投資の世界が随分変わってきた感じを受けています
最近のマーケット、それも特にビットコインなどの暗号通貨を見ていると「大きく変わってきた」と感じます。
過去の経験なんて役に立たないと思うし。
今までも大きな変化があった
ただ自分が見てきたマーケットは今までも大きな変化があったんですね。
やっぱりイギリスが落ち目になって「金融立国」を目指してから、マーケットには多くの商品が増えた。先物の広がりもそうですが、「実態のないものを売買する」のが当たり前になったのは注目すべき点だと思っています。
その筆頭はFXやCFD。これらはそれまでの「投資という概念」が壊されたと感じました。これに関しては今でも知らない人が多いと思っているのですが、巷に広がっているFXの多くは「仮想売買」なんですね。普通、売買と言えば「買い手と売り手が存在して」「それのマッチングをするのが取引所」でしたが、多くのFXやCFDには「今までのような売買相手が存在しない」のね。
仮想売買と言って良いような投資商品も増えた
つまり、買い手も売り手も「誰と取引しているか」と言えば、それはその売買を提供している企業。
これってわかりやすく言えば「競馬のノミ屋」と同じで、実際に通貨や株式が売買されているわけじゃないのね。でも取引価格は「実際の価格が元になっている」のは間違いがないにしても、我々が考える普通の売買は行われていない。
要は、「売買は取引所を通すもの」が当たり前の時代から、「証券会社が実際の売買相手となった」と考えればわかりやすい。
でもそれが全てではなくて、今までの通り「取引所を通す取引」が世界の中心なのは間違いがなく、FXもちゃんと売買相手が存在するものもある。
そもそもこういうノミ屋みたいな取引が良く認可されたと思いましたが、イギリスはこの手の売買は多く、それこそ「本物のノミ屋」が存在するし、ありとあらゆる事象が「投資(賭け)の対象」となっているのね。それこそスポーツでは野球やサッカー、相撲まで賭けが存在する。
そういう「賭けが基本」と考えれば、通貨や株式も「そのものを売買すること無く、上げ下げに賭ける」と考えれば、FXもCFDも理解できるし、その下地は歴史のある先物で出来ていたと思います。先物って「将来のある時点での売買約束をする」わけですが、もちろんその時が来たら「商品の受け渡しをする」のが原則のものもあれば、「途中で反対売買をすれば商品の移動はない」わけで、「反対売買をするのが原則」というものも出てきた。そしてその延長を、そして仮想売買を考えれば、FXやCFDも何も問題ないのがわかる。
そもそも通貨ですが、米ドルは「金(ゴールド)の価値が裏付け」となっていたのが、「国の信用」という曖昧なものが金に変わってしまった。だから今の時代、「実体がないもの」を売買するのは世の中の常識なのかもしれない。
でもそれらには「基本となる現物の値動き」があるし、賭けにしても「現実の勝敗」が元になっていた。
暗号通貨には元になる資産もない
ところがそれさえもないのが、私は「暗号通貨」だと思うんですよ。
暗号通貨の価値の基本になるものってなんなのか私にはさっぱりわからない。裏付けする現実的な資産もないんですから。
これって極論を言えば、「仮想空間の中に設立された、実際には存在しない国の通貨や企業の株式」と同じで、価格の根拠になるものは存在しないんじゃない?そして価格の変動は「買い手と売り手の思惑だけ」で動く。これって現実には存在しない「未知の鉱物」が金(ゴールド)と同じ様に売買されているのと同じじゃない?
ただし、売買が成り立つってことは、価格が存在し、それは「既存の通貨と交換可能」だから価値がないというわけでもない。
私の理解はここまででしかなくて、なぜ、暗号通貨が世界的にもてはやされるのかは私には全くわかりません。
いや、暗号通貨そのものの存在意義はわかるんです。だから【ステーブルコイン】と呼ばれる、ドルや円、金などと【価値が同じ暗号通貨】には非常に興味があるのですが、そういう裏付け資産がないビットコインなどの暗号通貨の良さが私には全くわからない。
そもそも世界の投資家が暗号通貨に向かうのは「価値が上がると読んでいる」からだと思うのですが、実際には「【本来の通貨として】それを商取引に使う」のには無理があると思うんですよ。
価値がどんどん上がる暗号通貨があるとしたら、それを「受け取る人」は良いけれど、「支払う人」は真っ青じゃないですかね。例えば給料や商品の価格が5ビットコインだとしましょうよ。でもビットコインはどんどん上がるとしたら、ビットコインで支払う方は馬鹿ということになるじゃないですか。通貨で考えてみると、今は100万円でも、来月は200万円の価値になっているかもしれないんですから。また逆に値が下がれば、100万円もらえていたのが、50万円になってしまうかもしれないわけで、こういう通貨でまともな商取引ができるとは私には思えない。
でもねぇ、あのテスラのイーロン・マスクはビットコインに大金を投資したし、将来的にはビットコインでテスラの車が買えるようにするという。
あの天才イーロン・マスクが何を考えているのか私には全くわからないのですが、もし私が買い手だとしたら、「ビットコインが値上がっている時には買わずに、安くなったら買おう」と思います。
だからビットコインで買えますというのも、その時その時のビットコインの価格に合わせて「価格を変える」しかないですよね。
これはテスラの車に限らず、どんな商品でも同じで、「毎日、価格を変える」ことになるんじゃないですかね。これは給料をビットコインでというのも同じで、その月、その月、もらえるビットコインの額は変えないとならないんじゃない?
だとすれば、取引されるのはビットコインだとしても、その価格付けは「既存の通貨の価値による」わけで、それじゃ、わざわざビットコインにする意味もないと思うわけです。
ま、嬉しいのは「裏社会の人たち」じゃないですかね。ビットコインは「受け渡しの瞬間だけ使う」ようにすれば良いわけで、アメリカで受け取ったビットコインを「その一時間後にはロシアで換金する」とか。
だから私にはそのような暗号通貨が世界で一般的に使われるとはどうしても考えられないんですよ。
そんな暗号通貨に未来あるのか?
でも「既存の通貨にペッグされているステーブルコインと呼ばれる暗号通貨」は、例えば1ドルが=1暗号通貨だとすれば、それはいつでもどこでも価値は同じとなれば、「暗号通貨そものが持つ利便性の意味が出てくる」わけで、各国の政府が自前のステーブルコインとしての暗号通貨の発行を考えるのは理解できます。
ところが~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
世界の投資家は、私にはわけのわからないビットコインなどに投資を始めている。
なぜ?
この理由ってアホな私には全く理解できないのだけれど、一番最初に書いたイギリスの話、新たな金融商品の話に立ち戻って考えてみると、これもまた「マーケットを広げるためのプロ集団の思惑」を感じるんですよ。
今の私は「理由はそれだけでしかない」と思うくらい。
つまり、本来は無くても構わないけれど、「投資対象が増える」ということそのものは「彼らに取っては善」なんですね。
そして彼らはFXやCFDにしても、様々な賭けにしても、「実体のないものを金融商品として作り出し、大きな市場を獲得してきた」という実績がある。
でもそれらは、私みたいな保守的な考え方をしているトレーダーから見ると「ただのノミ行為じゃないか」となる。
ところが暗号通貨という「基本になる価値がそもそも存在しないもの」までが「大きな規模の投資対象になる」ことに彼らは気がついたんでしょう。今までは単なる「オタク」や「新しい物好き」が手を出していただけの暗号通貨に「商品、市場としての将来性を見た」んじゃないですかね。
これが大きな潮流となれば、「新たな市場ができる」のと同じでしょ。それこそ「アメリカのニューヨーク株式市場」がもう一つ出来たのと同じようなインパクトがあるかもしれない。
それは「単に投資先が分散するだけ」という懸念もあるけれど、その動きを後押ししたのがまさに「コロナ」じゃないんですかね。
世界には行き場の無いお金がジャブジャブあるのは間違いがなくて、新たな「行き場」を探しているんでしょう。
今まではこういう「金余りの時代」にはそれが不動産や株式市場に流れたわけですが、今の時点では「それらの受け皿の上限が見えている」んじゃないですかね。
私が「影で世界を操る大投資家」だとすれば(笑)、そろそろ株式市場は「刈取りの時期が来ている」と思うし、次なる投資場所を【探さなくてはならない状態】だと考える。そして当然、それは世界的に認知され、受け皿として【巨大である必要】がある。
暗号通貨にその光を見出した。
これが私は今の「世界の投資市場」のような気がしてくるのです。
だから暗号通貨は今後益々、あちこちでもてはやされ、「今からでも大丈夫か?」なんて思っている一般投資家が参入してくる可能性は大だと思っています。
だからビットコインなどのあの手の暗号通貨に投資するのは良いかもしれない。
投資家も変化しないと着いていけないはず
ただし~~~~~~~~~~~~、ここには一つの前提定条件があると思うんです。そしてここからが今日、これを書いているいちばん大事なところ。
上に書いたように、投資市場って時代とともに【内容】が変わってきましたよね。それとともに「投資家」も変わってきた。「投資手法が変わってきた」というべきでしょうか。
私みたいな年寄の年代って、「投資の考え方」が非常に古臭いんですね。わかりやすく言えば、「将来性のある会社や、高くなるであろう商品の株式や権利を【買って温存する】という考え方。
つまり【投資とはBuy and Holdが原則】という考え方。
Buy and Holdは時代遅れだと思う
投資とはそういうものであると考えている人は、今の時代でもかなり多いと思います。不動産投資の考え方も同じですよね。
でも私は、そういう投資は「ある一つの考え方でしかなくなった」と考えています。
そもそも通貨がそうじゃないですか。
昔流の考え方でいうと、「将来、発展するであろう国の通貨」を持っていれば、世界的に価値が上がるだろうと考えるとか。あるいは「政策によって通貨は動く」わけで、その政策を見ていれば「将来の通貨価値の予想はつく」と考える人も多い。あの天才「高橋洋一教授」もそれをいうし、昔からの通貨の専門家はそれを基本に考えると今でも言われている。
こういうファンダメンタルズを基本に考えるのは正しいとは思います。株式も同じ。商品先物も同じ。ファンダメンタルズを無視した投資はありえない。
でも実際に、マーケットの価格はファンダメンタルズで動いているのか?
ここが問題なんですね。
短期的にはいろいろあるけれど、長期的にはファンダメンタルズ重視であるべきだというのもわかりますが、私はこの考え方は古いと思うんです。例えば株式投資にしても「株主としての考え方」を持って株式投資をする投資家がどれだけいます?また株主も昔と今とは考え方が随分変わってきているじゃないですか。
そういう変化を無視してはならないと常日頃思っているし、このブログに相場のことを書くときにもこの話題をいつも重視しています。
そもそも「投資とはBuy and Holdが基本」という考え方さえも私はもう古いと思うんです。
「投機」を馬鹿にするべきじゃない
日本もそうですが、海外でも「トップを走っていた優良企業が落ちぶれてだめになる」なんてのも日常茶飯事ですし、日本でも大変化の波は押し寄せてきた。
生き残った優良会社でも、それは「時流に合わせて変化ができた」という会社ばかりで、「創業以来、変わらず本業を大事にしています」なんて会社は殆どない。そして突然、新星の如く光り輝く企業が出てくるけれど、それがまた消えていくのも早い。
でも投資家の多くはいまだに「Buy and Hold」の基本を変えていない。これっておかしくないですかね。
大手の投資企業、銀行、生命保険なども同じじゃないかという人も多いかと思いますが、彼らは実業としての投資としての姿勢は崩さないけれど、多くの%をヘッジファンドを経由して投資額を増やしている事実はどう見るんです?
つい最近、アメリカのファミリーファンドの崩壊で明るみになった内容でもそれを垣間見ることはできるじゃないですか。どの大手投資家も「投機を無視することは出来ない」時代なのは間違いがないんじゃないですか?
「投資は善で投機は悪である」と誰が決めたのか?でもそれが今の世の中でも大方の考え方。
私にしてみると、「投資家が投機家に負ける時代はとっくのとおに来ている」と考えています。それどころか「Buy and Hold」に固執する投資家が【投機家の餌食になっている】と思うくらい。
でも「Buy and Hold」をしてくれる大手投資家がいないと投機家も活躍できないのだけれど、ま、そのへんの細かい話は今日はしません。
「買う」と「売る」は同じだと気がついた投資家も多い
ただ良いこともあると思っていて、世の中の多くの投資家が「通貨取引を経験した」ことで、「Buy and Holdだけではない」というのを理解した人たちが多いということ。つまり、「買うだけ」「売るだけ」ではなくて、「買ったり売ったりするのが当たり前」だと考える人が増えたのは間違いがない。
株式でも「上げで買って利益を出す」、「下げで売って利益を出す」のは同じことだと気がついた人も増えてきている。
でもまだまだで、「株式とは買うものだ」と考える人が大半で、「さて、どの株を買おうか」と考える人は多くても、「さて、どの株を空売りしようか」と考える人はまだまだ少数派。
でもこれを通貨に例えて見ると、とてもおかしなことだと気がつくはず。どれを買おうか?とそれだけ考える人はFXではどうにもならない。これは先物も同じで、「値は常に上下に動くもの」だとすれば、「どれを買おうか」と「どれを売ろうか」は同じ意味なんですね。これは株式投資でも同じだと思います。「株価が上がりっぱなし、下がりっぱなし」というのは普通、ありえない。
でも上がりっぱなしの株を見つければ楽だし、下がりっぱなしなら無視すれば良いだけだと考える人が多いけれど、そういう考え方で利益が出るなら、相場で損する人って馬鹿ってことになりませんかね。
「相場で利益を出すということは、【波乗りと同じ】だ」という考え方がなぜ広がらないのか、私には不思議でならないんですよ。
でも私が「弱者から儲ける」ことを考えれば、投資家の多くが「Buy and Hold」であるのを変えようとは思わない。彼らこそが大事なカモだから。
ビットコインが投資対象だとしたら、何を基本に考える?
さて、ちょっと話を戻してビットコインの話し。
これがこの一年のビットコインの値動きで、一年前には6000ドル程度だったものが10倍の6万ドルを超えた。
さて、この動きをファンダメンタルズで説明できる方はいらっしゃいますか?
私は裏付けの資産も何もない暗号通貨のビットコインがこれほど上がり、それも世界の名だたる投資家もビットコイン投資に言及するのかが全く理解できません。
というか、そもそもこの1年の世界の株式市場の暴騰も私にはさっぱり理解が出来ないのです。
そして、私には毎日の通貨、株式、先物の値動きの理由もわからない。(笑)
【理由がわかるのは、後になってから解説を聞いてわかるだけ】であって、わかったことのように解説する専門家たちは【なぜ事前にそれを言わないのか】と思うくらい。(笑)
そして世の中の相場の値動きで、「後講釈」だとしても違うんじゃないかということって結構あるのね。これも例を出したらキリがないくらいですが、「相場とは理由なく動くものだ」という論者にも一理あると思っています。
でもそれじゃ投資なんか出来ないじゃないかと誰しもが思うはず。
ファンダメンタルズを重視しないという考え方が重要
ところがですね、「なぜ値は動くのか」をよーく考えてみると、ファンダメンタルズが良いから上がる、悪いから下がるんじゃないってことに気がつくはずなのね。
「上がるだろうと思う人た多いと上がる」「下がると思う人が多いと下る」
これが値動きの理由であって、これ以外の理由はないんじゃないですかね。
株式投資は良く「美人コンテスト」になぞらえる事が多いですが、これは何を意味しているのか。
私達も美人コンテストを見ると「一番、美人なのは誰かな?」という見方をしますよね。
でもその見方をすると、結果に驚くことが起きることが多い。
なぜ?
私達がもし「結果を当てる」としたら、「自分が誰を美人と思うか?」という見方ではなくて、「審査員は誰を選ぶのだろうか?」という見方をしない限り駄目なのね。
これは投資の世界も同じで、「自分がこれだ!」と思っても、多くの人がそう思わない限り空振りになる。当然、逆のことも起きる。
「どれが値上がりするか?」ではなくて、「どれが値上がりすると【大多数の人が考えているのか?】が大事」なんですよね。
ここに気が付かない限り、投資は絶対に失敗すると思います。
そして、その大多数は常に正しいかと言うとそうでもなくて、間違えることも多いわけで、【彼らの心変わりも常に起きる】のね。
じゃぁ、どうすればよいのか。
事実はチャートのみに現れる
その全ての答えは「チャート」にあると私は考えています。
どこの誰が「上がる」「下がる」と言おうが、世界がどれほど騒ごうか、【事実はチャートのみからしかわからない】(確かなのは値の変化のみという意味)と私は考えていますし、チャートに変化が見えるときは、世界が沈黙していようと「何かが起きている」のがわかるし、それのみが事実。
そして「投資とは波乗り」であるから、「Buy and Hold」を基本とするというのは的が外れているんじゃないですかね。「今の波はBuy and Hold」だというのならわかりますが、Buy and Holdするための波探しはほぼ不可能だと考えます。つまりBuy and Holdというのは結果でしか無いんじゃないかと。
今どういう状況なのかはチャートを見ればわかるわけですから、それによって買うのか、売るのか、Holdするのか、飛び降りるのか決めるべきじゃないんですかね。
私はファンダメンタルズは「投資額を決めるには非常に役に立つ」とは考えていますが、投資対象をファンダメンタルズだけで決めて、ましてやBuy and Holdするのが前提なんて・・・。自殺行為にしか思えないのです。
私が思う投資に必要なのは「フットワークの軽さ」であって、そしてボクシングに例えれば「両手を使うべき」であって、Buy and Holdが前提ということは「勝つか負けるか、最後まで片手で戦う」と決めた勝負のように見えるのです。
相場の世界のプロたちはフットワークも軽く、買いも売りもするし、先物やオプションも使う。そういう人たちが戦っている中で、フットワークも悪く片手しか使えない、戦術もBuy and Holdしかない投資家に何ができるんでしょうか。
私の戦術
そんな中で私が見つけた戦術は唯一つ。
プロのマネは絶対にしないこと。ってそもそもできませんし、ファンダメンタルズの情報収集・分析も中途半端ですから、それを重視しません。
そしてプロって職業ですから、「常に利益を出す必要がある」のね。でも我々素人は「何も様子がわからない時には寝ていても良い」わけで、何ヶ月、様子見を続けても誰にも文句も言われない。(笑)
これって大事なことで、意外に気が付かない人が多い。
だって、「投資をしよう」と資金を準備すると【一ヶ月もしないうちに、全部投資してしまう】でしょ?「チャンスを見る」なんてしないどころか、「早く買わないと取り残される」なんて考える人が大半のはず。
私の場合は何をやるかというと、いつも書いている通り、関ケ原の戦いのような死闘が常時行われているマーケットを見て、「勝ちそうな軍勢を見つけたら、それの後ろについて、たまに前に出て【敵を一発殴ってすぐ引き下がる】という卑怯な手を使います。(笑)
絶対に私は、一方の大将や武将になったつもりになって全面に出て、命をかけて戦うなんてことはしません。と同時に、「どちらが結果的に勝つのか」も考えません。「一発殴って逃げる戦法」が続く限り、それを続けるだけ。「情勢が良くわからない」と思ったら【高みの見物】に徹する。(笑)
そして何よりも大事にするのは、双方の動き、緒戦の結果も全てわかる「チャート」だけは肌身離さず持って注視しようと思うだけ。
ああ、ここで一つ理解しておかないとならないことですが、日本では一般的に「上がると強気だ」「下げると弱気だ」という言い方をしますが、私はこの言い方は諸悪の根源だと思っていて、マーケットでは「強気」しかないと言っても良いと思うんです。「上げよう」「下げよう」と思っている勢力が戦う場であって、「弱気」の場合は【参加しない】のが普通。
「上がれば強気」「下がれば弱気」という考え方を捨てるべき
ちなみに欧米では「ブル・ベア」と言い方をしますよね。上方向に突き上げるのがブル(雄牛)の攻撃方法で、上から下に叩きつけるのがベア(熊)の攻撃方法で、両方とも強気であると考えるのが欧米型ですが、私はこれが正しい理解だと思います。
だから上がって大喜び、下がって残念がるというのはトレーダーの考え方としては駄目で、上げても下げても「利益は出せる」わけですから、マーケットに参加している限り、「弱気」なんてのはお話にならないんですね。「弱気」の場合は、マーケットに参加するべきではないわけです。
ビットコインを投資対象と考えたら、必要な技術が見えてくるはず
昨今の株式市場の動きを見ていても、今の暗号通貨の動きや世間のその扱いを見ていますと、「投資の世界がまた変化を始めた」感じを強く受けています。こういうときって、過去の経験が役に立たないのね。またファンダメンタルズの読み方、何を重視するのかも変わってくる。
さて改めて是非、ビットコインの動きを見てください。
貴方がこれに参戦するとしたら、どういう情報(ファンダメンタルズ)を重視して、どういう戦法を取りますか?
そもそも上がる、下がる理由がわかります?
私はそれをしっかり考えるのがこれからの時代、大事だと思っていて、大手の投資家がこういうビットコインに注目しだしたということは、彼らが欲しているのはマーケットの拡大であって、そしてそれに参加する投資家からいかに儲けを出すか、今までやってきたことをもっと露骨にやってくるだろうと見ています。
ビットコインへの投資を促す人たちの考え方に、納得できるようなファンダメンタルズの解説があります?私は一切それを見たことがなくて、「大手の投資家が参入してきた」という現象を大げさに言っているだけに思えます。ゴールドマン・サックスも投資対象に組み入れたらしいですが、顧客にどういう説明をしているのか是非知りたいものです。
私には「上がっている」という事実しかわからず。
かつて豪ドルを買うばかりの日本人(スワップ狙い)を狩る「ミセス・ワタナベ刈り」なんてのもありましたし、値がどちらに動こうか儲けが出るHFTも確立させ浸透して、次なる手を、次なるカモを探しているはず。
彼らは暗号通貨マーケットはまだまだ大きくできる、チャンスは広がると読んでいるはず。そして無理やりブームを作ろうとしているように見えます。
私のメルアドには最近、暗号通貨への投資の誘いメールが半端じゃなく増えてきました。きっと暗号通貨フィーバーはこれからも続くんでしょう。そしてまたいつか「大きな狩り」も始まるんじゃないかと。
でも上がっているということは素晴らしいことで、「値動きがある場合にのみ、利益を得る機会がある」のは事実で、そういう意味で、(上げでも下げでも利益が出せる)トレーダーが参入するのは良いと思いますが、「これからも上がるかもしれない」なんて【買うことのみ】を考えていたら話にならないと思います。
でもこの「狩りの対象から外れる」ことって可能で、それは「彼らが想定しているカモの投資家」とは全く違う行動パターンを取ることに尽きると思っています。実は狩りってデイトレでも行われていて、参加者も出来高も半端じゃなく大きなS&P500の【値動きと出来高】を注視していると、「プロにとって重要な狩場」であろうことがわかります。
少なくとも「ブームが来るならそれに乗って儲けてみよう」なんてことを考えたら、「飛んで火に入る夏の虫」になるんじゃないかと。
そもそも投資や投機で「私も億り人になりたい」なんて考えるのがおかしくて、「私は料理人になりたい」「大工になりたい」「医者になりたい」と思うのと同じ様に「相場で利益を出せるトレード職人になりたい」みたいな考え方が大事だと思います。当然、勉強も訓練もしなくてはならないわけで、一攫千金なんて夢みたいなことが起きると思うのは「宝くじを当てたい」のと同じで、まずその企みは失敗する。
やっぱり持続して利益を出すにはトレード職人になる必要があるはずで、その利点があるとすれば、年齢、性別、過去の学歴も職歴も関係ないし、食えるようになった場合、「時間は自分の好きなように使える」「収入の上限は自分の器次第」ってことぐらいか。でも片手間でチョチョイのチョイと利益が出るような世界じゃないんじゃないですかね。
そしてどれほど頑張っても、将来性、確実性も約束されたものは何もなく、社会的評価は最悪だし、孤独だし、向き不向きもあると思う。
でも私はこれほど面白い仕事って無いと思う。(笑)
「人の行く 裏に道あり 花の山」
私の文章って「長い」し「まとめるのが下手」ですし、話題もあちこちに飛ぶことが多いです。私の言わんとしていることが通じればよいのですが・・・。
私が今回書いたのは、「暗号通貨そのものの価値があるとかないとか」、「投資対象としてどうなのか」ということではないのはおわかりになりますよね。
私が一番、書きたいことは、「投資方法、投資対象を選ぶ基準」が【今までとは大きな変化があるのを感じている】ってことなんですよ。
そもそも、この一年の株式市場の大きな値上がりを「今までの考え方」で的確に解説、あるいは事前に想定できるのかという点。
また「暗号通貨」の様に、金銭的に価値をつけることができる「バックグラウンドがないもの」がもてはやされる時代、「一体、何を基準にして値を見るのか」ってことなんですよ。株式でも商品でも、一般的には「価値の計算ができる」ものが投資市場に多いですよね。例えば不動産なら、賃貸に出した時の「利回り」から妥当な価格が算出できるとか、企業なら、売上や利益、資産を、一株あたりの数字で表せるじゃないですか。だからそれらを基準にして、現在の経済動向、将来の変化も加味して「妥当な価格」を計算して、今、買うべきか、目標値はいくらだとか、まぁ、それが正確に当たらないにしても、そういう「基準」があるじゃないですか。これは通貨も同じで、算出基準はなくはない。
でもそういう基準から逸脱して動いて来たのが私はこの一年の株価だと思うし、そして突然、値上がりした暗号通貨。ここが重要なところ。
こういう動きの説明が難しいものが「今後も増える」としたら【もうお手上げ】じゃないですかね。どう考えたら良いのか、投資行動をしている人なら必ず迷いを感じるはずだと思うわけです。
もしそういう動きが増え、今までの指針が使えないとしたらどうしたら良いのか?
要は「仕手株」と同じで、「現在値」が高いのか安いのかもわからない。目標値もわからない。さて、どうします?
今まで以上に「チャートを重視するべき」だと私は思うし、私はチャートアナリストでそれだけで生きてきましたから「そもそもチャートを基本とするほうが良い」と考えているわけです。そうすればファンダメンタルズの悩みからは開放されますから。
今日の日記はそのことを書いたわけです。