全くもぉ、カメラの世界も進化が凄くて、そして早くてユーザーとしては本当に困りますね。
嬉しいとは思うものの、自分が手に入れられなければ全く意味がないわけで、でも次々と出る新製品を買うわけにもいかず。(T_T)
今回発表されたのは「360度カメラ」で有名な「Insta360」の新製品。これって今までの360度カメラの後継機ではなくて、全くの別物。
特徴は「モジュールタイプ」になっていて、これ一つで「Gopro hero8」「Instra360 One X」みたいに、普通のアクションカムと360度カメラとして使える。そして高性能。
さらに、アクションカムの世界では珍しい1インチセンサーを載せたモジュールもあって、これはかなり映りが良い。
その他、このカメラのアドバンテージはごっそりあって細かいことを書くときりがないのですが、私が特に良いなぁと思ったのは
◯ 本体そのままで深度5メートルまでの防水
◯ 今までのほとんど全てのアクションカメラは「暗所撮影ではブレる(シャッタースピードの関係)」のに、このカメラはそのブレがない。(非常に重要)
◯ 動画編集がスマホで簡単、そして高機能
◯ H.265対応で、データが小さく映像は鮮明。
◯ モジュール追加でVR動画も撮れる
わかりやすい紹介動画はこれ。ただ今の時点でユーチューブなどに出ている紹介動画は【発売前】に収録されたものがほとんどで「実際に撮影されたものは(契約で)紹介できない」状態。
更に詳しい紹介動画(英語)はこれ。
ただし、この新製品は凄いのだけれど、ではすでにアクションカムや360度カメラを持っている場合、買い替え、買い足しが必要かどうか。
ここで多くの人が悩むはずで私も同じ。この新製品じゃないと出来ないこともあるのだけれど、自分の撮影スタイルを考えてどうしてもこれが必要かと言うと疑問が残る。
そんなことも言っている360度撮影世界では有名なユーチューバーがいる。
でもアクションカムや360度カメラが好きなオタク連中は心が揺れるのは100%間違いなし。
私ですが、現在使っているのはアクションカムはGoProのHero7という一世代前のアクションカムで、360度カメラは現役ではGoPro Fusion、Insta360 One Xを使っていて、不自由はそれなりにあってやっぱり新しい機種が欲しいと悩んでいたんですよ。気になっていたのはGoProの360度カメラの新型でGoPro Maxというカメラ。これも一台あれば、GoPro Heroがなくても大丈夫(私の場合)ですから。そして今回紹介する機種とは別に決してプロ用ではない高性能360度カメラで8Kで撮影可能のものも発売されていて(Qoocam 8k )、気になっていました。
どうしますかねぇ。
今回のInsta360 One Rはまだ出荷が始まっておらず、詳しいレビューは出ていない状態。多分1月14日を過ぎると続々とレビューが出てくるはずで、それを心待ちにしています。
良いと思うなぁ、これ・・・。久しぶりにワクワクしています。
-----(ここからはいつもの余談)-----
欲しいと言えば、この手のアクションカム系ではなくて、正統派のカメラも買い換えようかどうしようか悩んでいます。ソニーのフルサイズミラーレスなんですが、私のは5年前の2世代前の型でやっぱり現行機種は様々な問題が解消していたり、欲しい機能が満載。
そしてもっと悩んでいるのがレンズなんですよ。
私は中学生の頃からカメラ・写真好きでしたが、こんなジジーになるまで中途半端な趣味でしかありませんでした。写真もうまくならないし、機材も中途半端なものばかり、特にレンズがそうで、写真は何よりもレンズが大事なのに何十年もケチって中途半端な安物で妥協して来たわけです。だから自分が本当に撮りたい写真が撮れていない。
でも今年、私は67歳になります。もう先も短いのに、好きな趣味のカメラ、写真をこのままで終わらせてよいのか?って事も考えてしまいます。そしてそんな時に、「このレンズなら自分の取りたい写真が撮れる!!」と確信したレンズを見つけました。それはVoigtlander 40mm F1.2なんですが、画角といい、明るさといい、そこから生まれるボケが私の好みにピッタリ。このレンズで写された写真を何千枚と見ましたが、やっぱりこれが「私には」ベストだと思う。
どのレンズにも「個性」があるわけですが、このレンズが生み出す「ノスタルジックな雰囲気」もなんとも言えなく好きです。今どきの高性能のレンズとは違って欠点もありますが、私にはそれが個性に見えるし、それこそが私の心を揺さぶるんです。
でもねぇ、このレンズ、マニュアルフォーカスレンズなんですよ。(T_T)
今どき、自分でピントを合わすなんて、ジジーで目も悪いのに、オートフォーカスじゃなくて大丈夫なのか?
私は「ボケ」にコダワリにがあるのですが、この40mm F1.2 というレンズだと「ボケやすい」ものの、「ピント合わせがかなりシビア」になるんですね。例えば人物を写した時に、右目にはピントが合って、左目はボケるぐらい。数センチどころか、数ミリでピントが合わないことが起きる。それをオートではなくてマニュアルで、自分の目で見ながらフォーカスを合わすなんて芸当が出来るのかどうか。
でも暇なときにはこのレンズで写された膨大な写真を見ながら(Flicker)、うっとりしながら心が揺れています。
オートフォーカスなら迷わず買いたいのですが・・・。
このレンズの写りの違いがわかる写真をいくつか出します(Flickerより)。
◯ 背景や風景を重視し広く写し込みたい場合、40ミリ以上の長いレンズだと画角が狭すぎる。またこの画角なら「圧縮効果」が出ないので、自然な目で見た絵になる。
◯ F値が1.2だからボケが大きい。この距離でメインの子どもたちにピントを合わすと、普通は背景にもピントがあってしまい、子どもたちが「浮き上がらない」
街角スナップが好きな私ですが、こんな「ただのカフェのテーブルと椅子」でも絵になる。
ここで大事なのは「ある程度の距離を置いてもボケる」ってところなんです。近くに寄れば背景をボカすのは簡単ですが、それじゃメインが主張し過ぎる。
メインの被写体が浮き上がって見えることで、ストーリーが生まれてくる。
こんな感じで私は「ボケ」を非常に重視します。なんだかそのボケによって「主体がはっきりしてストーリー性が生まれてくる」ような感じがするから。またただボケればよいってわけじゃなくて、「ピントが合っているところにはきっちりはっきりした精細感が必要」で、なかなかそういうレンズってないのね。
また40mmって画角が私は一番人間の視野に近いと思っているんだけれど、40mmのレンズ自体が非常に少ない。ましてやF値が小さく明るいレンズなんてまず「無い」。
この40ミリとか35ミリのF1.2みたいな明るいレンズで撮ると今までとはまるで違う世界観が出てくると思うのだけれど、それは動画も同じでこんなふうになる。0:10辺りから始まる「海辺を歩く」ところなんて、こういう絵は私は生まれて初めて見てびっくりしたもんです。レンズの進化って一般的にはわからないけれど、映像の世界も大きく変わってくるんじゃないかなぁ。3Dじゃないのにメインの被写体が浮かび上がって見えるんですから。
この映像はSigma 35mm f1.2 で撮られていて、オートフォーカスレンズで性能は抜群なんですが(高級レンズ)、このレンズは大きくてなんと1キロ以上ある。こんなのを持ち歩くのは私には不可能。私としては作りが貧弱で欠点があっても、明るいレンズで比較的小さくて軽量なのが良いのですが、今の時代、そういうレンズは「無い」。
簡単にボケを手に入れるなら焦点距離が長いレンズ(85ミリとか)を使えばいいけれど、それだと背景が狭くなって、なおかつ圧縮効果(背景が大きく、近く見える)がでちゃうのね。人物をメインに写すポートレートならそれでいいけれど、私みたいに街角スナップが好きで、風景、背景をきっちり写し込みたい場合は40ミリ以下のレンズじゃないとうまくない。
でもレンズって広角になればなるほど「ボケが出ない」ですから、35~40mmが私にはベストとなります。
ピントはマニュアルで合わすって本当に難しいんですよ。私は目が悪いですから。でも最近のカメラには「マニュアルフォーカスアシスト」なる機能があって、一部を拡大したり、ピントが合ったところには「色がつく」ようになっていて、昔に比べればかなり楽。
でもマニュアルでピントを合わすには、私の場合、どうしても3秒以上かかるわけで、これではシャッターチャンスを逃すし、一度に数枚は必ず撮りますからかなり時間がかかって、対象が人物だと「間が取れない」というか「冷めちゃう」というか。「悪いけど、30秒間、絶対に動かないで笑い続けて」なんて言えませんもんね。もし対象が動いていたら、それにピントを合わすのは私には絶対に不可能。1時間掛けても駄目でしょう。(笑)
でもね、このレンズが欲しいんですよ。
自分で撮った写真を見て、「これこれ、これを長年撮りたかったんよ~~」と言ってみたい。
なんでこれほど「ボケが好き」なのかは自分でもわかりません。また「ボケないのが好き」な人もいて、私が良いと思う写真が決して万人向けだとは思っていません。でもせめて自分が撮った写真を見て満足してみたいです。
でも、全部ピンぼけで、使えるのは一枚もないじゃんか~~~~、なんてことになる可能性大。(笑)
ただ、マニュアルフォーカスレンズに装着してオートフォーカスに出来る「アダプター」も存在していて、これがあればどうにかなるかなと思ったり。
このユーチューバーも言っていますが、近年の新しいレンズって、カメラの性能も上がっているのでそれに合う高性能レンズが多いのね。そしてデジタルで拡大して細部に拘る人も多いから昔で言う「個性」は今では「欠点」とされ、「ありのままを写せるレンズ」(欠点、個性が少ない)が主流。だから大きくて重いものばっかり。
でも昔のレンズって市場にはごっそり存在していて、そんなのを主に使う人は少数派だから非常に安い。それこそ2000円ぐらいからいろいろある。だからそういうレンズを手に入れて、そして上のアダプターを装着すれば、「安く面白いレンズをいろいろ使えるようになる」のは間違いがなくて、「新しいレンズが欲しいけれど高くて大きくて重くて・・・」なんて思っている、私と同じ様な初心者カメラマンには朗報かもしれない。
でもこれのオートフォーカス性能はそれなりだから、動いている被写体には追いつけないし、動画にも向いていない。ただ「定点を映す動画」でフォーカスを一度決めたらそれでOKの動画なら問題ないはず。あるいはマニュアルフォーカスに切り替えるか。
私は一時「オールドレンズ」(もちろん中古)を集めていたことがあって、40-60年前のレンズ(半端じゃなく安い)がいくつかあります。でもそれらは当然、マニュアルフォーカスでジジーになった私にはそれらを使うのは苦痛以外の何物でもなくなってしまいました。でもこのアダプターがあればそれらに新たな生命を吹き込めるわけで、このアダプターを入手する方向で行こうか考えているところ。
オールドレンズも面白くて私と同じ年頃のレンズもあって(笑)、そのレンズを通して世の中を見ると「あの当時はこんなふうに見えていたのか」(癖があるのが普通だから)なんて思いながら写真、動画を撮るのも面白い。
たった一つの古ぼけたレンズにも長い歴史があって、「お前はどんな歴史を見て、それを写してきたんだ?」なんて話しかけながら撮るのも楽しい。
ダボって危ないやつだと思う? (笑)