しかしまぁ、株式市場も為替市場も私には全くわけがわからない動き。
専門家は一体どういう「理屈」で今の動きを説明するんですかね。「後講釈」でも十分だからそれを知りたいと思います。そして出来ることなら今後の見通しも。
その手のニュースやコラムを探しているのですが、私が納得するようなことを書いている人は見つからない。そして「買え」だの「売れ」だの「推奨銘柄」を薦めていた人たちが突然静かになったのを感じるんですよ。
ファンドマネージャーも自社なり顧客にどういう説明をしているんだろうか。
そんなことを最近いつも考えているのですが、こんな金融アナリストのコラムを発見。
相場の格言の一つに「半値戻しは全値戻し」というものがある。下落幅の半分まで値を戻した相場は、いずれ元の水準まで戻る勢いがあることを示す。
しかし、4月30日時点での株価の戻りについては半信半疑というか、市場参加者の多くは一時的なものであり、歴史的な経済指標の悪化を受けて再度下落する可能性が高いとみていたのではなかろうか。私自身もこの株高に違和感を持っていた。
ただし、自分が相場の世界に入って30年以上経つが、その経験からの自説のひとつに株価などの市場価格は嘘はつかないというものがあった。何か見えないものを示している可能性があり、それはあとからみて理解できることが多い。だから株価、私の場合は債券ディーラーだったので債券価格の動きには正直について行く方が身のためだということを特にディーラー時代に嫌というほど味わわされた。
今回も結論としていえるのは、「チャートは嘘はつかない」という経験則ではなかろうか。結果としてみると、この株価の戻りの原因としては、今回のコロナショックは大恐慌、リーマンショック、日本のバブル崩壊時と異なって金融システムに問題が生じたわけではないことがあった。また、ITバブルの崩壊のようにバブルが崩壊したのではなく、今回はあくまで人為的な経済活動の抑制であった。大地震などの自然災害時と違い、インフラを含め自宅、工場などが壊滅的な影響を受けたわけではない。つまり、コロナ自粛の解除により、リバウンドの可能性が十分あった。そこに大規模な政府の経済政策と金融緩和もフォロー要因となったことも確かではある。
チャートだけをみて株式や債券などの金融取引を行うべき、と言うつもりはない。しかし、チャートにはあまり逆らわない方が良いということを今回の反撃の株価が示していたと思っている。
どう思います?
ま、こういうしかないのだろうってことでしょうね。この市場の大きな動きは全く読めていなかったし、その理由付にも無理がある。「リバウンドの可能性が十分あった」なんてのはバカでもわかるわけで、問題は「今の値の位置」なんですね。
ナスダックは「史上最高値を更新」したんですよ。
コロナ騒ぎもそれなりに慣れて、国によっては乗り越えたように見える国もあるし、各国は経済対策をガンガンやっているし、そりゃ「株も【恐怖が一巡すれば上がる】のは当たり前」。そんな説明は聞く必要もない。
【上がると読む】ことは良いんですよ。それでなんの問題もない。だから「突っ込み買い」にしても「反騰狙い」で買い向かうというところは戦略として間違えていない。
でも彼は専門家であるのに「市場最高値更新」するほど【なぜ上がるのか】の説明」がない。自分は「金融アナリスト」であって「株価」を説明する立場に無いとは書いていませんが、そう書きたいであろう気持ちがあるのが見えてくる。
私はこういう人はアナリストとして失格だと思います。【現状の説明さえ出来ない】のですから。ましてや【将来なんか全く語れない】ってことでしょ。
良いんですよ。私達みたいなド素人なら。
プロでもこれっておかしくないか?
アナリストの肩書を持っている人がこんな状態ですから、投資顧問にしても【銀行の担当】にしても同じ様なもんなんでしょう。
でも彼は最後に「白旗を揚げた」ことは評価できるかもしれない。
私はチャートアナリストですが、チャートが全てだというつもりもないんですよ。でも確かなことが一つだけある。それは「値動きは現実」であり、「唯一の真実」だということ。私はそれを重視するべきだと思うだけのこと。
でも私は何度も書いている通り、チャート分析ではなくて「ファンダメンタルズに重点をおいて」今回、長期投資をしようと考えたわけです。でもファンダメンタルズからすれば「上がる」のはわかるにしても【ここまで上がる理由は何一つ見つけられない】わけで、結局は「株式の長期投資には手が出ず」。石油で言えば、「上がる確率は高い」と読んでも、まさか60ドル70ドルになるとは読めない。それと同じじゃないですかね。
それにしても私自身は「やっぱりチャートを重視するべき」、それが【長期投資だとしても】という点を嫌というほど今回、見せつけられたわけで、チャート分析を今後も発展させるしか自分には道がないと思えたのは今回のコロナ騒ぎで一番の収穫でした。そして自分には「ファンダメンタルズ分析の能力、才能は【皆無】である」と悟れたのも良かったと思う。
このことは一緒にやっている長男とも「共有できる考え方」であると思うけれど、「ファンダメンタルズ重視」で投資を考えるのが常識だと信じている、そして自分は会計のプロだと豪語する次男坊(バランスシートを見ればその会社の素性はすべてわかると言う)にどう伝えようか。そんなことが気になっています。
私が思うことは、「自分で経験しないとわからない」のは事実だとしても、「何十年も掛けて自分も他人と同じ道を歩んで学ばなければならない」というのは排除したいんですよ(そうしないで良いように「学校」なり「学問」がある)。何ヶ月も前ですが「投資を始めたい」という次男坊に「お前のそのやり方では無理だ」と延々5,6時間もスカイプで話をしたことがあります。彼は何か特別な投資方法を考えていたのではなくて、「普通の人と同じことを考えていた」から私は駄目だと言いました。いわゆる「良い会社の株は上がる」そして「それを保持していれば利益が出る」という【妄想】に囚われているのね。仕事上「ファンドマネージャー」やそれに準ずる人たちとの付き合いも多いから、それに毒されていると私は想像しています。
なおかつ「会社(投資対象)の内容は細かいことまでわかる」という自信家ですから、こういうタイプほど「【自分で】株式投資をしてはいけない部類」なのね。投資をするに当たって「情報提供をするだけの立場」なら良いと思いますが、「投資を決定するには他に知るべきことがある」ことがまだ理解できていない。実業で言えば「成果を出している課長が、【独立してもやっていける】と勘違いする」のと同じレベル。
その後、3月の大暴落を見て、彼は「オヤジがいうのはこういうことなんだね?」なんて感心していましたが、「利益ばかり考えるから失敗する」、「何よりも大事なのはタイミングだ」という事実をいかに次男坊に教えるべきか結構悩んでいます。彼も将来的には今、勤めている監査法人は辞めて私、長男と合流する計画がありますから、今のうちに重要なことはしっかり理解して欲しいと考えています。でもそれは「ファンダメンタルズを否定する」ということではなくて、「チャート分析で【買い】(あるいは【売り】)となった場合」、「次男坊がバランスシートを含めたファンダメンタルズ分析で【投資適格かどうか判断する】」、あるいは「ファンダメンタルズで投資適格(あるいは不適格)となった投資対象」を「テクニカル分析で売買チャンスを探る」というテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の「合体」を私は計画しています。(大手の投資会社は当たり前にそれをやっているはず)
ただその時が来るのはまだまだ先の話で、私の年齢を考えると急がないとなりません。
私がまだ50代だったらなぁ・・・なんてことも考えたり。ゴールドコーストで遊びすぎちゃったと反省しています。(笑)