世界中で「格差が広がっている」のを強く感じます。世界を見ても日本もこんなに格差が広がったのはもちろん私の人生の中でも感じたことがない。
特にやっぱり気になるのは日本で、景気が悪いこともあるんでしょうがこれほど「生活に苦しい人達がいる時代」を私は知らない。
それは「仕方がない事」のように考えては駄目だと私は思っていて、それもまた「歴史が証明している」と思うんですよ。
「金持ちはもっと稼ごうとする」のは止めようがなくて、そしてその「欲」は際限がない。
でもそういう社会は「必ず破綻する」のは間違いがないと思う。
ただ「何のために稼ぐのか」というのがあって、「稼ぐ人が増えれば社会も良くなる」のなら良いと思うし、「大事な投資」も皆が貧乏だったら起こり得ない。「金があるからこそ、必要だけれどすぐに金儲けに繋がらない投資も出来る」のは事実で、余裕がなければ「目先の利益優先」になるのは当たり前。ところが、今の時代は「金持ちが目先の利益追求に大忙し」に見える。
日本ってそういう国じゃなかったのは私の年代は覚えているはずで、いやいや「金亡者は今も昔も同じ」というのもわかりますが、やっぱり「法人税はメチャ安い」とか、「利益を株主が総取りする」みたいなことは日本では無かった。所得税もそうで、かつてはもっと最高税率が高かったし、「だからこそお金が回っていた」感があります。今の人達は信じられないと思うけれど、「会社は誰のものか」といえば「従業員のもの」という考え方が広くあった。論理的には当然、「株主のもの」だけれど、かつては「倫理観が重視されていた」と思う。
あれはいつ頃でしたかね、「物言う株主」なんて事が言われるようになって、「配当を増やせ」なんてことだけじゃなくて、下手すりゃ「投資家グループによる乗っ取り」も増えて、当然、「経営にも口を出す」し、「解体して資産を売らされる」なんことも聞くようになった。そして「社員は単なるリソース」になってしまった。でもそれは「経済合理性に合っている」という「欧米の圧力に日本勢が負けた」のが見えた時期もあった。そして「そうでなければ厳しい競争に勝てない」という【宗教】のようになった。
そしてそれに疑問を持つ私みたいなジジーは「時代遅れ」と一笑に付される。
そういう意味で私は古臭いなんてもんじゃなくて、「年功序列」「終身雇用」や企業間の「談合」も日本の企業風土の「良さ」でもあったと思っていて、それらが完全否定されてしまう現代が本当にそれで良いのかはわからない。「競争に勝つ」のは重要で、負ければ何も無くなってしまうわけだから「何が何でも勝つ」と考えるのは良いと思うのだけれど、そのための「犠牲の大きさ」も無視するべきじゃないし、中小企業でも「昔ながらのやりかた」でやるところはあるし、その「基本」を崩すこと無く、「競争に勝つ」事が本当に不可能なのかが私にはわからない。
ま、そんな「柔」だから私は事業で成功することも無かったのだと思うけれど、「戦争」にしても兵隊を捨て駒としかみない国もあれば、「生活や人権を重視する」国もあるわけで、やっぱり私は「日本を変えた元凶は【竹中平蔵】だ」と思っていて、「欧米、そして世界の未来」を見た場合、「欧米流でやるしかない」と考えるのもわかるのだけれど、結局は「日本はどんどん駄目になり、格差も広がるばかり」という結果はなんなのかと思うわけです。でも「変化しなければもっと日本はだめになっていたの」のかどうか。
お米の価格が上がって大騒ぎになって、「安い放出米が出た」けれど、それに集まる多くの日本人を見ていると、やっぱり「なんだかなぁ」と思ってしまう。5キロのお米が2000円~2500円安くなるだけで、何時間も並ぶ人が多く出てきたり、おお喜びする人も多い。
そりゃ安くなるのは良いのは間違いがないにしても「生産者はどうなるのか」と思うし、「問題の解決」より「眼の前の安さを重視する」ような動きには疑問を感じています。
でもそれだけ日本人の経済状況は悪いのも間違いがなくて、自民党や公明党が大好きな「ばら撒き」も、あんな小手先のことで人気取りをしてと思うのだけれど、「2万~5万円の支給」にしてもそれに歓喜する人達が多いからなのが、今回の米が安く放出されたことでの日本の動きを見ていると「こういうことか」みたいに感じる。
石破政権は小泉ジュニアを前面に出して「うまくやった」と思うし、それだけが原因とは思わないけれど、「石破政権の支持率が上がった」のは驚きでした。「消費税減税はしない」と決めて選挙もますます危なくなるだろうと見る人が多い中、「もしかしたらどうにか逃げ切れる」と読む自民党中枢の政治家が多いそう。石破氏が「日本はギリシャより駄目な国」と「ある一部分の数字」だけを根拠に世界に対してそれを発信してしまうなんて恐ろしいことをするのも「選挙に勝つため」でしかないのが丸見え。
そしてやっぱり「立民は不信任案はださない」と。
政治家って一体何を重視しているのか私にはわからない。まさかの「大連立」も視野に入っているのだろうと思うし。
私は「食事や料理関係」のユーチューブ動画を見るのが好きだけれど、これも「2極化」しているのがはっきりわかる。
「安さ重視」で注目を浴びる店や料理方法が多いのと同時に、「高級」な分野もどんどん増えていて、「寿司」なんて「一人5万円」とか、ホリエモンが進める「WAGYU」も「牛カツサンドが数万円」とか、「7年先まで予約が取れない高級焼き肉店」とかが世に出ている。
そして「年収1億円を超える人達」も増えたし、私が昔から興味がある「レジャーボート」もとうとう10億円を超えるものが売れる時代になってきた。でも【持たざる者】もどんどん増えて、シングルマザーの半数以上が「貧困家庭」だとか、「食事をまともに出来ない子どもたち」も多いなんて信じられない。私は「これは社会の責任」だと思うのだけれど、「自己責任で頑張るべき」という考え方は多い。あるいは「国や自治体がどうにかすれば良いこと」と、「俺には関係ない」と考える人も多い様子。
こういう世の中になれば「多少危ないことをしても儲ければ勝ち」と考える人は増えるし、当然、「詐欺」も増える。若者たちが「おかしなアルバイト」に手を出すのも理解できてしまう。
「世も末だな」とは思うものの、でもやっぱり「将来の日本に希望の火をつけたい」と頑張る人達も多くいて、素晴らしいと思うことも多いのだけれど、「どうしてそれを出来る余裕があるのか」と考えてしまう。彼らの行動が「道楽」とは言いたくないけれど、「余裕がなければ将来に夢を持つ事業」なんてのも出来ないはず。
でも本来は「誰でもそんな道楽が出来る世の中」が良いのは間違いがなくて、「ボランティアに精を出す」のも同じで、余裕がなければそんなことをする時間もない。
かつて随分昔の話だけれど、アメリカ人のデイトレーダーとネットで知り合ったのが忘れられない。
彼は敬虔なクリスチャンで、「儲けを出す」ことに関してはストイックなのだけれど、彼は「儲けの90%は教会に寄付する」というのね。自分の取り分は10%。「収入の10%を寄付する」人は多いけれど、「自分の取り分が10%」なんて初めて聞いた。
でもそれは「神との約束」だと彼は言うし、「だからこそ頑張れる。利益を出せる」という。
嘘みたいな話だけれど、私はここに「真理がある」と思ったのね。
自分のためだけに儲けようと思っても、そこまでやりきれないのが人間の本質のような気がするから。
私達も「愛する人のため」「子どもたちのため」、あるいは「会社のため、祖国のため」と思うから信じられないようなパワーが出るのだと思う。
母親が自分の命の危険も考えず子どもを守ろうとするのは人間だけじゃないし、あのウクライナでの戦争を見ても、どうしてウクライナの人達はあそこまで戦えるのかを考えれば、「大事なもののために自分の命さえ賭ける」ことこそが「自分が活きる道」だと信じているからだと思う。
子どもが二人出来たシドニーの次男坊は言う。「俺はこの子どもたちのために命を賭ける」と。そして「それが幸せなのがわかった」と。
また私は「お寿司」が大好物だけれど、【一人で食べても全然うれしくない】のね。やっぱり「皆で美味しいね~~と言いつつ食べるから美味しい」という原点を忘れたくない。
私ももっと頑張らなくちゃ、だわ。
私に出来ることなんてたかが知れているけれど、「注目している企業や業種」があります。それは「養殖産業」なんですが、金銭的な見返りを期待するのではない「投資」を進めたいと思っています。
ああ、関係ないですが、最近のニュースでがっかりしたことがあります。
それは「クロマグロの完全養殖」で、近畿大学が「完全養殖に成功」して多くの企業がクロマグロの養殖に参入して、これは面白いことになると楽しみにしていたのですが、最近、「クロマグロの完全養殖からの撤退」が目立つそう。
その理由は「採算が合わない」という点で、「餌代の高騰が直撃している」とのこと。クロマグロを1キロ太らすのに15キロ(だったかな?)の餌が必要とのことで、また最近、クロマグロが多く穫れるようになって「価格の下落」が起きているそう。
かと思えば「サーモンの養殖」は大流行で、それも「陸地での養殖」にNTTなどの大手が参入しているのはすごいことで、サーモン養殖は「1キロ増やすのに1キロの餌で良い」という異常なほど効率が良い養殖らしい。サーモンの日本での人気は凄まじいものがあって、でも消費量の80%は輸入だという。でもこれが「大きく変わる近未来が見えている」らしい。またヒラメやトラフグの陸上養殖も進んでいて、最近は「マダコの養殖」にトライする企業も出てきた。
海産物の漁獲高は恐ろしいほど減っていて、これは豊かな海に囲まれて漁獲にも恵まれてきた日本の「汚点」だと私は思っていて、その元凶はやっぱり「農林水産省」だと言われていて、「既得利権」を重視する日本の悪しき習慣から出られていない。
海外では「漁獲制限が厳しい」国が多く、「大きさや量の制限」や「メスを捕獲してはならない」とかだけじゃなくて、場合によっては「1年間の漁獲禁止措置」なども取る。この1年、獲らないだけで見違えるほどの「回復がある」という。当然、「1年、捕獲禁止」なんて漁民は大騒ぎするけれど、「きっちり政府が所得保証をする」し、漁民も「その方が自分たちの将来も明るい」のに気がつくという。でも「日本の規制」は非常に甘く、将来を憂いた「漁協」が独自の規制を進めるような状態。
私達家族が25年住んだゴールドコーストも同様で、私もヨメさんも釣り好きだし、家は運河に面していて「家から釣りができる。マッドクラブも穫れる」環境でしたが、そういう運河も海でも常に「警察だか環境庁だかのボートが巡回していて検査をする」が非常に厳しいのね。彼らはボートで近寄ってきて「釣った魚の検査」をするわけで、「獲ってはいけない大きさや種類の魚、許可された量以上のもの」がその中にあったら「重罪」となる。「ごめんなさい」で済む日本とは大違いで、海の沖で釣りをしていても彼らが来て「検査」をするし、重罪となると「漁具やボートまで没収」されたり。
でもそうすることが大事だと住民も理解しているから、文句も言わない。
かつて私の従兄弟である「シアトル生れ、シアトル育ちの日系三世」が学生時代に「日本の漁船に乗る」と日本に来たことがあるんですよ。50年も前の話ですが(笑)、「なんだそれ?」と思ったら、彼はアメリカ政府の仕事で「アメリカの領海で漁をする日本の漁船」に乗り込んで、「獲った魚の監視とデータ集め」をするアルバイトだと聞いて驚きました。アメリカってそこまできっちり規制をし、それを守ることを重視しているのかと。
ところが養殖の世界は「漁業権もなく」「規制も違う」わけで、また日本には「豊かな水資源」があり、「陸上養殖をする場所」はいくらでもあって「耕作放棄された田畑」も使われている。そりゃ「美味しさ」という点では問題があるにしても「魚介類資源が増える」のは間違いがなくて、私は「陸上養殖が花形産業になる日本の未来」に期待しています。前にNTTの養殖事業のレポートを見たけれど、それはそれは「ITも駆使した近未来的養殖」で「ほぼ全自動で水質管理や給餌」も行われていて、生け簀の中で泳ぐ一尾一尾をセンサーでチェックして当然AIも使われて発育状況を見ながら管理しているのね。当然、「病気やウィルス」の対応も出来ていて、「アニサキス」や「固有の病気もない」「年間通した安定供給」も凄いと思う。
日本は漁業が盛んな国だっただけでに「近代化が遅れている」のは間違いがなくて、ノルウェイやアラスカがいかに「漁業を儲かる仕事にしたのか」を見ると本当に日本って「遅れている」と思うし、それはやっぱり農水省が駄目だったのは、今の「日本のお米」の問題と全く同じ。
でも日本はそもそも「資源のない国」だからこそ「技術立国が出来た国」なわけで、漁業に関しても「民間が独自のやりかたで出来る」となれば、世界のトップを走る日本にもなれると思う。
また「牛のゲップにはメタンガスが含まれている」から「牛を飼うな」「牛のゲップに課税する」なんて方向で動く国もある中、こんなニュースも見た。日本人の研究者が開発した「海藻由来の餌」で、牛のゲップのメタンガスが最大98%削減できるというニュース。これはオーストラリアのタスマニアですでに動いている。
私は「長期投資をする」なら、こういう事業に投資したいと心底思うわけです。それも「儲けるため」というより「進化発展を後押しする」という考え方。
また日本の海では「海藻が消えて無くなる海」が広がっていて大問題となっている。いわゆる「磯焼け」ですね。
海藻が消えれば、魚介類も消えるわけだけれど、「国が真剣に対処している」とは思えない状況。
でもそれに個人が自費で「海藻がなくなる磯焼け」に挑む人がいるのね。
海や魚介類、ダイビングが好きな私はそのユーチューバーを何年も見て進捗を見守っていたのだけれど、彼もとうとう「改善策を見つけた」様子。これは「快挙」と言っても良くて、彼はその方法の「特許を出願」して「磯焼け対策」に頑張っているのね。
個人が自費でどこまで出来るのか、なんてのは簡単に想像できるわけで、「お金にもならないこと」に頑張るそういう人達を私は支援したいと思うわけです。それも「何千万、何億も必要」なんてことはなくて、本当に微々たるお金でも彼の活動を支援することは可能。そしていつか、彼の方法が有効であるのがはっきり証明されれば「自治体も国も動く」はずで、個人の頑張りを個人が助けることは非常に大事で、知らん顔すれば「そういう技術も消えていく」のは間違いがないのね。
彼の活動を何年も見てきた私としても最近の彼の発見は「喜び」が大きい。
当初は「磯焼けの原因」は【ウニによる食害】だと考えて、個人で「ウニの駆逐」をやっていた(当然、漁協の許可が必要)のが、それも駄目で、実験の結果「魚による食害が大きい」のもわかってそれの対策をしたり、当然、「温暖化による影響」もあって対策を考えたり、「人工的な藻場を作る」こともして「海の中に海藻の種を蒔く」なんて気が遠くなるようなこともしたり、それはそれは「個人の執念」としては真似できるようじゃない執念を持ってやってきた人。
失敗の上に失敗を重ねても「全く諦めない」という頭の下がる人で、そしてやっぱり「継続は力」で「新たな方法」を見出したのね。またそんな人だから仲間も増えるし、漁協や研究所、大学も彼を後押しするし、私もそんな「輪」の中に入りたいと思う。
「何のために金を稼ぐ」のか。
私はやっぱり「未来に夢をつなぐこと」に参加したいと思う。
人それぞれ「得意なこと」ってあるわけで、これも「分業が大事」だと思うのね。
それぞれが出来ることをやって「力を合わせる」ことで【未来は必ず拓ける】と信じている私。
彼のこんな動画を見ても「興味がない人」にはつまらないだけだと思うけれど、海好きで生命にあふれる日本の海が大好きで、しかし今の現状を憂いている人には感じるところが多い動画だと思う。
「儲ける」には積極性が非常に重要だけれど、「己の利益だけに拘る社会」は結局、社会は伸びず「格差が広がるだけ」だと私は思うんですよ。で、結局「そんな社会は崩壊する」と思う。
私は「お金は生活するために必要」だとは考えないタイプで「夢を実現するためにはどうしても必要なものがお金」だと思うのね。でもそれは私も「金亡者として生きた時代」もあったし、でも「他人を押しのけてまで儲ける哀れさ」も体験したし、歳も取ってどうにか資産もできて、その資産で食うことぐらいは出来るようになった今、「未来を作る」ことに残りの人生を賭けるのも良いと思うようになっただけのこと。
「道楽じゃん」なんて言われようが全く気にしません。(^_^)v
私はそれが「格差の少ない豊かな未来」を作ると確信しているから。人生って「椅子取りゲームではない」と思っています。ましてや「比較的裕福なのは年寄り」なわけで、年寄が「逃げ切り」ばかり考えるようになったら本当に日本は終わると思う。