2022年7月22日に注意。世界の経済がとんでもないことになるかも

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ロシアと欧州の「エネルギーの繋がり」に興味がある人が多いとは思いませんが、「ロシアのエネルギーがないと欧州は生きていけない状態」なのは間違いがない。

欧州各国はロシアのウクライナ侵略に対してロシア制裁をするし、ウクライナに武器の支援をするものの、「ロシアからエネルギーは買う」という状態。

昨今、問題になっているのは「ノードストリーム1」という天然ガスのパイプライン。これが今、止められているんですね。理由は【修理のため】で10日間止めると。

これがもし再開しないとヨーロッパは大変なことになると言われている。もし再開しないとヨーロッパの天然ガスの備蓄は2023年1月には枯渇する。となればインフレだ景気後退じゃの話じゃなくなる。経済も一般市民の生活も大打撃。今スリランカが経済破綻して石油の輸入も出来ず国民の生活もままならず、大挙して「海外に逃げ出す」ようになっていますよね。これって欧州にしてみれば他人事じゃなくなる。そしてエネルギーの争奪戦は加速し、当然、それに日本も巻き込まれる。

さて、ロシアはどう動くのか。

昨今のウクライナ情勢ですが、アメリカ等から送り込まれた榴弾砲が素晴らしくて、一気にロシアの後方基地を破壊しているなんてニュースが入っていますし、新たな武器が続々とウクライナに向かっている。これを聞けば、ロシアはそろそろ・・・・と誰しもが思うわけですが、ロシアには「エネルギーという切り札がある」のを忘れるとうまくない。

これに関するBloombergの記事。

ロシアがガスを止めた場合、市場は終末のシナリオとなる

今でもドイツの電気料金はうなぎ登りだけれど、さて天然ガスが止まったらどうなるのか。価格の問題だけじゃ済まいないでしょう。

これを世界は心配しているわけで、ユーロドルがとんでもなく売られている。(日足)

なんと2017年の安値を突破し、20年ぶりの安値を更新中で底が見えないエリアに突入。(週足)

そもそもウクライナ情勢の影響は欧州が一番大きいわけで、それは日本の比じゃない。

だから株式市場も下げ続けていて、コロナが始まってから世界の株式市場が大きく値上がりした分を、欧州の場合は帳消しにするほど売られている。

こんな時に、ロシアが「再開しない」と言ったら市場はどう反応するんでしょうか。まず間違いなく「大暴落」となるだろうし、その衝撃は世界を駆け巡る。

さて、ロシアはどうするつもりなんでしょうね。

私は「ロシアがいつか核をつかうのではないか」と心配していましたが、このパイプラインを止めるというのは「核爆弾と同等かそれ以上の被害がある」かもしれない。またロシアにしてみれば「核を使う必要なんかない」のがはっきりしているんじゃないですかね。

さて、アメリカはどうするのか。

エネルギー不足で大騒ぎになっているのはアメリカも同じなのに、バイデンは「アメリカのガス田を止めたまま」。これもおかしいですよね。アメリカのシェールガスはコストが高いと言っても、今なら十分採算は合うんじゃないですかね。でもバイデンは止めたままで、それどころかバイデンは中東を訪問して、どうもサウジアラビアから石油を買うつもりらしい。

今までの大きな流れを俯瞰して見てみると、欧米は「ウクライナを犠牲にしてロシア叩きをしている」ように見えますが、実はその奥に、「欧州を犠牲にしてアメリカが主導権を取る」という壮大な計画があるような気さえしてきます。だから「アメリカのガス田を止めたままにした」ような気もしてきます。

エネルギー価格は今まで以上に上がるのだろうし、混乱した世界に「エネルギーを持ち、供給もできるアメリカ」が出てきたらどうなるのか。アメリカの一人勝ちじゃないんですかね。世界最大の輸出国になるポテンシャルはあるんですから。

でも逆に、アメリカがエネルギーの供給元になったら困るのがプーチンで、どういう作戦に出るんでしょうか。

どちらにしても、7月22日に「パイプラインが稼働しない場合」は世界中に衝撃が走るはずで、欧州各国も楽観、座視できませんから、ロシアと取引を始めるのが道理。

本当にどうなるのかわからない。私が長期投資をしない、出来ないというのはこういうことなんです。予想もできないし、予想してもそれにどれだけの意味があるのかと思う。

こういう時に「Buy & Hold」の難しさが露呈するわけで、下がったら買い増しをするとか、下がってもまた戻るだろうとか、そういう考え方って駄目なのね。そもそも相場で失敗するパターンの上位は「損切り出来ない」「難平買い下がりをする」のは古今東西、歴史が証明している。ここのところ上げ続けのアメリカや、安倍政権からの日経の値上がりを基本に考えたら駄目でしょう。

だからせめて「様子を見る」「待つ」ことをしないとだめで、危ないと思った時、わからないと思った時には「ポジションをスクウェアにして、様子を見る」のは鉄則。あるいははヘッジの方法がわかる人はそれをするとか。ギャンブルのように手に汗を握る事に楽しみを感じる人は好きにすればよいですが。

リーマンショックは私にとってはとんでもない出来事でしたが、それと同等か、もっと恐ろしいことが起きるかもしれない。起きないかもしれない。ただ「カードを握っているのはロシア」で、そのカードを使わないってことはありえないんじゃないですかね。この戦争がどういう形で集結しようがロシアもウクライナも経済的にはメチャクチャ。こういうときは「他国も道連れにする」のは常套手段だと私は思うんですが・・。

貴方はどうします?リスクを想定してそれをどうコントールするか考えていますか?

私はと言うと、株式もコモディティもポジションは持っていないし、「何か買うチャンスが来るかもしれない」と思って見ています。「パニック売り」が起きればそれは「買いの絶好のチャンス」になるから。何も起きなければ、今までの平常運転を続けるだけ。

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