今回の金融業界のトラブルですが、なんだかすっきりしません。
発端の発端は「取り付け騒ぎ(Bank Run)」だと思っていて、その原因は【急激な利上げ】ですよね。これによって「経営上の問題」「資産運用上の問題」のあるところが、あぶり出しのように問題が顕在化したのだろうと思っています。
そしていくつかの銀行が破綻して、政府は「預金者の無限の救済をする」と言い出した。だから慌てて預金を引き出すなってことなわけですが(預金を引き出さなければ問題は起きないという意味)、もしそれでも引き出しが続いたらどうなるのか。個人も企業も「危険を感じ取っている」のは間違いがなくて、アメリカでも欧州でも「巨額の資金が引き出されている」じゃないですか。
この状態が進めば、銀行は資金ショートを起こして倒産の危機が来る。でも「倒産しないように資金注入をする」ということですよね。もう今の時点でも「利上げをしている」のに【量的緩和】はしていて大きな金が市中に流れている。
預金が引き出されてもそのお金は【どこかの銀行に入る】はずで、引き出された銀行には破綻しないように政府がお金を注入するって、【必要のないお金が市中にあふれる】ことを意味するんじゃないでしょうか。そして「ゾンビ銀行」が生き残る、みたいな。
そしてもっと大量の資金を流す準備があるということだけれど、政府もFRBはそんなお金は持っていない。また無制限の救済なんか出来るわけがないと誰しもが思うこと。
やっぱり何だか話がおかしくて、不安を感じる預金者は預金の引き出しを続けたらどうなるんですかね。
約束通りにお金をどんどん刷って市中に流すしかないのだろうけれど、それをしたらまたインフレが加速する。そしてドル安。
これってハンパじゃない悪循環で、今の方針で落ち着くことはないんじゃないかと思うんですよ。そしてどうなるかと考えれば、【想像を絶する金融クライシスが起きるのではないか】ということ。当然、その規模はリーマンショック時を上回る。リーマンショックにお金をばら撒いて、金利も低く維持して、それでどうにか復活してきたところへコロナ。そしてまたお金をばら撒いて景気も上向きになったら、プーチンのバカタレがウクライナ侵攻なんて始めるから、エネルギー、食料も値上がりしてインフレは加速。
だから利上げは妥当なんだろうけれど、今までのお金のばらまき、そして低金利でどうにか生き延びてきた企業や個人は【金利高に耐えられない】んじゃないですかね。破綻した銀行もそうで、金利が上がれば預金にはそれなりの金利を付けなければならないけれど、資金は長期の低金利の国債なんかをごっそり持っていて評価損は莫大。そして預金者の金利を払う原資も稼げない。
そんなところに取り付け騒ぎ(Bank run)が来ればイチコロでしょう。
これが広がらないようにするには「政府が救済します」としか言いようがないのだろうけれど、無限の資金があるわけでもなく、破綻が広がれば天文学的な資金が必要となるわけで、雪だるま式に被害総額が大きくなるんじゃないですかね。これを多くの人が懸念しているわけで、「政府が救済します」というのが逆効果のような気さえしてくるわけです。
そして恐怖のハイパーインフレが来るのかもしれない。
そう思う理由ですが、まずリーマンショックは【金融界内部のパニック】で、今回は【外部の出資者、預金者のパニック】に見えること。内部の問題なら「貯水池の足りない水を補充する」ことによってパニックは収まるでしょうが、外部のパニックは【まだ大丈夫な貯水池の水を利用者自らが水門を開けて水を出してしまう】ように思えるわけです。
この外部のパニックを収めるのは難しくて、銀行や監督官庁、政府が「大丈夫だ」と言ったところで一般の不安が増大していたら抑えられないはず。また【抜いた水は他の貯水池に貯まる】わけで、政府が無制限の補填をした場合、【水の総量がどんどん増える】ことになるんじゃない?つまりそれは、今まで以上にお金があまり余って、結果として大きなインフレになるだろうと思うわけです。
そんなことが起きれば、それをチャンスとみる国々があるわけで、彼らも動き出すかもしれない。というか、そもそも今回の金融危機も彼らが仕掛けた可能性すらあるんじゃないですかね。
シリコンバレーでは、ある時期に「銀行が破綻する。資金を引き上げたほうが良い」という情報が流れて事業家が動き出して、それが連鎖的に広がったと聞いてはいたのですが、私はその時、【これは民主党の、現在始まったバイデン親子の問題究明、1月6日の国会襲撃事件の真相から国民の目を逸らすための仕掛け】があるんじゃないかと思ったんですよ。ま、それは考えすぎだろうとは思ったものの、【チャンスがあれば利用する】のは誰でも当たり前のことで、反米の勢力もこの時とばかりに問題を大きくしようと動く可能性はあると思っています。
今、中華系の大金持ちがアメリカや欧州から巨額の資金を香港、シンガポールに移す動きがあると報道で見ましたが、中国がそれを後押しするだけでとんでもないことが起きるんじゃないですかね。前にも書きましたが、スイスにある1200兆円の中国系のお金をそのままにしていて良いのかと、スイスそのものも議論をしているとのニュースもありました。つまり、アメリカが中国包囲網を厳しくすれば、スイス銀行も「スイスは中立です」なんて言ってられず、下手をすればスイスの銀行がアメリカが主導する世界の銀行システムから外される可能性もあるらしい。「制裁対象となった企業や個人と取引はしてはならない」わけですから。
これを中国が逆手に取ることだってあるのかもしれない。
アメリカが中国共産党を締め上げているのははっきりしていますが、「はい、わかりました。ではアメリカから引き上げます」と中国がちょっとでも動いたらアメリカの経済は大混乱するんじゃない?当然、そんなことがあれば、アメリカも対抗措置を取るにしても、お互いに莫大なお金を投資し合っているわけだから、世界の混乱は半端じゃない。
それに乗じて、中国は台湾侵攻を始めることさえあり得るような気がするわけです。
まさかとは思いますが、この数年の習近平の動きを見ていると、プーチンもそうですが、【私達の常識とは違う価値観を持っている】のがはっきりわかるんじゃないですかね。習近平の異常なゼロコロナ政策もそうだったし、順風満帆で大きくなったIT企業に水を指すようなことをしたり、【経済よりも中国共産党を守ることが重要】なのは間違いがないと思うんですよ。
私たちは「経済がおかしくなると困る」と思いますが、習近平はそんなのは関係ない。また最近のプーチンも経済より大事なものを追っているのは明白じゃないですか。こういう「価値観の違い」を無視して、私達の常識で世界を見ていると全く理解できないのかもしれない。
そして今でも世界経済の混乱は半端じゃないわけですが、それを気にする人たちが多いからこそ「ゴールドの値上がり」始まっている。
【政府が無制限に救済する】ことで世界は助かるのか。それとも【それこそが金融クラシスを誘発するのか】。ここが私が一番気になるところ。
最近の、なんとも言えない胸騒ぎはこれが原因だったような気がします。自分の中で今の動きを理解して消化することが全く出来ないのね。良くなるどころか、もっと恐ろしいことになるような(理由が良くわからない)大きな不安があります。クレディ・スイスが生贄になったとしても、それで他が助かるのなら良いかもしれないけれど、これは「単なる始まりかもしれない」とも思えるわけで、心の奥底からなんとも言えない大きな不安が湧き出て広がって来ます。
この動画を見て、私が心配していることはまさにこれだと思いました。リーマン・ショック時には半端じゃなく打ちひしがれて「俺はもう終わった」と本当に思ったのですが、リーマンショックみたいなことが起きたら、今回は人類史上最大で未曾有の大金が世界に出回っているわけで、大きな変化の波の破壊力ってハンパじゃないはず。それを想像しただけで、鳥肌が立ってきます。
リーマンショックの到来を当てたピーターシフ氏がそれを指摘している。
昨日は午後から銀行の担当を交えて今後の作戦を練りましたが、今までの戦略は変更することに。
やっぱり「守り」に入るしか無いと私は思っていて、ここで下手に爪を伸ばすと本当にとんでもないことになりそ。
でも銀行の担当の話を聞いていたら、クレディ・スイスが助かるだろうと噂が流れた時にかなり安くなった債券を買い増しした顧客もいたし(その後、即死)、CoCo債そのものが敬遠されて軒並み値が下がったところでHSBCのCoCo債を大量に買った顧客がいたり、まぁ、世の中には積極的な相場師と呼ぶべき投資家もいるんですねぇ。そういう人たちはやっぱり「機を見るに敏」で、私みたいなボーっとしているのは珍しいのかもしれない。というか、私はもろ初心者みたいなものでそういう世界に足を踏み入れるべきじゃないのかもしれない。
私は自分のことを「老兵」だと思っていますが、70歳というのはまだまだこの世界では現役の年代らしいのね。「老兵だ」「もう無理」なんてのはやっぱり自分でそう決めて【戦うことから逃げているだけ】みたいな気もしてきます。
でもねぇ、【波乱こそチャンス】なんてのが私のかつての座右の銘でしたが、それは若い時だけのことだと、今になると思う。【攻撃は最大の防御なり】なんてことを長年考えていましたが、最近の私はそんな風に考えることも無くなって、「防御は防御。しっかりやるべき」という考え方になってきた。
本来なら、リスクを取る戦略はそれなりに残すべきなんでしょうが、クレディ・スイスでやられたばかりの私としてはそんな元気は皆無。でも次の代である息子は「新たなリスクを取る必要がある」と言っています。
私は2,3年は「冬ごもりするつもり」なんてのも大事なのかもしれないと思っていて、今までが上手く行きすぎていたのは間違いがないのね。
でも「春が来るまで寝て待つ」のではなくて、その間、どう生まれ変わるべきか、それの小さな実験と検証をしていこうと思ったり。
先週、70歳になったばかりの私ですが、これからは今まで以上に忙しくなりそ。
一体、なにをやっているんだか・・・・・。
あ、そうそう。クレディ・スイスは本来なら株主を助ける前にAT1債の債権者を助けるのがルールなのに、株主だけを助けた。これを認める訳にはいかないと訴訟が始まる様子。
それがどういう結果になるかというより、スイスがルール変更をした事自体が大きな問題になっているそうで、スイスはもう信用ならんと【他国へ資産を移す動きが活発化している】とのこと。とんでもない額をスイスに預けている大金持ちっていくらでもいるわけで、やっぱりそれは「信用」があったからで、今回のクレディ・スイスの一件でその信用が崩れた。もしクレディ・スイスの件で、ルール通りにやると変わったところで、それもまた信用を失う行動とも取れるわけで、一度毀損した信用を取り戻すにはまた気の遠くなる年月が必要になるのかもね~。
そして今、金融界が揺れていますが、どういうふうになるかを【一方の話だけを聞いても意味がない】わけで、攻める側がいれば守る側もいる戦争と同じ。その行方がどうなるのかは誰にもわからない。
そして攻める側も守る側も【一枚板ではない】わけで、なおかつ敵も味方もそれぞれの国の中に存在していて益々見極めが難しくなるんじゃないですかね。
どんな風になろうと、それに合わせて動くしか私達には術がないわけですが、どうしても頭から離れない気になるキーワードがあるんですよ。
Great Reset
これを言い出した世界の中心人物、指導者達はどんな未来を頭に描いているんだろうか。
どちらにしても、日本は世界を主導する立場では全くなくて、一つの駒でしか無いし、我々と言えば大きな波に翻弄される小舟でしか無いし、【焼け野原からでも必ず復活する】という気構えを持って歩いていくしか無いんだろうと思ったり。
新しい時代がどんな世界になるのかなんて想像もできないけれど、その変化の過程で【間違いなく弱者は切り捨てられる】のだろうと思うんですよ。大きな災難、変化に襲われた時に「皆を助ける」なんてことは絶対に不可能なのと同じ。
でもアメリカでは今回の金融危機を乗り越えるために「無制限の援助」を約束した。彼らは「予算」を考えているはずだけれど、それが超えることもあるんじゃないかと思うわけです。民衆の不安が増大した時に何が起きるかなんて誰にもわからない。
私はコロナ騒動もそれと同じだと思っていて、今になればワクチンは駄目だ、マスクも必要ない、行動制限も関係ないと声を大にして政府や関係部署、医療界を糾弾する人たちがいるけれど、それって毎度の左翼的な理想主義者の発想だと思っています。
終わってからああじゃこうじゃというのは簡単なことで、あの武漢で何が起きたのかを知り、ダイアモンドプリンセス号や老人の死体の山が出来たイタリアやインドでの出来事。私達全員が、大変なことが起きていると大騒ぎをするなかで、ワクチンは駄目、マスクも必要ない、行動制限もするなと言い切ることが出来た人ってどれだけいるんですかね。
そしてそれが事実だとしても、【政府がそれらをしない】というのはパニックになっている世論が許さない。私はそこが重要だと思っていて、だからリーダーは一分の望みだとしても【決断をしないとならない】わけで、放置するなんてことは絶対にしない、できない。これってまさに戦争と同じだと私は思っていて、当然、【犠牲が出るのは覚悟】すると思うんですよ。
極論を言えば人口が半分になっても【戦争に勝つことが重要】で、リーダー、それも民主主義の世界では世論に逆らうことは不可能だし(日米開戦も朝日新聞などに煽られて国民がその気になっていた)、私は今でも、【政府も関係部署も医師達もよくやってくれた】と思っています。とりあえず、戦争には勝てたのですから。
コロナ禍の中で「日本政府は何をするのか」を想像するのは簡単だと思いました。それは「国民のアンケート」を見ればわかることで、政府が何よりも重視しているのは【最善の手】ではなくて【国民を納得させること】だと思いました。そして「テレビのバラエティー番組のコメンテーターが騒げば世論はそちらに動いて、それを政府は無視できない」のに誰でも気がついたはず。そして専門家もそれを無視することは出来ず、「反対の持論」を声高に主張したら主流からは外される。
大事なことは「自分が生き延びること」なのは民衆も政治家も学者も同じ。これが私は世界の真相だと思っていて、残念ながら【命をかけて国を、国民を守る】という人たちは決して多くはない。本当に残念だと思います。
そして今回のコロナ戦争での勝利は【元寇の役】と同じで、偶然の出来事だったのかもしれない。かつて世界を襲った感染症の様に何千万人も死ぬこともなく、日本国内においても一つの市町村が全滅したなんてこともなく、いつのまにか「敵は去っていった」ように感じています。
当然、犠牲になった人たちや家族には【保障】が必要で、なおかつリーダーや関係者の【責任の追求】も必要だけれど、それは理想論だと私は思っていて、戦争や大災害で被害、損害を被った人たちが救われることはないのが世界の現実。日本ではあの戦争の、そして各地で起きた様々な事柄に関して、日本国内では一切の責任の解明も追求も、総括も行われていない。【大きなこと】が起きるとそうなるのが世の常だと思っています。
だからといって、保障や責任追及をしないで良いということではなくて、それが左翼的な理想論であったとしても、そういう考え方を元に行動をする勢力が出てくることは健全な姿なのは間違いがない。でも決して理想論通りには動かないというのが私の考え方の基本です。
だから自分で考え、自分で行動するしか無い。自己責任。
そして同じようなことが姿を変え、形を変えて、また再び起こるのだろうと思っていて、リーダーの判断の間違いも起きるし、犠牲者も同じ様に出るのだろうと。どれほど素晴らしい賢者がリーダーになろうとも、民衆の意思が最優先されるのが民主主義の世界で、恐怖におののく民の世論を聞くしか無い。
金融クライシスも同様で、【定期的に必ず起きること】と考えて、【何度でもやり直す】しかないのだろうと思っています。それがたとえ「民衆の不安が増大して取り付け騒ぎが起きるのが原因」だとしてもそれが民衆の意思なのだからしかたがない。
恐竜が絶滅したり、ネアンデルタール人という種族が地球上から消えたり、絶滅と繁栄の繰り返しの中でどうにか生きていかなくてはならないのは100年経っても1万年経っても何も変わらないのだろうと思っています。
全ては自己責任。
疲れるね~~~~。
でもAIがどんどん賢くなればなるほど、人間のAIへの依存度は高まるはずで、もしかしたら今回みたいな馬鹿げた金融パニックも、大災害での被害も大きく減るかもしれないね。
人間が考えることって、必ず「立場」とか「利権」が絡んでいて、どうしたって「皆の為」「地球の為」とはいえない考え方が出てくる。だから私は「中立の立場のAIがどういう答えを出すのか」に非常に興味があります。ただ【皆に良いことは、誰にとっても嬉しいことではない】というのも事実かもしれなくて、AIが導き出した答えには、全ての人がブーイングをするなんて気がしないでもないのですが、AIは一つのアドバイザーの意見として「常に存在しているべき」だと思うんです。
そういう意味で、今回の金融危機問題にしても、コロナにしても、AIの意見を是非聞いてみたい。「そもそも人間の存在が問題の根本である」なんて言い出すかもね。(笑)
ホリエモンとメンタリストdaigoの対談の中で、daigoが「AIが人の知能指数を20ぐらい押し上げるかもしれない」と言ったのが気になっていて、それだけでもとんでもなく大きな良い意味での変化が出てくるかもね。
そして人間はAIに支配される未来にまっしぐらに進むのだろうと思ったり。