日本が利上げをするとどうなるのか 利上げの裏側

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*このエントリーは12月18日に書いたもので、公開はその後になる予定。

日銀が利上げをするのはほぼ決まりのようですが、本当にそれで良いのか。どんなデメリット、メリットがあるのか。

多くの日本人は「インフレ」に音を上げているし、その元凶は「円安だ」と信じている。

でもそれは真実なのかどうか。利上げによって「円高」に動いたとしてもそれでインフレは解消されるのか。インフレが解消されても、そもそも「インフレが悪い。円安のせいだ」という見方に問題があるとしたら、「インフレは収まる」どころか「デフレに向かう危うさ」もあるはず。となれば景気は落ち込み、一番大事な「収入アップ」の夢は遠ざかる。

ではなぜ日銀は利上げをしたいのか。

それはかつてから言われている「銀行救済を彼らは常に考える」からであって、「国民は二の次」と考えているのかもしれないし、それはないにしても「銀行を助けるのは日本を助けることになる」という考え方が根底にあるわけで、国民が「円安が悪い」と声を上げている【今が利上げのチャンス】と見ることが可能だと思う。

とは言うものの、「確かに円安も凄い」と私は思うし、ここで注目すべきことは、「円安と言うと米ドルと比べてそれを言う」けれど、実は「米ドルも安くなっている」。つまり【安い米ドルよりも円は安くなっている】のが現状であって、どうしてそこまで「円が売られるのか」は私にはわからないものの、【円は安くなりすぎた】という言い分は通りやすいのだろうと思う。

安くなっている「米ドル」(USドルインデックス)に対しても【安い】のが日本円。

でも「国力を上げる」には「通貨安が必要」であって、日本の高度成長を支えたのは「実は1ドル360円という非常に安い円相場が固定されていたから」という見方もある。それは決して間違えとは、私には思えない。

私が敬愛する高橋洋一教授は「円が200円、300円になるようなことがあったら、日本は大躍進しますよ」なんて笑いながら言うけれど、「通貨安とは国そのものが売られているような気がする」のが普通で、高橋洋一氏が言うのは馬鹿げているようにも思うけれど、経済学的には「それは正しい」のかもしれない。

あの「プラザ合意」を思い出せばそれもわかるわけで、アメリカ自らが「大きなドル安を望んだ」わけだし、今のトランプも同じ。

そして「中国の躍進」の裏側にあるのは「中国元の異常な安さ」とも言えて、中国の輸出品の「価格競争力が高い」のは【中国元が安いから】とも言える。そして中国製品が世界に広まるのは「中国はデフレを輸出している」とも言えるし、それは【中国元の安さを利用して、海外から莫大なお金を吸い上げた】という結果になった。

これは「規模の違い」があっても、かつて日本は輸出大国であちこちで貿易摩擦が起きて「日本叩きが蔓延した」のと同じ状況。でもそれは「アメリカからの圧力」で「円高に向かう」ことになり、日本の体制も「日米構造協議」「年次改革要望書」で変革を迫られ、結局は輸出産業が大打撃を受けて、生産拠点を海外に移す動きに拍車がかかり、「日本は空洞化に悩むことになった」という歴史がある。

今の日本はインフレが酷いと言われているけれど、コアコアで見るとそのインフレ率は2%以下で騒ぐほどのことでもない。でも国民に取っては「身近な食糧が大きく値上がりする」「安い日本が外国勢に買われている」という【見え方】があるわけで円安のインパクトが強調されすぎているのかもしれない。

そして今のインフレって決して需要が伸びた事によるインフレじゃなくて「コストプッシュインフレ」なはずで、ここで利上げをしたら「利上げのデメリットがモロに出てくる」と思うんだよね~。本来は「補助金、減税で補うのがベスト」と思うけれど、「金は出せない」から、円高に持っていって「コストプッシュ」を軽減しようと言う考え方だと思う。でもそれで「借金、ローンを抱えている国民は真っ青になる」んじゃない?

で、これに一番喜ぶのは金融関係で、当然、彼らが日銀に持っている【当座預金の利回りも上がる】わけで、それは銀行にとっての「不労所得」となる。そもそも「当座預金に金利がつく」事自体おかしな話で、今回の利上げでその金利も当たり前のように上がることにどうして国民もメディアも怒らないのかとっても不思議。

しかし国民も企業もそれぞれの立場で「円安が良い、円高が良い」と考えることはまちまちで、どうなるのがベストなのかを決めるのは簡単ではないと思う。

ただ私としては「これ以上円安が進行しない今の1ドル150円レベル」って良いような気がしています。最近動き出した「減税」「収入アップ」も今の為替だからどうにかなると思っていて、これが「大きく円高に動く」ようなことが起きると、高市政権が頑張っても【(後押しどころか逆の)水の泡となる】可能性も高いと思う。

ましてや「利上げ」による日本全体への悪影響も計り知れないと思う。

つまり「今、利上げなんてアホ」と言った高市氏は【正しい】と私も思う。

どちらにしても私達にはどうすることもできないし、「その時その時の環境に順応して利益をどうにか稼ぎ出す」しかないですね。

 

---(追記)---
 

12月19日、利上げが決定ですね。

日本って昔からそうだけれど、ちょっと景気が良くなりそうになると【増税をする】国で、今まで何度、冷水を浴びせられたか。それは今回も同じで、今回は【利上げ】ということ。「減税や景気刺激策」って半端じゃない時間と労力が必要だけど、「増税、利上げ」って簡単に決まるのね。

国民不在ってこういう事を言うのだと思う。

 

 

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