私にとって日本は唯一無二の存在で、わが祖国であり、深い愛情を持っています。
でもなぜか子供の頃から「なんて世の中って生きづらいのだろう」と思い続けていて、18歳の時に初めて海外に出、そこに生きる人達を見て、私がおかしいのではなくて日本がおかしいのだと思ったわけです。
「日本から出たい、逃げたい」という思いは何年かごとに波のように沸き起こり、30代の後半にすやすや寝ている子供を見ていた時に、「この子も私のように自分を殺し、他人の目を気にして生きていかなくてはならないのか」と思った時に、「いや、駄目だ。日本を出よう」と子供のことを思うからこそ日本脱出の勇気と行動が出てきたような気がします。
右も左も分からない、友人知人もいない、仕事もないオーストラリアはゴールドコーストに永住権を取って渡りましたが、これは大正解でした。私が38歳、ヨメさん32歳、長男3歳、次男1歳の時。
私が夢見た「自由」があった。自分が自分として生きることに何の問題もない場所。私は天国だと思ったし、その中で子どもたちを育てることが出来たのは本当にラッキーだったと思う。
そして長い年月が過ぎ、子どもたちも大人になり、私達夫婦は年寄りとなり、なぜか今、マレーシアに住んでいる。
私の日本に対する思いはまるで変わっていないのだけれど、最近の日本を見ると「私が嫌いだった日本の酷さがもっと酷くなっている」と感じるんですわ。
個性が大事だなんてのは相変わらず嘘っぱちだし、常に右へならえを押し付ける社会で、そしてどうしようもないと思うのは「幼児化が進んでいる」ってこと。幼稚園の園児みたいな「お手々つないで仲良くしましょうね~~」「喧嘩しちゃ駄目ですよ~~」みたいなそういうレベルのファンタジーを重視する社会になってしまったような気がします。誰しもが権利を主張し、義務は忘れて、政治家や官僚の体たらくが半端じゃないと感じます。
だれしもが心の底ではワガママで自分の利益ばかり考え、上っ面は良い人であるふりをする。昔はここまで酷くなかったような気がするんですよ。安っぽい善人ぶるのが増えてきて、あんな大うそつきの口だけオバマ大統領が広島に来たら感激するような国民がごっそり。あのときは、もうこの国は終わりだと思いました。政治家もメディアも同じで、現実を見ずにファンタジーの世界に生きることを日本は決断したのかと思ったくらい。
広島の原爆記念碑にある「二度と過ちはくりかえしません」というわけのわからない言葉を後生大事にする国に落ちぶれた。昔は、あれは碑文だからああなのであって現実的にどうあるべきかというのを論じる風潮があったのに、今はそれさえも打ち消されて、きれいな言葉に皆が酔っているように見えます。
政治の世界の凋落は恐ろしいほどで、特に左派、リベラルがひどすぎる。モリカケ問題に固執する彼らは馬鹿としか言いようがないと思ったし、多くは市民派で権利だの人権だのいうくせにダブルスタンダードで、平気で保守派の言論弾圧をする。そしてなぜか、中国の人権弾圧には一切何も言わない。今の時点でも、香港やウイグルのことを助けようなんて言う左派、リベラルはいないも同然で、彼らの言う権利だの人権だのは「俺達のそれ」を意味していて、外国や反対派のそれにはだんまりを決め込む。
でも小さな揚げ足取りには一生懸命で、どうみても政治家のやることには見えない。これは与党も同じで、彼らが大事にするのは既得権益であって、日本の将来ではない。安倍さんには私は大きな期待を持っていたけれど、彼も結局は「大勢に流される人」になってしまった。ま、それだけ日本の見えない壁ってのが強大なんだろうとは思うけれど、私から見た日本は全く魅力がなくなってしまった。
世の中全体がそんな感じで、安っぽい優しさが蔓延し、妥協するのは得意中の得意で「信念」なんてものはどこかに消えてしまった様。でもそのポワーンとした安っぽさの中でそれを大事に生きることが良しとされているような社会に私は感じるんですよ。
日本はどんどん酷くなっていくように感じています。
こういうブログも同じで、大事なことは誰も書かない。ほわーんとした優しさの中で偽善に満ちた言葉の羅列を書いたほうが多くの人は喜ぶ。
そんな嘘っぱちばかりブログに書くならさっさとやめちまえと自分に思うのだけれど、自分も大きな潮流から外れるのは正直なところ怖いから、なんとな~~く良い人ぶったどうでも良いことしか書かない。こういう自分に対する自己嫌悪の思いが最近、かなり強くなってきているんですよ。俺は吉本の芸人でもなければ、幼稚園の先生でもないし、誰しもがうなずくような偽善の言葉を書き連ねるためにブログを始めたわけじゃない!!な~~んていつも思いながらブログを書く。
でも浮くのって怖いんだよね。(笑)
ま、とっくの昔に浮いちゃっているだろうから気にすることはないんだろうけれど、自分の本当に書きたいことを書けない自分に対する自己嫌悪が頂点に達しています。どうでもいいことばかり書いてやがる、バカが~~って自分に思う。
そんな時に、私が好きな人の動画を見ると、私もこの人みたいに生きてみたいって思う。
この「上島嘉郎氏」って好きですわ。ジャーナリストで元産経新聞社月刊正論編集長。
優しくて温和な感じだけれど、心のなかに燃えたぎるものがあるのがわかる。妥協のない国士で日本を、人々を、正義を愛する気持ちがヒシヒシと伝わってくるしそれにブレがない。
振り返って自分を見るとダラダラと歳だけは取って、なんら価値あることもやってこなかったし、やっていないし、それはこれからもきっと同じ。いてもいなくても良い、ゴミみたいな存在だとつくづく思いますわ。
スジが一本ビシッと通った人生を送ってみたかった・・・・。