【トレード】【ビットコイン】こうやって投資家心理を誘導するメディア

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いつもの通りニュースの拾い読みをしていましたところ、こんなニュースが目に入りました。

「ビットコイン、ついに7000ドルを上回る さらに上昇する可能性も」(ここをクリック)

えええ~~~、ついにビットコインが動き出したのか?と思いました。ニュースを読んでみると、そういうふうにしか読めません。

 ビットコイン価格は8月28日、ついに7000ドルを上回った。抵抗線とされていた6750ドルを超えた後、6900~6950ドル台を推移。最終的に7100ドル近くまで上昇した。その他の仮想通貨もポジティブな動きを見せている。米証券取引委員会(SEC)がビットコインETF(上場投資信託)案件を拒否すると発表したことなどを受け、先週には一時6200ドル台まで値を下げていたところから大幅に回復している。News BTCが報じた。

 市場参加者が夏季休暇から戻ってくるタイミングということもあり、株式やコモディティ、仮想通貨などの高利回りでハイリスクな商品の需要が高まっているようだ。7000ドルを超えるビットコイン価格の動きは、米株式相場でS&P500種株価指数が最高値を更新したことにも影響を受けたとみられる。

 テクニカルアナリストのサラ・ジェン氏は、現在の上昇基調はブルマーケット(強気相場)の兆しだと指摘。今後さらに1000ドル近く上昇する可能性があるとし、7800ドルが1つの目安になると予測している。

このニュースに使われているチャートですが、注釈もなくなんだか細かいところがよく見えないチャート。でも上がりだしたようには見える。こういう不鮮明なチャートを出すっていうところになにかの意図を私は感じてしまいます。

こういうニュースを見ると、いつか買おうと思っていた投資家は「その時がきたか」と思うし、すでに持っていてもう売ろうかと思っている投資家は「よし、待とう」と思うし、私みたいな関係ない者でも、「へーー、とうとう動き出したんだ」と思う。

貴方はどう思います?

ところが日足のチャートを見てみると、ん?何がどうしたって?って感じ。

ま、確かに私の見方でも値とインジケータの位置から「上昇トレンドに乗ったかもしれない」とは見えますが、ここはまだ「初動でしかない」のであって私の手法としては「買い」ではない。つまりこれは大きな流れで言えば「トレンド転換の上昇第一波かもしれない」ってだけで「上昇トレンドが始まったとはまだ読めない」。この小さな上昇波がどこまで行くか、そしてそれの修正波(下げ波動)を確認し、そしてそこからの上昇波(いちばん大事な上昇第三波)が出てくる位置を見て、上昇トレンドに入ったかどうかの判断をします。

今は「要注意」ではあるけれど、決してまだ買いではない。でも「売ってもいけない場所(値とインジケータの位置から)」とは読めます。

どちらにしても、このニュースのように、「何か今までとは全く違う動きを始めた」というようには全く感じません。値動きは必ず上昇・下降の波が続くわけで、今は大げさに注目すべき動きというより、自然な動きにしか見えません。

でもニュースを良く読むと、「今後さらに1000ドル近く上昇する可能性があるとし、7800ドルが1つの目安になると予測している。」なんて書いてある。7800ドルってこの位置ですよ。

だからなんなの?みたいな感じがしませんか?

そりゃ7000ドルが7800ドルになれば10%以上の値上がりなわけですが、ビットコインに投資をする人たちってそんな値動きを追っているんですかね?

そうだとしても、大きな流れを見れば、下げトレンドの中の上昇波でしかなくて、その上昇力はどんどん弱くなってきているじゃないですか。これが事実。だからテクニカルアナリストなら、売りを仕掛ける場所探しをするのが順当かもしれない。

大きな下げトレンドの中の上昇波だとしても、「前の高値の8500ドルより低い7800ドル辺りまでは行きそうだ」というのもわかります。

でもいかにも「ビットコインの上昇が始まった」とニュースにするような動きじゃないんじゃないですかね。

「テクニカルアナリストのサラ・ジェン氏は、現在の上昇基調はブルマーケット(強気相場)の兆しだと指摘。」

これも事実ですよね。でもかな~~~~り大げさだとは思いますが、大きなトレンド転換の「初動」かもしれないのは上に書いた通り。でもそれを言い出したら、過去の小さな上昇波も皆、同じように言おうと思えば言えるわけですよ。そして本当にこの動きを「強気相場の兆し」と読んで買うとしたら、私は随分、気の早い人だなぁとしか思えないし、こんな動きで「強気相場だ!」なんていうテクニカルアナリストじゃ大して利益も出せ無いんじゃないかと思う。つまり、上に出ている「テクニカルアナリストのサラ・ジェン氏」ってのは御用学者、広告宣伝マン、あるいはカモ動員係みたいなもんで、本物じゃないみたいな感じがします。

また小幅狙いの短期売買だとすれば、逆張りで買って、そろそろ利食いの場所じゃないんですかね。深追いは危ない場所じゃないですか?

結局ですね、このニュースは「ありきたりの重要とは言えない動き」を大げさに捉えて、「さぁ、時が来たぞ」と思わせようとする意図があると私は感じます。

「小雨が振ってきたから、これは台風の前兆だ」というのと同じ。

でも自らチャートの確認をしない人は、「何か、変化が始まった」とこのニュースを見て思うんじゃないですかね。添付されているチャートもまたいい加減で、細部が全く見えなくて、突然上がりだしたように感じるような出し方。

ビットコインの大きな下げトレンドが終わって、一日も早く値上がりして欲しい人達はこういうことを大げさに書いて、「買い手を増やす」、あるいは少なくとも「売るのを躊躇させる」ことを企んでいるとしか言いようがないと思います。そして今の小さな上昇波にはずみをつけて、大きな上昇に結べつけたいと思っているんじゃないかと。

でもこの動きが本当に大きな上昇トレンドに結びつくかもしれない。これは私には全くわかりませんが、少なくとも「今の時点で」上昇トレンド、強気相場に入ったと決めてはならない動きに見えます。

あるいは株式でも商品、先物でもFXでもなんでも同じですが、「市場が動き出した」っていうのは関係者全てにとって良いことなんですね。証券会社も儲かりますし、トレーダーにもチャンス到来。だから大げさに書いているのかもしれない。

我々はこういう「印象操作」と言っても良いような情報に常にさらされているというのをはっきり自覚することが大事だと思います。

ビットコインは上がらないってことじゃないんです。「強気相場が始まった」というには【時期尚早】だと思うってこと。

--------- おまけ -----------

ブログには政治と宗教のことは書くな、なんてありきたりのことを考える人が多いと思います。でも私は書く。(笑)

昨日、朝日新聞に関して日記を書きましたが、その日だけ「異常なほどのクリックの少なさ」でした。私のブログがマレーシア情報に登録して以来、初めての少なさで記録更新です。(笑)

このブログの読者層って年齢層が高いと私は想像しているのですが、日本の場合は「年齢層が高いほど左傾している」のがデータではっきりわかっているんですね。また朝日新聞の読者層、支持層も同じ。

だから朝日新聞のことを悪く書くと「こいつ、おもしろくないなぁ」と思う方が多いのだろうというのは前から覚悟していました。またもしかしたら、私に善意を持って「朝日新聞、政治のことなんか書かなければいいのに」と思う方もいらっしゃるかもしれない。

でも私の真意を是非ご理解頂きたいのです。

私も自分がどういう信条を持っているか書いちゃいますから、読者は私が左派リベラルを攻撃しているように感じてしまうかもしれませんし、そこは間違いなく私が反省するべき点であるのはわかっています。誰がどんな信条を持とうとそれは自由なんですから。

でも私がいつも何を書いているのかといえば、「どういう信条を持つべきか」ではなくて、「印象操作、情報操作、誤報、誘導は看過できない」ってことなんですよ。つまり、前の朝日新聞の日記も今回の日記と全く同じなんです。

私達は印象操作、情報操作、プロパガンダの嵐の真っ只中にいる。

そして私達はそれに左右されてしまう。

そこのところを書きたいのです。

 
 
 

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