中国の「習近平独裁体制」が固まりましたね。大きな転換点だと思う。世界はどうなる?

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中国の内情に興味がある読者がどれほどいるかわかりませんが、「習近平独裁体制」が共産党大会で固まりましたね。

その共産党大会の閉幕時にもとんでもないことが起きた。

今までも習近平の独裁ぶりは見えていましたが、それでも常に「目の上のたん瘤」も存在したし、首相の李克強との対立もあった。でも今回それらを一掃したように見える。

習近平と胡錦濤前国家主席は長年のライバル関係にあったわけですが、なんと共産党大会開幕式のときに【胡錦濤氏が連れ出される】という珍事が起きた。

 胡氏は最前列の習近平(Xi Jinping)国家主席の隣に座っていた。職員に腕をつかまれそうになると振り払い、その後、脇の下に両手を入れられて立たされた

映像には、習氏の机にある書類を胡氏が取ろうとするのを習氏が押さえて防ぐ場面も映っていた。

胡氏は習氏および李克強(Li Keqiang)首相と1分ほど言葉を交わし、ほとんどの出席者が前方をじっと前を見つめる中、李氏の肩を軽くたたき、会場外に連れ出された。

凄いですね。なぜ連れ出されたかはわからないわけですが、「胡錦濤の時代は終わった」のを全世界に示すことになったんじゃないですかね。本人の胡錦濤氏も職員の手を振り払おうとしたし、全く何が起きるのかわかっていなかったようす。ほとんどの出席者は「前をじっと見つめていた」ということは、このことを問題視する人もなく、ただただ習近平への服従の意を表していたとしか思えず。

この写真の、見つめ合う「胡錦濤と習近平」が印象的です。

「てめぇ何をするつもりだ?」「はい、ご苦労様でした。さようなら」みたいな。

首相の李克強氏は胡錦濤派だったわけですが、李克強氏と言葉を交わした後に【肩を軽く叩き】、そして会場外に連れ出された。別れの挨拶でしょうか。

まさに「胡錦濤氏の引退式」「習近平が全てを掌握した」のを世界にアピールしたようなもの。

そして評判の良かった李克強首相も7人いる最高指導部、中央政治局常務委員会から退任となった。同時に李克強の後継と言われていた汪洋人民政治協商会議主席も退任。

(これは習近平によるクーデーターだと石平氏が解説している。文の最後を見てください)

要は、習近平の独裁体制が確立したということ。そして終身最高指導者としての地位を得たと言って良いんじゃないですかね。また彼は「毛沢東」と並ぶレジェンドになろうとしているのは明らか。

これの影響ってこれから世界に出てくると思います。そもそも世界の中国系の経済は【胡錦濤派が握っている】と言われているわけですし(要確認)、近年の発展の基盤は胡錦濤が作った(要確認)。だから習近平はあの手この手の「汚職追放という名目で胡錦濤派、反習近平派つぶしをしてきた」わけで、それが今後一層激しくなり、仕上げに入るのかもしれませんね。

私としては、習近平の言動を見ていると、「中国のため、人民のため」というのは全く見えずに「自分の独裁体制を作ることが一番の目的」なのは見えていたし、経済よりも自分を頂点とした共産主義社会を確立することに興味がある様子。当然、「世界のため」なんて一切眼中になく、「世界を中国共産党の下に置く」のが彼の最終目標なのが見えるよう。

それに比べると首相の李克強氏はまともで、言うことも筋が通っているし、「時期指導者としての人望も厚かった」のがわかるような気がします。しかし、今回、李克強氏も定年の年齢前なのに切り捨てた。彼の腹心とともに。

私としては、世界は李克強首相を「中国の安全弁」みたいに見ていた、期待していたんじゃないかと思っています。でも彼は表舞台から消された。

独裁国家が怖いのは、その独裁者の一存で物事が動いていくこと。そしてこれからの中国は「習近平色一色に染まる」と考えてよいわけで、本当に恐ろしいと思います。

アメリカでも「習近平が台湾を武力によって治める日」が近づいていると言われていますし、刻一刻と「世界の大惨事に近づいている」ような気がしてなりません。ロシアも同様で、このまま突き進めば「核による世界大戦になる」のはほぼ確定じゃないですかね。チキンレースみたいなもので、どこかで妥協点を見出さないと本当に恐ろしいことになる。

習近平は、実は実力もない馬鹿だという論者が結構多いのね。彼の生まれ、育ちから、彼が何を考えて生きてきたか、どんな人格が形成されたか、そして政治家となりどんなふうに「親の七光り」で出世をし、コネを利用しまくって主席にたどり着いた歴史を「石平氏」が解説しています。彼は習近平を天敵のように考えていますから、良いことは一切言いませんが、内容は事実だと思います。

ところがですね、「習近平独裁体制の確立は良いことだ」という論者が出てきた。最近、メディアでもよく見るようになったウクライナ出身の政治学者グレンコ氏が言う。

これは私もそう思う部分があって、習近平は「墓穴を掘り続ける」ような気がしてなりません。でもそれが世界にどんな影響を与えるか・・・・。

ただ、中国による台湾侵攻に関しては、「私は不可能じゃないか」と思っています。これは何度かブログにも書いていますが、「中国はミサイル等で台湾を攻撃することは可能」でも、その後の制圧、統治が問題で、それには「数十万人規模の兵隊、そして戦車も含む大量の車両、そして弾薬や食料などを含めた兵站を台湾に送り込むのが何よりも重要ですが、【中国にはそれを台湾に送り込む手段がない】と言われている」のね。

つまり「海上輸送するしかない」わけですが、中国にはそれだけの兵站を送る「海軍力がない」のだそう。一般の輸送船を総動員すれば簡単かもしれませんが、そもそも中国に「制海権が取れるのかどうか」が問題。制海権を取るには制空権を取る必要もあるわけで、中国に台湾近隣から日米の潜水艦も航空機もミサイルも排除する力はないでしょう。

日本に関しては、中国としては台湾に近い自衛隊基地、自衛隊の航空機、潜水艦を含む艦船を排除しなければならない。台湾に軍隊を上陸させるには東海岸しか無く、それは自衛隊ミサイルや潜水艦の格好の餌食になるし、「まずは台湾侵攻前に自衛隊・米軍を叩くことが必要」となる。しかし自衛隊や米軍を攻撃しても、逐次追加される軍備やヨーロッパからの支援も考えたら、それら全てを駆逐することが可能とは思えない。つまり「中国が台湾を攻撃することは可能」でも「台湾という国土を掌握することは不可能」だと私は思うわけです。

「台湾有事は日本有事」というのはまさにそれで、もしも日本が「日本は一切関知しない」と声明、あるいは協定を結んだとしても、それを信じるのは中国としては不可能じゃないですかね。日本に掌返しをされたら全ての計画が終わる。

だから「台湾侵攻の前に自衛隊を潰す必要がある」わけで、台湾をミサイル攻撃、爆撃をするにしても、同時に近隣の自衛隊、そして沖縄の米軍・自衛隊を同時に叩くことになる。あるいは「先制攻撃でまず日米が手を出せなくする必要がある」んじゃないですかね。そうじゃないと、台湾をミサイル攻撃、爆撃したところで、その後どうにもできないでしょう。

「台湾をミサイル攻撃」+「同時に、あるいは先制して自衛隊・米軍を攻撃」し、それの成果が出て制空権、制海権を手にしない限り【台湾侵攻は不可能】となる。そしてなおかつ、中国には兵隊、戦闘用車両、兵站を台湾に送る海軍力がないとしたら?

これは今のウクライナ戦争を見ていてもわかるわけで、最初の一撃で戦闘意欲を消滅させて「降伏させる」ことが重要となる。でも戦闘が長引けば台湾侵攻もウクライナ侵攻と同じで「侵攻できずに戦いがエスカレートするばかり」になるのは明白じゃないですか。

そして当然、中国は世界で孤立するし、相手は西側諸国の総力戦となれば、私は中国に勝ち目は一切ないと思います。そもそも中国の軍事力は大きいと言われていますが、中国って「近代戦争の経験さえない」わけで、あれだけの大きな軍隊を中国が効率的に動かすことさえ不可能じゃないですかね。また空母にしても航空機にしても「見せかけの軍事力の可能性」は大きくて、まさにウクライナで見せた「ロシアの実情」と同じかもしれない。

中国が得意とするのは「超限戦」であり、ありとあらゆる手段を使う。そして「戦わずして勝つ」ことを良しとする文化がある。ところがアメリカを筆頭に西側諸国は「好戦的な戦争のエキスパート」じゃないですか。ウクライナでは西側から戦闘員が入っておらず、限定的な武器供与、情報提供だけで「ロシアはそれに勝てない」のを世界は見てしまった。

これって「口だけ」「見せかけ」で【相手を脅すのが得意な国】にしてみると真っ青で、中国がロシアと距離を置こうとしているのはそれが理由じゃないですかね。「ハッタリで西側諸国には勝てない」のがはっきりしたから。

だから意外に大きな問題にはならないのが「台湾問題」かもしれなくて、でもアメリカはそれを「大変だ、大変だ」と大騒ぎするだけで「軍産複合体は未曾有の売上と利益を得ることが出来る」状態。これはウクライナも同様で、世界の不安を煽れば煽るほど、アメリカは大儲けできる。

ただアメリカは「ヨーロッパとアジア」の愚策と言って良い二正面作戦を始めてしまったわけで、これに対応できる力はアメリカには無いと思います。だからもしもロシア、中国、そして北朝鮮が一緒になって動き出すと、【西側諸国の惨敗】もあり得るかもしれない。西側諸国には「民意というアキレス腱がある」から。そして最終的に「核を使う第三次世界大戦」になる可能性が払拭できない。

これは「理想論ばかりで突っ走る民主党の失態」とも言えると思うし、こうなるのは「必然」かもしれない。そういう意味でも私は「ビジネスマンであるトランプ」なら解決できる可能性もあると思っています。でもロシア・中国から見れば、「与し易いのはバイデン政権」かもしれず、「やるならバイデンが大統領の内に・・」という考え方は存在していると思う。

またウクライナで西側がロシアに気を使うのは「核を使うかもしれない」からで、中国の台湾侵攻に関しても、「日米が関与したら【必ず核攻撃をする】」と中国が宣言したらどうなりますかね。そもそも台湾は世界が独立国として認めていないわけで、台湾侵攻は【内政問題】と言われればそれに反論できないんじゃないですかね。そもそも中国が台湾に侵攻したら、それをアメリカは放置し無いという【論拠がない】んじゃないですか?それでもアメリカが武力を使って関与すれば、「中国の内政問題にアメリカが武力を使って手を出した」となって、悪いのはアメリカとなるのが道理。

本来は、西側が「台湾を独立国として承認する」のが順序だけれど、中国は「台湾が独立しようとしたらすぐに武力侵攻する」と言い続けてきたわけで、西側が下手に動けばやぶ蛇になってしまう。でも今の時点の中国なら叩けるかもしれず、台湾を承認し、中国には「手を出せるものなら出してみろ」と脅しを掛けるのも今なら可能かもね。

結局は、今のウクライナと同じ様に、日米はビビって直接手をだすことはないかもしれない。台湾を見殺しにすればそれで終わるとなれば、西側の民意もそちらに動くんじゃないですかね。今、プーチンはそれも考えていると思うんですよ。でもプーチンが核を使えば、NATOは通常兵器だけでロシアを叩きのめすことは可能。となれば大陸弾道核ミサイルを使うようにも発展するかもわからず、終わりが見えない状態。まさにチキンレース状態。

そもそもアメリカは本気で台湾を救うつもりがあるのかは疑問。これは日本も同じで、日本が攻められたとしても、アメリカ本土を危険にさらしてまでアメリカは日本を助けるのかどうか。日米安保条約はNATOのそれとは違っていて「自動参戦ではない」わけだから、アメリカは遠くから見ているだけとなる可能性のほうが大きい。そしてお得意の「制裁」どまりか。でもそれこそが「現実的判断」じゃないですかね。中国もロシアもアメリカ本土にミサイルを打ち込まない限り、静観するかもね。NATOも同じで、NATO諸国に手を出さない限りは静観するはず。でもNATOから手を出したら、アメリカも参加せざるをえないはずで、だから「ロシアが核を使えばNATOは座視はしない」というもハッタリなんでしょう。ロシアがもし小型の戦略核をウクライナに落としたとしてもNATOもアメリカも動かないと私は思う。動けないというのが正解か。でもロシアが核を使えば勝てるという確証もないわけで・・・。

出口が見えませんね~。

バイデン大統領が誕生したときのことを思い出すんですよ。

アメリカが戦争する時には民主党政権であること。そして軍産複合体との癒着が大きいこと。だから「バイデンが大統領になると戦争が始まるんじゃないか」とこのブログに書いたのを思い出します。

で、ふと気がつけば、やっぱりねぇという状態になっている。

湾岸戦争もイラク戦争も、【石油がキーワード】だったのは今になるとよーくわかるし、今回のロシアによるウクライナ侵攻も「防げたのに防がなかった」のは間違いがなくて、ウクライナの政変にはアメリカが関与していたと言われるし、その時、大のロシア嫌いの大富豪が一人のコメディアンをバックアップしてウクライナの大統領にした。そしてプーチンが何よりも嫌がったNATOへの参加を言い出し、その富豪が持っていた「私兵」は、ウクライナの正規軍に格上げとなった。それがアゾフ大隊で、これをロシア側は「ロシア系住民を排除しようとするネオナチ」と呼んでいたんじゃないですかね。アゾフ大隊の兵隊たちが【ネオナチ】を示す腕章、紋章をつけている画像が多く出回っているのはこのブログでも紹介した通り。

なんだか世の中には「偶然はない」のであって、誰かが絵図を描いてその通りに世界が動いているような気がしてなりません。

特に戦争って「国の浮沈にかかわること」ですし、たまたま両軍がぶつかって戦争になってしまいましたなんて馬鹿なことがあるわけもなく、入念に調査し、準備し、そして仕掛けるのが戦争じゃないんですかね。勝ち目が見えない戦争に手を出すことはあり得ない。

でも私達一般市民は、大きな力を持つ勢力が何を考えて何を仕掛けているのかも見えないし、「何かが起きたときに大変だ~~」と騒ぐだけ。でもそれは当然、計画されたものであって、私たちはその計画を知らないだけの話し。日本軍による真珠湾奇襲作戦も同様で、綿密に計画され、その後の事も考えた上で実行されたわけで、「アメリカに腹が立つから攻撃しちゃう?」みたいなことが有り得るわけがない。そしてアメリカとしては「日本が手を出さずにいられない状況を作った」のは明白。

ただロシアのウクライナ侵攻に関しては、「数日で結着が着く」とプーチンは読んでいたようだし、世界中がそう予想したんじゃないですかね。アメリカもゼレンスキーをすぐに避難させる案を持っていたと言われるし、もしキーウが予定通りに簡単にロシアに占領され、ウクライナ政府が機能しない状態になったら、【次の作戦】としてアメリカは何を考えていたのかに非常に興味があります。

ウクライナが大変なことになっていますし、どちらも引きませんから「戦争をやめる口実」をどうにか考えて、もしかしたら「プーチンの顔を立てた撤退への道」を西側も考える必要があるはずで、双方がとことんやる気を持続したままだと、私はやはり「使ってはならない武器」も使われるだろうと思うわけです。となればNATOも介入する意向をしめしているわけで、それは「世界大戦争」を意味する。

中国も変だし、イギリスも何をやっているのかわけがわからないし、日本は未曾有の円安だし、コロナの出現にしても、ワクチンの怪しさにしても、なんだかうまい具合にすべての【とんでもないこと】が重なっているような気がします。

世界の行き先を決めるというダボス会議で言われる【グレートリセット】という言葉がいやに意味深だと感じるのは私だけですかね。

これから5年もしない内に、私達の目の前にある世界が今までとは違う世界になっている可能性があると思っています。

そして私たちはそれにただ流されること無く、なんらかの生き残り戦法を考えなくてはならないんじゃないですかね。

これは地震や津波と同じで、「何もなかったら【何もなくてよかったね】と言える状態」にすべきで、なんら対策も考えないというのは駄目だと思っています。

-----(追記)-----
 

胡錦濤の強制退出、李克強らを党役員からはずすクーデターだと石平氏は指摘しています。事前の約束とは違うことをしたと。

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