまは「ロシアの傀儡」かもしれないと想像してみる必要もあるんじゃないかと。北朝鮮の動きを見ていると「血気盛んな経験のない若い独裁者」ではなくて「老練したしたたかさ」を私は感じるわけで、彼の父親より遥かに頭が良い。でも背後にロシアがいるとすれば全て納得できる。だからこそあそこまで強気で出られるんじゃなかろうか。万が一の時には助けてくる頼もしい味方がいないと、世界を相手にしてあそこまで出来ないんじゃないでしょうかね。でももし本当に彼が全て考えて決めているとしたら、タフな精神力を兼ね揃えた世界史にまれに見る天才ということになる。
頭に来たら身内でもすぐに高射砲で処刑するようなパラノイアが世界を相手にしてここまで立ち回れるとはどうしても思えない。粛清する時には「気が狂ったパラノイア」で、国家の動きに関しては「老猾な策士」。これが両立するはずがない。