海外では人手不足が深刻のようですね。景気が戻ってきているし、インフレも凄く、当然、給料を押し上げる。
各国の最低賃金はこういうことになっていると。
またお隣シンガポールも人件費は高騰している様子。
寿司職人の例。
日本では戦前のように「稼ぐために海外に移住する」なんてことが起きるんですかね。
マレーシアはどうなっているんですかね。私にはその情報は全く入らず。
気になるのはマレーシアから働く日本人がシンガポールに渡ってしまうのかどうか。
シンガポールドルとマレーシアリンギットの為替でもシンガポールドルは強いですから、「隣に行ったほうが実入りが良い」となるんじゃなかろうか。
それは日本人に限らず、手に職を持っている人達はシンガポールに移るのを考える人は多いのだろうか。
となれば当然、マレーシアも給料を上げる方向に行くのだろうし・・・。
しかしこのインフレにどう立ち向かうべきか、結構悩んでしまいます。
マレーシアの物価上昇に対してはいくらでも対処方法があるとは思っていますが、そもそも「自分の収入が世界のインフレに追いつかない」のは非常にうまくない。
我が家は米ドル中心に生きていますし、今回のドル高は嬉しいのですが、我が家の収入が大きく増えたわけではありませんから、「米ドルで生きている人たちの中では、相対的に貧しくなっている」わけで、もうロサンジェルスやハワイに長期滞在も出来なければ、短期の旅行にも行けないと思います。実はオーストラリアのインフレも相変わらず凄いようで、オーストラリアは税金も高いですし、「私達がいつかオーストラリアで住む」という選択肢はなくなってしまうような危機感があります。
米ドルの値上がりによって他通貨で考えれば資産が増えたのは間違いがないものの、所詮、為替は水物でいつまでも米ドル高が続くとは思えず、【ある時点】で利益を確定しないと元の木阿弥になると考えています。そしてインフレは我が家も【直撃】を受けるわけで、世界のインフレをアウトパフォーム出来るように頑張らないと、(比較的安全、有利な)マレーシアに住んでいるからと言ってボーっとしているわけにはいかず。そもそも一生マレーシアに住むわけでもないんですから。またマレーシアも今後どうなるかわからないわけで、やっぱり「世界のインフレ」は決して他人事じゃないのね。
先手、先手を打っていかないと、いつか必ず食われてしまう。でも将来のことはわからないわけで、世界の為替を含む相場の動きを見つつ、いつでも動ける状態を維持しないとならないと思っています。
昔から自分に課してきたことがあるんですよ。
例えばインフレだとすれば、そのインフレ率を上回る率で収入・資産を増やす。これは当たり前のことで、そうでなければ「表面の額は変わらなくても実質的にはマイナス」なわけですから。これは収入も資産も同じで、「常にインフレに勝つ」のは私のノルマ。
だからマレーシアに住んでいても、持っているのは米ドルですから「米ドルの世界のインフレ率より稼がないとならない」と考えています。
前に、「インフレの高い国の通貨を持ち、インフレの低い国住むのがベスト」と書きましたが、本音としては「米ドルの国のインフレ率をアウトパフォームして稼がないとならない」と思っているわけです。そうしないと「米ドル世界ではどんどん置いていかれる」ことになりますから。だからアメリカ人の収入が増えるというのは決して他人事ではなくて、自分も同じ様に増やさないとならないという焦りがあります。
それとですね、ノルマではなくて「目標」として考えていることがあります。それは「お金の流通量もアウトパフォームする」ということ。各国はお金を刷って市場に流しますから「市場に流通するお金は増える」わけで、これに関しても「自分もその率を上回る率で資産を増やすことが必要」だと考えていました。自分が持つ資産を「額で考えるのではなく」、「比率で考える」という意味です。
それは米ドルでも日本円でも同じで、政府はとんでもない額の通貨を増やしていますが、それは必ず誰かの懐にはいると考えます。だから株価も上がる。景気も良くなる。うまく儲けて大金持ちになる人が多く出てくる。
でも自分の収入も資産は変わらないとしたら、「世界に追いついていない」ことを意味する。これって短期間では何も見えてきませんが、長い目で見ると、「自分だけ取り残されているのがわかる」ようになるのね。
それは「一人あたりのGDP」も同じで、その国の伸び率と同じ様に自分の収入や資産が増えていかないと、「確実に置いていかれる」ことを意味する。
まさにそれがオーストラリア時代の我が家に起きたことなのね。
自分の財布だけを考えていると、大きな変化は無いわけです。そして増やそうと思ってもそう簡単には増えないから、【減らないようにしよう】とするのが精一杯。でもそれが出来たところで、長い目で見ると、一般の収入も資産も何倍にもなっているのね。私の次男坊が就職をした時に手にした給料って、私達がゴールドコーストに渡った1991年の「大手の部長クラスの給料」より高額だったんですよ。つまり1991年に比べたら、収入は3倍以上になっているということ。
では我が家の収入や資産が3倍になったかというとなっていないわけで、だからこそ「オーストラリアを脱出するしかなかった」わけです。夫婦二人ですからどうにか生きることは可能でしたが、そういう「資産も収入も増えない体質」ってうまくないわけですよ。インフレは今後も続くはずですから。だからマレーシアに逃げて来ました。我が家は経済難民です。(笑)
昨日、息子と「あのままオーストラリアにいたらどうなっていただろうね」と話をしましたが、税金は高く、インフレは進んでいますから、我が家は当時よりかなり貧しくなったはずなのね。それがこの6年のこと。
そして、「いつか俺たちはオーストラリアに戻って住むことが出来るのかな」とも話をしたのですが、息子は「少なくとも資産管理をしないとならない立場の人はオーストラリアには帰れない」と言った。つまりですね、私やヨメさんがオーストラリアに住むと仮定したら、「息子がマレーシアで資産管理をし続ける」こと、そして私達を扶養するかたちでマレーシアから送金するしか手がないってことなのね。これなら無税のままで行ける。そうじゃなくて、全員でオーストラリアに帰ったら、「収入は半減し、物価も高いから出費も大幅に増える」ということ。
そんなことは計算すれば簡単にわかることで、だから「お金の流通量や一人あたりのGDPを超える収入増、資産増を狙う必要がある」ということなのね。それプラス税金分を考えると、ほぼ2倍稼がなくてはならない。
こんなことって「私には絶対に、絶対に不可能」なわけです。これが自営業というかトレーダーの悲しさ。「世の中がお金持ちになっているから、では自分も今までの2倍、3倍稼ごう」なんてことができるなら誰も苦労しない。
本当にインフレって怖い。
でもサラリーマンはどうにか助かることも多いのね。インフレとともに給料も上がるのが普通だから。
さて、年金生活者はどうなるんでしょうか。これに関しては、私はどうにかなるかもしれないと思うんですよ。日本の場合は老人が多いですから、「政治家は老人を助けるような公約を掲げないと【選挙に勝てない】はず」だから。その代わり若者や働く人たちの負担は増えるわけで、「老人を救おうと思えば日本は没落していく」のは間違いがないと思うんですよ。でも老人たちが「もっと金を出せ」と声を大にすれば、政治家は必ず老人の言うことを聞く。聞かない政治家は落とせば良いんですから。それだけの力を老人は持ってしまう。
さてさて、年金は受け取っていない我が家はどうすればよいのか。
やっぱり稼ぐしか無いのね。そして「税金は安く、生活費も安い国で生きる」しかない。
インフレは本当に怖い。
私はヨメさんのことも考えれば、いつか日本に帰るしか無いと思ってはいるのだけれど、その頃には「老人ホームの入居金は1億円から。月々の支払いは100万円以上」なんていう時代になっているかもしれない。
まさか~~と思いますよね。
私もそう思うけれど、田中角栄時代のインフレを思い出すんですよ。大卒の初任給が2,3万円だったのがあれよあれよという間に5万を越えたし、そして資産バブルの時にはローンで1600万円で買った私鉄沿線の一戸建てが、1億円の値がつく時代にもなったじゃないですか。私のワンルームマンションも980万円だったのが10年で5500万円の値がついた。
私がもっと若い頃は100万円は大金で、年収100万円ってすげ~~~という部類。まさか年収が400万、500万なんていう時代が来るなんて全く想像さえ出来なかったんですよ。年収1000万円が目標なんて言ったら間違いなくバカ扱いされた。当然、億なんていう単位ははるか遠い山のかなたで日常にその単位が出てくることはなかったし、キャッシュで1000万円あれば、【一生遊んで暮らせる】と皆が思ったはず。(だからFIREなんて簡単に考えると恐ろしいことになると思うわけです)
「大きなインフレは来ない」なんて誰にもわからないと思うんですよ。そもそもカリフォルニアの最低賃金が来年から時給3256円になるなんて想像できました?18歳のレストランのウェイター・ウェイトレスでも【年収600万円レベル】になる。だから「デフレの頃しか知らない若い人」は要注意だと思います。インフレの恐ろしさを知らないから。
そして私は「いつの日か日本は【大インフレ政策を取る】かもしれない」と考えています。インフレも今とは違って「収入も増えるインフレ」なら国民は文句は言わないのね。それどころか給料もどんどん上がれば「この世の春が来た」みたいに多くの人は浮足立つ。そうなれば「税収は間違いなく増える」し、日本政府が持つ巨大な債務も「どんどん減る(目減り)」わけですから好都合。
政府はインフレを放置できないにしても「頑張っているフリを続ける」ことによって、政府はとんでもない【利益を出す】ことになります。「ハイパーインフレは大変だ」というのは私達国民側の考え方で、政府は内心は大歓迎かもしれない。政権は倒されるだろうけれど、日本の財布を握っている財務省は、「これでよし」となるかもね。財務省幹部は選挙で落とされることもないし、「力及ばず申し訳ない」と頭を下げているだけで大儲け出来る(政府の財政が好転する)。
物品やサービスを扱っている業種なら「値上げをする」のも可能かもしれませんね。でも銀行にキャッシュを寝かせているような人たちは大変なことになる。「一億円でかつてはタワマンが買えたのに、今じゃワンルームだよ」という時代が来ても全くおかしくない。実際にオーストラリアでもそういうことは起きたわけです。
でもトレーダーが、インフレだから利益を増やすなんて簡単にできるとは思えない。
これは債券投資、定期預金頼りの人たちもまっさおで、10%の利回りが付いても、税引き後の収入を考えたら、インフレに負けるかもしれない。ましてやそこから生活費を出していたら、とんでもないスピードで資産は目減りする。
でも不動産投資で確実に収入を得ているケースはよいかもしれませんね。でも不動産投資って素人にはあまりにも難しくて、私にはチンプンカンプン。
かつては、アメリカの30年ものの国債(ゼロクーポン)が15%の利回りだったなんて信じられます?そんな時は「この世の春」みたいに思うけれど、インフレは凄いし為替は荒れるししっかり利益を確保するのは結構難しい。
インフレの嵐が来た時に、マレーシアの利回りは3%で「日本より良い~~。物価も安い~~」なんて喜んでいたら大変なことになる。今はその序章がすでに始まっているかもしれない。
ましてやロシアや中国が何をするのか誰にもわからないんですから。大きな紛争になったら今まで築き上げたものなんか簡単に吹っ飛ぶ。最近の動きを見ていますと、ロシアも中国も一歩も引かないし、制裁は益々厳しくなっていて、またロシアを積極的に支持する国(イラン)も出てきて、【今の延長線上を考えれば、世界大戦になるのは明白】で、どこかでなんらかの妥協がないととんでもないことが起きてしまう。日本が真珠湾攻撃をするキッカケとなった「ABCD包囲網」「ハル文書」と同等か、それ以上のことがすでに起きていると思います。アメリカが決めた「半導体・製造装置の厳しい規制」は中国にとっては「米国による宣戦布告と同等」に感じます。
当然、インフレが凄い時には「為替も大荒れする」わけで、下手なことをすれば、「大金持ちもただの人」になる。
私が若い頃は「波乱こそがチャンス」なんて思っていたんですよ。それがあるから、上下も入れ替わったり貧乏人にもチャンスが巡ってくる。
ところが今の私は若くはないし、心身ともに弱って「安定を求める」ようになっていますから、世界の大変化に乗れるとも思えないんですよ。
でもやるっきゃないんですよね。
ふぅ・・・・・・・・・・・。