マレーシアの「税制変更」 海外の所得に課税されるのか否か

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マレーシアには様々な「特典税制」がありますよね。

以前から言われていたことですが、

◯ 国外の収入には課税しない
◯ 投資奨励税制があり利息やキャピタルゲインには課税されない(例外は多く不動産のキャピタルゲインには課税される等)

ところがこれに変更があって

◯ 国外の収入をマレーシアに送金すると課税対象となる

これは「送金しなければ以前と同じに課税されない」ことを意味しますが、海外から送金すれば課税されるにしても、そもそも「利息やキャピタルゲインには課税されない」ことから、海外から送金しても課税される、されない対象もあるのではないか。

これはかなりややこしくて、こういうケースもあるはず。

◯ 海外での収入は送金しない
◯ でも満期になった定期預金など(収入ではなく資産)を送金する

としたらどうなるのか。

お金に印がついているわけでもなく、収入分は新たな定期にして、満期になった定期分を送金したら課税されないとしたら、なにかおかしくないですかね。

でも「定期が満期になった証拠」はあるわけで、収入がどうなっているのか当局は調べることはないはず。

また「定期もかつての収入」であるわけで、それをどう考えるのか。古い収入だとすれば「マレーシアに来る以前のもの」もあるし、「時効」も関係あるんじゃない?

また利息やキャピタルゲインにはそもそも課税されないとなっており、FXでの収入も課税されないという人は多い。しかし、「頻繁に売買する場合はキャピタルゲインとはみなさない」考え方があるようで、その場合は「課税対象となる」という人もいる。

この辺のことは「自分でしっかり調べる必要がある」と私は思っていて、「信頼する友人が言っていた」とか「ネットで見た」「ブログで読んだ」みたいなものは(このブログも含めて)無視するべきことだと思います。

ですから私は「マレーシアの税理士」にお金を払ってこの辺のアドバイスをもらったことがあるのですが、結論としては「詳細はまだわからない」とのことでした。

勘弁してよね~~、ですよね。

MM2Hビザの変更もそうですが、突然の変更の発表があり、施行はすぐ始まるなんてのがマレーシアの常で、なおかつ「見直して変更を加えます」なんてのも突然、発表される。

これじゃ長期計画は立てられないので困ってしまう。

問題があればマレーシアを出れば良いじゃないか、なんてのは旅行者の考え方で、マレーシアに根を張って自宅を買ったり起業したりする人も多いし、「しょうがないね」じゃすまないですよね。

でもしょうがない。(笑)

とりあえずプロの見解を読者が送ってくれたので、それを転載します。

みらいコンサルティングマレーシア

2022年予算案において、マレーシアの納税者が国外で獲得した所得について、これまで免税(マレーシアでは課税せず)としてい…

みらいコンサルティングマレーシア

コロナが落ち着き、企業が海外展開を再度拡大していく中、4月になりマレーシアに赴任し働き始めた方もいらっしゃると思います。…

またお隣のタイでも「国外収入を国内に持ち込むと課税する」となった様子。

歳入法典第41条2項の通称「持ち込み課税」について2024年より抜本的見直しが行われました。…

年寄りの多くは「黙っていればわかりゃしない」なんて公言する人も多く、あるいは「問題があれば修正申告をすれば良い」という人もいる。

ま、「知らなかったふりをする」ということでしょうが、それでよいのかどうか。

また同じようなややこしい日本の税制もあるのね。「いわゆる10年縛り」と呼ばれる贈与・相続に関する法律で、海外に転出しても10年間は「日本国内と同じに申告納税する義務がある」というもの。

かつて「海外を利用した贈与、相続税の回避」は大ぴらに行われていましたが、それを止めるために5年縛りが出来た。でもそれは「5年我慢すれば良い」ということでしかなくて、次に「10年」と期間が伸びた。

この10年というのは結構長くて、海外を利用して贈与税や相続税を回避するには時間がかかりすぎて、「それを目的にするのはほぼ不可能」だと思います。

だから抑止策になるといえるとは思うものの、「確信犯が増える」のではないかと思っています。

贈与や相続が課税されない国は結構あって、マレーシアもそう、オーストラリアもそう。

だから簡単に名義を変えるなんてことを皆がやるわけですが、それを日本の当局が知れば「申告はしましたか?」というお尋ねが来る。

その時、「そんな法律(10年縛り)があるなんて知りませんでした」と言ってもどうにかなることじゃないし、特に贈与税は税率も高いので「買った不動産、定期預金をヨメさん、あるいは子供の名義にした」なんてことが発覚したらとんでもない額の納税が必要となる。

黙っていればわからない、なんてのも今の時代、データの名寄せも国家間でなされているわけで、簡単に考えるべきではないし、実際にペナン在住だった日本人が「脱税」として摘発されてメディアに名前が乗ったこともある。

ま、お好きなようにどうぞ、としか言いようがありませんが、私としては「脱税をする」ならそもそもマレーシアには来ていないし、実際に、国家間で「非居住者の銀行の資産情報をやり取りするCRS絡みで、マレーシアの税務署からお尋ねの手紙をもらったこともあります。

その時の日記。

Dabo's life in KL, Malaysia

古いエントリーが表示されているかもしれないので、是非、「投稿日」を確認してください びっくりしましたよ~~。マレーシアの…

この手紙は私も息子も受取り、ドキッとしましたが、その海外の金融資産は昔からもっているものであり、マレーシアで得た所得ではなく、また私達はマレーシアでの就労も認められていないし仕事もしていないと書いた手紙とともに、その資産を以前から持っている証拠としてその銀行の口座取引明細書を何年か分、添付して送りました。その後は何の連絡もなし。

マレーシアっていい加減な印象がありますが、ちゃんと仕事をしてるじゃんと思いましたっけ。(笑)

当然、マレーシアに財産を隠したまま日本に帰っても、いつかバレると思ったほうが良いんじゃないですかね。その時、当然、未納だった税金と共に延滞税や悪質だと見られれば重加算税も課され、刑事罰となる可能性すらある。またそのお金が贈与や相続したものであり、それが10年以内だったらかなりややこしいことになる。メディアも「海外を利用した脱税が一般の中に広がっている」と喜んで報道するんじゃないですかね。実名入りで。

脱税って実は「採算が合わないもの」という認識は大事かもしれない。

ITの時代に、古臭い考え方を持っていると痛い目に合うかもですね~~~。

でも「払うべきものは払う」「節税策を考える」にしても、税制そのものがはっきり分からなければどうにもならず。

我が家はとりあえず「数年分の生活費」はこの法律が施行される前にマレーシアに送金して、それを使って生活していますが、今後、一切、海外から送金しないなんてことも出来ず、では「マレーシアでは課税されない収入を増やす」ことも思案中ですが、「資産運用なら海外を使ったほうが遥かに良い」のでどうするべきか迷っています。

もしマレーシア国内のFXや先物のデイトレード、あるいは短期売買で出た所得が非課税なのに間違いがないなら、生活費はそれで稼ぐ手もありますが、マレーシアのFX、先物事情はわからない。

どこのブローカーを使っても「同じ結果になる」なんてほど簡単ではないわけで、そのうち、マレーシアのブローカー、間違いのない税制を調べてみるつもり。

 

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