新たな売上税。10%がRM500以下の海外からの買い物に課税される。

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マレーシアでは今年2023年4月1日より、新たな売上税が徴収される。

Malay Mail

KUALA LUMPUR, Jan 9 — Starting from April, Putrajaya will be…

New tax: From April 2023, Malaysians to pay extra 10pc for online overseas shopping below RM500

この新たな課税が施行されるのは決定のようですが、このニュースからは詳しいことがわかりません。これもまたマレーシアあるあるで、決定・施行のスピードが早いけれど、内容が徹底周知されないのね。

このニュースを見た限りでは、【RM500以下の商品をオンラインで購入すると、10%の売上税が課税される】のは間違いがなさそう。ただ郵送料には課税されない。

ここで注意しないとならないのは、そもそも売上税は【販売者が徴収し納税する】もので、販売者は税関に登録しなければならないと書いてある。これは海外の販売者も同じ。

 

I’m selling, how will it affect me?

You need to register with Customs and help collect the new tax.

Here’s who needs to register with RMCD:

  • If you are a seller in Malaysia / seller outside of Malaysia AND sell LVG (goods priced below RM500) online and these goods are brought in from overseas into Malaysia, AND
  • Your total sale value of LVG brought into Malaysia in 12 months is more than RM500,000 (The 12 months can be the immediate past 12 months before registration or the current month and next 11 months)

このニュースから想像できるのは、RM500以下の商品をLazadaやShopeeで買い物をした場合、そしてそれが海外の販売者から購入だった場合、(多分、自動的に)10%の売上税が上乗せされるようなシステムにするつもりだろうということ。

さて問題は、我々購入者が海外の登録されていない販売者から購入した場合はどうなるか。

これも二種類あるわけで。

◯ 海外の販売者から購入し、直接送付される場合。
◯ 海外で売っているものをギフトとして手に入れた場合、あるいは自ら持ち込んだ場合。(この場合、価格ではなくて価値が基準になる)

これに関してはこんなふうに書いてある。LVGとは「low-value goods(RM500以下)の意味。

no sales tax on LVG will be imposed on items sent through post such as gifts or items carried in passengers’ bags as these are not sold by online sellers

この解釈も難しくて、「オンラインで買ったものでなければ課税されない」ようにも読める。

ただし、私達が注意しないとならないことは、【RM500以上なら課税されない】と考えてしまうことで、これは大きな間違い。

そもそも、以前からRM500以上は「課税対象」だったんですね。

これは買ったものでもギフトでも、送付したものでも持ち込んだものでも同じ。

これに関しては、私の日本からのEMS小包が課税対象になり、POS/CustomesがあるKLIAに出向いた時に【RM500以上は「課税対象」である】と説明されました。また多くの人が、RM500以下なら課税されないと理解していたのはまさにそれ。

でもここに「決まりと現実に大きな差がある」のね。

つまり海外からRM500以上のものを持ち込んでも、あるいはEMSで送付しても【課税されないケースが殆んど】だということ。

たとえば飛行場の税関では「一切、調べられない」事が多いし、それはEMSでも同じで、「一度も課税されたことがない」人がほとんどのはず。

でもそれを「RM500以上でも課税されない」と考えては駄目なのね。

課税されるべきものに課税してこなかった。ただそれだけのこと。

私はEMSに課税されたことが今まで4,5回ありますが、直接自分で出向いて納税した時に税関吏にいろいろ聞いたんですよ。その時に言われたことが、上にも書いた

◯ RM500以上は課税される

ということと、ここが重要ですが

◯ 全ての海外からの荷物は「通関する」(チェックするという意味)

という。

これって大嘘ですよね。空港の税関でもチェックしない、EMSもチェックしないことのほうが多い。

でも彼らは「全品チェックしている」というんですよ。

私としては「今までチェックさえされないことのほうが圧倒的に多いけど?」なんて言いませんでしたが、彼らの建前は「全品チェック」なのね。

今回の「新たな課税」もそういう建前の上にあるんじゃないですかね。

結局、法律で決めてもそれを実施するにあたって、【経費のほうが税額より大きい】なんてこともあるわけで、「とりあえず取れるところから取る」のは私は世界共通のことだと思っています。でも当局は「取りこぼしなど無い」という建前なのは当たり前だし、100%の課税が現実的に出来ていないにしても、「いつでも課税できる状態は維持する」のが当たり前で、「課税されないことがあるなんてのは認めない」のも常識でしょう。

結局、今回の件では「私達一般消費者にできることはない」と思っていて、オンラインの場合、つまりLazadaやShopeeでの買い物の時にRM500以下の商品に10%が上乗せされるのかどうかをチェックする程度。

そして、他の個別の海外の販売店から買い物をしてそれを受け取った時に【課税されるのかどうか】を見てみること。

私としては、LazadaとShopeeが課税のターゲットになるだけだろうと思っていて、私達が個別に買って送付したものまで課税することは「ありえない」と思っています。だって、今まででさえも「課税されないケースがほとんど」なのに、RM500以下もチェックして課税するなんてことが現場で出来るとは思えず。

でも税関吏が「たまたま選んだ小包」はほぼ全て課税対象にされるのかもね。

どちらにしても「RM500以下は課税される。それ以上なら課税されない」という風に勘違いして、今まではRM500以下に抑えていたものをあえてRM500以上の買い物にするのは【飛んで火にいる夏の虫】だと私は思います。

それともう一つ。RM500以下ですが、単品でその価格なのか。まとめて買ってそれを超えた場合はどうのかそれに関しての記述はない。でもそれは当たり前で、今までは【トータルでRM500を超えれば単品でも複数でも課税する】のが、今回の変更では「RM500以下も課税する」わけだから、単品でも複数でも課税は課税。

でもこの国って面白いと思います。

政治家は政治家の立場、官僚は官僚の立場でどんどん前に進むけれど、他の部署、現場なんて関係ない状態で話が進んでいくのね。現場は現場で「出来ないものは出来ない」といえば済んじゃう国なんだろうと思ったり。

私達としては「接点があるのは現場」だから、その現場がどう動くかが重要。でも法律は法律だから甘く見ると泣きを見るのはなんでも同じかもね。問題が起きた時に「現場ではOKと言われた」なんてのは言い訳にならないのでしょう。銀行も同じ。

で、問題が起きた時に大事なのは「正当性」ではなくて【有力者とのコネ】だったりしてね。

これは税関でも同じで、「泣き落とし」が有効だったり。本来課税されるべきものが課税されなかった経験もあります。でも「課税のために税関で止められた」場合、通関、納税業務を「POSに委託」すると、全て決まり通りに動いて、税金も手数料もしっかり取られる。ま、それが当たり前であるべき姿なんでしょうが・・・。

駐車禁止で捕まる人もいれば捕まらない人もいる。それと同じじゃないですかね。

で、今回の課税対象の広がりは、駐車禁止、駐車は有料の「区域が広がった」と考えれば良いのではないかと。

 

 

 

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