私は結構トランプ氏を支持している方で、イランとの核合意の離脱も賛成です。(でもそのまま放置すると中国とイランはくっついて、イランの核開発が進み、それに北朝鮮も絡み、核拡散が進むはず)
でもねぇ、「合意を離脱した」わけですよね。
これから米朝首脳会談が行われて、そこでは表面的な(南北会談みたいな)ショーで終わるわけもなく、具体的な解決方法が出るはずですが・・・。(事前の水面下の協議で話がまとまらないようなら米朝会談は行われないはず)
もし米朝間で「合意」ができたにしても、「合意は自分の都合で破棄するアメリカ」なのを今、世界に見せてしまった。
それを言ったら北朝鮮は合意の破棄、無視なんて毎度のことで、トランプ氏に言わせれば「お前に言われる筋合いは無いね」ってなもんでしょう。
結局、「強いものの言うことを聞くしか無い」のが世界の常識だってことなんでしょうが、それはまさに日本がそれで国そのものがかわってしまったわけだし、弱者であるお坊ちゃまの肩も心情的には持ちたくなるのですがそうもいかず。
何が善で何が悪かってのもいい加減で、権利とかそんなものは絵に描いた餅なんだろうとは思うけれど、「強者を信じて着いていくしか生きる道はない」ってのが気に入りませんね。でもそうやって邪魔者を消してきたのが世界の歴史で、そしてその上に我々の今の繁栄があるのは間違いがない。
中国がやっていることなんてメチャクチャなんてものじゃなくて、対台湾、チベット、ウイグル、南モンゴルでやっていること、やろうとしていることは「侵略」どころか「民族浄化そのもの」じゃないですか。南シナ海の領海主張も酷いなんてもんじゃない。「南シナ海は軍事化しない」とアメリカ大統領との会談で明言した習近平氏はさっさと埋め立てをし3000m級の飛行場(大型爆撃機が発着できる)を作り、最近、とうとうミサイル配備も始めたじゃないですか。こんな堂々とした詐欺がまかり通る世界って異常としか言いようがない。
なぜこういうことに世界は黙っているんですかね。
戦争とか侵略とかは大嫌いで、弱者の側になって権利を主張するのが大好きな日本の野党連中も「一切、中国には何も言わない」っておかしくないですかね。戦争反対の意思表示は国会議事堂の前じゃなくて、麻布の中国大使館の前でやれっつーの。
北朝鮮問題も、アメリカの圧力に負けて北朝鮮が核やミサイルを放棄することになっても(ならないと思いますが)、世界はそれをすんなに受け止めるのだろうし。そしていつか北朝鮮の体制崩壊が起これば世界中が歓喜する。
「邪魔者は消せ」
ということだけど、それって相手から見ても同じことだってのを忘れちゃいけないと思うんですよ。
でも北朝鮮ってやってることが・・・・という言い訳も十分すぎるくらい成り立つけれど、ではアメリカが今まで何をやってきた?中東の諸問題を作った張本人は誰だ?ロシア、中国は今でも世界常識から離れていることを堂々とやっているのに、小国がそれをやるのは絶対に認めない。戦前の日本も同じ。大東亜共栄圏構想もあれが大東亜戦争の大義名分には成りえないとは思うのだけれど、黄色の野蛮人がアジアの小国をまとめて「自立、共栄、共存」だなんてのは世界を牛耳る白人は絶対に認めない。
長いものには巻かれて生きないと消されるのが世の常だけれど、強い側に立って、その強者の思惑通りに世界が動くと\(^o^)/するほどお調子者でいたくないなぁ。
勝てば官軍、負ければ賊軍なのが世界の歴史でそれは未来永劫変わらないのだけれど、じゃぁ、勝ちそうな方へ付けば良いのか?
それとですねぇ、世の中の「北朝鮮」に関して言う中で「お坊ちゃまは死ぬことを恐れている」という人ばかり。「体制の維持」はわかりますが、彼は本当に自分の命にこだわっているんですかね。
独裁者は自分の命を守ることを優先するとよく言われますが、本当かなぁ。
私は、自らの命を捨てるつもりがないと独裁者にはなれないと思うんですよ。非人道的なことができるのもそれが理由のはずで、「(自国に取ってベストだと信じる)体制の維持には命を捧げる」つもりじゃないかと。世界では古今東西、指導層だけでなくその下に着く人たちの多くはそういう考え方を持っていたはず。これは「武士道」に限らず、世界中にそういう考え方があったから歴史が作られたと思うんですよ。
「自らの命には固執しない」からこそ強さが出てくるはずで(モスリム戦士も同じ)(母親が強いのも同じ)、あの北のお坊ちゃまを一般人みたいな「自分の命を大事にしたい小心者」と見たら作戦に狂いが出てくる可能性もあるんじゃないですかね。
自分の命を大切にするのは死ぬのが怖いからではなくて「国を維持するためには今の体制がベストで、それを続けるために自分は生き延びないとならない」と信じているってことじゃないんですかね。主体は自分ではなくて、あくまで国じゃなかろうかと。これって信じがたいことかもしれないけれど、血族が頂点に立ち続けるための一番の条件とも言えるんじゃないですかね。天皇家も同じで、彼らにとって大事なのは国民であって、自分ではないから天皇家であり続けることが出来るはず。
でももし彼に「万が一の時には刺し違える考え方」があったとしたら・・・・「お前は亡命して生き延びろ」という作戦も多くの選択肢の一つだと思うのだけれど、そんな発想は笑止千万かもしれない。
まさか、かつて日本を追い込んで暴発させたようなことをまたアメリカが企んでいるなんてことは無いんでしょうねぇ。でもそれがアメリカが今まで何度も何度もやってきた彼らの伝統そのもの。まさかイラクを攻めた時の様に「あることないこといちゃもんを付けて攻撃する」なんてことはやらないと思うのですが、あのイラク侵攻だって未だに世界で「問題視されていない」ってやっぱり異常としか言いようがないですよねぇ。
ちなみにマレーシアって気骨があって、ブッシュ・ジュニアとブレアを「戦争犯罪人」として欠席裁判を起こしたんですよね。そして有罪の判決を出した。これはパフォーマンスでしか無いと言えばその通りなんだろうけれど、こういう意思を示した国って私は他に知らないし、大したもんだと感心しましたっけ。
もしリビア方式での「核の廃棄」が無理で、北朝鮮や中国ロシアが言う「段階的な廃棄」で話が決まったら日本はどう出るべきなんでしょうかね。日本は「今は」蚊帳の外に置かれていますが(朝鮮戦争の当事国ではないので当たり前)、平和条約がもし締結されて北朝鮮への制裁は解除され、支援が始まるとなればその中心になるのは日本なわけで、北朝鮮が「1億年経っても神聖な土地に入らせない」なんて脅かしは無視していれば良いと思うんですよ。でもその合意が「核の廃絶は段階的」で「拉致問題」が適当なところでお茶を濁されたらどうするのか。
もし強国の全てが「段階的な核廃棄」を認めたとしたら、それに日本が反対し続けることは不可能なんでしょう。でも平和的解決に向かい、「拉致被害者救援センターを日本が北朝鮮国内に設置する」のが認められるのであれば、どんな米朝合意でも受け入れても良いのかもしれない。
甘いかなぁ・・・。甘いか。
いやいや、強気の日本を黙らせるには「拉致被害者救援センターを設置してもよい」ってことにすればどうにか出来るんじゃないか、なんてことも米朝で話しているかもしれない。で、「その設置を勝ち取った!」とトランプ氏が言えば、日本人の多くは歓喜するじゃなかろうか。でもその活動がどう制限され、どんな結果になるかは別の話。こんな程度の目くらましを考えることは北朝鮮もアメリカもやるんじゃないですかね。
一体どうなるんでしょうねぇ。