リーマンショックの再来はあるか?
ないと思っています。今回のコロナウィルスに対する世界の反応は過剰だと思うし、今のマーケットの混乱は「人災」としか思えないから。
ただ理由はどうあれ、経済が停滞し、サプライチェーンの崩壊が起きるとなれば、大問題なのは間違いがない。
またちょっと気になる動きとして、アメリカが利下げ、減税をするだろうと読んでいたものの、利下げは早すぎたのか全く効力を発揮していないってこと。これだとトランプ氏の減税も早く発表されるのかもしれないけれど、これもまた、大統領再選を狙うカードとしてはやっぱり早すぎるだろうと思うんですわ。
トランプ氏は「大したことじゃないから安心しろ」とは言うものの、それをマーケットは聞いていない。
それどころか早かった利下げも「そこまでしないほど危ないのか?」と不安を増大させてしまったような結果。
やっぱりマーケットが混乱状態ってのは絶対にうまくなくて、どうにか落ち着かせないとその影響が世界の隅々にまで浸透してしまうし、今回は「見ているだけ」で済んだ我が家もうまくない。
どうなるかな・・・と考えていたところに「サウジとロシアの全面戦争」というニュースが入ってきた。これは武力を使った戦争ではなくて、「原油戦争」です。
私は、原油の下げ幅を見ていて、「コロナウィルスで停滞するであろう世界経済を考えても【下落幅が異常】だ」とは思っていましたが、これが理由だったんですね。
この辺の詳しい話はここから。「原油価格急落、「OPECプラス」に何が起きたのか」(クリック)
とりあえず、原油価格のチャートを見てみましょう。
WTI Crude Oil 日足
この30ドルラインを突破するほどの下げって、「石油が安くなると嬉しい」私達でも、異常なことが起きているのは想像できます。このレベルだとやっていけない産油国もでてきて、世界経済への影響も大きいはずですから。
でもこの下げの話がこれまたややこしくて、「原油価格の下支えの為に【減産】を提案していたのに、ロシアがそれに乗ってこなかった」。そうしたらなんと、「じゃぁ、下がっても良いのね?」と言わんばかりに「サウジが増産した」とのこと。これじゃ、喧嘩、戦争と言われても良いような動き。
これで慌てたのがアメリカで、ロシアとサウジの喧嘩のとばっちりを受けるのはアメリカのシェールガス。
そもそも企業基盤が弱く、借金に借金を重ねてどうにかやっているのがシェールガスで、そしてその借金とは「社債」であり、「人気を集めていた【ジャンクボンド】」。
要は、この石油の下落でシェールガス企業が破綻すると、とんでもない金融恐慌の引き金になるかもしれないということ。
なんでまた、世界がコロナウィルスで大騒ぎしている時に、こんな余計なことをするんだ?と思いますが、こういう問題があるときだからこそ、作戦がうまくいく、他国は妥協してくるってことがあるんでしょう。
でも、「シェールガス企業の破綻」「ジャンクボンドの崩壊」となれば、「債券市場の暴落」と繋がるわけで、こうなったらリーマンショックと同じか、それ以上の影響がある。
なぜか?
それは簡単で、アメリカも日本も、中央銀行に対策がないということ。
金利をこれ以上下げれない。資金供給もすでに満腹状態。
だからリーマンショックのほうがまだ「打つ手があった」ってことですよね。
ゴールドマン・サックスが先週「日本円は1ドル=95円になる」という予想を出しましたが、これが現実化する可能性もあるかもしれない。それどころかもっと下げる可能性すらある。95円というのはチャートからも見える節目でしかありませんから。
あの時、安倍さんの旗振りで金融緩和も行われ、円安になり日本経済は救われた。
でももし同じようなことが起きても、日本には打つ手がない。
ましてや消費税増税後の日本のGDPは年率7.1%の減少というとんでもないことになった(東日本大震災後より悪い。過去25年間で4位)。でもそれは10-12月の話で、今年に入ってからはコロナウィルス。この1-3月がどうなるかはわかりませんが、かなりの落ち込みであろうことは想像できる。
そして頼みの綱だったオリンピックに影響が出たら、日本は「三重苦」、「四面楚歌」となる。
今の時点でもちょろちょろ補正予算を出したところで大して役に立つとは思えず。そもそもオリンピックがチャンスじゃなくてリスクになりそうなのは見えてきているわけで、でもま、これも時期を過ぎてみないとわかりませんが、日本にできることは「消費税減税」でしょう。
きっとオリンピック後には「消費税減税の是非を問う」という形で解散するんじゃないかと思っていますが、これもまたどうなるかわからないにしても【オリンピックの責任を明確にする】為にも「解散をすることになる」んじゃないかと。(私はオリンピックは中止。あるいは開催してもあり得ないような姿での開催になると思っていて、必ずその責任追及の矢は安倍さんに向く)
でもまた財務省やその応援団がしゃしゃり出て、「消費税減税はしない」ということにでもなったら、日本経済は想像もできないほど恐ろしいことになるんじゃないですかね。他に打つ手が無いんですから。
皆さんを脅かすつもりはありませんが、こういう日本のもつ虚弱性とか、財務省(=日銀)の呆れた予想や方策、それに文句も言えない政権、でも法人税を減税してくれればと財務省のどうしてもやりたい消費税増税に賛成をする経済界。政治家も官僚も企業も【利権構造の上に胡座をかいている】ような、こういう日本が良くなるわけがないと私は思うわけで、「日本円の資産、収入を全く持とうと思わない。距離をおいておいたほうが安全」だと考えるのも、こういう日本であるから。
今後の日本に、私は何ら希望を持てないでいます。
これは「年金もらっているから関係ないね」という年寄りも、「サラリーマンだからどうしようもない」と半分安心している人も、今後は足元からガラガラと地盤が崩れだすかもしれないことを想定するべきじゃないですかね。
コロナウィルスばかりに気を取られているとうまくないな、と思いました。
また「北朝鮮でも何かが起きている」のは間違いが無いようで、生き延びるためにアメリカに頭を下げるのか、また脅しに出るのか、それとも一発大逆転で何かを企むか。
あの日本の真珠湾攻撃だって、勝てると思って初めたわけじゃなくて、「どこかで和平交渉に持っていく」という前提があったんですね。少しでも自分が有利な立場で交渉できたほうが良いわけですから。
それともクーデーターが起きるか。日本に大量に来るかもしれない難民の発生も含めて、また韓国の政権は左派革命を起こして統一朝鮮づくりを夢見ているのは間違いなく、段々と朝鮮半島の姿が変わってくるかもしれないこの時期、世界の動きを読み誤るとうまくないと思います。
読んだところで何が見えるわけでもなく、対策もないと思うのなら、流されていくだけになるんでしょう。ま、それもまた人生。
でも私は対策を考え続けます。
なぜなら、対策をしなかったら【必ず倒れる自転車操業】だから。(笑)
去年から、「これから世界は混乱する」とこのブログに書き続けてきました。その理由は「アメリカが中国との対決を鮮明にした」ことから「貿易戦争」どころじゃない、「文明の衝突」と言っても良いくらい、アメリカも中国も【世界の将来の図】を作り変えることに一生懸命なのがわかるから。私はここに「世界の地殻変動」を感じるわけです。
これに対して全く無頓着な日本、そして国会。
日本と距離をおいておかないと大変になると思うわけです。そして自己責任でどうにか生き延びることを考えなくては・・・。
まずはとにかくコロナウィルス。早いところ終わってくれ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
あのリーマンショックの頃、私達家族はまだゴールドコーストにいましたが、ちょうどMM2Hのビザ申請をする頃で、何度かマレーシアと行き来していました。
その時見たのは、日本企業の撤退、駐在員の大量帰国でした。涙をのんで帰った人たちも多かったんじゃないかな。
今、マレーシアも政変があって、私には何がどうなっているのかさっぱりわからず。私が知りたいのは「マレーシアの政治家と中国との関係」なんですが、そういうのも全くわからず。
ややこしい時代になりそう。
って思うのは私の頭の回転が歳とともに鈍っているからで、こんな変化はいつものこと、大した問題じゃないのかもしれない。
でも私からやっぱりあのリーマンショックの恐怖は消えないんですわ。あれのせいで資産は半分に減り、それを維持するだけの為にも5年の歳月を要したわけで、同じようなことが起きたら・・・。再起する気持ちも失せるかもしれない。そして今回の市場の混乱程度なら持ちこたえることが出来ても、リーマンショックのような世界の金融が機能しないような事が起きたら・・・・、私みたいな雑魚は簡単に吹き飛ばされる。
リーマンショックは「青天の霹靂」だったように世間は言いますが、あのアメリカのサブプライムローンの問題点を指摘するシンクタンクもあったんですね。大変なことになると。でもやっぱり「まさか・・・」って思うわけで、そのまさかで人は大きな損失を作るのね。想定できるような事が起きて大損するようなバカはいない。