多くのマレーシア在住の日本人は、マレーシアの物価を「円建て」で考えるんじゃないですかね。
中には「マレーシアはマレーシアだからリンギットで考える」という人もいるでしょうが、私は1991年に日本を脱出してからはどこに住んでいても「円建て」で考えます。
これには理由らしい理由はなくて、「日本には37歳まで住んでいた」わけだから、やっぱり世界のどこに行こうと「日本円で考える」方がピンと来るから。
でも現実的には、日本を出てから33年になるわけで、私の頭の中にある「金銭感覚はメチャ古い、それも若者の金銭感覚のまま」で、それを続けても良いのかどうか。また我が家は「円の資産も収入もない」ですから、円建てで考えても全く意味がないのね。それはわかっているんですが・・。
でもマレーシアに住んでいてリンギット建てで考えないというのは、マレーシアの中でインフレがどうなっているのかもわからないってことなのね。
私がマレーシアのインフレに鈍感なのはそのせいだろうと思っています。
逆に、私は「円建て」で考えますから、最近の円建てで考えるマレーシアのインフレは凄いことになっています。ここのところの円安の動きが早いですから。でもそれを「マレーシアのインフレとは捉えていない」のね。実際のマレーシアのインフレも「円安だからだろう」と考えてしまうから。
私達が2016年にマレーシアに来てからの「リンギット・日本円」の変化。
MYR/JPY 週足
私達がマレーシアに来た頃は「1リンギ=26円」ぐらいで、平均すればそのぐらいの頃が長く、その率で計算するマレーシアの物価はやっぱり安いなぁという感覚でしたが、段々と「1リンギ=30円」ぐらいで計算するようになると、マレーシアのインフレもあって「あれ?最近高くない?」みたいに感じるようになった。
でも今はまた円安になって「1リンギ=32円」から、実際に為替交換手数料を入れれば、すでに33円を超えていますから、それでマレーシアの物価を考えると、「おいおいおい、凄いことになってない?」と思うようになってきました。最近、鈍な私もそれにストレスを感じつつあります。
でもそんなことをヨメさんや長男と話すと「なんで?」みたいな顔をする。
おかしいなぁと思ったらヨメさんも長男も「オーストラリアドル建て」で考えているのを思い出した。
つまり、2016年に来た当時から、上下の波はあったにしろ、【ほぼ変わらず】なのね。
そういう意味では、彼らの中では「為替変動は無い」みたいなもんで、オーストラリアドル建てでマレーシアの物価を考えても、マレーシアのインフレをそのまま感じているのかもしれない。
だから私の言う「マレーシアのインフレは凄いことになっている」というのは彼らにとっては「マレーシアのインフレはジワジワ来てるね」程度ということなんでしょう。
でも私達は米ドル中心で生きているわけだけれど、【米ドル建てでマレーシアの物価を考えたことがない】のね。もし米ドルで考えると、「インフレはない」ことになる。
2018年に我が家のほぼ全ての金融資産を米ドルにしたのは、リンギットから見るとベストタイミングで、その後、リンギットは下がり続けている。
でも米ドル建てでマレーシアの物価を考えることは全く無い。
わけわからん状態。
う~~~む。
やっぱり「円建て」で考え続けるのがベストみたいな気がします。というか円建てで考えないとピンと来ないんですよ。
金銭感覚は大昔のままだとしてもです。
マレーシアリンギットも「リンギット安」だからこれからもマレーシアのインフレに拍車が掛かるのかもしれない。でもそれでも、アメリカやオーストラリアに比べたら「未だに物価は3分の1」なのは変わりはないと思うし、やっぱり我が家としては、米ドル中心で生きていることだし、「アメリカのインフレは我が身のインフレ」だと考えて、それに負けないように頑張るのが良いと思う。そしてマレーシアのインフレにも動じない、いつか日本に行ってもインバウンド価格に驚かないようになりたい。
インフレになると「元の値段には戻らない」のが普通だし、待ってもどうにかなることじゃないですもんね。私達が追いつくようにするしか無いと思う。