気になっていることがあります。それは「イランは日本をどう見ているのか」ということ。
日本は西側ではあるものの「イランとは特別な関係を維持してきた」のは世界が知ることだと思うのですが、イランは1951年に「油田の国有化」をし、イギリスと嫌悪な関係になり、イギリスは「イランへ石油の買付に来たタンカーは撃沈する」と公言していた。日本は日本で戦後、石油の確保は至上命題でなんとしてでも石油を手に入れたい。
そこで1953年、一人の日本人が立ち上がった。出光佐三で、イギリスの「撃沈する」というのは国際法上ありえないと判断し、イランに原油を売り渡してもらえるように隠密行動を開始。そしてイギリス艦船の監視がある中、日章丸をイランに派遣し、イラン石油を輸入したという有名な事件。これが「日章丸事件」と言われ、「海賊と呼ばれた男」という小説の題材になった話。そしてその会社は後の「出光興産」。
これで日本は助かっただけではなくて、国有化をしたものの石油を世界に売れないイランも大いに助かった。
その後、時が過ぎ、イランが制裁を受ける時代になっても日本はイランとの特別な関係を維持して、【日本は特別待遇】を受けていたと言っても良いと思うし、イランと日本の絆は「石油の取引量」からもそれはわかる。
ところがイラン制裁が激しくなり、日本は2019年にとうとうイランからの石油買付を諦めて縮小。これは今で言えば「ロシアから原油を買う」のと同じで、「足並みを揃えないと日本が制裁対象になりかねない」から苦渋の決断だったと思う。でもそれで「イランとは敵対する関係になったか」というと【それはない】どころか、日本がアメリカとの橋渡しになるのを期待されていた存在だと思う。
そんな「過去の歴史」がイランと日本にはあるわけで、それは今はどうなっているのかが気になります。
「日本のタンカーはホルムズ海峡を通過しても良い」とイラン側は言いそうで、今、インドもなぜかホルムズ海峡の通過が許されている様子。なぜインドの船はOKなのかが私には理解できないのだけれど、インドがアメリカの行動を強く批判しているわけでもないのに「どうして?」と思う。
だから日本のタンカーが強引にホルムズ海峡を通過しようとしたらどうなるのか、そんなことが気になっています。
日本政府は「駄目だ」というのに決まっていて、それはかつての日章丸のときもそうで、あれはあくまで「出光興産」が勝手にやったこと。
では今、同じ様に「会社の一存でホルムズ海峡の通過を強行」したらどうなりますかね。
もちろんその前提として「イランの許可を取る」のだと思うけれど、私はイランはOKを出すだろうと思うのね。それはアメリカと日本の関係をくずすチャンスで【離間工作】となりえるから。だからこそ日本政府は絶対に止めようとするだろうし、各社に強いお達しは出しているのかもね。
でもそれでも強行したらどうなるのか。
もしその日本のタンカーが攻撃されることがあれば、何十年も掛かって築いた「日本とイランの関係は完全に崩れる」わけで、それをイランはやるかな?と思う。逆に対イラン陣営の足並みを崩すには絶好のチャンスだから、「無事に通過させる」んじゃないですかね。
でもイランの体制がどうなっているのかわからないし、「組織が機能しているのかどうか」もわからない。「OK」なんて言われてもその保証はないですよねぇ。
今、出光興産はあの時の「日章丸」と同じ船名のタンカーを建造中らしいけれど、あの時と同じ名のタンカーがホルムズ海峡を通過しようとしたら何が起きるのか。歴史的な「大事件」となるのは間違いない。
でもそんな事が起きたら、トランプは激怒するはずで、日本の立場はなくなる。それが一企業の先走りだとしてもです。
またトランプにしてみれば、そういうことが起きれば「結束を深めるチャンス」と考えて、アメリカ得意の【偽旗作戦】を取るとか。つまり、「イランの攻撃に見せてアメリカが日本のタンカーを攻撃する」ということ。
やりそうですよね。
でもそれが「バレちゃった」りして。
ただトランプは「安全だ」と言い出しているし、各国に護衛の艦船を出せとも言っているし、日本は憲法上「日本のタンカーを護衛する」のなら問題はなさそうだし、まずは「日本のタンカー+自衛隊の護衛」でホルムズ海峡を通過するなんてのはやりそう。
それでもアメリカが「偽旗作戦」はやるかもしれないと思う。日本のタンカー+自衛隊艦船のコンボイが攻撃されるとなれば「日本は防衛出動が可能」となるわけで、アメリカは日本をそこまで引きずり出したいんじゃないですかね。
でもその可能性も日本政府は読んで、日本のタンカーの海峡航行も自衛隊の護衛艦もやらない、やらせない、なんて決めているかも。
とにかく「波風は立てない」「問題は起こさない」のが日本の基本の基本ですもんねぇ。もしうまく行っても「重大な危険を犯した」と高市政権打倒の声は盛り上がるだろうし、「良くやった」なんてことは【日本では起こり得ない】と思う。
な~~んて妄想をしていますが、日本は「アメリカべったりの姿をイランに見せつける」のは得策じゃないと思うし、かといってトランプを怒らせたら「想像もできないほど恐ろしいことが起きる」かもしれず、高市氏はどうするだろうか。
3月19日に高市=トランプ会談が行なわれますが、どうなりますかね~。
今までの日本だと「戦後の復興は日本が責任を持つから、ちょっと今は見逃して欲しい」なんて言いそう。
「白黒つけない」のも戦略の一つだと思うけれど、国会を見ていると「野党は白黒つけろ」と今が攻めどころだと頑張っているし、どうなるんだろうか。
政治家って本当に大変だと思う。
何を言っても何をしても、全方向から攻撃されるんだから。
安倍さんがいたらどうしただろうか、そんなことが気になっています。








