菅政権ですが、一体どんな理念を持って何をするのかが私にはさっぱりわかりません。アメリカはバイデン政権となれば、ほぼ間違いないのは「財政支出」を積極的にやるだろうということ。そして増税すると言っていたし、オバマケアを含む社会保障費も増大するんでしょう。逆に防衛費は削減となるはずで、トランプがやっていたことと逆の方向へ動く。ま、トランプはオバマがやったことをひっくり返したわけで、また元に戻るような動きになるんじゃないですかね。
どちらにしろ、日本はアメリカの政策によって大きな影響を受けるはずで、為替も含めて、今の時点で何が考えられるかを「高橋教授(内閣官房参与)」が数字を元にそれを説明しています。
その内容は、11月25日に元安倍首相の勉強会があり、そこで諸先生方に高橋教授が説明してきた内容そのままとのこと。
経済も為替も私は生き物だと思っていて、どう動くか読むのは簡単ではない。けれども、論理的にどうなのか、今後、何が予想出来るか、その対策はどうあるべきか、などの基本的な考え方を高橋教授が説明しています。
これは最低限、私達が頭に入れておくべきことだと思います。
高橋教授が内閣官房参与になり、菅政権にサジェスチョンを出せる立場になったのは非常に頼もしいと思うのですが、と同時に、高橋教授とは正反対の意見を言うであろう財務省の息がかかった人も多く、菅さんがどう決めるのかはわからない。
そのへんも注意深く観察していれば、どういう方向に動いていくかの予想はできるかもね。
ただ私が気になるのは、コロナの経済的影響の穴埋めをすべく、各国がお金をじゃぶじゃぶ刷っていること。景気は悪いのに「株式市場は爆上げ」なのは「コロナ後の経済期待」なんていうけれど、私はそんなのは大嘘だと思っています。アメリカの大統領選も同じで、「トランプが勝てば株価上昇」「バイデンが勝てば株価は下落」なんて言われていたものの、選挙日から数日の値動きを説明するプロたちは適当なことばかり言っているなと思ったもんです。中には「どちらが勝っても積極的な財政出動をするから株価は上がる」と言い出すプロもいた。
結局、株は上がれば「全員が幸せになる」わけで、ああじゃこうじゃ理屈をつけては「買う理由」「上がる理由」を言うのは世界どこでも昔から同じことじゃないですかね。
ただ「有り余ったお金の行き場がない」のは間違いが無いようで、それが株式市場に大量に流れている。またアメリカでも日本でも「証券会社の口座開設」が非常に大きく伸びていると。
「株でも買ってみようか」という新規参入組が株価を支えているのは間違いがない様子。
でも私は昔から言われていることを思い出すんですよ。
「OLや家庭の奥さんが株のことを話すようになったら、売れ」ということ。
普段、株なんか全く興味がない人たちが株を買うようになったらもうそろそろ終わりだってことなんですね。要は、「誰が次に買うの?」ってこと。
でも有り余るお金が市場にあれば、更に株式市場に流れるのも間違いがないし、結局、将来のことはわからず。
ただ、思い出して欲しいんですよ。日経平均が史上最高値を付けた1989年12月ですが、あの当時、「誰でも株を買えば儲かる」「株を買わないやつは馬鹿だ」みたいな雰囲気があった。
そして2017年のビットコインが最高値を付けた時。あの時も、世の中がビットコイン一色に盛り上がったじゃないですか。
「皆が買うから上がる」ということが起きただけのことで、最高に盛り上がったところが実は「天井」となるのが常なんですよね。「底」はこれの逆で、「株式投資をするやつは馬鹿だ」「あんなものに手を出すべきじゃない」という声が大きくなった時が実は買い時だったりする。
「天井も大底も【出来高が非常に多い】」というのが面白いですよね。皆が一斉に動くからそういうことになる。
今は、「安くなった株を拾っておこう」と考えた人たちはホクホクのはずですが、「売らないと利益を確定できない」ことは忘れないほうが良いんじゃないですかね。まだ上がると思っている内に下がりだすのも世の常。
要はですね、「自分が強気(弱気)になった時が一番危ない」ってことなのね。
一体これからどうなるのかわかれば、誰でもビル・ゲイツぐらいの資産は作れちゃうわけで、予想は簡単にはいかないですが、今の上昇局面では、今一度1989年当時のことを思い出してみるのも良いのかもしれない。
コロナが流行りだす3月の時点で、世界的に「高値警戒観」が言われていたことも思い出すべきだと思うんです。今はあの時以上に経済はボロボロなのに、簡単にあのときの高値を抜いてしまった。
コロナの後遺症があるどころか、コロナのおかげで世界は経済発展するみたいな株価の動き。
また相場って「安く買って高く売る」と言われているけれど、実はそうじゃなくて「高値は買い上がれ。安値は売り叩け」というのが相場の極意だと私は考えています。つまり、「トレンドに逆らうな」ってことなのね。安いから買おうと思っても、「もっと下がったり」、もうこれ以上は上がらないだろうなんて思うと「そこから快進撃が始まる」なんてことも多い。
ま、少なくとも逆張りは非常に難しいわけで、やっぱり基本は「トレンドに乗る」ってことだと私は考えているし、それがすべての基本で超短期売買をやっています。
ということは、「今は売るときではない」のが正解だと思う。でも実体経済のことを忘れてはならないし、1989年のバブル崩壊時のことを思い出すのも良いんじゃないですかね。
私としては「世界の株式市場が仕手戦に入った」のと同じ様に感じていて、一般的なファンダメンタルズの読み方は通用しないんじゃないかと思っています。「上げ下げする根拠が不透明な仕手戦」に素人が大勢、入ってくると、彼らは「狩られる運命にある」のも世の常なのを忘れてはならないと思います。
日経225
USD/JPY
ところでIMFですが、彼らの予想や提言を無視してはならないと思っていますが、今、どんなことを言っているのかの解説。
IMFは大きな方向転換をしたというところがポイント。
私が気になるのは米ドルの行方。
今は下落が続いていて、バイデン政権が動き出せば今以上に米ドル安になるであろうことが想像できるわけで、頭が痛いです。
特に対リンギットではリンギットはかなり強く、私が想像していたのと完全に逆の動きになっています。orz
でもま、海外で生きる時には、「為替に合わせて生活を変える」のが一番で、目減りすればそれなりに出費を抑え、含み益が出ていてばそれを溜め込むぐらいの考え方が良いと思っています。
もっと大事なのことは、為替変動なんて関係ないぐらいに「日々の収入を増やすこと」に尽きると思っています。やっぱり「収入に勝るもの」って存在しないんじゃないかと。
でもそれもまた簡単に行かないから困るんですよね~~。
高金利時代は「放っておいても為替差損は埋まった」のですが(豪ドルが8~10%で回った時代が懐かしい)、今は超低金利時代ですから、為替差損はそのままボディブローの様に効いてくるのね。そして「インフレに勝てるか勝てないか」が問題になるような時代。
困ったもんだ。
ま、死ぬまで悩み続けることになるのは覚悟していますが。(笑)